解説
サイバトロン軍団を率いる総司令官。トランスフォーマー史上最も優秀な戦士。無限の知性を備えており、全宇宙の生命を守ることを使命としている。400万年前のセイバートロン星でデストロンに襲われ重傷を負った若者・オライオンパックスが強化改造された姿。この改造をおこなったのがトランスフォーマーの最長老であるアルファートリン(A−3)である。アルファートリンはオライオンの秘められた勇気と行動力を見いだし、彼に最高の強化手術と「コンボイ司令官」の名、そして秘かにリーダーの証・マトリクスを与えた。
以来デストロンの破壊大帝メガトロンの最大のライバルとして常に前線に立つ。
セイバートロン星の資源が、戦争により枯渇しかけたとき、仲間と共に新たな資源惑星を求めて宇宙探索に出発するが、追ってきたデストロン共々宇宙船が太古の地球に墜落、帰還の術を失った両者は地球上に戦いの場を移す。(TF)
2005年、メガトロンの奇襲攻撃を受けた地球サイバトロンシティを救うため、急遽セイバートロン星から飛来するが、その戦いの中、メガトロンによって受けたダメージが元で死んでしまう。その際戦場に紛れこんでコンボイの足手まといとなったロディマスがその後継者となっている。(TFM)
2010年にはクインテッサ星人の策謀により一時的に復活、サイバトロンを全滅させようとするが、生前の記憶を取り戻し、再び死の世界へ戻る。(2010「コンボイの影」)
2010年末の宇宙ペストによる宇宙滅亡の危機には、スカイリンクスに脅迫されたクインテッサ星人の手により完全復活、ペストに冒されたロディマスと死闘を演じる。最終的にはロディマスからマトリクスを奪還、そのエネルギーを開放することによってペストを全滅させる。(2010「コンボイの復活 パート1/2」)
コンボイの復活後も、マトリクスを失ったロディマスはホットロディマスとしてサイバトロンの総司令官職を継続する。コンボイは彼の更に上官として、サイバトロンの総責任者、総司令長官に就任する。以降の呼び名は「コンボイ長官」。
翌2011年のセイバートロン星攻防戦では、暴走したベクターシグマを制御するため、自らの生命エネルギーを開放し、絶命してしまう。これはかつてアルファートリンがエアーボットを誕生させる際に行ったのと同じ策である。アルファートリンはその後エネルギー体として生き続けたが、コンボイの場合は単純に機能停止ということらしい。(HM「夢のダブルコンボイ誕生」)
以後、しばらくの間コンボイ不在のトランスフォーマー戦争が展開する。
マスターフォース戦争ではコンボイに酷似したジンライ司令官が登場するが、両者は別人である。
「コンボイの復活」シリーズでは、ダイアトラスによって宇宙創造のエネルギー・ゾディアックを胸に移植され、新生スターコンボイとして復活を遂げる。その後のストーリーは不明。
なお、「トランスフォーマーG2」や「ビーストウォーズ」シリーズにも「コンボイ」の名を持つキャラクターが登場するが、作品自体が別の世界の設定なので、この際関連外とする。
シンボルとしてのコンボイ
トランスフォーマーといえばコンボイ司令官、というほど、作品世界を代表するキャラクター。名前を受け継いだロディマスコンボイは原語版の"Rodimus Prime"の訳。MFでは姿がそっくりのジンライ司令官が登場するが、こちらは元祖米国版のトイとコミックでは"Optimus Prime"、つまりコンボイ本人の再来である。そのほかクロームドームやスターセイバーのマスクに見られるように、シリーズ内で至る所にコンボイの影を認めることができる。後年のビーストウォーズ以後のシリーズでも、コンボイの名を冠したヒーローが連続して登場した。