| 最近濃いワインを飲むことが多い。 我ながら季節感なさすぎ。 |
Clos Floridene '93
クロ・フロリデーヌ '93
(フランス/ボルドー/グラーヴ、白)
まず注いでみてびっくり。ほとんど金色と言ってもいいような濃い色合いをしており、脚もずいぶん長い。グラスに鼻を近づけると強くナッツが香り、さらにシトラスの香りも華やか。そして驚きの面持ちで飲むと、グラーヴの白ワインとは思えない (って偏見かな?) ようなドライフルーツ様の凝縮した果実感があり、苦みの余韻が後に続く。酸はさほど強くないのでどこからどうみても南方もしくは新世界のシャルドネのワインとしか思えない。時間が経つと焦がした蜜の香り、そしてハーブが主張する。これはバジルだよ、と思ったのだが、そのとき食べていたのが「冷たいトマトとモッツァレラのバジル風味」と「焼きトマト&モッツァレラのバジル風味」だったので一緒に飲んでいた人の「バジルの香りは食べ物由来だろうが」との指摘にあえなく轟沈。食べ終わったらバジルの香りはなくなりました。(^-^;) でもね、ハーブの香りが強かったのは本当なんですよ。
それはさておき、このワインは関西在住の方に川西阪急で購入していただきました。約二年前で 1980 円。抜群のコスト・パフォーマンスだと思います。いまは 3000 円ぐらいするようですが、それでもその価値は充分にあると思いますよ。
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Corton-Charlemagne '97 Dom. Georges Roumier
コルトン・シャルルマーニュ '97 ジョルジュ・ルーミエ
(フランス/ブルゴーニュ/コート・ド・ボーヌ、白)
私の持ち込み。で、自分でいうのも何だがまさに偉大な白。しかしこれをいま開けちゃ幼児虐待もいいところだな。(^-^;) まずグラスに一杯ずつ注いで、そして残りはデキャンタージュしました。見た目はわずかにオレンジがかった薄い金色。脚はしばらくしないと見えないぐらいに長く、そしてよく観察すると脚も金色にきらめいているのが驚き。香りは…完熟したモモ。そして洋ナシにかすかにシナモン。うーむ、ブルゴーニュの白でモモを感じたのは初めてかもしれない。とにかく妙に色っぽいのだ。飲むと完熟とまでいっていないフレッシュなフルーツの酸が強く、香りのイメージとはやや異なる。しかし 20 分程度で焦がしたカラメル、オーク、クリームが香りだし、同時に刺激的な酸は収まりほのかな苦味がワインに品格と味わいの複雑さを与え始める。さらに時間が経つとブランデーのような香り、そしてマンゴーやメロンなども含めたいろいろなフルーツがあふれんばかりに香る。そうした香りが強烈なのか、かなりアルコールは強いにもかかわらず (13.5%)、不思議と鼻につかないのだ。その他、オシロイバナのようなトーンの高い香りとともにココアパウダーのやや重いめの香り。デキャンタージュ後、一時間ほど経つと、柑橘系の香りと酸、そして信じられないぐらいに甘美でかつ圧倒的な果実感が天井知らずに広がる。いままでコルトン・シャルルマーニュというと、力強いながらもスリムでとても男性的なワインというイメージがあったが、これはそうした品格を保ちつつ、一方で猛烈に凝縮したフルーツの味と香りで人を魅了することも忘れない、そんな人を狂わせるようなワインと言ってもいいだろう。これが熟成するとどうなるのかは、想像もつかない。そしてそういう領域は知らずにいた方がいいのかもしれない。
Polish Hill "Riesling" '98 Grosset
ポーリッシュ・ヒル「リースリング」 '98 グロセット
(オーストラリア/サウス・オーストラリア州/クレア・ヴァレイ、白)
恐怖のブラインドテースティングでした。色は少しグリーンがかった薄い金色。クリーム、洋ナシ、ほのかにスパイシー。飲むとフレッシュなフルーツが豊かだが、やや塩っぽい印象がある。ということでソーヴィニヨン・ブランかな、というのが第一印象。いやいや、洋ナシっぽさが昔飲んだジーニのソアーヴェに近いから『優良生産者による濃いソアーヴェでしょう』と答えたらはずれでした。『じゃあニュージーランドのソーヴィニヨン・ブラン?』と答えるとこれもはずれ。結果は上に書いてあるとおりオーストラリアのリースリングでした。これ飲んでリースリングってわかる人がいらっしゃたらメールください (^-^;)。で、時間が経つと焦がしたような蜜の香り、洋ナシはリキュールっぽく深くなってきた。そして完熟リンゴ。飲んでも強い果実感が感じられてまるでフルーツのタルトを食べているみたい。すごいと思うのは上のコルトン・シャルルマーニュに濃度だけでなく、その気品のようなものまで決して負けていないところ。超が付くぐらい素晴らしいコストパフォーマンス、ヴィレッジ・セラーズからの直販で約 3000 円だったそうです。
Blanc de Blancs '82 Salon
ブラン・ド・ブラン '82 サロン
(フランス/シャンパーニュ/コート・デ・ブラン、シャンパーニュ)
上記二つの白ワインもたいがいに濃かったのですが、やはりサロンの前に回して正解でした。いきなり干しアンズや干しブドウ、ウィスキーにマロングラッセで香りからして濃い!飲むと異様に濃い果実感があるが、柑橘類のような酸があるため後口は爽やか。サロン特有のきらびやかさもこの酸のおかげなのかな。さらにクリームや紹興酒など濃い香りと熟成香が複雑に綾をなす。うむむ…香りの熟成感はかなりあるのだが、飲んだときのポテンシャルはまだまだ高くもっと熟成しそう。全くの私見だが「飲み頃達し度合い」は '89>'83>'82 といったところか。それぞれサンプル数 1 だけどね。ってことでどなたか '85 を飲ませてくれませんか?(嘘うそ (^-^;))
Musigny '87 Dom. Georges Roumier
ミュジニィ '87 ジョルジュ・ルーミエ
(フランス/ブルゴーニュ/コート・ド・ニュイ、赤)
いいんでしょうか?ここまで贅沢して。我ながら少し恐ろしいものがあります。(^-^;) オレンジ色を通り越してかなり枯れたような色合い。香りはオレンジのようなフレッシュさも少し残っているが、どちらかというと紅茶や鉄観音茶のような熟成香が支配的。その他ブラックベリーの入ったチョコレートのような深く心地よい香り、なぜか炭のような香りも。飲むと酸もタンニンも果実味も旨味も全て完全に溶け合い熟成の絶頂にある。決して濃度のあるタイプではないが、もう旨いとしかいいようがないですね。
Beaune "Teurons" '86 Albert Morot
ボーヌ・トゥーロン '86 アルベール・モロー
(フランス/ブルゴーニュ/コート・ド・ボーヌ、赤)
オレンジのかわいらしい香りは上のミュジニィに通じるところ。そして当然だがこれも熟成香が支配的。これはウォッシュタイプチーズというのが近いかな。旨味も充分、果実の凝縮感ではさすがにミュジニィには劣るが、バランスは良好。そしてオレンジマーマレードを思わせる苦みの余韻も心地よい。これは状態がいいんでしょうね。4000 円以下という値段も魅力的。
Mendelson '97 Mendelson Vinyard
メンデルソン '97 メンデルソン・ヴィンヤード
(アメリカ/カリフォルニア州/ナパ・ヴァレイ、甘口白)
ピノ・グリのレイト・ハーヴェストだそうです。でもってラベルには "The wine is then fortified with alambic pot still brandy. 16%Alc" と書かれてあります。どうやら酒精強化ワインのようですね。で、どこでこんな珍品を見つけてこられるのでしょうか?(^-^;) 見た目はオレンジがかった琥珀色。オレンジマーマレードやクリームの香りがするが、それ以上にアルコールがかなり鼻につく。飲んだときの特徴はアルコール感以外メモに残っていません。正直だな>俺。うはは!
ジョスメイエールのアッシュを飲もう!がそもそもの起こりだったか。アルザスのワインを集めて飲もうとのオファーに sinp さんを含めた数人の方が賛同してくれました。以下おうちで。
Cremant d'Alsace Brut NV Krossfelder
クレマン・ダルザス・ブリュット NV クロスフェルデール
(フランス/アルザス、白)
クレマン・ダルザスって意外とないので探すのに苦労しましたが、やまやで発見したのでお客さんにお願いして買ってきていただきました。本当はベリエにシャルドネのクレマンがあるのでそれにしたかったのですが…急な話だったので。
閑話休題。色はやや薄いながらもメタリックな印象がほのかな赤みも伴って美しい。泡は意外と細かい。鼻を近づけると猛烈なすりおろしリンゴ。とてもフレッシュで刺激的だ。酒質はかなりしっかりしており、余韻はやや苦みを感じさせる。時間とともにフルーツが充実し、なかなか飲みごたえのある一本。もちろんやや目障りなメタリックさが余韻に残ったりする部分もあるが、一本 1500 円という値段を考えれば素晴らしいと思う。で、このワインの品種は何なのだろうか??ブラン・ド・ノワールではないそうだからピノ・ノワールではない。してみるとシャルドネ?いやいや地の品種を使っているような気がするのですが…ブラン・ド・ブランだったらそう書いてそうだしね。ご存じの方がいらっしゃったら教えてくださいな。
「キッシュ」
ブロートハイム (桜新町にある著名なパン屋さん) で購入していただいたとのこと。「長ネギ+ベーコン」と「長ネギ+カマンベール」だったが長ネギが妙にあうのだ。それにしてもブロートハイムのバゲットは旨いなあ。
「ポテトサラダ・ブルーチーズ風味」
激しくおいしい。なんでも「ブルーチーズソース」なるものが売っているそうだ。それを混ぜると味にまとまりが出るんだって。これとバゲットでいくらでも食べられそう。
"Riesling" Kaefferkopf '88 Dom. Binner
「リースリング」ケッフェルコフ (だろうか?) '88 ビネール (かもしれない)
(フランス/アルザス、スパークリング)
色は金色といってもいいだろう。熟したアプリコットやほのかにオレンジの香り。この密度の高いフルーツ香は…貴腐香抜きのソーテルヌといった案配だ。飲むとそれなりの酸があり爽やかさも感じられるが、それ以上にしっかりとしたボディにリースリングという品種の長命さを感じさせる。時間が経つと果実感とオレンジの香りは強くなり、熟成感を感じさせる一方でパワフル。ややバランス感にかける部分もあるが、3200 円というお値段を考えるとかなりお買得なのでは?一週間後に飲んでも同じようにおいしく飲めたのには驚いてしまった。sinp さんの持ち込み。藤小西でご購入とのこと。
「カリフラワー炒め煮・サフラン風味」
「サブジ」というインド系の料理だそうだ。なんというか野菜の旨みがすごく出ておいしかったですよ。でね、ついこのあいだまで職場にいた厳格なベジタリアンのインド人がこういう感じの弁当を毎昼食ってましたよ。あれはサブジだったのかと種明かしされたような心境。
「鶏の唐揚げ・みぞれ和え 玉露くずし」
めちゃうま。スダチの風味がリースリングによく合う。んー、リースリングはおろか清酒にも焼酎にもご飯にも合いそうだな。しかし隠し味に入っているというお茶の風味はわからなかった…。
#うちにいらっしゃったお客さんで揚げ物をされた方は初めてですよ。しかも下の天婦羅と二連発。うははは!
"Pinot Auxerrois" "H" Vieilles Vignes '94 Josmeyer
「ピノ・オーセロワ」アッシュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ '94 ジョスメイエール
(フランス/アルザス、白)
本日一番のお気に入り。緑が入ったごく薄い金色。香りは洋ナシ、そして焦がした蜜、柑橘類。ユリ、特にカサブランカのような香りの強い品種の香りというコメントにはわからないながらもうなずいてしまった。飲むと極めて凝縮した鮮やかなフルーツ感があり、その一方で押しつけがましさや「作った」感じがないのは本当に素晴らしい。なんというか、フルーツが凝縮するとドライフルーツっぽくなりがちだが、これはフレッシュさを保ちつつ濃縮されている。とにかく飲んだ瞬間に「旨い!」と素直に言えるのだ。そして単品で飲んで旨いワインというのは場合によっては食べ物との組み合わせが難しくなりがちだが、こいつは何にでも合いそう。なんたってアユの塩焼きにちゃんと合ったのには驚いてしまった。そんな塩味が直接感じられる料理でもワインの味が破壊されることなく旨さも品も保っている。これを素晴らしいと言わずしてどんなワインが素晴らしいというのであろうか?
#そうそう複雑さというのはさほど感じなかったが、これはアルコール血中濃度の問題なので
#なんともいえないかも。この点は相変わらずですな。
##そうそう、これならフグもいけたかも。
「天婦羅 (エビ、アナゴ、ししとう、オクラ、大葉)」
特に個人的には「エビの頭」がお気に入り。イタリアの海塩で食うとなんとも言えない滋味深いものがあります。クリスピーさだけでなくてね。しかし多量の天婦羅のおかげでかなり満腹モード。(^-^;)
#シソのことを「大葉」っていうのは関西人だけかと思っていたのにそうでもないのかな?でも一発変換されなかったぞい。
「アユの塩焼」
なんだかわかりませんがこれがアッシュにすごく合うんです。塩味がかなり目立つのにワインが潰れないのが秀逸を通り越していると思う。…って前にも書いたか。
"Riesling" Clos Sante Hune '90 F.E.Trimbach
「リースリング」クロ・サン・テューン '90 トリンバック
(フランス/アルザス、白)
本日のメインとなる一本。物の本には「アルザスの至宝」などと書かれているから期待しないわけにはいかない。これまたアッシュと同様、わずかに緑がかった薄い金色なのはちょっと意外。グレープフルーツやオレンジのような柑橘類に揮発油、そしてハーブが少々。時間が経つとナッツやマスタード (これ本当。当時マスタードを買い忘れていたから食べ物から来たのでもありません) も感じられた。飲むと圧倒的な厚みがあり、苦みも酸もパワフル。後にも先にも一歩も譲らないという存在感がある。上のアッシュは親しみやすさと純粋に感じる旨さで感激するワインなのだが、こいつはその荘厳とも言えるような偉大な風格を見せつけてはばからない。そう、中世に建てられたゴチック建築の教会の尖塔みたいだな。かといってまずいはずもなく、素晴らしいワインであるのには変わりないのだが。いまは亡き (?) 横浜そごうで購入、12600 円。以下、セールのときの会話です。
座「あのー、これって辛口ですよね?」
店「いや、甘口ですよ。甘くて複雑なワインです。フォワグラなんかに合うと思いますよ。」
座 (誰が家でフォワグラ食うんじゃい) 「あー、そーなんですか。じゃ隣のキュヴェ・フレデリック・エミールはヴァンダンジュ・タルティヴ (VT) って書いてあるからこれも甘口なんですか?」
店「えーっと…たぶんそうです。」
座「じゃあ、セラーに入っている別畑のワインも VT って書いてあるから甘口なんですね?」
店「えーっと、そんなのありましたっけ?」
座 (客に聞くなよ) 「ええ、ありましたけど。」
店「じゃあそうだと思います。甘口です。」
座 (フォワグラとか言っているわりにはごっつええかげんなやっちゃなー)
ってことでいいかげんな店員を後目に 8F の書籍売り場まで直行。タンザーの本か何かに「辛口の中の辛口」とか書いてあったぞ。ったく。結果はやはり辛口以外の何者でもない。無論果実の甘さというのはあるのだけど。
#ちなみに以前上のアッシュが遠心分離にかけていると書いてしまいましたが、
#遠心分離にかけているのはこちらのほうだそうです。海より深く反省。
「ベイカーホフ」
まだ出てくるのかよ。ってことでアルザスの郷土料理…を目指したんですが、これは明らかに失敗でした。(^-^;) マリネした豚肩ロース、豚バラ、牛スネをスライスしたジャガイモと一緒に重ねて耐熱容器に入れ、白ワインをどぼどぼ注いで蓋をして小麦粉を練ったもので目張りしてオーブンで二時間ほど焼けば、十年前にアルザスで食ったものが再現されるはず…だったんですが、選んだ耐熱容器が大きすぎたため異様に酒臭い一品になってしまいました。海より深く反省。熱がよく回らなかったようです。で、後日談。翌日残ったベイカーホフもどきをどうしようかと考え、フライパンに肉とジャガイモだけ移して火にかけることしばし。しかーし!味見すると染み込んだ白ワインのアルコールが相変わらず強力に残っている。これではいかんと冷蔵庫をあさってトマトペーストを探し出し、これをスプーン二さじ分ほど加えたら、立派なシチューが出来上がりました。終わりよければ全てよし、としておこう。うははは!
「シュークルート」
いちおうベイカーホフの付け合わせのつもりで瓶詰めを買っておいたんですが、これが一番アルザスぽかったかな。(^-^;)
「ご飯」
シメの炭水化物ということで。しかし我ながらよく食うな。鍋で焚いたのでお焦げも香ばしく、イカの塩辛と梅干しがなんともほっとする味わい。それにしても旨い米だったな。
"Gewurztraminer" Selection de Grains Nobles '90 Josmeyer
「ゲヴュルツトラミネール」セレクシヨン・ドゥ・グラン・ノーブル '90 ジョスメイエール
(フランス/アルザス、白)
『ゲヴュルツトラミネールがないな』『デザートワインがないな』などと会話していたらこういうワインがさらっと出てくるあたり、うちのお客さんはタダ者じゃないっすね。(^-^;) いやもうたいがい酔った状態で飲んでしまいましたが素晴らしいデザートワインです。やはりライチの香り。そしてオレンジやグレープフルーツの香りもかなり。飲むと自然な甘さを鮮やかな酸が全体を引き締めており、ただ単に甘いだけのデザートワインとは一線を画している。1990 年は貴腐がつかなかったとのことだが、逆にそれゆえ私の好みのワインになったのかもしれないな。
「ライチとアンニン豆腐」
もう満腹を通り越している…。ってことで少ししか頂けませんでした。平にご容赦を。ライチとのマリアージュを楽しみたかったのにぃ!
ご覧の通り、赤は一本もありませんが、改めてアルザスの奥深さを思い知ったような気がします。全然不足な感じがなかったですしね。ただ料理の印象がすごく強かったので、ワインの印象が少し散漫になってしまった気もします。これは偽らざる私の心境です。
sinp さんのページにも、ワインと料理の感想が書かれていますので、そちらと比較されると面白いかも。それにしても「座長渾身のひと品」には参るけど。(^-^;)
Macon Villages '95 Jean-Claude Thevenet
マコン・ヴィラージュ '95 ジャン・クロード・テヴネ
(フランス/ブルゴーニュ/マコネー、白)
実はベイカーホフもどきを作るときに白ワインが足らなかったので開けてしまった一本なのです。さすがに高貴なリースリングを料理用にはできませんからね。で、2100 円ぐらいだったので、ややもったいないなと思いつつも耐熱容器に投入。その後常温で飲んでみました。…うーん、マコン・ヴィラージュとは思えないぐらいに濃い。フルーツよりも日本酒のようなボディがあり。でね、二日後ぐらいにまた飲んだら果実、酸ともにフルーツが爆発していて圧倒的なワインに変身していましたよ。ぜひ見かけられたらお試しあれ。私は神戸のベリエで購入いたしました。
「青葉台ニュース」のかもしださん主催のワイン会に参加させていただきました。場所は藤が丘の「レストラン・ミウ」……ってめちゃローカルですね。以下、原則的に一人一本の持ち込みです。
Brut '86 Pol Roger
ブリュット '86 ポル・ロジェ
(フランス/シャンパーニュ/エペルネ、シャンパーニュ)
渋いっすね。どこでこんなのを見つけてこられるんでしょうか?見た目はさほど濃くない色合い。ウォッシュタイプチーズのような熟成香、ナッツ。一方ですりおろしたリンゴの風味はなんとなく若さを感じさせる。飲むと果実感がかなり落ちてきてはいるようだが、苦味ととてもきれいな酸が独特の味わいを形成。飲んだ後に鼻に抜ける煎ったアーモンドのような香りも魅力的。まだ炭酸は元気だけどそこはかとなく枯れた味わいのシャンパーニュ、なかなか貴重な体験でした。うえ様がしんかわ酒店で購入とのこと。
「アボカドとエビの前菜」
グレープフルーツとの取り合わせも面白く、基本的にいいと思うんだけど、上に乗ったソースがくどすぎ。味よりも量がね。どうにかならんのだろうか。
Chassagne-Montrachet "Clos-Saint-Jean" '92 Blain-Gagnard
シャサーニュ・モンラッシェ・クロ・サン・ジャン '92 ブラン・ガニャール
(フランス/ブルゴーニュ/コート・ド・ボーヌ、白)
なぜか煎ったゴマのような香り。しかし全般的に香りが弱いのでちょっと残念。飲むとぼってりとした厚みはあるのだが、なんとなく主張がはっきりせずインパクトに欠ける感じ。時間が経つとやっとという案配で果実感が出て、香りの奥底にマンゴーやカリン、パイナップルが感じられた。ちょっと期待が大きすぎたのかもしれないが、それにしても肩透かしを食わされた感は否めない。まあみなさんそれなりに楽しんで頂けたようなのでよしとするか。松坂屋・銀座店で購入、5250 yen。
「オマール海老とホタテのソテー」
ちょっと火が通りすぎなんじゃないっすか?>オマール海老。カラメルっぽいソースは面白かったがシャサーニュ・モンラッシェとの相性はいまいち。
Rochioli "Pinot Noir" '97 Gary Farrel
ロキオリ「ピノ・ノワール」 '97 ゲリー・ファレル
(アメリカ/カリフォルニア州/ソノマ、赤)
Andy さんのお持ち込み。聞くところによるととてもレアなワインだとか。フランボワーズというよりイチゴの香り、ヨード、ややカラメルにゆでアズキ。アルコール感は若さもあってかかなり強い。飲むとややジャミーだが、酸がしっかりしているためにあまりくどくは感じない。充分な主張はあるけど派手すぎず、作りすぎずといった印象でちょっと意外に思ったのは偏見かな。時間が経つとグレープフルーツのような酸が出て、少しバランスを崩した。
「鴨のロースト」
これはなかなか旨い。付け合わせの焼きナスも面白かった。
Nuits-Saint-Georges "Aux Lavieres" '89 Dom. Leroy
ニュイ・サン・ジョルジュ・オー・ラヴィエール '89 ルロワ
(フランス/ブルゴーニュ/コート・ド・ニュイ、赤)
恥ずかしながらルロワのドメーヌものを飲むのは初めて。見た目は充分に濃いルビー色、いやガーネットというのかな。最初動物臭が強かったがすぐに飛び去り深いフランボワーズの香りにとって変わった。ややグラッシーで灰っぽさ、そしてコーラのような香りもあり。飲むととろりとした濃度があり、カツオだしのような旨味を強く感じる。そして強い果実感、酸、しっかりめのタンニンがあるのにそれぞれが突出しておらず、絶妙ともいうべきバランスを保っている。しかし最も特筆すべきはその透明感であろう。和風のカツオだしを感じさせているわりにはルビーを溶かしたかのごとくのクリアーな印象がある。なおかつ派手な印象、若すぎる印象はなく、しっとりと落ち着いた感があるのはさすがとしかいいようがない。提供していただいたかもしださん、本当にありがとうございました。
Peyre Rose "Clos des Cistes" '95
ペイル・ローズ・クロ・デ・シテ (?) '95
(フランス/ラングドック、赤)
しんかわ酒店の若旦那のご提供。脚は長く、黒みがかった深いルビー色。カシスやゆでアズキを感じるあたり、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体とするワインだと思ったのだが、シラーを主体とするワインではないかとのこと。果実感が非常に強く、強いアルコールも伴ってやや舌がしびれる感じ。タンニンはパウダリックなぐらいで強いのだが、その周りを果実味がうまく包んでいる印象がある。手抜き感が全く感じられない剛直球のワイン。ただしもう少し、もう少しだけ落ち着いてくれればなあと思うのも事実なのだが。
Ch. Ducru Beaucaillou '86
シャトー・デュクリュ・ボーカイユ '86
(フランス/ボルドー/サン・ジュリアン、赤)
shuz さんの持ち込み。同じくカシスが香るのだが、こちらはぐっと落ち着いており年月のなせる技を感じさせる。ウォッシュタイプチーズの熟成香もあり。果実味はスリムで (決してやせ細っているという意味ではない) 酸は見事に溶け込んでいる。ヴィンテージのせいかタンニンがやや目立ち気味だが、まだまだポテンシャルを感じさせるワイン。脚まで着色しているのには驚いてしまった。
"Cabernet Sauvignon" Reserve '92 Robert Mondavi
「カベルネ・ソーヴィニヨン」リザーヴ '92 ロバート・モンダヴィ
(アメリカ/カリフォルニア州/ナパ・ヴァレイ、赤)
これはまさにカリフォルニアを代表するワインといってもいいだろう。黒に近いような色合い。これまたカシス系だが八年経っているとは思えないぐらいに力強く、飲んだ後にタンニンの収斂性すら感じられる。果実味も強く凝縮しているが、それ以上に果実味を超えた甘味が感じられる。コンデンスミルクの香りは樽香だろうか、ほのかな動物系熟成香にわずかに年月を感じるのみ。shuz さん二本目のお持ち込み。
Reserve du Ch. Mansenoble '96 Ch. Mansenoble
リゼルヴ・デュ・シャトー・マンスノーブル '96 シャトー・マンスノーブル
(フランス/ラングドック、赤)
コルビエールの赤。実は鯨飲日誌に書いていませんが今年の五月に飲んでいます。これはしんかわ酒店の若旦那の二本目の差し入れでした。強いセージ香、黒いベリー系の香り、グレープフルーツ。強い果実の凝縮感があり、タンニンも存在感大。それとは別に苦みを感じるが、酸は少し弱い目かな。ブラインドだったんですが私はエチケットをちらりと見ただけでわかってしまったのが少し残念かな。しかし「南仏でしょう」と答えたかもしださんはさすが!
"Zinfandel" Essence '99 Santa Barbara Winely
「ジンファンデル」エッセンス '99 サンタ・バーバラ・ワイナリー
(アメリカ/カリフォルニア州/サンタ・バーバラ、甘口赤)
のへさんのお持ち込み。なんだか漫画にも登場するレアなワインだそうだ。(個人的にはそういうの全然興味がないけど) プラムやアプリコットの強い香り。そしてややモモの香り。飲むとこれはまさに梅酒。甘さはジャムというよりかき氷にかけるイチゴシロップのようだ。いままで飲んだワインの履歴が全てリセットさせられるぐらいに強烈な印象。こりゃワインというよりリキュールですな。それこそかき氷にかけると旨いかも。アイスクリームだと甘さが重なってしつこすぎるだろう。しかし不思議とチョコレートケーキには合いそうな気がする。
てな感じで夜は更けていきました。幹事役のかもしださん、ありがとうございました。かもしださんのページだけでなく、shuz さんのページ、Andy さんのページにも感想が書かれていますので比較すると面白いかも。ぜひご参考あれ。
私としては…例えラベルが剥がしてあったとしてもルロワが一番と答えたと思う。嘘偽りのない感想です。
Pelorus '95 Cloudy Bay
ペロリュス '95 クラウディ・ベイ
(ニュージーランド/ブレナム、スパークリング)
ソーヴィニヨン・ブランで有名なクラウディ・ベイのスパークリング。っちゅーことでかなり期待大です。少しオレンジがかった濃いめの色合いがきれいだが、泡は少し大きめ。オレンジやカスタードクリームのような香りを嗅ぐと、コースの最後のデザートを待っているようなわくわく感があり何とも愉快。果実味も地に足が着いた感じで全体的なバランスもよく好印象。しかしそれなりに感じさせる厚みのわりには余韻がごく短いので至極すっきりした印象がある。口に含んだときの充実感から飲み干した後にはわずかな苦みを残してストンと落ちるような、そんな落差を感じさせるから不思議だ。もっともこの季節にはそのぐらいの清涼感がちょうどよいかもしれないな。セパージュはピノ・ノワールとシャルドネとのこと。2000 yen 台で買えれば私はうれしいけど、たぶんそのぐらいのお値段でしょ?
Meulsault '97 Ch. de Puligny-Montrachet
ムルソー '97 シャトー・ド・ピュリニ・モンラッシェ
(フランス/ブルゴーニュ/コート・ド・ボーヌ、白)
ムルソーを飲むのは結構久しぶりかも。レモンを主体にオレンジ、そしてなぜかセメダインを思わせるようなエステル香 (よりその筋の人向けには酢酸ブチル)。飲むと白木を思わせるような樽香があるのだが、心地よい酸とスリムな果実味でとても涼やかな印象。やや一般的なムルソーのイメージと違うかな、と思っていたのだが時間とともにアプリコットのような濃い香りと果実感、それにココアパウダーが出てどっしりと腰の座ったワインに転じてきた。実に面白い。シャルドネをさらりと飲みたい場合には 30 分以内に飲み干して (思いっきり酔っ払いそうだな (^-^;))、こてっとしたのを楽しみたい場合は抜栓後小一時間ほど待ったほうがいいみたい。3000 yen 以下という値段も素晴らしい。
"Chardonnay" '90 Hanzell
「シャルドネ」 '90 ハンゼル
(アメリカ/カリフォルニア州/ソノマ・ヴァレイ、白)
本日のメインとなる一本め。この時代のカリフォルニアワインはあまり飲んだことないのでこれまた興味深いところ。色はややオレンジがかっており、ピンクゴールドに近いような深くそして濃い色合い。まさに熟成した良質のシャルドネを思わせるようなウィスキーやリキュール類の香り。クリーム系のこってりした香りはあまり感じない。その他、ケチャップやゆで卵、飲んだあと鼻に抜ける煎ったナッツのような香りは実に香ばしい。飲むとややばらけた感は否めないが、オレンジマーマレードを思わせるような果実感がある。それでいて香り同様深い味わいがあるのがまた魅力的。筆者の偏見かもしれないが、カリフォルニアのシャルドネというと上向きのベクトルを持った口の中で広がるようなパワーを持ったものを想像してしまうが、これはむしろ下方向のベクトルを持っていてその深さに引き込まれるようだ。これは新しい経験、熟成の年数がものをいっているのかもしれないかな。さらにこれよりも二十年以上前のまえのヴィンテージも入手可能とのことだが、はたしてどうだろうか?もうこの '90 でも飲み頃のピークのような感じがするのだが…。
"Pinot Noir" '97 Etude
「ピノ・ノワール」 '97 エチュード
(アメリカ/カリフォルニア州/ロス・カーネロス、赤)
本日のメインとなる二本め。なんでも現地購入されたとか。深いルビー色。強いエステル香があり、これまたセメダインみたい。シソ、バナナ、青草、アルコール感強し。薬っぽくもあり、イソジンとの声も。飲むと果実感は思ったほどではないが (といっても普通のレベルからするとかなりのものだと思うが)、濃い日本酒のようなしっかりしたボディがある。その他、きめ細やかなタンニンやラムネのような酸など個々の構成要素は充分に面白いと思うのだが、どうもそれぞれの方向性がまちまちでまとまりに欠ける印象。提供していただいた方はさかんに「現地で飲んだのと異なり、失望した」とおっしゃってましたが、失礼を承知で書くとなんとなくわかる気がする。これがトラベルショックというものなのだろうか?ワインはやはり難しい。
Ch. Haut-Tropchaud '90
シャトー・オー・トロショー '90
(フランス/ボルドー/ポムロール、赤)
これはお店にあった一本。なんでも場所はペトリュスとトロタノワの間にあるのだとか。見た目は非常に濃い色合いだが黒みは感じられない。カシスなど黒ベリー系の香りが主体、鉄っぽさやピーマンも感じられる。飲むと強いね!これは。おがくずを連想させるようなざらっとしたタンニンがあり、まだまだ収斂性もある。時間が経つと草っぽさや藁、干しイチジクに干しブドウといったドライフルーツも現れたが本領を発揮する前に飲み干してしまったかな?(^-^;) なんでも '92 の方がずっと飲み頃なんだそうな。みんなで探してみよう!
Nuits-Saint-Georges "Les Lavieres" '95 Daniel Rion
ニュイ・サン・ジョルジュ・レ・ラヴィエール '95 ダニエル・リオン
(フランス/ブルゴーニュ/コート・ド・ニュイ、赤)
何かブルゴーニュを持ってきてほしいとの要望がありましたので当日私が持ち込みました。フランボワーズやカラメル香が少しするが、アルコールが強いためか香りの印象はおとなしめ。見た目は透明感がありきれいで、飲んでも同じくクリアな印象があるのが面白い。なんだか引っかかりがなくするする身体に吸収されるようだ。裏を返せばちょっと物足りない感じもするんだけどね。時間とともにこってり感が出て厚くなったがそんなのをしみじみ味わっている余裕は酔っぱらいにはなし。噂の酒屋さん、Viniseum 長谷川酒店で購入。4725 yen は将来に対する投資ってことで。
Gevrey-Chambertin "Les Platieres" '97 Philippe Leclerc
ジュヴレ・シャンベルタン・レ・プラティエール '97 フィリップ・ルクレール
(フランス/ブルゴーニュ/コート・ド・ニュイ、赤)
深いルビー色。そして極めて強い樽香。うーん、まるで新樽の中に入ってしまったみたいだ (ディオゲネスか、俺は (^-^;))。飲んでも渋いを通り越して苦いと感じてしまう。酸は弱く、甘い果実味はタンニンの後ろに隠れているかのごとく。飲んだ後の印象はエスプレッソのそれに近い。まだ若いという点は差し引かなければならないだろうが、いくらなんでもこりゃやり過ぎなのでは?テロワール以前にセパージュが塗りつぶされているみたいだぞ。
とまあ全部を見通すとどれもかなり辛口のコメントになってしまったけど、参加者のみなさん怒らないでね。(^-^;) 懲りずにまた誘ってやってください。