できそうでできない?点火プラグの交換です。
クルマいじりの第一歩としてチャレンジしてみるのもいいかもしれません。
用意するもの 10mm工具、プラグレンチ(16mm)、ラチェットレンチセット
ワイヤーブラシ(磨く場合)、点火プラグ(交換する場合)
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Step 1. エンジンフード取り外し
Step 2. イグニッションコイル取り外し
Step 3. スパークプラグ取り外し
Step 4. スパークプラグ取り付け
Step 5. 各種部品取り付けと作動確認
Column 1. スパークプラグ定期交換レポート (2002.10.28)
Step 1. エンジンフード取り外し
ご存じ、2NZ-FEエンジン。1SZ-FEの方は参考にして下さい。大して変わりませんよ。
2NZ-FE(1,298cc) (20kB)
そんな奴はいないと思うけど、エンジン止めてから作業すべし。
まずはエンジン最上部のフードを取り外します。
10mmのナット4個で固定されています。ラチェットレンチが便利です。
ナットの場所 (30kB)
ナットを取ってしまえば、あとは上に持ち上げるだけでフードははずれます。
傷つかないように安全な場所に保管しましょう。
フード取り外し後 (24kB)
Step 2. イグニッションコイル取り外し
ヴィッツのエンジンはダイレクトイグニッションコイル方式を採用しています。
これはプラグの直上にイグニッションコイルを配置することによって、配電のロスを減らし
確実な点火を行うことができます。
デメリットはコストがかかることと、熱による故障発生が考えられること。むずかしいねぇ(^^;)
これがコイル (16kB)
注) コネクタを取り外さなくても作業可能です。
その場合は固定ボルト取り外しへ進んで下さい。
まず、イグニッションコイルに接続されているコネクタを切り離します。
コネクタ側のツメを押しながら手前に引くとはずれます。
抜けづらい場合は奥に押しつけながらツメを押し、手前に引くとはずれます。
全数(4本)作業します。
コネクタ切り離し (29kB)
次にイグニッションコイルを固定しているボルト(10mm)4本を取り外します。
固定ボルト取り外し (17kB)
無事コネクタ及びボルトを取り外すことができたら、コイル本体を取り外しましょう。
上に引き抜けばきゅぽんと外れます。
外れにくい時は左右にひねりながら抜くと外れやすいです。
外したコイルは絶対に落とさないように!壊れやすいらしいです。
外したコイル (18kB)
Step 3. スパークプラグ取り外し
いよいよプラグの取り外しです。
今回はラチェットレンチとエクステンションバー、プラグレンチを使用します。
参考までにいうと、エクステンションバーは30cmのもの、プラグレンチは内径16mmのものを使用しています。
外す際のコツとしては、プラグに対してナナメに力を掛けないこと。
プラグの軸線上から外れた状態で力を掛けると、レンチによっては内部クリアランスが少ないため
碍子の部分が折れてしまいます。
エクステンションバーをしっかりと押さえれば問題はありません。
ラチェットレンチに掛ける力は馬鹿力は基本的に必要ないのです。(前回締めすぎを除く)
ゆるんだ後はくるくると回るはずです。
プラグの外し方 (34kB)
まずいパターンとしては、いつまでも渋い場合やムニュという手応えがあったときです。
手で回らず、ラチェットレンチを使用してやっとまわるとか、回るけど妙に柔らかい手応えがすると言ったときは
プラグがナナメになってねじ込まれている場合があります。
無理に取ると、ねじ山がつぶれているため取り付けることができなくなります。
自分で対処できる自信がないときは、触らずに戻して工場へ直行すること。
外したスパークプラグ (23kB)
取り外したスパークプラグがカーボンなどで汚れていた場合は、清掃する必要があります。
ワイヤーブラシで取り除いてあげましょう。
もっとも磨いても性能が完全に回復するわけではないので、定期的な交換(2万km毎)が必要でしょう。
ただし、プラチナやイリジウムプラグは磨いてはいけません。
プラグギャップ調整 (31kB)
Step 4. スパークプラグ取り付け
清掃・調整したプラグ、もしくは新品のプラグを取り付けます。
まずラチェットレンチは使用せずに、エクステンションバーの部分を持ち手の力だけで回していきます。
ここでラチェットレンチを用いると、シリンダヘッドに対してナナメに取り付けてしまっても分からず
後で取り外せなくなってしまいます。
手で回らなくなったら、ラチェットレンチを取り付け、軽く回していきます。
堅くなったら、キュッキュッと15〜45度くらいかな?本締めします。
新品の場合はガスケットがつぶれていないから、もう少し回るかもしれません。
参考までに、修理書によると、締め付けトルク
T=18N・m {185kgf・cm}。
感覚としては、力一杯締めると締めすぎですね。
Step 5. 各種部品取り付けと作動確認
プラグの取り付けが完了したら、取り外したのとは逆の手順で取り付けていきます。
ですが、エンジンフード取り付ける前にエンジンが確実に始動できるか確認しておきます。
・始動性は良好ですか?
・アイドリングは安定していますか?
・吹け上がりは良好ですか?
調子が悪い場合、取り付け手順にミスがあった可能性があります。
カプラの取り付け状態など、もう一度よく確かめましょう。
問題なければエンジンを停止し、フードを取り付けて作業完了です。
お疲れさまでした。
Column 1. スパークプラグ定期交換レポート (2002.10.28)
新車購入から2年半。我がヴィッツもようやく20,000kmを迎えようとしています。
メーカーのプラグ交換推奨は1.5〜2万kmですので、いい時期と思いプラグを交換することにしました。
今回チョイスしたのはDENSOのイリジウムパワーという製品です。
型番はIK16。これは現行ヴィッツ全て共通です。
なお、イリジウムタフの場合、型番はVK16で、これも各車共通。
実売価格は2本セットで3,000円前後(税別)。4本必要です。
他の製品としてはNGK日本特殊陶業があります。
新旧プラグ比較 (32kB)
旧プラグ状態 (25kB)
プラグ清掃あれこれ (45kB)
●感想
良くなった、と言ってもニュアンス的には性能が「回復」したという感じです。
「向上」したというためには新品の通常プラグとの比較が必要で、
違いが分かるかどうかも怪しいですね。
しかも2〜3日もすると慣れてしまい分からなくなるという(^^;)
ただ、さすがに中心電極が細いおかげかアイドリングは安定しています。
500rpmまで落ちたときでも振動が最小限なのは立派です。
まあ通常プラグでも新車のうちは振動はほとんどなかったし...
これから2万キロ走ったときに、どれくらいの性能を維持しているか。
これを楽しみにしたいと思います。