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リヤワイパー倒立化 難易度 ★★

最近は下火になってきた感もありますが、定番のリヤワイパー倒立化です。
メリットは、見栄えの向上と砂埃が溜まりにくいところでしょうか。
金が全くかからないので、そういう意味ではお勧めです。

今回はすでに倒立化したものを再度分解しましたので、
写真の一部に違和感があるものがありますが、何とぞご了承下さい。

●準備するもの
内張り剥がし (クリップリムーバー) (29kB)
・10mm、8mm工具
・ハンマー
・プラスドライバ
・細めの精密マイナスドライバ (千枚通しでも代用可)
・軍手

●あった方がいいもの
・グリス少量
・グリスで手がべとべとになってもいい覚悟
・手に付いたグリスを洗い流せる洗剤 (ただの石鹸だとちと厳しい)
 シトラスクリーン(KURE/呉工業)なんかがポピュラーです。

●作業時間  30分〜1時間


< 目次 -Contents- > クリックするとジャンプできます。

 Step 1. ワイパーアーム取り外し
 Step 2. ワイパーモータAssy取り外し
 
Step 3. ワイパーモータAssy分解
 Step 4. ワイパーモータAssy組立・取り付け
 Column. 感想


Step 1. ワイパーアーム取り外し

1. アーム固定ボルト取り外し

といっても、カバーをめくって10mmナットを外すだけです。

アーム固定ボルト取り外し (40kB)


2. ワイパーアーム取り外し

これが最初の難関です。頑張って下さい。

ワイパーアーム取り外し (30kB)

無事取り外せましたでしょうか?傷が付かないように置いといて下さい。


Step 2. ワイパーモータAssy取り外し

1. バックドアトリムボード取り外し

バックドアトリムボードというのは、リヤハッチの内張りのことです。
リヤウインドウの下にあるフェルトの部分...という説明で分かるよね?(^^:)

バックドアトリムボード取り外し (48kB)


2. ワイパーモータAssy取り外し

コネクタを取り外し、ハーネスをクランプから切り離します。

コネクタ取り外し (30kB)

10mmボルト3本を取りはずとワイパーモータAssyを取り外すことができます。

ワイパーモータAssy取り外し (20kB)


Step 3. ワイパーモータAssy分解

1. クランクケースカバー取り外し

8mmボルト4本で固定されています。

クランクケースカバー取り外し (21kB)

先程も書きましたが、カバーを外す向きにはくれぐれもご注意を。
致命傷ではありませんが、精神衛生上よろしくない。

ワイパー駆動部分の構造と名称 (33kB)


2. クランクギア分解・ピン移設

以降の作業は、下にきれいなウエスを敷いて行って下さい。
グリスが付いているため砂などが付着しやすく、付くと非常に厄介です。

まずはリンクプレートを取り外します。乗っかっているだけなので楽勝。
次にクランクギアを取り外します。これも同様。

クランクギア (42kB)

クランクギヤの裏側で作業します。
道具は精密ドライバ(マイナス)か千枚通しを用意します。

接点プレート取り外し (48kB)


<おことわり> (02.06.30)
以前はここでクランクピンの抜き取りをしていたのですが、HIRO@NCP10様のご協力により
接点プレートの加工だけで済むことが判明いたしました。情報感謝です!
というわけで以下省略。次のStepへどうぞ。

<更におことわり> (02.09.06)
あらた様より、マイナー後の車両に関してはリンクプレートとクランクピンが
一体化されているとの情報をいただきました。このため、ピンを抜く必要が無く
リンクプレートを移動させるだけで楽に済むそうです。情報感謝です!


Step 4. ワイパーモータAssy組立・取り付け

元に戻す作業にかかります。

1. クランクギヤとリンクプレート組み付け

組み付け時、クランクギヤの角度はそれほど気にしなくても構いません。
停止位置でなければ電源を入れたら動く、というだけの話です。

クランクギヤとリンクプレート組み付け (44kB)


2. クランクカバー取り付け

フタを閉めて、8mmボルト4本。
仮留めまではドライバ、本締めはメガネかソケットを使用すべし。


3. リヤワイパーピポットセレーション部清掃

ワイパーアームが付いていた「軸」のことです。
#ピボット(pivot : 旋回軸) + セレーション(serretion : 鋸歯状)

リヤワイパーピポットセレーション部清掃 (15kB)


4. ワイパーモータAssy取り付け

ハーネスに負担をかけないようにワイパーモータAssyを組み付けます。
グロメット(ゴム)を傷つけないように注意しましょう。
10mm.ボルトが3本。締め付けトルクは 5.4Nm {55kgfcm}。
コネクタを接続し、ハーネスをクランプへ取り付けます。

この時点でイグニッションキーをONにします。
大抵モータが一度作動するはずです。
不安な人はリヤワイパースイッチをONにして動作確認しましょう。
モータが止まった場所がワイパーの停止位置です。

動かない場合は...コネクタ接続不良、内部接点プレート接触不良、とか。
相談乗りますのでメール下さい(^^:)


5. ワイパーアーム取り付け・位置調整

ワイパーアーム取り付け・位置調整 (64kB)

次に作動試験を行います。
まず、アームを立てた状態でワイパースイッチを作動させ、動作を見ます。

何故立てるかというと、万が一組み替えに失敗していると
ワイパーは倒立化した位置からさらに「右」に動きます。
もうお分かりですよね?塗装面に突入するのです。もう「ぎゃー!」って悲鳴出ますよ(^^:)

ちゃんと窓の範囲で(笑)動くのを確認したら、アームを倒して最終確認します。
この時、ガラス面には水やウォッシャー液をかけること。
そのまま動作させると抵抗過大となり、ブレードの摩耗を早めたり故障の原因となります。

納得できる位置であることを確認したら、念のためもう一度アーム根元の10mmボルトを増し締めします。
後日、もう一度ゆるみがないか点検した方がベターです。
ゆるくなると即、穴がなめてしまいます。

全てOKであれば、アーム根元のカバーを閉じて終了です。
お疲れさまでした。


Column. 感想

劇的には変わりませんね、やっぱり(^^:)
ただ、メリットの方が多いのは事実です。
・ドレスアップ効果...普通のとは違う見た目が得られます。
・視界の拡大...微々たる物ではありますが、ブレードが運転席真後ろに移動したことによって
         後方下部視界が若干良くなります。

何に付けても、コストがかからないと言うのが最高ではないでしょうか(笑)

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