王室報道31/August/1997

 今日は書くつもりはなかったが、大きな事件が起きたので、それについて別の視点からまとめてみる。大きな事件とは「ダイアナ王女パリで事故死」である。
 朝、MTVも見ていると、テロップが流れた。「ニュースチャンネルに変えて下さい。バッキンガムから重要なニュースがあります。」こんなテロップは初めてであった。何があったのかと、BBCに回すものの、どこかからの中継で、何を言っているのかまでは確認できない。ITVに回すと、Kensington Palaceから中継をしていた。Kensington Palaceといえば、ダイアナの居所、何かあったのか。そして、ニュース専門チャンネルのSky Newsに回して、初めて事態に気付いた。

PRINCESS DIANA KILLED IN PARIS CAR CRASH

えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!画面の下の字幕を見てびっくりした。画面ではダイアナの生い立ちを紹介していた。
 その後、事故の詳細については、その後、いくつかのチャンネル、そしてインターネット上の日本語情報ソースで確認した。考えてみれば、チャールズと離婚したものの、ダイアナはPrincess of Walesであり、歴とした王室の一員である。テレビでの報道も大きい。MTVがわざわざ「ニュースを見よ」と出す辺りからも伺える。また、イギリスの千葉テレビとも言えるL!VE TVでも、通常番組の中で、字幕でダイアナ事故死を報道していた。
 しかしながら、今回の事故の原因にあるのも、加熱する報道合戦、それも王室報道と言うより、芸能報道と言った感じのものであった。スクープ写真狙いにバイクで追っかけていった、というのも驚いた。そういえば、タブロイド系の新聞は、よくダイアナの記事を載せていた。それだけで売れ行きがいいのかも知れない。
 また、今回疑問に思ったこと、それは「国賓級がお忍びとはいえ出かける際に、護衛は着かないのか」ということ。執拗な追跡を追い払うだけの護衛がいてもおかしくないような気がする。
 現在、テレビからは永遠とこの関係の報道が流れてきている。この事態を日本に置き換えたら、日本の方にも理解してもらえると思うが、よりによって「あの」ダイアナさんである。国民感情として、何かやるせないものが多いのではないか。とりあえずご冥福をお祈りします。


KENWOOD CONCERT30/August/1997

 ロンドンは北、HamsteadにあるKENWOODの森で開かれたKENWOOD CONCERTに行ってきた。これは夜7時30分から開かれる野外コンサートである。公園での野外であるため、客はおのおの芝生にシートを広げ、弁当広げてわいわいがやがやと開演を待つ。我々も、スーパーに買い出しに行き、また弁当を作り、周りのグループのどこにもない「和風」の宴会を開始した。そうこうしているうちに演奏は開始。あくまでクラッシックのコンサート。公園内の池の向こうにステージがあり、人々は思い思いに座り、寝ころび、食べ、飲みながら音楽を聴いている。実に優雅、しかし本当に音を聞きにいくには物足りない環境である。じきに日が沈み、暗くなる。すると人々は、ランタンに火を入れる。街灯はほとんどない。池の向こうにステージだけが浮かび上がる。これもなかなかいい感じである。
 今日は最終日、最後は結構の盛り上がり。そして音楽に合わせて、花火がドンドカドンドカ上がった。花火を見るなんて・・・まぁシアトルのキングドームで見たことは見たが、ああいう大がかりなものは、仙台の七夕花火以来のような気がした。なかなかなものである。クラッシクにもこういう楽しみ方があるのだなぁと感じた今日であった。ただ音響がなぁ・・・。なお、このコンサートは野外のため、お金を払って会場に入らなくても楽しめます。
予告
 来週から英語の研修のため、1週間ボーンマスでホームステイとなります。明日から出発してしまうので、遅疑の更新は、職場の関係で一度ロンドンに戻る木曜日になる予定


Road Tax29/August/1997

 車の税金を払ってきた。10日ほど前に通知が来ていたが、忘れていたのだ。支払期限は月末だったので、そろそろタイムリミットだった。
 この国の車の税金は、日本のように4月1日現在で登録されている車に対し、5月31日までに支払うようにするのではなく、各車の登録月の月末までに払うことになっている。但し、1年払いの他、半年払いもあるため、登録月の6ヶ月後も期限となる場合がある。今年の税額は私の場合年間で145ポンド、半年の場合は79.95ポンドであった。
 支払いの際に必要なのは、日本の車検にあたるMOT検査の合格証と、保険証書である。さて、支払いはどこで行うか・・・郵便局である。郵便局では何でもできる。今日は昼食後、郵便局に必要書類を持って出かけてきた。
 長い列に並び、やっと自分の番、郵便局の職員に、前に書いた書類を見せる。職員はそれをチェックし、引き出しから車に張る税金支払い済みのステッカー(ノリは着いていないが)を出してきた。そして、必要事項を書き込み、スタンプを押して出来上がり。車の税金の書類を、郵便局の職員がチェックするというのも、何か変だが、これがイギリス流なのだろう。
 それにしても、車への課税の方式は、時期を統一した日本流と、登録した時期に合わせるイギリス式どちらがいいのだろうか。イギリス式なら処理が分散して、楽なような気がするし、日本のように4月2日に登録したらその年度の税金が要らなくなるようなねじれ現象も起きなくなる(そうやって得したのは私)。結構イギリス式の方が合理的なような気もするがいかがなものだろうか。


インド料理28/August/1997

 来週、新しく勤務し始めた秘書の歓迎会をしようということで、場所の選定をしているうち、「East EndBrick Laneでカレーパーティー!」という案が出た。そこは、バングラデシュコミュニティがあるため、インド系の料理店が軒を連ねるところ、たまたま私が日本人スタッフの中でその辺りが詳しいと言うことで、どの店がいいか尋ねられた。しかし、いい店は知ってはいたものの、その店の電話番号はおろか、名前すら覚えていなかったため、確認も兼ねて出かけてくることになった。ちょうどJohnny氏が日本から来た知人と夕食をとりに行くということだったので、一緒に行くことになった。
 Brick Laneは、シティの東はじにあるBRの駅、Liverpool Streetからすぐ。しかしそこはシティではなく、隣のタワーハムレッツという区に属する。はっきり言って「夜はあまり近づきたくない」所ではある。しかし美味しいものを食べるには・・・ということで、ちょっくら行ってきた(別にそれほど危ない場所ではない)。今回行った店は、その界隈でも結構綺麗な所。でも、お値段は安い。そこで私は冒険に出た。Extra Hotという文字を、辛い物好きの私は見逃さなかった。迷わずそれとEgg Fried Riceを注文。そしてやってきたのは・・・韓国の辛味噌のような色をしたカレーであった。「やばいなぁ」ちょっと後悔。そしてカレーを口に。

辛い!!

インド人もびっくりというのは、こういう辛さを言うのだろうか。口から感覚がなくなった。同行者は私のその瞬間の変化を見逃さなかった。「大丈夫?」その時の私は、ビールを飲み干し、汗をだらだら流していた。とにかく辛い。他のカレーはそれほど辛くない。そんなのはわかっている。しかしたまたま好奇心から凄いものを注文してしまったのだ。後悔しながらも半分以上残す羽目に。デザートのアイスクリームが美味しかったこと。これだけ食べて一人8ポンドは安かった。
 インドはイギリスの旧植民地と言うことで、インド料理屋も多い。しかしながら本場のインド料理(バングラデシュ料理)を食べるのであれば、Brick Laneまで行ってみる価値はあるだろう。周りの雰囲気から楽しんでみたいものだ。


Buddy27/August/1997

 今日の夜は、ミュージカル・・・というか演劇というか、カテゴリーとしてよくわからない出し物(?)を見に行った。演目はBuddy
 話は、アメリカはテキサス州で、ロックンロール(古い・・・)のスターを夢見るバディーのサクセスストーリーである。カントリー音楽のラジオ番組の中でロックを演奏してしまうバディー、いろいろな批判を浴びながらも活路を見出し、ニューメキシコでレコーディング。国内チャートで1位になるまでになる。その後バンドメンバーとの仲違いからソロになり、最後のシーンはコンサートである。
 まぁストーリーはともあれ、最後のコンサートが凄い。客席にパンフレットを配るほどの凝りようである。そして司会のDJも客席を盛り上げる。演奏が始まる。バンドメンバーも超一級の腕。まるでSnakeman Showの「STOP THE NEW-WAVE/伊武雅刀とTHE SPOILとお友だち」を思い出す(わかる人いないだろうなぁ)。客席は、演劇を見に来たというより、コンサートを見に来たのりである。Tappin' & Clappin'(こういう名前のFM仙台の番組知ってる人、いないだろうなぁ。後藤麻美恵(ちょっと字が定かではない)さんが良かった)状態である。最後は総立ち。終わった後の爽快感と言ったらなかった。音楽系の私にとって、実にわかりやすく、飽きのこない作品であった。ただ、音楽の苦手な人、大きな音が嫌いな人には向かないと思う。


信用できないロンドンの山手線26/August/1997

 職場からの帰り、今度来る知り合いの泊まるホテルの確認のため、普段は使わないCircle Lineを使った。Bayswaterという駅まで行くため、職場の近くのEmbankment駅へ向かう。Circle Lineは、ロンドンの中心部をぐるぐると回る地下鉄の環状線。ロンドンの山手線とも言える存在である。この路線は、四方から建設されてきた地下鉄路線を繋ぐ形で環状を形成しており、現在もCircle Lineのほか、同じ線路を複数の路線が使用している。今日乗った南側は、District Lineと線路を共用している。
 折しも帰宅ラッシュ、列車はひっきりなしに来る。当然Circle Lineも・・・と言いたいところだが、電光掲示の先発3本は全てDistrict Lineの電車であった。まぁ気長に待とうと、人の流れを見ていた。列車は次々入ってくる。掲示は変わる・・・しかし、Circle Lineの電車は来る気配はない。5本待ち、6本待ち、終いには次発掲示がなくなってしまった。「おいおいおい、山手線の名前が泣くぞ(別に山手線ではないが)」、そんなことを思っていると、掲示が出た。あと4分。やっとである。そんなこんなで何とか電車に乗れた。
 夜の話であるが、Circle Lineの電車が30分もこなかった(その間District Lineの電車はひっきりなしに来ていた)こともあった。次発表示はあるものの、結構いい加減なダイヤで走っている地下鉄、せめてCircle Line位は、一定間隔で走らせてもらいたいものだ。


危険なジェットコースター25/August/1997

 デンマークも最終日、帰りの飛行機は遅い便だったので、最後の一時をチボリ公園で過ごすことにした。折角だから何か乗り物に・・・ということで、一昨日にはジェットコースターに乗ったのだが、狭いところを高速で走るため、施設本体の安全度への不安、そして頭が木やその他障害物にぶつかるんじゃぁないかという不安感のため、いわゆる花やしきのジェットコースター的な恐怖感に見舞われた。今日は・・・それに懲りもせず、他のジェットコースターに乗ることにした。
 さすが昼の平日、空いていた。待たずに、2人席を1人で使いスタート!このコースターは、急降下急上昇を5回ほど繰り返す実に古典的なもの。まぁ、ありふれた恐怖感で、別に何ともない・・・と思ったらとんでもなかった。ジェットコースターには、走行中の安全のため、体を固定する棒が着いている。当然これにも着いていたのだが、どうもこれが緩くしか固定されないようで、急降下すると体が本当に浮くのである。これじゃぁ恐怖というより危険である。子供だったらすり抜けて飛んでいってしまうような気もする。
 しかしながら、上には上がいた。このジェットコースターは、係員が1名乗務し、操縦するもの(これもめずらしいが)なのだが、その係員席というのが、ちょうど真ん中にあり、安全棒もなければベルトも無し、ただ背もたれの低い椅子があり、乗務中は前にある棒に掴まっているだけ。これも危険。こういう物が許可されてる・・・恐るべしデンマーク。


デンマークの江戸村24/August/1997

 今日は、Blue Bar氏たっての希望で、国の半島部分にある街、オーフスへ行った。この6月に島を結ぶトンネル・橋が完成したため、所要時間は従来の4時間から3時間になったものの、やはり遠いところである。ここには、デンマークの「江戸村」とも言える施設があるとのこと。実は3月に行った際にもこの街には行っていたのだが、滞在時間が短かったため、ここに入っていなかった。結構楽しみである。
 昼過ぎにオーフスに到着。江戸村に急ぐ。徒歩で20分位だろうか、入口に到着。看板などなく、実に商売っ気がない。ここで入場料50Krを払い中へ。そこは、国中から古い建物を集め、移設し、昔の生活を再現・・・とまでは行かないが、まぁ古い暮らしぶりがわかるように部屋を再現したりしたものであった。だから、某個人旅行用ガイド(青い本)が書いている「江戸村」というより、「明治村」と言った方が、正解だと思う。
 肝心の内容だが、まぁ、古き生活が推し量られるもの、まぁ興味にそそられるところはあった。機会があれば、列車に乗りがてら行ってみるのもおもしろいかも知れない。


国際航路23/August/1997

 コペンハーゲンから高速船で45分、そこにはスウェーデン第3の都市、マルメがある。この間は、1時間おきに、多くの船が運航されており、人の流動もかなり多いようだ。北欧諸国では、人の行き来は自由になっているため、気軽に出かけられるのだろう。今日は、この船に乗ってスウェーデンに出かけてきた。
 そこで気になったのは、両国での入国の際の対応。スウェーデンに入国する際は、入国審査があり、はんこは押さないものの、北欧諸国の人以外は、パスポートを見せることになる。また、税関も係員が常駐していた。しかしながらデンマークに入るときは、入国審査場すらなく、税関らしき所にも係官がいなかった。この対応の差は結構目を引いた。
 同じ北欧でもこの違い、これは島が中心となっている国ながらも、ドイツと陸で国境を接しているデンマークと、ヨーロッパ大陸の半島であるが、ノルウェー・フィンランド以外の国とは、海でしか接していないスウェーデンとの違いなのだろうか。まぁ、面倒くさいことは少ない方が楽だ。


チボリ公園22/August/1997

 今日からコペンハーゲン!ということで、チボリ公園に行きたい私は、無理矢理Johnny氏、Blue Bar氏を誘い、8月のバンクホリデーを含む4日間の行程をたて、旅行に出かけることになった。目的はあくまでチボリ。北の国短い夏を盛り上げる一大イベントを見るためである。
 昼過ぎにコペンハーゲンに到着。ホテルには行った後、名所「人魚の像」などを巡り、夕食に韓国焼き肉(これがなかなかいい味を出してるんだなぁ)を食べ、夜9時に、チボリ公園に向かった。入場料は44Krかかるが、コペンハーゲンカードを買った我々は、何回入っても入場無料。これから何度行くことか・・・。暗くなったチボリ公園は、電飾に浮かび上がり、実に綺麗。しかし、結構暗め。人出は、金曜の夜ということもあり、もの凄かった。
 ここに来る前に聞いていた「チボリ評」は、「大したことのない移動遊園地みたいな物」であった。しかしながら、実際に入ってみると、コンサート有り、イベント有りと盛りだくさん。遊具関係も、結構大がかりで、びっくりしてしまった。また、ちょうどこの時期に「日本フェスティバル」が行われており、踊りや歌の公演の他、寿司バーや焼き鳥バー、生け花や盆栽など、日本文化の紹介を行っていた。いやまた凄いタイミング。
 チボリ公園の開園時期は、4月末から9月半ばまで。夏の風物詩である。観光客の他、地元の人も、短い夏を楽しめるところ。これがこの公園の本当の姿なのだろう。


背中に悪い日本、腰に悪いイギリス21/August/1997

イギリス人に言われた。「日本の生活って背中に悪くない?」。畳の上での生活で、前屈みで座ることが多いからだそうだ。背もたれのある椅子を標準で使う西欧風の生活の方が背中に優しいという話。
 でも考えてみよう。こっちの柔らかすぎるベッドは、確実に腰に悪い。私も家のベッドを連続使用すると、どうも腰が痛くなるため、よくソファーで眠ることがある。そしてとどのつまりは、リビングの板の間で眠ってしまうことも。しかしながら、堅いところで寝ると、翌日はすっきりとしている。日本人には布団が一番だと思うのは、私がここに来るまで布団しか使っていなかったからだろうか。
予告
 来週月曜日は、バンクホリデーのため休みです。ということで、金曜日に休みを取り、お気に入りの街、コペンハーゲンに行くことにしました。ということで、更新は来週月曜日です。


夏の食べ物20/August/1997

 日本の夏と言えば、ざるそば、そうめん、冷し中華(名古屋人ならマヨネーズは必須)、かき氷など、冷たい食べ物、そして麦茶など冷たい飲み物がある。ちょっとスタミナ不足の時は鰻を食べて元気百倍!。ではイギリス人は夏に何を食べるんだろうか。
 はっきり言って2回目の夏も終わろうとしている今となっても、この疑問の回答は出ていない。季節感のある食べ物というものが、私にはわからない。かといって、夏は暑くないかというと、冷房があまり効いていない分だけ、食事の時の体感温度は高い。湿度が低い分だけ不快感はないものの、冬と同じ食事をするのは抵抗があるときもある。
 ただ、イギリスにとどまらず、他の国の料理でも、季節感を感じる物は、日本より少ないと思う。食文化にまで季節感を出す日本というのは、まさに季節と共に生きている国なのかも知れない。そんなことを思いながらも、アイスティーのない(あることはあるが、ほとんど見かけない)のがくやしい。アメリカのStarbucksで毎日飲んだ1ドル10セントのアイスティー(当然無糖)が懐かしい。


24時間営業スーパー19/August/1997

 今日、うちにある古新聞を回収に来た"同情するなら新聞くれ!"さんを車で家に送っていく途中(途中とは言え、かなり寄り道をした末ではあったが)、「そういえば、トイレットペーパーを買って行かなくては」と思いだした。時間はもうすぐ午後11時。スーパーなんか閉まっているはず・・・ちょっと待て、あそこのスーパーは24時間営業を始めたんじゃぁないか!そう思い出し、Brent CrossTESCOへ急いだ。
 このスーパーは、かなりの大規模店なのであるが、6時間営業規制のある日曜日を除き、月曜の朝8時から土曜の夜10時までの連続営業を最近開始した。それにしてもどの程度の利用があるのだろうか。結局"新聞くれ"さんも行くことになり、駐車場に向かう・・・と、結構車が止まっている。店内にも人影があった。車を降り店に入ると・・・これが、昼間ほどとは言わないが、結構の賑わいである。まぁ、結構需要があるもんである。無事トイレットペーパーを籠に入れ、ついでにビールが買いたいなと、奥の酒コーナーへと行った。すると、法律の関係で11時以降酒は売ってはいけないということで、コーナーに入れないようにしていたところであった。しかしながら、小さな冷ケースがコーナーの外にあったので、私と"新聞くれ"さんは、無事Bud Iceを手に入れることができた。
 レジへ向かい精算する・・・と、店員がビールのバーコードを読み取ってから気付く。「あぁ、11時過ぎましたんで、お酒売れないんですよ。」うぅぅ、タッチの差。まぁそんな堅いこと言わずにねぇと、ちょっと笑いながら「11時前に籠に入れたんですけどねぇ」と言うと「わかってますがねぇ」と簡単に返されてしまった。レジで打ち込んでしまうと、販売した時間が出てしまうため、スーパー側が罰せられてしまうのだ。我々は、就寝前の爽快ドリンクの夢を捨て、すごすごとビール以外の物を持ち、店から出てきた。と、"新聞くれ"さんが叫んだ「あれぇ、このレシート、22:58になってる。」そう、機械上は、まだ合法的に酒を買える時間帯だったのだ。そんなことを言っても後の祭りである。すごすごと家路についたのであった。
 それにしても、24時間大規模スーパーの出現で、生活スタイルや慣習が変わることもあるだろう。ロンドンに来たばっかりの頃、「コンビニがない!」と、日本に比べて不便なことを嘆いたものだったが、今となっては日本が便利すぎて、こっちが普通という気になっていた。でもTESCOの24時間営業は、日本でもダイエーが一部店舗で開始した程度の試み。利用者にはかなりの利便性を与えるようだ。これから他の店にどんな影響を与えるか、また日曜日の大型店6時間営業規制を変えるまでになるか、見物である。


中華の味18/August/1997

 フランス料理のシェフが作った中華料理が、日本人の口に合わなかったと言う話を聞いた。同じものを食べたイギリス人は、そんなことは感じなかったようだが、日本人だけは敏感に感じ取っていたようだ。何は違ったのか。
 その料理を食べたイギリス人と話していたのだが、どうもある調味料の使い方にその原因があるように感じた。それは「醤油」。こと醤油を使った料理(まぁほとんどですが)に関しては、日本人の舌は敏感に反応をするようだ。
 やはりアジア人には、アジア人独自に察する「味」というものがあるんだと思う。いくら他の料理の専門家が腕を振るっても、生まれ持った味覚に答えるのは難しいことなんだろう。


New Malden17/August/1997

 今日は焼き肉!ということで、ロンドンのKorean Townとも言える、New Maldenに行ってきた。ここはロンドンの南部に位置し、韓国人の学校があることから、韓国関係の商店が集中する地区になっている。当然焼き肉レストランもある!ということで、総勢4名で出かけた。
 ここで気付いていなかったこと・・・「盆休み」というか、とにかく夏休みで、一部焼き肉レストランが休業していたのである。これには参った。しかしながらくじけずにハングルの看板の並ぶ街をさまよった。結局a開いていたのは2軒。とはいっても全体的にレストランの数は少なく、食料品店や旅行会社が多かったし、結構英国系の普通の店も多かった。まぁその2軒のうち、焼き肉をメインにしている片方の店に入った。
 店内はアジア系の人だらけ。半分は日本人のようだった。我々はキムチとスープ、焼き肉数品とビビンバ・冷麺などをたのんだ。車を運転してきた私は、他の人がビールを飲むのを尻目に、ペリエを注文。うぅぅ、焼き肉と言えばビールだが・・・。まずキムチとスープが来た。「うまい!」とにかくうまい。感激のうまさだ。結構満足。そして肝心の焼き肉が来た・・・が、ガステーブルに火がつかない。何度やっても駄目。そのうち店員が叩いたりしていた(やはりこう言うときはどこの国の人でもそうするようだ)が、やはり駄目。結局空いていた隣のテーブルのガステーブルに火を付けた。「あれ、移動かなぁ」。そう思ったのだが・・・違った。韓国式だと、店の人が肉を焼いてくれる。だから、我々は隣のテーブルで焼かれた肉を、自分のテーブルに出してもらった。お味の方は・・・これがまたうまい!たれが結構いけた。また辛味噌も良かった。これまた満足。そして最後に御飯ものがきた。私はビビンバ冷麺という、よくわからないものを頼んでいたのだが、これがまた真っ赤になった冷麺がやってきたのだった。「あぁぁ、辛いかぁ!」ちょっと腰が引けたが、食べてみると「うまい!」辛さと甘さがあり、これが実によく調和していた。感激的にうまかった。
 お値段は一人当たり25ポンド弱と、結構したのだが、それだけの価値はあった。このNew Maldenは、店が分散しているため、少々物寂しい観もあるのだが、韓国関係の食材を手に入れるのには、実に便利なところ。ロンドンにいる方は、美味しい焼き肉を食べに、一度行ってみるのもいいのかも。


フン害16/August/1997

 汚い話で恐縮だが、パリほどではないが、ロンドンの街にはよく犬のフンが落ちている。これは飼い犬が散歩に出たときに飼い主がきちんと処理をしないためである。はっきり言ってマナーがなっていない。なぜなんだろう??今日、車を運転しながら、その仮説を思いついた。
 Hampton Court付近を走っていると、車道の真ん中に大きな馬のフンが落ちていた。たぶん乗馬中に馬がしたんだろう。そういえば職場付近のWhitehallの一角でも、騎馬警官がいるため、よく馬のフンが落ちている。見た目も悪いが、それ以上に臭いがひどい。こういう大きなものが放置されているから、「だったら犬だって問題ないでしょ!」という考えがあるのじゃぁないか。これが私の仮説。実に短絡的なのだが、わかりやすいと思う。
 考え方はともあれ、あの馬のフンも何とかして欲しい。道路の真ん中に落ちていると、「どこ走ればいいんだよ」ということになってしまう。夏の暑い昼下がり、熱せられたアスファルトの上、車の窓は当然全開・・・その臭いのひどさと言ったらたまったものではない。


古いホテルの構造15/August/1997

 市内のホテルで会議があった。主催は自分のところなので、設営に運営に大忙しだった。そこで思ったのだが、古い建物のホテルにある会議室は、実に使いにくいということである。
 日本であれば、こういう手のホテルでは、会議で使うことを前提にその部分が設計されているため、実に機能的に使用でき、また人の動線も、わかりやすくなっている。しかしながら今日使ったホテルは、建物の客室にあるような狭い廊下を歩いて、やっと会場にたどり着くといったわかりにくさ。また、柱が多く、見かけ以上に狭くしか使えない。雰囲気はいいが、使いにくさと言ったら主催者泣かせである。
 無味乾燥とも言える日本のホテルの会議場であるが、機能性から言ったら数段上に出る。味があっても、使いにくいのは、「風格」と言うより「無駄」だとおもう。「無駄」が「文化」という考えもあるが、「文化」はあくまで「文化」でしかないとおもう。仕事の中に「無駄」をふんだんに取り入れる余裕はない。ホテルの使いにくさと、対応のまずさ(それ以外にもいろいろあったのだが)に、怒りを覚えた今日このごろであった。


横断歩道の島14/August/1997

 こっちの道路の横断歩道。信号付きの場合、だいたい車線の間に、人が2人くらい立てるような島がある。方向を分離するため・・・とんでもない、信号無視を安全にできるようにするためというのが、使っている者としての実感だ。
 もし島がなければ、左右両方向の車がとぎれたタイミングを狙って、一気に渡らなくてはならない。しかし島があると、最初に右を確認し、真ん中まで渡り、そして左を確認して渡ることができる。これを合理的というのか、無法者育成というのか・・・何とも言えない。この島、結構運転の障害となっていること、運転中に思うのは私だけだろうか。


日本人は高いところに登りたがる13/August/1997

 私の職場のコンピュータには、この前の旅行の際にSeattleSpace Needleで買ってきた、Pacific Northwest Screen Saverが入っており、Seattleの美しい写真20点が、次々と画面に現れてくる。これを見たうちの職場の現地スタッフが一言「日本みたいな景色ぃ」
 確かに、シアトルの山あり海ありの緑の多い景色は、日本に近いものがある。ただ、これだけではない。イギリスにない「高い建物」がたくさんあるというのも、そのスタッフの目に映ったようだ。その時言われたのは、「日本人は高いところに登りたかる」ということ。すぐに高いタワーを造り、少しでも高いところに行こうとする。その感覚を、彼女は疑問に思うらしい。
 そういえばそうだ。スイスへ行ったときも、その地区の最高峰、ユングフラウヨッホでは、たくさんの日本人がいたが、それ以外では、比にならないほど少なかった。とにかく一番高いところに登ると満足する。自分はどうか?。全く同類。ニューヨークでもEmpire State BuildingWorld Trade Centerに登っていた私である。とにかく上から見る景色は綺麗だと思う。仙台にいたときに、人を連れていったのも、青葉城祉とSS30の最上階。展望台からの眺めは綺麗である。
 これによって景観が崩れるという意見もある。イギリス的発想だと、高い建物は悪である。全体の景観を損なうという考えだと思う。日本でも京都など伝統的な建造物があるところでは、同様の考えが成り立つと思う。しかしながら、土地のない日本で、そんなことを言っていたら、生活が成り立たない。また、今の近代的ビルの景観は、「全国金太郎飴状態」と言う人もいるが、私の意見としては、その街それぞれの個性も出ている思う。新幹線で仙台に入る直前の街並みはやはり仙台である。ミニチュアの東京とはとてもじゃぁないが言えない。
 「日本人は高いところに登りたがる」と言われた私の答えは「そうだよ。悪かったなぁ。でもそれが日本人の感性で、あんたがたイギリス人には、200年生きてもわからないだろうなぁ」である。


薄切り肉12/August/1997

 この国では薄切りの肉が手に入りにくい。焼き肉用の肉など、こちらのスーパーにはなかなかない。ステーキ用の厚切り肉か、それこそブロック肉を買う羽目になる。しかし、なぜかMarks & Spencerには薄切り肉があるらしい。
 今日は、修理に出していた車を取りに行った後、家に帰る途中、買い物をしようと思い立った。しかしながら、ちょっと時間が早かったため、まだ路上駐車ができない。私の路上駐車許可が使えるエリアにあるスーパーを考えたところ、QueenswayWhiteleyというショッピングセンターにある、Marks & Spencerが思い浮かんだ。そういえばここは薄切り肉を売っているという噂。滅多に使うことがないこの店だが、今日はあえて行ってみた・・・すると・・・あったあった、カルビ肉のような厚さ・大きさの脂身の少ない牛肉があった。これは焼き肉にぴったり!ということで、今夜は必然的に焼き肉丼ディナーと相成ったわけである。
 ただ、マークスの薄切り肉の値段は、ヤオハンのそれに比べ高いのが現状。結局ヤオハンでまとめ買いして置いて冷凍しておくか、もしくは厚切りの肉をその辺のスーパーで買ってきて、自分で薄く切るのがいい方法なのかも知れない。
ところで、ここで情報を求む!
INVICTAというメーカー(イタリアらしい)のディパックを見たことがありますか?どっかで売ってないかなぁって探しています。何でもいいので情報がある方はメール下さい。


暑い!11/August/1997

 久々にロンドンに帰ってきたら、これがまた暑い!ここ2〜3日暑いとのこと。快適なシアトルから帰ってくると、この暑さはきつい。
 ここできついのは、この国ではエアコンの効くところが結構少ないということ。地下鉄・バスはもちろんのこと、レストランでも効かないところがある。今晩は同僚Johnny氏と巨大カツカレーを食いにいったのだが、ここも冷房・除湿が効いておらず、もわっとした店内で、カレーを食べる羽目になった。せめて除湿だけでもできれば・・・とも思ってしまった。
おまけ 今日の収穫(買ったCD)
"BEAN The Album"
 
Mr. Beanの映画のサウンドトラック。別に曲だけ聴いてもどうしようもないのだが、私の好きなLouiseの曲が入っていたのがめっけものだった。


Caffe Latte10/August/1997

 最近日本でもおなじみになったCaffe Latte、ここシアトルが発祥の地だ。朝はCaffe Latteを持って歩く人が多く見受けられる。
 各故、私のシアトルので朝食はCaffe Latteだった。これだけで朝食になる。私はメジャー系であるもののいい味を出しているStarbucksを愛用した。この店は、日本にも出店しているので、近くにある人は是非試して欲しい。Espressoの苦みと、Steamed Milkの甘みが実にマッチして美味しい。私はこの味の虜になっており、是非ロンドンにも出店して欲しいと願っている(現在ロンドンでは、同種の店としてSeattle Coffee Companyという店が大きく展開しており、最近Seattle's Best Coffeeも出てきたようだ。後者はシアトルにもあるが、前者はロンドンで初めて発見した)。
 最後のLatteを飲んだ後、コーヒー豆を買い、シアトルを離れる。あっと言う間の夏休み旅行であった。


シアトルの地下バス9/August/1997

 シアトルでは地下をバスが走っている。これは、地上の道路混雑を緩和するための施策で、日曜日以外の昼間に使用できる(それ以外の時間帯は、地上を走る)。こんな大がかりなことをしているのだが、実はこの区間、バスはただで乗車できる。
 シアトルのバス料金は、ちょっと複雑。運行区間を、シアトル市内とそれ以外の2区に分け、1区間内であれば85セント、2区間にまたがる場合は1ドル10セントとなっている。しかし、月曜から金曜のラッシュの時間帯は、1区1ドル10セント、2区1ドル60セントに値上がりする。そして何と、シアトル市内の一部エリアとトンネル区間全部は、午前6時から午後7時まで、無料で乗車できるのだ。
 この無料バスを使わない手はない。また、トンネル区間は停車駅も決まっているため、実に使いやすい。私はこのシステムを最大限に利用し、北に南に移動した。無料区間外に出ても、料金が安いので、あまり問題はない。一日乗車券を買う必要のない市内一部無料のシステム、旅行者の目から見ると、実に便利な方法である。


Major League Baseball8/August/1997

 とうとう見てしまった。大リーグである。朝、球場に赴き、「今日のチケット買えますか?」と尋ねたところ、大丈夫という返事。早速$20の1塁側内野席を購入した。夜が楽しみ・・・
 ゲーム開始は19:05、30分前に球場入りした。が、何処の入口から入ればいいのか?内野席とか外野席とか・・・そういう区別ではなかった。ここキングドームでは、通路が完全円形になっており、どの入口からでも、すべての席に行けるようになっていた。自分の席に座ると、程なくピッチャーの発表。何と今日の先発は、あのRandy Johnsonである。何てラッキーなんだろう。ふと見ると、我らがマリナーズは3塁側にいた。日本のようにホームが1塁側、ビジターが3塁側というわけではないのだ。でも、ここからだとベンチの中が見え、なかなか。また、スコアボードやビジョンも正面に見え、特等席である。
 19時に国歌斉唱。全員起立。何とも言えない感情がこみ上げてくる。みんなこの国が好きなんだろう。それにしてもアメリカの国歌は、実にいいメロディーだと思う(歌詞知らないだけなんだけど・・・)。そしてプレイボール。Randyは、White Sox打線を、バッサバッサと切り崩し、三振の山を築いた。その数何と19。野茂も真っ青である。これだけピッチャーの調子が良ければ、打線も上向き。Ken Griffy Jrのホームランなど、5点を叩き出し、マリナーズの完封勝ち。マリナーズファンで埋め尽くされていたキングドームは大歓声の嵐であった。
 鳴り物のない野球観戦。地元ファンに埋め尽くされての野球観戦。日本では味わえない感動を覚えた。


ニューヨークの地下鉄7/August/1997

 ニューヨークの地下鉄は、3つの会社で運営していたものを統合したらしく、実に路線が複雑に入り組んでいる。また、路線名は番号とアルファベットのどちらかを使用しており、ロンドンのように路線愛称を付けているわけではないため、路線図なしではわかりにくい。しかしながら、ロンドンのように地中奥深くまで掘り下げたものではないため、乗るのは楽。また車両も大きめでいい。しかしながら、一点だけ好きになれないところがあった。それは

駅が暑い

というところだ。まぁ、ロンドンの地下鉄も、クーラーがないため、暑いことは暑い。しかしニューヨークでは、車両には冷房が着いているため、熱気が駅にこもるので、よけいに暑い。電車がなかなか来ないときなど、不快指数120%である。かつての名古屋の東山線を思い出してしまった。
 それにしても、クーラーの効いた地下鉄なんて久しぶりだった。ロンドンは乗っているときも暑いし隣と会話できないほどうるさいし・・・何とかして欲しい。
 今日は、夕方のフライトで無事Seattleへ到着。やっと西海岸まで来た。


Korean Town6/August/1997

 ロンドンの韓国人街は、学校のあるロンドン南部、New Maldenにある。食材店や焼き肉屋などがあり、とても行きたいのだが、私の家からはちょっと遠すぎて行きにくい。では、New Yorkの韓国人街は何処にあるのか。それはEmpire State Buildingのすぐ南にあった。
 昼、街をさまよっていると、ハングルの看板に気付いた。韓国料理の好きな私は、ピンときた。「もしやここは・・・」そのとおり!通り一帯がハングルの看板だらけの通りを発見。ニューヨークのKorean Townである。これは絶対に行かなくては!!と明日の昼食にと検討をしていたところ、その夜、Empire State Building夜景を見に行く私につきあってくれた「いい加減にしろブランメル」氏が、「どうです、夕食に韓国料理でも」と誘ってくれたのだ。これはいい。喜んでついていった。
 ロンドン市内で食べる韓国料理は高い。あと店も少ない。でもここは充実していた。何せ炭火で焼く焼き肉だ。美味しいに決まっている。その店では、焼き肉セット2人前(結構な量だった)にビビンバ1人前、そしてビールを頼んでそれでも2人で60ドルはしなかった。焼き肉に飢えていた私にとっては、これ程幸せを感じたことはなかった。
 そういえば、New Yorkのデリは、韓国人経営が多いとも言う。韓国とアメリカの関係も密接だ。ロンドンより充実していて当然なのかも知れない。
 ところでこの後、Sleepless in Seattleのラストシーンで使われたEmpire State Buildingに登ることになるのだが、エレベーターの中で、自分が焼き肉臭いことに気付いた。無煙ロースターなどとは程遠い、天然の炭火で、煙をもくもくあげながら焼き肉を食った後だ。名古屋で下宿から徒歩1分のところにあった、スタミナタローに食べ放題の焼き肉を食べに行った後を思い出してしまった。あのときも焼き肉臭かったぁ
おまけ 今日の収穫(買ったCD)
robyn "robyn is here"
 スウェーデン出身のこの歌手、5月に旅行した際に知っていたのですが、ロンドンでは
CDが手に入らず、今回ニューヨークで探し当てました。ハイテンポと言うよりはスローテンポ、しかしノリはなかなか。聴いてても飽きが来ない一枚
Meredith Brooks "blurring the edges"
 先週発見したこの歌手。これがデビューアルバムとのこと。
MTVで見た、BITCHと言う曲は結構好きです。


Over Booking5/August/1997

 さぁて今日からアメリカ旅行!ということで、気合い一塩でHeathrowへ向かう。2時間半前に空港に到着すると、United Airlinesのカウンターには長蛇の列。「何じゃぁこりゃぁ」と松田優作ばりの叫びをあげながらも、まぁしょうがなく列の最後尾に並ぶ。程なく係員が紙を持って行き先を訊いていく。「New Yorkまで」と言うと、一枚の書類を渡してくれた。
New York J. F. Kennedy行きUA001は、定員以上に予約が入っております。当社では、もし御協力いただける人がいらっしゃるのであれば、下記のサービスをいたします。

  1. 800ドル相当のクーポン券の発行
  2. 13:45発Newark行きへの再予約
  3. NewarkJFKの連絡サービス(必要なら)

「はぁ」。アメリカの航空会社のこういう対応は噂には聞いていたが、まさかここで遭遇するとは・・・それにしても800ドルはでかい!今日は別にこれといった予定はない・・・これを見逃す手はない。勝手に盛り上がった私は、窓口で、この対応に応じて良い旨告げた。すると窓口は、搭乗券に替わる券を発行し、これを持って搭乗ゲートへ行くよう指示した。
 充実しすぎている免税店での買い物を終え、搭乗ゲートへ。中のカウンターに券を預けるよう指示があった。乗客がどんどん搭乗していく。残されたのは、私と同様の申し出をした人たちだ。そこで何人かがカウンターに呼ばれ、搭乗券をもらい機内へ入っていく。どうやら荷物を預けた人が優先になるようだ。そうして行くうちに残されたのは私を含め7名。搭乗口は閉められた。振り替え決定である。
 それから30分ほど待って、新しい手書きのインチキ臭い搭乗券と、800ドル相当のクーポンが渡された。1年有効とのこと。またどこかに行ける!と心が躍る。それにしてもその時の時間が10時。あと3時間45分待ちである。しかも空港に来てここまで3時間を経過。ソファーで仮眠し、食事をし、何とか時間をつぶし、手書きの搭乗券も機械発券のもにに替わり、無事搭乗できた。何と機材はBoeing 777だった。ラッキー。
 それにしても、ヨーロッパの航空会社であったら。こういう臨機応変な対応はしていただろうか。多分、先着順に締め切り。もれた人は、たとえ2時間以上前に来ていても、「遅く来たあんたが悪い」とあしらわれていただろう。Over Booking慣れしているアメリカの航空会社もまぁいいとも言えないのだが、「この飛行機で行く必要がある」人と、「後の飛行機でも大丈夫な」人をあらかじめ振り分けておくというのは、いい方法だと思う。いくらOver Bookingが合法的とはいえ、その航空会社の信用に関わるところだと思う。以前某英国元国営航空会社を利用して出張しようとしたとき、Over Bookingに遭遇し、4人中2人しか搭乗できないと宣告されたとき、窓口が混んでいたため(途中止まったりもしていた)遅れたと言ったところ「そんなことは予測できるから、もっと早くくればいい」などと、邪険に扱われた経験を持つ私としては、今回のUAの対応は、選択できる最良の方法だと思った。
 ところで、その日は思いっきり遅れたものの、無事New Yorkへ到着。夜は「どうしたサンフレッチェ」氏と、「いい加減にしろブランメル」氏と居酒屋で一杯ひっかけた。さすが日本人が多い街、こういう日本料理屋も充実している。12時を回ったが、ホテルまでは地下鉄で帰った。場所を的確に選べばの話ではあるが、ニューヨークは日本で言われるほど怖い街ではないことがわかった。


駐車スペースの逼迫4/August/1997

Westminsterの区役所から手紙が来た。内容は、路上駐車許可による駐車スペースが逼迫しているため、区営の駐車場を夜間安価で提供するということを考えたが、どう思うかというアンケートであった。逼迫の理由に「需要と供給のバランスを考えないで許可を発行している」といった主旨の文章が書かれていたのが、いかにもこっちの役所らしい。実にテキトーである。
 しかしながら、私のように週末しか車に乗らない者にとって、夜間だけ駐車場を貸してもらっても、朝にはまた移動しなくてはならず、手間がかかるだけ。まぁ意味のないことなのだが、車で出勤する人には便利なことなのだろう。また、たとえ使えたとしても、私の家の近くには公営の駐車場はなく、使うこともできない。ただ、どこまでこの意見が尊重されるかは別として、使用者に意見を求める態度は認めたいと思う。
 さて、「先週スイスへ行ったばかりじゃぁないか!」というお怒りの声ごもっとも。でもあれは誘われて後で決めたもの。本当の夏休みはこっち!ということで、明日から夏休みのメイン旅行、「アメリカ大陸横断!といっても飛行機で・・・」が始まります。行き先は世界の中心地New Yorkと、Sleepless in Seattleです。帰ってくるのは来週月曜日の朝。帰国後すぐ出勤というのは、Japanese Businessmanのさだめなのか・・・トホホ。ということで、更新は来週の月曜夜になります。


Intercity3/August/1997

 駆け足で巡ったLake Districtの旅も無事終わり、レンタカーを返し、列車に乗った。途中からIntercityでロンドンを目指す。
 Intercityとは、文字通り都市間を結ぶ列車のこと。日本で考えるところの「特急」にあたる。しかし特急料金は不要なので、結構お得。最高速度は200kmに届くそうで、実に韋駄天の走りを見せてくれる。しかしながらこの韋駄天君にも、驚くべき事実がある。それは、 ドアが手動 ということである。それもただの手動ではない。駅に着き、内側からドアを開けるとき、まず扉の窓をおろし、外に手を出して、外の取手を動かして開けるのである。馬車時代からの伝統だとは言うが、実に非効率的な方法である。第一、ドアが全部閉まったかどうか、駅員が歩いて見回りしなければならず、結構大変。これだけの走りをしてくれる列車のくせに実に不十分な装備である。
 さて、我々が今日乗ったIntercityは、何とあのVirgin Groupが運営しているもの。民営化もここまで進んだのか・・・。今日は工事などの影響で、2時間半の行程が、1時間遅れた。乗客もあきらめ顔。これがイギリスの鉄道の現状。やはり日本の鉄道システムは世界一級品だと思う。


絵はがき活用法2/August/1997

 待望のLake Districtに出かけた。しかしながら、行った3人が3人とも全くと言っていいほど下調べをしていなかった。これじゃぁどこに行けばいいのか??。とりあえず観光の中心地Windermereのすぐ南のBownessへ行ってみた。とりあえず情報が欲しい。町に着いてみるとそこは・・・俗化された観光地。自然を売りにしているLake Districtというイメージは全くなかった。湖の辺りを散歩した後、昼食を買いにTakeawayの店に行った。商品が出来上がるまで、横で売っていた絵はがきを眺めていた。

「これって綺麗じゃない?」
「どれどれ、どこどこ?」
Hardknott Passだって」
「えぇとぉ・・・あったあった!ここ行こう!ここ。」

こんな感じで、行き先が待ち時間に見た絵はがきで決まってしまった。もちろん日本語観光ガイドに載っている場所ではない。
 行ってみると、文字通り峠なのだが、険しい山を山なりに登るため、勾配が30%、かつすれ違いもやっとという、実にふざけた道路が続く大変な行程だったが、景色は最高!実に堪能できた。
 自然系の観光地に行ったときは、とりあえず絵はがきを見て、綺麗そうな所をあたってみるのもいい方法だと思う。これで地球の歩き方も知らない美しいイギリスの魅力が発見できるかも知れない。


Spice1/August/1997

Spiceと言っても、Spice Girlsのことではなく、本当の香辛料のこと。この辺のスーパーに行くと、これでもか!と言わんばかりの量が取りそろえられている。
 今日は、同僚が日本から送ってもらったビデオを見ていた。ドラマの後に始まったのが「チューボーですよ」私のお気に入りだった番組。今日のメニューはキーマカレー。これで今夜の献立は決まった。帰りがけスーパーに寄ってカレー用調味料探し・・・あるあるある。チリなんて何種類もあり、そのほかパプリカやターメリックなども簡単に手に入る。これだけ調味料があるんだから・・・と言ってもイギリス料理はやはりまずい。なぜなんだ??
 ところで、素人が初めて作ったキーマカレーだったが、結構美味しかった。こんないい調味料があるというのに・・・やはり味覚の問題なのだろうか?
 さて、今週末は昨日も書きましたとおり車を借りて北の方で出かけてきます。土曜日は泊まりなので、更新は日曜の夜の予定。


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