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水温計取り付け 難易度 ★★★

今どきのクルマには水温計がない!
昔的ドライバーには信じられない世の中になってしまいました。
なにせ冷間時とオーバーヒートの時しか点かないんだもの。気味が悪いです。
というわけで取り付けたのは、日本精機Defi-linkの水温計52φです。
製品概要はタコメータの項を参照していただきたいと思います。

作業時間 1時間

準備するもの ・水温計一式
           日本精機株式会社 Defi-linkシリーズ52φ
         ・シールテープ <<ホームセンター水道コーナーなどに100円程度で販売
         ・ジュラン・メーターパーツ (水温計センサーアタッチメント) 32φ
                      (株)ティーエヌディー 東京都大田区上池台2-27-1 TEL (03)3728-8444
            注1) ホームページはありません。
            注2) タイヤショップレボリューションで購入。オートバックスでも販売を確認。
         ・LLC(冷却水) 0.5L  ・ウエスたくさん
         ・バケツなどこぼれたLLCを受け止めるもの
         ・カッターorはさみ  ・プライヤー  ・タイラップ 等
         ・7mm工具

あった方がいいもの ウォータポンププライヤ

< 目次 -Contents- > クリックするとジャンプできます。

 Step 1. 配線の準備
 Step 2. ラジエータアッパーホース取り外し
 Step 3. ホース加工とアタッチメント取り付け
 Step 4. メーター取り付け
 Column. 感想と関連資料


Step 1. 配線の準備

冷却系統の作業は、エンジンが冷えてからでないと大変危険です。
停めてすぐにラジエータキャップを外そうものなら、間欠泉のようにLLCが吹き出します。
当然かぶれば火傷します。
というわけで、冷えるまで1時間以上かかりますので先に配線作業をしておきます。

センサ配線はグロメット経由で室内に持ち込みます。

グロメットと配線 (64kB)

室内側で配線を受け取るためには、メーターフードやメーター本体を取り外さなければなりません。
ですが、ちょっと写真無いので今は割愛させていただきます。

準備が済んだら、とりあえずエキマニやベルトに巻き込まれないよう束ねておきます。


Step 2. ラジエータアッパーホース取り外し

エンジンが冷めたら、作業に取りかかります。ホースを外す前にまず、必ずこぼれるLLC対策です。
ラジエータドレンコックから抜いてもいいのですが、このクルマの場合
アンダーカバーを外さなければなりません。
面倒くさいので、今回は抜かないで作業します。

作業概要 (25kB)

まず、キャニスターから来てスロットルボディに入っている太めのホースを抜きます。
ぐりぐり左右に動かしながら上に引き抜くと、楽に抜くことができます。横に除けておきます。

次にホース下にウエスをたくさん詰め込みます。
隙間は狭いので、下には落ちづらいはずです。スロポジセンサも覆ってしまいます。

ウエスを敷き詰める (21kB)

準備ができたらラジエータキャップを取り外します。
作業の際は、軍手などをはめず上にかぶせるだけで行うこと。
はめていると、熱湯がかかったときにすぐ脱げないので火傷が悪化するからです。
かぶせるのは、素手じゃ熱いでしょ?(^^;)
またキャップを外すときも、かばーっとやらずに徐々に外していきます。
キャップは左に回すとゆるみます。出っ張りがありますので外せる位置は決まっています。

ホースは、外れないためにホースクランプで固定されています。
念のためクランプについて説明しておきましょう。

ホースクランプの取り扱い方 (37kB)

ラジエータとホースが重なる部分は3cm程ありますので、それ以上ずらします。
抜くときは、あらかじめウォーターポンププライヤなどでホース根元を少し回します。
こうすることでホース接続部分で固着していた所が剥がれ、引っ張るだけで抜けやすくなります。

抜くと当然LLCがこぼれます。ウエスなどをあて極力下にこぼさないようにします。


Step 3. ホース加工とアタッチメント取り付け

外したら、切る前にアダプタをあておおよその取り付け場所を決めておきます。
ホースはアタッチメントのセンサ取り付け台座部分 (この製品の場合約3cm) の
長さだけ切って短くします。

ホースの切り方 (55kB)

次にアダプタをはめ込みます。
アダプタの向きは任意で構いませんが、今回はセンサ取り付け部が上を向くようにしました。
これはセンサがボンネットと干渉しないことが確認できたことと、作業性や漏れの確認が
上向きの方がしやすいからです。

はめ込む順番も任意で構わないと思いますが、今回はエンジン側にはめ込み、
次に短いホース、最後にラジエータ側としました。

作業上のコツ (17kB)

アダプタ側はしっかり奥まではめ込みます。
本締めは7mm工具を使用して、しっかり締め付けます。
ラジエータ側は次の点に注意して作業します。

はめ込む際の注意点 (14kB)

ホース側の加工が終了したら、センサを取り付けます。
ネジ部を脱脂し、シールテープを巻き付けます。2〜3回巻きで十分です。

水温センサ本体 (13kB)

水温センサの頭は17mm(たしか...)ですので、スパナで締め付けます。
テーパー状の関係で奥までは入りきりませんので注意が必要です。
これもしっかり締め付けます。

とりあえず接続完了! (57kB)


Step 4. メーター取り付け

センサを取り付けたら、工程的には8割方終了です。
Defi-Linkシリーズは、コントロールユニットへセンサ配線をとりつけます。
メーターは、他のメーターと専用線で数珠繋ぎします。
今回は、既に取り付け済のタコメータと接続しました。

設置場所はどこにするか?
皆さんいろいろ工夫されているようですが、見やすく場所のとれるインパネボックスにしました。

設置場所 (15kB)


Column. 感想と関連資料

やはり、水温計があるとクルマの状態が分かり安心できます。
まあ、見てない人は警告灯が点いていても気にしないからねぇ(-_-;)
これも時代の流れと言うところでしょうか。

今回設置のセンサ部で、冷間時表示灯はおよそ48度で消灯します。
走行中は80〜95度の範囲を行き来しています。
渋滞時でも90度を突破することがあり、ちょっとビビリます(^^:)

●サーモスタット
サーモスタット開弁温度は...(開始温度-全開度)
1SZ-FE (9901-)       80-93
1NZ-FE、2NZ-FE (9908-) 82-95 (以上パーツリストより)
修理書によると、78〜82度で開き始め、93度で全開が基準だそうです。
全開寸法は8.5mm以上。


SCP10に関しては、TRDからスポーツサーモスタットが発売されています。
純正品と同形状、ガスケット付属。開弁温度71度。
品番 16340-SP040  価格 7,800円
対照品番 90916-03122

関連URL
http://www.poweraxel.com/trd/news/news2001/trd194.html
http://www.toyota-ttc.co.jp/trd/vitz_challenge2/page2.html

しかしながら、レースをやらない人はむやみに交換する必要はないでしょう。
暖気不良になってエンジンの消耗を早めるおそれがあります。
車検おきにちゃんとLLC交換をした方がよっぽどいいです。

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