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体全体に鋭いトゲをまとったサイカチは、葉が茂っている頃よりもトゲが目立ち、攻撃的です。ここまで徹底して武装するのには、遠い昔、食害する動物たちとよほど激しい戦いの歴史があったのでしょう。 この時期も黄金色の光沢を失わないのは、ヘクソカズラの果実。人間にはひどい名前をつけられてしまいましたが、ヒヨドリなどの鳥たちにとっては大切な冬の食料です。
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![]() 日本の近代化を支えた養蚕と生糸の輸出。相模原はかつて県内でも有数の、養蚕の盛んな地域として知られていました。桑都八王子と生糸の輸出拠点であった横浜港をつなぐのが、いわゆる「絹の道」(神奈川往還)です。市域東部の主要な交通路である国道16号、町田街道、そしてJR横浜線は、繭や生糸の輸送効率を上げるために整備されてきた側面があります。 その養蚕も近年は急激に生産量が減り、養蚕農家は数えるほどになっていました。そして今年秋、とうとう相模原から、いえ、神奈川県から養蚕の灯が消えることになったのです。 近代以降の養蚕は、農家が卵(養蚕の世界ではタネと呼びます)から育てるわけではありません。優良な品種を安定して供給するため、孵化後しばらくは一括して営農センターなどが人工飼料を使って飼育し、2回脱皮をして3齢幼虫になったところで各農家へ配布するのです。そのため、1軒だけで養蚕を続けることはできません。今年、県内の養蚕農家は12軒。そのうち、4軒が相模原市内でした。 博物館では、市内の養蚕農家である緑区上九沢の笹野さんと緑区根小屋の菊池原さんを取材し、菊地原さんのお宅では一連の作業を映像に収めました 養蚕はたいへんな重労働です。3齢からさらに2回脱皮するまで2週間とちょっと。それまでは、脱皮前に2日ほど動きを止める「眠」の期間を除いて、ひたすら桑をあげ続けなくてはいけません。終齢の5齢になったカイコが桑を食べる勢いは、尋常ではありません。枝ごとあげた桑の葉が、みるみるうちに葉脈だけになってしまいます。
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![]() これは、キアシナガバチの巣です。7月初旬から博物館正面入り口前の通路の天井部分に巣をつくりはじめました。木々に囲まれたこの博物館では、建物の周囲に毎年どこかしらで巣がつくられます。見やすい位置にある場合は、生きた展示物として案内表示を出してご来館のみなさまに観察していただいています。
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キアシナガバチ 木の枝や軒先などに、巣を作ります。オオスズメバチのようなスズメバチ類に比べて小さめで、見た目がほっそりとしており、攻撃性もそれほど強くありません。巣を揺らしたり、手で払ったりしなければ、めったにさされる事はないと言われています。仲間にはセグロアシナガバチがいます。 オオスズメバチ 日本最大のハチで、樹洞や屋根裏などに大きなボール状の巣を作ります。攻撃性が強く、巣の近くを通っただけで刺される事があります。仲間には、キイロスズメバチ、コガタスズメバチなどがおり、いずれも攻撃性が強く、刺傷例がよく報道されるのはこの仲間です。 ![]() |
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![]() 毎年、なにかしら新しい外来植物が入ってきて、あるものは消滅し、あるものは定着して分布を広げていきます。こうした外来植物がいつ、どのような経路で入ってきて、どう広まっていくのか。それを知るために、私たちは外来植物の情報に日々アンテナを張り巡らせています。 2010年5月、このアンテナがすごい外来植物の情報をキャッチしました。オオアザミというキク科の植物です。日本に渡来した歴史は古いのですが、神奈川県ではまだ野外の記録がありませんでした。それが横浜市の西のはずれ、相模原市からも近い場所に堂々と咲いているというのです。早速行ってみると、遠目にもわかる大きな株がありました。 頭花を包む総苞という部分に、拷問具を連想させる4センチほどの強大なトゲがあります。もちろん、葉も茎もトゲだらけ。たくさんのアザミを見てきましたが、こんな攻撃的なトゲを持つ種類は見たことがありません。これを引っこ抜こうとするなら、手も腕も穴だらけになってしまいそうです。 オオアザミよりもう少し小ぶりのアメリカオニアザミが今、幹線道路沿いに増えています。これも、草丈が伸びて気づく頃にはトゲだらけでうかつに触れないため、抜かれずに広まっているようです。オオアザミが相模原の路傍に幅をきかせる日も遠からず訪れるかもしれません。(生物担当:秋山幸也)
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