解説
冷酷かつ狡猾なデストロン軍団の帝王。敵はもちろん、味方であるデストロンの兵士たちにとっても恐怖の的である。宇宙を我がものにするという野望と強大な戦闘力を兼ね備えている。第3次トランスフォーマー戦争のさなか、セイバートロン星の地下深くで仲間のデストロン兵士によって生み出された。だがこれ以外に彼の出自については不明であり、ベクターシグマ製ではないのか、何者が彼を開発したのか、また、コンボイに対するオライオンパックスのように元になったトランスフォーマーがいたのかどうかは一切不明。
サイバトロン達とは違い、変型しなくても空を飛ぶことができる。
誕生直後瞬く間に周りのデストロン軍団を束ねるようになり、セイバートロンのエネルギーを略奪する日々が続いた。
しかし、ある平和主義者のサイバトロンの若者・オライオンパックスを襲ったことから彼の命運は急転する。手持ちのエネルギー保管のため貯蔵庫を探しているとオライオンを騙し、彼らの守る備蓄エネルギーを奪ってしまったのだ。激怒したオライオンをメガトロンは簡単に返り討ちにするが、瀕死のオライオンが蘇った姿こそ、誰あろう後の終生のライバル・コンボイ司令官なのである。
以来、両者は激しい戦いを繰り広げる。
400万年前、サイバトロンがエネルギー探査の旅に出たときも、メガトロンはサイバトロンを妨害し、宇宙のエネルギーを自分のものとするため、自身もデストロンシップに乗り込み旅に出る。このときの交戦の結果、両者は地球に不時着し、長い眠りにつく。(トランスフォーマー第1話冒頭)
メガトロンとガルバトロン
ガルバトロンは、メガトロンが強化改造された姿である。そのため、メガトロンとガルバトロンが同時に存在することはあり得ない。コンボイが後継者のロディマスコンボイとは別の人物であり、両者の揃い踏みのシーンもあるのとは事情が異なる。日本ではトランスフォーマー ザ・ムービーは劇場公開されず長い間お蔵入りであったため、TF最終回の翌週に2010の放送となったが、この間の事情(ガルバトロン=メガトロン)を知らない日本のファンは、ガルバトロンの声をメガトロンと同一の声優(加藤精三氏)が当てているのを単なるキャストの都合と思っていた。現に、ウルトラマグナスの声は、全く別人であるはずのアイアンハイドのそれと同じ(速水奨氏)であった。
なお、2004年発売のプレイステーション2用ソフト「トランスフォーマー」はタイムスリップを扱ったシナリオで、メガトロンとガルバトロンが出会い、両者が両者とも、他方を利用しようとする。このゲームソフト、ゲーム部分はさておき、ストーリー部分はフルCG版トランスフォーマー・外伝とも言える内容で、良くできたシナリオと共に楽しめる。