中欧への入国30/November/1997

 オーストリアの首都、ウィーンから、スロヴァキアの首都、ブラチスラヴァへの移動。当然国境がある。私にとって、事前にビザを取得する必要のある国へ入国するのは初めて、また旧東欧−中欧諸国に入国するのは、ベルリンで旧東ベルリンに入ったことを除けば初めてのことである。
 この首都間、距離にしてだいたい50km、実に近いものである。私は16:15ウィーン南駅発の列車でブラチスラヴァに向かった。列車が動き出すと程なく車掌が来て切符の確認、そして警官が来た。ずいぶん早いなぁと思いながらも、パスポートを差し出す。と、中身を確認して印を押した。

「結構簡単なもんだなぁ」

そう思いながらもよく見ると、印には日付がはっきりと入っていない。これではいつ入国したのかわからない。どうなるのかと思いながら見ていると、また警官が来てパスポートを見せろという。そう、さっきのはオーストリアの出国管理官だったのだ。普通日本のパスポートであると、オーストリアでは出国・入国の印を押さない。昨日入国した際も、空港では印を押されなかった。中欧への出国は厳重なのかも知れない。そして、スロヴァキアの入国管理官は写真の着いたビザ付属の紙の一枚を取り、パスポートにスタンプ、無事入国審査が終了した。実に簡単であった。
 そして出発から1時間10分、列車は無事ブラチスラヴァに到着した。英語どころかドイツ語のサインへの併記などもなく、表示はよくわからない。今晩泊まるホテルも、市街地から離れており、どうやっていってよいかわからないので、仕方なくタクシーを使った。街中は暗い。本当に暗い。ヨーロッパの街自体、日本に比べかなり暗いのだが、ここはそれ以上に暗さを感じた。これが私の第一印象。
 ホテルに着き、現地の人と打ち合わせ。これから4日間は、スロヴァキア語と英語の日々が続くのだ。

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空港連絡29/November/1997

 今からHeathrow空港に行かなければいけない。いつもなら車で行ってしまうのだが、今回は1週間以上の行程であるので、駐車上代を考えるとそうもいかない。そこで他の交通機関を使う必要がある。
 今日使おうと思っているのが地下鉄。これだと£3.20(私はZone 1Travel Cardを持っているので£2.10)と安く、かつ都心からだいたい45分で空港に到着。他の交通機関より時間が読みやすい。ただ、地下鉄であるが故、大きな荷物を持つ身として、居住性は最悪だし、各駅停車である(厳密に言うと、District Lineとの併走区間は快速運転とも言えるが)ため、はっきり言って飽きる
 次にAirbus。これだと平面移動になるので楽だし、1階が荷物置き場(空港では係員と運転手が運ぶのを手伝ってくれる)、2階が客席と、居住性・眺め共になかなか。ただ、渋滞にはまるとどうにもならないため、空港からであればいいのだが、空港までとなると、遅れる心配もあり、あまりお勧めできない。
 そしてタクシー。一番楽な方法ではあるが、何せ£2530はかかるので、余裕があるときとか、人数が多いときにしか使わない。他にMini Cabという公認白タクのようなものもあり、これだとタクシーを使うより安いのだが、値段は交渉によるし、たちの悪いところだと、ぼられることもあるとかないとか・・・。
 他にローカルバス乗り継ぎという、観光客では真似できない方法もあるが、今のところ、市内と空港を直接結ぶ方法はこれだけ。しかしながら、もうじき画期的な交通手段が登場するらしい。それはHeathrow Express。ロンドン市内Paddington駅と、Heathrowを直結するこの鉄道。所要時間は何と17分!。確実性も高いし、これからの主要交通機関になること間違いなし。しかしながら来年6月開通予定とものの本には書いてはあったが、本当のところ、いつできるのかわからない。まぁどっちにしても私がここにいるうちにはできないので、どうでもいいことではあるが・・・。

そういうことで、今日から来週の土曜日まで、出張で家を空けます。更新はそれ以降になります。


エスカレータのベルト28/November/1997

  「エスカレータにお乗りの際は、ベルトにお掴まり下さい」というのは、日本のデパートや駅などで、エスカレータのところで注意放送で流れる文句である。確かに安全のため、ベルトに掴まっておくことは重要。でもしっかりと掴まっていると、ここロンドンではたまに不都合なことが起こる。それは、「下と上のスピードが違う」ことがあるからだ。
 今日の帰り、なかなかバスが来なかったので、地下鉄を使うことにした。地下深く潜っていくエスカレータに乗っていると、だんだん手が後ろの方に行く。そう、ベルトのスピードが若干遅いのだ。「どのくらいずれるのだろうか?」素朴な疑問に答えるべく、あえて最初に手を着けた位置からずらさないで乗ってみた。すると手はどんどん後ろに向かっていき、降り口に着く前に、もう手を付けられない状態に。確かに長いエスカレータではあったが、あそこまでずれるものとは思わなかった。
 まぁ、こんな感じでずっと離さずに乗っている人もいないだろうが、ステップとベルトを動かすモーターは連動しているはず。どうしてずれるのか?多分機械が古く、劣化しているからだろう。現在いろいろな駅で、エスカレータのオーバーホール作業が進行中。Earls Court駅なのでは、そのためPicadilly Lineの駅自体が閉鎖になっている。代替わりで、この障害が無くなってくれることを望む。


花売りおばさん27/November/1997

  今日の昼もSOHOの中華街。特区では、今まで張ってあったスターリンの肖像画が、孫文に変わっていた。どういう気の変わり方か。ここは昔「無愛想亭」と愛称(?)が付けられるほど店員が無愛想な店だったが、改築新オープンしてから、無愛想ながらも、それなりの接客態度をとっている。味を堪能した後、Liecester Squareを歩いていると、向こうから小さな胸花のような物を持って寄ってくるおばさんがいた。また出た。夏場だけかと思ったら、冬にも出るのだ。
 このおばさん、通称(って、我々がたまたま言っているだけだが)花売りババア(花売りおババともいう)、胸花を無理矢理人のポケットなどに入れ、代金を請求する、まぁ簡単に言うと「押し売り」である。たまに引っかかっちゃって、ごちゃごちゃやっている人がいる。結構アジア系・・・というかモロ日本人とわかる人がやられているのを見かけることがある。
 対策はこれだけ。「胡散臭い奴には近づかない。関わらない」。当たり前だが、油断すると結構はまってしまうこともある。周りに注意して歩こう。


支払期限26/November/1997

  BTから督促状が来た。とはいえ既に料金は支払っているので問題はないのだが、この事態を引き起こした理由は、その支払期限にあったと思う。期限は何と1123日、日曜日までとなっていたのだ。
 支払いをうっかり忘れていた私は、「まぁいいか、確か二十ウン日だったから、24日の月曜日にでも、銀行に行って払おう」と、日曜日の朝、何気なく請求書を見ると、なんとまぁ支払期限がその日だったのだ。まさか、土曜や日曜が公共料金の支払期限になっているとは夢にも思っていない。まぁ土曜日はあり得るにしても、日曜日というのは、さすがに私の頭にはなかった。そのうえBT Shopは当然閉まっているし、銀行も休み。支払うすべなど頭に浮かぶはずもない。だいたいにして、受け取るBT側だって、会計担当なんか、この日は休みじゃぁないか!それなのになぜ日曜日が支払期限に設定されたのだろうか。不思議である。
 まぁ、そういうことで、月曜の朝一番に、自分の口座のあるBercleys Bankへ行き、電話料金を支払ったのだが、やはり予想通り、督促状が届いた。ただこれの発行日付が、1123日。期限内に督促状発行するなBT!。しかしながら一日遅れてたから何とも言えないのだが・・・。


日本語書籍取扱書店25/November/1997

 ロンドンには、いくつかの日系書店があり、日本語の書籍を扱っている。Oriental City(YAOHAN PLAZA)にある旭屋書店は、私が思うにロンドン最大の日系書店であろう。雑誌なども充実しており、店内にはいると、日本にいる錯覚をしてしまうほど。旭屋での一般書籍のお値段の換算は、100円→£1.00と、だいたい倍(昨今の円安で、倍以上になっているのだが・・・)となっている。新刊雑誌はそれより割高になる。
 しかしながら、旭屋は郊外にあるので、休日にしか行けない。ということで、市街地で使うとしたら便利なのが、Japan Centre(通称:ジャパセン)の1階にある書店である。ここも、都市部の小型書店並みの蔵書量はあり、かつPicadilly Circusそばにあり使いやすい。今日は、年末旅行の目的地、Washington DCに関する旅行情報書を探しに、仕事が終わった後、足を向けた。そういえば、ジャパセンで本を買うのは初めてだ。店にはいると、あったあった、地球の歩き方コーナーが。探してみるとあるもんで、Washington DCのシリーズには、是非行ってみたいと思っている、DC郊外の街、Baltimoreも記載されていた。Dillonsなどで、英語の旅行ガイドも見ていたのだが、Baltimoreに関する詳細情報を記載していたものは皆無であったので、ちょっと喜び、レジへと向かう。レジのお姉さんに本を渡してから気付いた。

「この本、いくらするんだ・・・」

日本での定価は、本体価格1,640円。旭屋の感覚だと、£16.40。まぁ結構なお値段だが、仕方ない。ただ、旭屋はロンドンでも日本語書籍が安い方(だと私は思っている)だろうから、ここでは£20前後は覚悟かなぁと、いろいろ想いを巡らせていた。そして、お姉さんが、価格換算表を見て一言

24ポンドです」

えぇぇ!少々動揺。まぁ価格換算表は店内に張ってあるので、あらかじめ見ておけばよかったのだが、それにしても日本で1,640円の本がごせんえぇぇぇん?それはちょっとねぇ。しかしながら欲しいものは欲しいのだ。心の動揺を態度に現さず、黙って10ポンド札2枚と、5ポンド札1枚を、財布から差し出した。当然お釣りは1ポンド硬貨1枚。とたんに寂しくなった。24ポンドあれば、旺記で8回飯が食える。それこそ仙台のはんだやなら、12回は飯が食える価格である。確かに今回買った歩き方は、最新の'98-'99版ではあるが、ロス率の高い雑誌ならまだしも、比較的長期に陳列可能な一般書籍が日本の約3倍とはちょっと不可解。もう少し値下げしてくれればいいのに。旭屋並みにとは言わないが、せめて日本の2.2倍程度の価格に納めて欲しいものだ。


大使館それぞれ24/November/1997

 来週、Slovakiaに出張しなければいけない。この国は、日本人の入国にはビザが必要なので、昼食後、Slovakia大使館に出向き、ビザを取りに行った。
 Notting Hill Gateの少し東、Czech大使館と隣り合わせに位置するのがSlovakia大使館。途中、Czech大使館の横を通ると、入り口が閉まっている。と、扉に「Visa 10:00-1:00」の文字が・・・「もしや?」少々不安になったが、とりあえずSlovakia大使館へ・・・。閉まっていた。門が閉じており、窓にはカーテンが。仕方ないので、門の所にあるインターホンで「ビザを取りたいのですが、開いてますか?」と訊くと、「今日は閉まりました。月曜から金曜の10:00-12:30です」とあっさりと返されてしまった。結局明日朝、再度出向くことになってしまった。
 ロンドンの日本総領事館も、12:30-14:30は昼休みと、実に休みは長いが、一応午後は開いている。これでも「おいおい、外交官は働け!」と思ったが、Slovakia大使館のこの状態・・・。まぁ、イギリス人は30日以内であれば、ビザが要らないようなので、在ロンドンの大使館ではビザ発給業務は少ないのかも知れないが、まぁそういう国もあるのかなぁと、自分で自分を納得させた。それにしても来週の出張はちょっと不安だ。

今日のおまけ(買ったCD)
 朝、出勤バスの中から外を見ていると、Picadilly CircusTower Recordsのところに、Céline Dionの大きな広告が・・・というところまでは前回と一緒だが、その横にもう一つ広告が出ていた。これでまた、運命を変えた(ってまたまた何を・・・)。

Barbra Streisand "HIGHER GROUND"
 この前買ったCéline Dionのアルバムにも入っている、2人のデュエット曲、"Tell Him"を含む12曲。全体に音は落ち着き目な感じ。静かな夜にゆっくりと聴きたいアルバムである。とでこの人、ジャケ写を見ると、年齢がよくわからない。

Sheryl Crow "Special edition"
 ケースに"Brit Award 97 Winner, Best International Female Artist"というステッカーが張って合ったのを見て、思わず買ってしまった。まぁそんなこんなで聴いてみると、やっぱり知っている曲があった!"If It Makes You Happy"は、MTVでも結構聴いていた曲。カテゴリーはRockになっており、まぁ古い音のRockという感じで、私にとって実に聴きやすい1枚である。

WHAM! "THE BEST OF WHAM!"
 懐かしすぎる・・・。最近この手のベスト版が巷に溢れているのだが、やはりWHAM!は外せないでしょう。聴けば聴くほど懐かしい。"Wake me up before you go-go"など、「あの」名曲が目白押し。あぁ、"Freedom"も懐かしい。別に私は昔WHAM!にはまっていたわけではないが、そういう人でも、昔を懐かしめる1枚である。


SUPERMAZ23/November/1997

 今日は、いろいろ買い物をした後、新装開店のSUPERMAZに行ってきた。"Oriental City SUPERMAZ"、これが正式名称。では新装開店前は何だったのか?"YAOHAN PLAZA"、そう、ヤオハンが買収されて、店名を変えたのであった。
 とはいえ、店内はヤオハン時代とほとんど変わらない・・・と思っていたのだが、韓国食品コーナーが、中央部に移設されるなど、店内の日本中心からアジアシフトという感じが、何となくわかる。しかしながら、ヤオハンブランドは残るようであるし、基本的には営業形態はさほど変わらないらしい。それはユーザーとしては嬉しい限りである。
 ところでこの"SUPERMAZ"という名前、いったいどういう意味があるのだろうか?。これから先、

「マズ行こうぜマズ」
「先ずって、どこに行くんだよ?」
「だからマズだよ」
「だからどこなんだよ、先ず行くのは?」

といった感じの、ベタなギャグが飛び出す可能性が高いと思う(ないかなぁ・・・)。しかしながら世代が変わるまでは、「ヤオハン」の名前は口をつくと思う。それにしても、ヤオハン・ジャパンの倒産以来、いろいろ気をもんでいたロンドンヤオハンの去就であったが、こういう結果になり、一応安心はしている。


くつろぐ体制22/November/1997

 上司の家で、ホームパーティーがあった。一応御招待であったのだが、なぜか私に「魚買ってきて、料理を作ってくれないか?」との要請があり、早朝からBillingsgate Marketへ出向き、平目(鰈かもしれない)、ムール貝、イカ、そしてを買い、ブイヤベース、ムール貝のワイン蒸し、そして茹で蟹を作った。そういう朝からご苦労状態だったのだが、何とか完成し、くつろいでビールを飲む体制に入った。ふと気付くと、日本人は日本人で、イギリス人はイギリス人で固まっていた。まぁ言葉の問題もあり、やはり母国語でうだうだ話す方が楽と言うこともあるのだが、それ以外にも理由があった。それはくつろぐときの座り方である。
 上司は日本人。家は当然靴を脱ぐ形にしている。だから、カーペット張りのリビングにべったりと座り込むことができる。日本人はそういう体制でべったりと座り込み、ウダウダと話をしていた。イギリス人は、椅子の置いてあるコーナーにいた。たまにこっちにも来るのだが、日本人のようにべたっと座らず、ソファーなどに腰掛ける。まぁそういう習慣がないからなのだろうが、ここで日本的な生活は、床にべったりと座っているものだったなぁと思い出した。結局最後は、車座になり、酒を飲む状態に。学生時代の家での飲み会を思い出した。だいたい誰かが寝ちゃったり、うわごと言ったり、引越があるのに寝過ごしたりと、いろいろあったなぁと、人生走馬燈状態が私を襲った。
 私の家のリビングは板張り。ごろごろはできない。日本では畳間派であった私は、床でごろごろする生活が懐かしくなった。


LIFT at Underground Station21/November/1997

 ロンドンの地下鉄は、建設年次が速い割に、結構深いところを走っている路線が多い。そうなると、地上からホームへ行くためには、相当深く潜る必要があり、都心部の多くの駅では、長いエスカレータが稼働している。ところが、このエスカレータ建設のためには、当然斜めに設置するのだから、直線の比較的長い土地が必要になる。ということで、土地が取れないような、道路以外の下に建設されている駅や、郊外の駅などでは、Lift(いわゆるエレベータ)を使っているところが多い。このLiftは、扉が両側に着いており、出る客、入る客の流れを完全に分散しているため、実に効率的な造りであると思う。
 ところがLiftは、エスカレータと違い、閉鎖空間である。昼間の人の多い時間帯ならいいのだが、夜は結構不気味である。またこのLift、扉が開閉するときに、注意を促すためか、「ピピピピピ・・・」という、非常に大きな警告音を鳴らす。これが地下通路にこだまして、これまた不気味。そのため、私はLiftを利用しなければいけない駅は嫌いである。
 今日は、Centrel Lineを利用する同僚と帰ったため、いつもはあまり使わない、Lancaster Gate駅で降りた。この駅もLift利用である。筒のような形の電車を降り、ホームの階段を昇り、これまた本当にTubeの様な地下通路を歩くと、Liftの扉が開く音がした。大した音ではないのだが、結構響く。そして警告音。これがまたうるさい。自動運転なので、一定時間扉が開き、自動的に閉まり、上へ昇っていった。到着するまで、「止まったりしないよなぁ」と少々不安。エスカレータがよく故障しているこの街の地下鉄、こういう類のものはあまり信用できない。しかしながら、まだLiftでは被害に遭っていないので、大丈夫なのかもしれない。
 できればLiftだけしか使えない駅は、無くしてもらえないかとも思うのだが、土地利用の関係上無理なのだろう。ただ、あの馬鹿でかい警告音だけは、もう少し小さい、耳障りでない音に変えて欲しいものである。


トーマスクック日本語デスク20/November/1997

 イギリスの大きな旅行会社といえば、Thomas Cookを思い出す。このThomas Cookには、何と日本語デスクがある。中止にしてしまったエジプト旅行も、この日本語デスクを使って、組み立てたものであった。ということで、その代替案となる、アメリカ旅行の航空券を取るべく、初めてサービスを利用した(今までは、同行予定者がコンタクトを取っていた)。
 なんというか、旅行計画を組み立てていく上で、めんどくさい話を日本語で処理できるというのは実に楽なものだ。今回は前にオーバーブッキングを食らったときの代償金となった、United Airlines$800相当のクーポンを使えることが条件だったのだが、日系旅行会社では×。最後の望みはThomas Cookだったのだ。これがだめなら、United Airlinesのチケットオフィスに出向いて、「あぁでもない、こぉでもない」とやるつもりだった。しかし、日本語で書いて送った「このチケットを、このクーポン使って買えますか?」という問いに、「大丈夫ですよ」と、航空券価格の回答を早速FAXしてきてくれたのには感激。終いには電話でいろいろと注文をし、結局London - New York - Washington DC - Londonという周遊チケット(当然UA利用)を、£485.60で落札。この時期の、一流航空会社利用、かつディスカウントチケットにはクーポンが使えないという条件下で、航空会社での、正式な航空運賃ではあったのだが、、まぁいい値段が出てくれて助かった。ちなみに、今回は1225日発なのだが、24日発にすると、£200位は高くなるそうだ。
 昨年末に、ヨーロッパ列車の旅をしたときは、日系の旅行会社に手配をお願いしたのだが、担当者が日本語を話せない人であったため、たまにコミュニケーションのズレからか、誤解が生ずることもあった。やはり「込み入った注文・お願い」をするときは、母国語でするのが楽である。
 さて、今日Thomas Cook担当者と電話で話していると、電話口の向こうでも、日本語で話している声が聞こえた。てっきり1人で担当していると思っていたが、それなりの規模でやっているのかも知れない。他国語サービスは、外国人にとって実に便利なサービスである。日本人を相手にする旅行商売、儲かりそうだ。


Time Out19/November/1997

 ロンドンの「ぴあ」とか「Tokai Walker(Tokyo Walkerと言わないところが通)」とか、「せんだいタウン情報」にあたるのが、雑誌"Time Out"である。これを読むと、ロンドンのいろいろな情報が手に入る。
 パリの知人から、「クラプトンのコンサート情報乞う」という連絡が入っていたので、昼休みに近くのEuropa FoodsTime Outを買ってきた。誌面は日本の情報誌に比べ、内容量が多いものの、音楽情報ではINDEX機能がついていないため、好みのアーティストの情報を調べるのにも一苦労。だいたいして、前売り情報が1ページしかないのも、悲しくなる。結局クラプトン情報は手に入らなかったものの、LOUISEPhil Collinsのコンサートチケットがまだあることが判明。ちょっくら頑張ってみようかとも考えた。
 Time Outでは、毎年Diaryも出しており、そこにはロンドンの様々な情報も掲載されている。これも「ぴあ」と同じ。また、レストランガイドもあり、これは「ぴあマップグルメ」のようなもの。ただ、地図はない。しかしながら、地図が無くても、住所がわかれば何とかたどり着けるところは、道路名が住所となるロンドン(というか、ヨーロッパ)ならではだと思う。
 この前買ったときは、Travelの所で日本が紹介されており、「日本風のハンバーガーを出すモスバーガー」という記事が印象に残った。たまに買うと、いろんな発見がある、おもしろい雑誌だと思う。お値段は£1.70。旅行者でも、旅の記念に、また滞在中の遊び場探しに、買ってみるのもいいのでは。


ピークはいつ?18/November/1997

 エジプトでは襲撃事件。そして日本の外務省から、エジプトへの渡航自粛勧告が出た。イギリスでも同様の措置が採られた模様で、私も年末に企画していたエジプト旅行の代金を、手数料無しで払い戻してもらえることが決まった。そうなると、次なる計画を立てなければならない。そこで浮上したのが、夏の旅行でGETしたUnited Airlines$800也のクーポンを使ってのニューヨーク行き。何とか$800以内で航空券をGETしたい。ということで、ピークの時期をうまく外して、安い航空券を買おうと画策した。
 ところで、ロンドン−ニューヨーク線のピークと言えばいつになるのか。日本的感覚であれば、「クリスマス明け辺りから、年末にかけて」という感じなのだろうが、クリスマス前が街が綺麗に装飾されるニューヨーク行きで、かつ年末年始が日本のような感じの休暇になっていないこの国ではどうやら違うようなのだ。パック旅行の価格を見ていると、1214日〜24日の出発は、他の時期に比べ、£250程度割高になっている。25日になると、元に戻る。これはどうも航空料金に起因しているようである。休みの時期が違うということで、日本的感覚が、全く通用しない。そういえば昨年の1225日は、MilanoからAlitalia機でロンドンに戻ったのだが、機内はガラガラ。日本人女性の観光客らしき一団が、異常に目立っていた。クリスマスはやはり旅行などしないで、家で迎えるのがイギリス流なのか?。そういえば、1225日は、バス・地下鉄が完全ストップし、タクシーもほとんど走っていない上に、倍額ときたもんである。空港まで行くのも一苦労。だから安いのか?理由は定かではない。
 まぁ、自家用車で空港に行ける私は、迷わず25日発の航空券を手に入れるべく、明日から作戦を開始する。

今日のおまけ(買ったCD)
 朝、出勤バスの中から外を見ていると、Picadilly CircusTower Recordsのところに、Céline Dionの大きな広告が。これが今日の運命を変えた(って何を大げさな)。

Céline Dion "LET'S TALK ABOUT LOVE"
 映画Titanic主題歌"MY HEART WILL GO ON"など、16曲が入ったこの一枚。駆け足で聴いたのですが、納得の一枚。2曲目"IMMORTALITY"を聴いて、「おやっ?もしや」と思い、よく見ると、BEE BEESGibb兄弟作。この音はよくわかる。でもやはりこの人が歌うと、また違った感じもある。Tenor歌手 Luciano Pavarattiとのデュエット曲"I HAVE YOU THEN I LOVE YOU"も、「へぇ」とは思いながらも、それなりにまとまった感じ。この人はやはり歌が上手い。

NOW38 THAT'S WHAT I CALL MUSIC
 日本にもありがちの、ヒット曲寄せ集めCD。しかしながら、2枚組み41曲入りで£16.99は安いと思う。さすがにまだ全部聴いていないが、知っている曲も多数。この中から、またお気に入りを発掘しよう!


地名の発音17/November/1997

 ロンドンの地名を発音するときに、気を付けなければ行けないことがある。

問題

  1. Leicester Square
  2. Grocester Road
  3. Tottenham Court Road
  4. Clapham Common

 まず1,2だが、そのまま読めば、「レイチェスター スクゥエア」「グロチェスター ロード」であるのだが、本当の発音は、「レスター スクゥエア」「グロスター ロード」である。ちなみにこの前書いたOutletのある町は、Bicesterと書いて「ビースター」と読む。"···cester"の発音には要注意。タクシーやバスで、目的地を行っても理解してもらえない。
 次に3,4だが、これは、「トッテンハム コート ロード」「クラップハム コモン」ではなく、「トテナム コート ロード」「クラパム コモン」となる。ここでも"···ham"の時の発音に要注意である。
 それではこれはどうだろう。"Reading" ロンドンの西にある町の名前なのだが、「リーディング」ではない。「レディング」である。まぁ言われれば納得がいくのだが、知らなければ発音できない。まぁ、日本でも「尾頭橋」と書いて「おとうばし」と読ませたり、「御器所」と書いて「ごきそ」と読ませたり、「平田町」と書いて「へいでんちょう」と読ませたりするところもあるが(って、全部名古屋の地名なんだけど・・・)、まぁ意表を突く発音の地名には注意したいものだ。


MONOPOLY16/November/1997

 MONOPOLYといえば、各コマにロンドンの地名がついている、不動産売買ゲーム。大学の時、ゼミ合宿でやって燃えた経験がある。また、このゲームの日本版"MONOPOLY JAPAN"で、仙台が富山より不動産価格が安かったのには、少々疑問を持った思い出があった。
 さて、このMONOPOLY、コンピュータ版のゲームがあったので、買ってきてしまった。お値段は£29.99。当然の如く英語版なので、解説書も英語なら、ソフトも英語。いちいち読むのは面倒だが、日本語版のソフトなんて売ってないのだからしょうがない。しかしながら、日本語のOSで英語版ソフトを入れると、大したことではないが、「£」が「」」に化けてしまうので、価格表示のところで、「おや?」ということになってしまう。
 さて、ロンドンに住んで改めてこのゲームに出てくる地名を見ていると、日本でやっていたときとはまた違った印象がある。何せ、地名とそこのイメージがしっくり行き、また思い入れもあるので、「
Picadilly Circus"買い"だな」とか勝手に思ってしまう。日本版も、MONOPOLY Tokyo位にして、最高価格地が銀座かどこかで、「おぉ、浅草は買いだなぁ」とか、「誰が田端を買うんだ!」とかやった方が、おもしろいのかも知れない。ちなみにもしかしたら既にあるかも知れないが、MONOPOLY New Yorkというのがあったらやってみたい。
 ちなみにこのコンピュータ版では、インターネットを介して、最大5人のプレイヤーと対戦できるらしい。けどこんなのに夢中になっていたら、我々のようなダイヤルアップ接続をしている者なら、電話代が怖い。一体どういう人がするのだろうか?。


鍋を作ろう15/November/1997

 さぁ冬到来!鍋の季節!しかし、日本料理店で注文すると高くつく。ということで、今日は同僚の家で鍋パーティーと相成った。しかしながら、作るのはこの私。ということで、材料を手に入れに、昼から買い物に行った。5人分の水炊きの材料を揃えるのには、この位かかる。

鶏肉 TESCOで、一羽丸ごと買って、£3.49
ねぎ TESCOSpring Onionで代用。2束で£1.10
白菜 TESCOChinese Leafを買う。手頃な大きさで£0.79
椎茸 YAOHANPoland産の椎茸を買う。£2.16
豆腐 YAOHANで賞味期限が近く安売りしていたものを買う。2丁で£1.46
しらたき YAOHANで1パックだけ買う。£0.99
大根 YAOHANで一本£1.50
味ポン YAOHANで泣く泣く買う。£2.69/360ml

 全体的に安いのだが、やはり高かったのは味ポンだった。ただ、これがないと鍋物が楽しめない。調味料だけは、日本産を使わなければ、いい味は再現できない。
 さて、鍋といえば日本酒!お土産でもっていた純米酒を持ち込んだのだが、一緒にいた人がみんな下戸だったので、一人で4合飲むことになった。しかしながら、久しぶりに飲む日本酒4合は効いた・・・。


いも14/November/1997

 この国の主食は何か?やっぱり「いも」、馬鈴薯である。Fish & Chipsのチップスは、いわゆるフライドポテトのこと。これを注文したときに出てくるチップスの量は半端ではなく、それを考えると、「揚げた魚をおかずに、いもを食べる」という感じのものであると思う。
 その極めつけが、Jacket PotatoとかBaked Potatoと言われるもの。焼いたいもに、チーズとかミートソースとか、いろいろかけた「だけ」のもの。これだけ見ると、「どれが主食?」とも思うのだが、いもを御飯に置き換えたら、「ふりかけ御飯」とそう変わらない発想だと思う。
 うちの職場の現地職員が、昼御飯用にいもを1個持参し、電子レンジにかけ、チーズなどをかけて食べている。最初は「何て貧相な昼食なのだろう」とは思ったが、いもは我々の御飯と一緒の意味合いを持つものなのだ。それを考えると、彼の行動にも納得がいくようになった。私もたまに、休日に郊外に出た際に、昼食にJacket Potatoを食べることがあるが、一応満腹感は味わえるものの、「飯を食べた」という充実感は、いまいちである。ところ変われば主食も変わる。慣れるのはなかなか難しいものだ。


TESCO's Asian Food13/November/1997

 TESCOと言えば、このページでも何回も触れているが、現在売り上げがイギリス1位のスーパー。その安さには魅力があるものの、質の面から言うと、少々難があるものもあると言われる(しかし私は大好きなのだが・・・)。今日の夕食は本格韓国風焼肉にしたかったので、レタスを買いに、Oxford StreetにあるTESCO Metro(都市型の店舗をこう呼んでいる)に行った。
 目的のものを籠に入れ、そのままレジに行けばいいのだが、この支店は久しぶりだったので、ちょっと店内を歩いてみた。そこで気付いたのが、すぐに食べることができるアジア食の充実度である。オーブンで焼くだけとか、電子レンジで温めるだけといった、中国風の炒飯や炒麺、タイ風カレー、インド系食材が、「TESCOブランド」で売られていた。さすがに日本食はなかったものの、これだけ充実しているのもなかなかである。
 まぁ、中小のスーパーで、経営者がインド系の人だった場合、インドのお総菜の様なものが売られていることもあるのだが、ここはTESCO、英国一(あくまで売り上げだが)のスーパーである。こういうところでも、アジア食、それも素材ではなくほとんど完成した料理が手に入るとは、さすが中国系・インド系の移民の多い街であると思う。
 確かに日本でもスパゲティーとかラザニアとか手に入りやすいだろうし、アメリカのジャンクフードもよく売られている。けどそれは、あくまで日本になじんだ日本風の外国料理。それに比べて、ここでは私が見たこともないようなアジア食、それも本格的なもの(味は保証できないが・・・)も売られている。こういうのを見ていて思うこと、それは「国際化」という面から言ったら、日本の東京は、ここロンドンの足下にも及ばないのだろう、ということ。旅行者でも、住民面して歩ける街、それがロンドンの一面なのかも知れない。


開店前研修12/November/1997

 いつもなら中華街に昼食をとりに行くのであるが、今日は少々毛色を変えて、Aldwichにあるタイ料理店"Thai Pot Express"に行った。ここは、一品もののタイ料理を食べさせてくれるところで、結構高いタイ料理ではあるが、£56で、満足がいくものが食べられる。思えば10ヶ月ぶりの来店であった。
 お店に行く途中、Waterloo Bridgeに出る通りの角に、新しい"Pret A Manger"(ロンドン市内などで展開しているコーヒーチェーンで、日本で言えばドトールとかベローチェ的なもの)ができていた。棚にはサンドウィッチが入っている・・・がしかし、よく見ると、店内には店員の格好をした人だけ。ガラスには"Opening Soon"と書いてあった。そう、まだ開業前なのであった。しかしながら、商品は棚に並んでいる。また店はガラス張りで、特に中を隠している部分もない。客がいれば、見た目は完全に開店している店と同じで、私たちが通り過ぎたときには、この店に入ろうとしていた人もいた(もちろん入口には鍵がかかっているので、入れなかったのですが)。
 よく見ると、この店員たちは、レジに立つ人と、客の役割をする人に別れて、研修を行っているようであった。もちろんその姿は、外を歩いている人に丸見え。まぁ、接客業は人に見られて仕事をするものなので、「常に自分の行動が人に見られているのだ」という環境で行っているこういう研修も、理にかなったものなのかも知れない。ただ、この考えはあくまで私の推定であり、この一連の行動の本当の意味合いは、定かではない。
 帰り際にまた覗いてみると、今度は窓際に面したテーブルで、筆記試験のようなものをしていた。ある人は「何かわからんなぁ」という感じで、鉛筆を持ちながら頭をかかえていた。それも外から丸見え。しかしながら、開店したら、外からも中でも店員の行動は見えてくる。この研修の成果が出て、評判のいい店になってもらいたいものだ。
 ところで、ここの店内にあったサンドウィッチは、一体どうなるのだろうか?一緒に置いてあった缶ジュースは、まぁそのまま置いておくのだろうが、その日に作ったサンドウィッチしか置かないのが売りの"Pret A Manger"である。サンドウィッチは捨てられてしまうのか・・・それとも研修中の店員の昼食・夕食となるのか?。わざわざ置いてあるのだから、何かしらのわけがあるのだろうが、捨てるならもったいないような気がするのだが・・・。


Birmingham PartII11/November/1997

 今日は十一月十一日、縦に書くと土が2つで平松圭子さんのお誕生日!···って、わかってもらえるかどうか。
 さて、今日は出張で
Birminghamに行ってきた。Birminghamと言えば、前にも書いたように、イギリス第二の都市でありながら、何となく垢抜けないイメージのあるところ。前回行ったときは、時間がなかった上に、目的地が市街地ではなかったため、市内を歩く時間がなかった。今日は列車が予定通り到着した(端から信用はしていなかった)ため、予定時間よりかなり早かったので、一緒に行ったイギリス人職員と共に、珈琲飲みがてら市内を少し歩くことにした。
 駅前から、International Conference Centre(だったと思うが・・・)まで歩いたのだが、その中で思ったのは、「この街は、古い建物と新しい建物が、上手く調和しているなぁ」ということ。あくまで私がこういう感じの風景が好きだからなのだが、人口の集積や都市の発展の過程で、建築物の変化や、高層建築物の登場はやむを得ないものだと思う。頑なに守っている様な感じではありながらも、ロンドンでは、一部新規建造物が、周りの景観と合わないところもちらほら。しかしながら、今日Birminghamで見た、街中の景色は、それなりにしっくりと行くものであった。それこそ名古屋の街で、明治・大正・昭和初期の古い建物が多く残る中で、新しいビルが建ち並び、またそれがしっくりといく景観を魅せている感じを思い出した。古い物だけにこだわってもしょうがない。確かにBirminghamにも、古い建物が多く残されており、それ自体立派に役割を果たしている。しかしながら、新しい建物も多く見られ、それが機能的に配置されているようだ。
 帰り、駅に向かうバスで、ふと思った。「道路が真っ直ぐだ。」まぁ、たまたま通った辺りだけなのかも知れないが、その中でも大型の交差点を通ったときは、何か懐かしいものを感じた。それこそ日本の景観。ある意味で機能的だと思う。さすが元工業都市、ちょっと無味乾燥にもなるのだが、効率性の高い都市設計を用いているのだと思う。多分、こういう意見はイギリスが大好きな人たちから批判を買うかも知れないが、伝統を重んじた非効率性が、この国の経済を沈滞させていることは、紛れもない事実だと思う。そういう中で、伝統と現代を上手く調和させてている感じのこの街、Birminghamが、何か気になる存在になってきた。
 それにしてもLeedsといい、Birminghamといい、私の趣味は、常人には計り知れないものがあるのかも知れない。


また止まった10/November/1997

 また止まった。何が止まったって、通勤時の地下鉄。今日は私が使うBakerloo Lineが止まった。朝、時間がないと思ったので、地下鉄に向かうと、改札前にあるホワイトボードに気付いた。それによると、6:50付けの掲示で、Picadilly Circus駅で、線路関係の故障があったようで、PaddingtonからElephant & Castle間が運転中止だそうだ。Zone 1の一番利用者が多そうな部分が、まぁよりによって。日本でこんなことがあったら、まず大混乱だろう。「また何でこんな時間帯に・・・」とは思いながらも、いつものことである。慣れてしまったと言えばまだそこまでは行かないのだが、あきらめはつく。他の線を乗り継いで、なんとか出勤することができた。
 今日の地下鉄の対応を、同僚から聞いた。Central Line + Bakerloo Lineと乗り継ぐ同僚は、Oxford Circus駅で、Central Lineを降り、Bakerloo Lineに乗り換えるときに、初めてこの事実を知ったという。しかしながら、Paddington駅では、7時前に掲示が出ているのだから、当然Central Line内でも、Bakerloo Lineが利用できない旨を伝え、他の駅での乗り換えを促すようにするべきであると思った。また、別の同僚は、WaterlooからBakerloo Lineに乗り換えるのだが、その時既に印刷された"We apologize···"といった文面のポスターを見かけたという。運転中止時の共通ポスターだろうか、よくはわからないが、故障に対するこういう用意はいいもんだ。まぁ、駅利用者にはわかりやすい対応である。
 ということで、今日思ったのは、「この国では、11での客と駅員のやりとりは、よく行われてはいるが、場内アナウンスによる注意喚起はいまいちだ」ということ。地下鉄は特に都心部になると、乗り換え需要が大きくなるもの。混乱が起こらないように、アナウンスによる事前通知が必要であるともう。しかしその前に、「アナウンスによる指示が正しいものだ。別に駅員に再度確認しなくても大丈夫だ」というように、乗客の意識改革を行うべきであると思う。


駐車料金の支払い方式9/November/1997

 駐車場を使った際に、有料であれば当然料金を支払うことになる。その料金支払の主流となっている方法は、日本とイギリスでは異なっている。日本であれば、時間制後払いの場合、

  1. 入口で駐車券を受け取る。
  2. 車を停める。
  3. 出る際に、出口係員に料金を支払う。またはゲートの機械に駐車券を入れ、そこで支払う。

という方式がメジャーだと思う。しかし、ここではそういう方式もあるのだろうが、

  1. 入口で駐車券を受け取る。
  2. 車を停める。
  3. 出る前に、料金支払機で、精算を済ませる。
  4. 出る際に、精算を済ませた駐車券を機械に挿入し、外へ出る

という方式が多いと思う。空港の駐車場などはこの方式だったし、昨日行ったSwindonOutletでも、建物の出口に支払機があり、駐車場に戻る前に料金を支払った。この方が、出口のゲートで詰まることもなく、スムーズに車が流れると思う。しかしながら、機械に弱いイギリス人は、完全にそれを使いこなしているとは言い切れない。結構戸惑い、また支払いを忘れ、ゲート前で立ち往生する光景をよく見かける。
 また、時間制駐車場でも、観光地などでは先払い方式をとっているところもあり、

  1. 車を停める。
  2. 駐車したい時間分だけ、料金を入れ、ボタンを押す。
  3. 駐車ステッカーが発行され、制限時間が刻印される。
  4. ステッカーを車に貼る。

という形態になる。あくまで自己申告。しかしながら、きちんと支払わないと、係員巡回で見つかると、巨額の罰金を支払うことになる。最初は戸惑ったのだが、これも慣れると手間が少なく便利。しかしながら、「どの程度滞在するかわからない」時、時間を長めに支払う必要があるので、ちょっと嫌なところもある。
 以上の傾向を頭に入れ、イギリスで車に乗って出かける際に、駐車場で手間取ることのないようにしよう。


Outlet Village8/November/1997

 前々から気になっていた、Outlet Villageのハシゴをしてきた。
 まず最初はMcArthur Glen Designer Outlet Village GREAT WESTERN。これは、ロンドンから車で西に1時間45分程行った、Swindonという町にある。付近の形状から言って、鉄道関係跡地に施設を造ったという感じがした。ここは、建物内に約100店が軒を連ね、通常の価格より3050%引きで販売しているというもの。その店も半端ではなく、BENETTONAustin ReedAquascutumLaura AshleyNike、などもあり、結構安い。しかしものはきちんとしたものである。「年中バーゲン」という言葉が実に似合うところである。私も、ノンアイロンのシャツと、ダンガリーシャツを買ってしまった。ここは、Swindonの駅からシャトルバスも出ているようで、ロンドンから列車で1時間で行くことができる。バーゲン時期を外してしまった旅行者の方も、一度行ってみる価値はあるのではないか。
 次に行ったのが、Bicester Outlet Shopping Village。ロンドンから北西に車で1時間、Oxfordの近くの町にある。ここは、前記とは違い、屋外型で、商店街を再現したスタイルである。人工的な商店街(って、商店街自体人工的な物なのですが、人の集積により自然にできてきた商店街とは違い、意図的に造った物としてという意味です)であることから、パンフレットには"Bond Street comes to Bicester(Bond Streetとは、ロンドンの高級ブランド店が並ぶ通りのこと)"と書かれている。ここも約60店が出店しており、Helly HansenKaren MilanAquascutumBENETTONReebokPolo Ralph Laurenなどがある。こっちは商店街型なので、雨の日や、冬の寒い日など歩くのが大変だろうが、それ故に店に入る人が多くなるような気もする。
 どちらも駐車場完備。しかしかなり混んでいた。また、食事をするところもある。1日かけて歩いてもおもしろいと思う。ロンドン近郊の方は、一度お試しあれ。


飾り点灯7/November/1997

 Zipanguの無料券があったので、職場のメンバーで飲みに行った(とはいえ、ラーメン屋でビールだが)。帰り、同僚2人とバスで帰宅の途に。Regent Streetにはクリスマス飾りが着いており、通りの上に着いているものはまだ点灯していないが、店先の飾りには灯が入っているものもあり、目を楽しませてくれた。そしてバスはOxford Circusで左へ曲がり、Oxford Streetへ。

「あっ!」

綺麗な飾り付けに灯火が入っている。それもずっと向こう、Marble Archまで。点滅はしていないが、きらきらして実に綺麗である。去年も同じ光景を見てはいたものの、また改めてみると、感動が生まれてくる。これから年末まで、毎日この景色を見ることができると思うと、嬉しくなる。
 もうすぐ、Regent Streetの方の飾りにも灯が入るはずだ。そうなると、私の帰りのバスでは、家までの約半分の時間は、この綺麗な景色を見ることができる計算になる。暗黒の冬、やっと気を紛らすことのできる風景がやってきた。

今日のおまけ(買ったCD)
 どうもZipanguに行った後は、「Picadilly Circusのバス停へ向かう」→「混雑を避け、交差点で地下鉄駅に入る」→「近道のため、Tower Recordsに入る」→「CDに目が止まる」→「CDを買う」という図式ができてしまっているようだ。今日は同僚もいたのだが、気になるCDがあり、思わず買ってしまった。

THE CORRS "TALK ON CORRS"
 前に来たときも、ジャケットが何となく気になってはいた一枚。チャートの13位辺りにあったので、思わず買ってしまった。このグループは、アメリカ(10/Nov追補:このグループはアイルランド出身だそうです。情報いただいたfukumotoさん、ありがとうございました。)Corrs四兄妹(姉弟?)が結成しているようである(ジャケット内アーティスト紹介から推測。苗字が一緒なので、そうだと思うのだが・・・)Violinの音、多重ヴォーカル(Main 1 + Back 2)が、実に心地よい音である。ヴォーカルの声質も私の好み。試聴ぜずに、ジャケット写真の好みだけで買った割には、結構辺りだと思った。

SPICE GIRLS "SPICE WORLD"
 うわぁ、ミーハー(自爆)。だって上のCDをレジに持って行ったら、レジ前に、「さぁ買え!」と言わんばかりに、専用棚に入って置いてあったのだから・・・。そういうことで、勢いで買ってしまいました。
 内容とは言えば、一部の曲は、
PEPSICMや、MTVVideo Clipで聴いていたので、ある程度のレベルは保っているなぁとは思ってはいましたが、確かにいけるアルバムだと思いました。いわゆる「アイドル」グループ(でも、日本のその意味とは、ちょっと違うような気もするが)ではあるけれど、各人の個性もはっきりしているし(って、それがこのグループの売りなのですが)、おもしろいと思います。さぁて、前作のように、このアルバムからどれだけヒットシングルが生まれるか見物です。


旺記6/November/1997

 ロンドンのチャイナタウンを語るときに、絶対に忘れてはいけない店がある。それが旺記(Wong Kei)である。この店が有名な理由は、

  1. 安い(ワンタン麺が£2.20、御飯物が£3.00)
  2. 旨い(結構いい味を出している)
  3. 態度が悪い(中華街で12位を争う)

ということだろう。安いのは感激。しかし、一品料理はそれなりのお値段。味の方は、値段を考えても合格点の味である。そして態度の悪さ。確かに中華街のは態度の悪い店(しかし、こういう店に限って中国人には愛想がいいのだが)がたくさんある。その中でも、店員が客を怒鳴りつけたり、飯を食べ終えたとたんにBillを持ってきたりと、人種を問わず、店員がみな態度が悪い。そのためか、この店ではサービス料が必要ない。もし置いたら、店員に投げつけられるかもしれない。
 今日の昼は「旺記で豪遊!」としゃれ込み、豚肉とモヤシのうま煮飯とHot and Sour Soup£4.00。これだけ豪勢にやっても安く済む。その上味はいいときたもんだ。店内は汚いが、思わず足が向いてしまうのは、円安基調に苦しむ我々にとっては、「まず値段、そして味」という判断基準からなのだろう。


Guy Fawkes?5/November/1997

 今日は大きな花火のイベント、Guy FawkesFireworkがある日だ。しかしながら、事務所で20時まで仕事のあった我々は、仕事終了後、急いで会場であるPrimrose Hillへと向かった。事務所の現地スタッフが先に行っている。場所はNorthern LineChalk Farm駅に行けば、みんな歩いているからわかると言われた。とりあえず、7名で地下鉄に乗った。Chalk Farmに着き、外へ出ると・・・人なんて歩いていない。どっちに行けばいいのか表示もはっきりとしていない。勘に任せてとりあえず歩く歩く・・・外は暗闇である。どこからともなく花火の音。いろんなところで花火が上がっているようだ。しかし、今日は雨が降ったせいもあるのか、いまいち花火に華やかさがない(理由は定かではない)。
 人通りのないところを歩き、何とかPrimrose Hillの辺りへ到着。しかし、どこで何をやっているのかわからない。そりゃぁそうだ。すでに21時を回っているのだ。いろんなところで花火が上がっている。しかしどこに行けばいいのかわからない。集合場所のパブを探すも、どこまで行っても見つからない。途中、"Fireworks"と書いた表示があったのだが、時は既に遅かったようだ。終いには、駅に戻ってしまった。最後のチャンスだったGuy Fawkesを見逃してしまった。そのうえ、「Guy Fawkesとは何ぞや?」すらわけが分からなかった。結局腹が空いたということで、駅前にあったMongolian Barbequeに行って、ビールを飲む始末。救いようがない。
 結局内容がよくわからなかったが、115日にロンドンにいる人は、きちんと見ておいた方がいいようではあった。それにしても、イベントがあるのであれば、もう少し表示を出してほしいなぁと考えるのは、日本人的なのであろうか。ただ、表示を出した方が親切であるということには、異論はないとは思う。


Television Licence4/November/1997

 TV Licenceを払い忘れていたので、今日、郵便局に支払いに行った。TV Licenceとは、日本で言えばNHKの受信料にあたるものである。年額£91.50。日本で受信料の支払いを拒否し続けてきた私にとって、これが高いか安いかはよくわからない。
 まぁ、国営(のような感じ)BBCを受信するのだから・・・と思っていたのだが、ライセンス証の裏側を見てみると、BBCITVChannel 4Channnel 5Cable TVSatellite TV、その他何であれ、テレビの受信をする場合は、必ず必要と書いてある。また、日本ならNHKが集める受信料、ここでは、Wireless Telegraphy Act 1949に基づくLicencing Authorityの下部機関であるTV Licencingという機関が、ライセンスを発行する=ライセンス料を徴収する。このTV Licencingの本部は、首都ロンドンにあると思いきや、何とロンドンから西へ列車で2時間ほど行った、Bristolというところにあるのだ。全国を管轄する機関が、首都にある必要がないということを実践している国だけのことはある。そういえば、全国の自動車登録関係をやっているDVLA(Driver and Vehicle Licence Authorityだったと思う)などは、それこそWalesSwanseaにある。情報化の進んだこの時代に、地代の高いロンドンに居を構えることはないのだ。
 ちなみに、このライセンス料を払わずにテレビを使用していることが検査員に見つかると、巨額の罰金を支払わされるそうだ。しかしながら集合住宅で、どの家でライセンスを支払わずにテレビを使用しているか、どうやって調査するのだろうか。疑問は深まるばかりである。
 さて、このライセンス証の注意書きを読んでいて、うけてしまった。

Your TV Licence does not guarantee a good picture.

そりゃそうだけど・・・。まぁ、「金払っているのに、写りが悪いぞ!どうしてくれるんだ!!」と怒鳴り込まれることがないようにしているのだろう。お国柄が伺われる。


相撲中継3/November/1997

 もうすぐ九州場所が始まる。ロンドンでも、欧州唯一の日本語放送衛星テレビ局であるJSTVで、中継を見ることができるのだが、それ以外にも相撲中継を見る方法がある。それはスポーツ専門衛星テレビ局であるEUROSPORTでの中継を見る方法だ。しかしながら、EUROSPORTでの中継は、1ヶ月以上遅れて放映される。
、今日、たまたまEUROSPORTを見ていると、大相撲中継をやっていた。これは秋場所・・・ほぼ2ヶ月前のもの。まぁ、こっちの人は、日本でいつ本場所をやっているかなんて気にしないだろうし。勝ち星とかも字幕で出ないので、ただ「異国の格闘技」を見るという感じなのだろうか。小柄な若乃花が、大柄な力士を引き落として倒したときなど、アナウンサーの実況にも熱がこもっていた。
 さて、この放送の字幕、当然英語である。力士名はローマ字標記。番付は??。東前頭4枚目なら、"e. maegashira 4"、西小結なら、"w. komusubi"という感じ。東、西はやはりeastwestになるのだ。後ろに流れる場内アナウンスは日本語。テレビに映るのも日本人。しかし字幕・実況は英語・・・。結構おもしろいものである。決まり手で笑ったのが、「突き出し」を"Tsukidashi Attack"と言ったこと。確かにそうかもしれない。


冬の花火2/November/1997

 昼から同僚と、今危ないと噂されている「あの」スーパーに買い物に行った後、Earling Commonまで、寿司を食いに行ってきた。久しぶりの贅沢な和食(まっとうな寿司を食うのは1年ぶり)を堪能し(とはいえ、お値段はお手頃ではあったが)、家路へと向かった。車だったのでビールが飲めなかったのが残念(そのかわり今、GUINESS飲みながら書いてます)。車を東に走らせていると、前方上空で花火が上がった。「おぉぉぉ」結構綺麗である。途中、East Acton辺りの公園で打ち上げをやっていた。
 我々の感覚からいえば、花火は「夏」である。しかしながら、この国で夏に花火を上げようとすれば、それこそ開始時間は9時過ぎになってしまう。日が長すぎるのだ。それよりも、夜の長い冬のイベントにしようとの考えかも知れない。暗くなってこそ花火は映えるのだ。
 今週中にも、大きな花火があるようだ。やはりこの国では、花火は冬の風物詩なのかも知れない。


London Transport Museum1/November/1997

 昼から家主が来ることになった。たかだか10分で終わる話だったのだが、そのためどこにも出かけられる状況ではなくなった。用が済み、時計を見ると14時。あと3時間もすれば日が沈んでしまうので、車で遠くに行くこともできない。そういうことで、今日は前から行こうとは思っていたのだが、なかなか行く機会がなかった、London Transport Museumに行くことにした。
 WestendCovent Gardenにあるこの博物館、元々はCovent Garden Marketという卸売市場があったところで、その市場の移設に伴い、旧施設を使ってできたもの。青果部跡には、レストランや商業施設が入り、常に賑わっているロンドンの観光スポットの一つになっている。博物館は花き部跡を使用している。そのため、建物自体は古いのだが、博物館の歴史は、1980年開館と、結構浅い。
 £4.50払い、中に入る。チケット売場の横には、Clorkもついており、荷物やコートを預けることができるのが便利。場内には、ロンドンの公共交通機関として活躍してきた馬車、路面電車、トロリーバス、バスが、所狭しと並べられていた。その一部は、中にはいることもでき、路面電車に至っては、運転席に入ることもできたようだ。さすがに客層は子供が多く、ボーっと歩いていると、足に子供がぶつかってくる。
 このバス群を見ていて思った。「今のバスと、内装がほとんど変わらない」。今のバスといっても、後ろ乗りの旧式のものであるが、設定的には、昔の物が踏襲されてきていたということなのだろう。大体にして、今日、この博物館まで来た時に使ったバスと、同じ感じもする。市内のバスも、かなりの骨董品なのであろう。
 さて、地下鉄のコーナーに行った。思えば1870年から地下鉄があったこの街、初期の車両といえば、何と蒸気機関車!とはいえ、掘り割り式の部分を走る区間で使っていたようだが、それにしても発想がすごかったと思う。ロンドンの場合、地上近くを走る一部路線を除き、大深度の地下鉄が建設されており、トンネルは見事な円形。その建設現場の模型があった。中には、トンネルは掘る人夫のマネキンがあった。そして、どこからともなく聞こえる土を掘る音、そして「Ummmmm····」とか、「Ahhhhh····」といった、人夫の息づきの声。それはまるで「ゴールデン佐渡」状態であった。金を掘る流刑人、そしてそれに声をかける看守「おーい、もうすぐ飯だぞぉ、それまで頑張れぇ」「へーーーい」。感じとしては、まさしくそれ。今日の大収穫であった。
 ここのCafeや売店は、入場料を払わなくても入れる。Covent Gardenに寄った際にでも、ちょっと休憩などで使うのもいいのではないか。世界初の地下鉄を見ることができる。


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