日常という名の非日常

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4/5 オヤジマニア

某企業主催新人教育セミナーに参加してきました。第一印象の重要性についての話から始まり、挨拶、お辞儀、言葉使い、名刺の取り扱い方、ビジネス電話応対等一通りのビジネスマナーについて講義を受けてきました。挨拶の練習の際、表情を柔らかくするためにインストラクターの方はこう言い、他の新入社員の方に聞き回っていました。

「目の前に居たら心臓がドキドキして顔が赤くなってしまうような、
 あなたの好きな芸能人が目の前にいると想像してみて下さい。
 ・・・ちなみにあなたの好きな芸能人は?」

女性からは榊原崇、男性からはメグ・ライアンなどが他の新入社員の口から上がっていました。しかしながら、誰の答えも無難な芸能人ばかりで笑いを取るものが無いのが私には不満で不満で仕方ありません。ココで他社の社員に対して一発カマさないでドコでカマすというのですか!

私に振って貰えれば「寺田農さんです」とオチをつけてあげたのに。

 

4/9 男子厨房に入るべからず

カレー制作時、隠し味に砂糖を少量入れようと袋を持って振り入れようとしたら、案の定ドサッと入ってしまいました。結果出来上がったのは超甘口お子さまカレー。いえ、カレーの味がしなかったのでカレーとは言えないかも。隠し味が全然隠されていないのです。

むしろメイン。

泣きながら昼と晩で全部食べました。

 

4/12 幸せの感じ方

仕事頑張ってる友達からのメール。
自分も負けずに頑張って働いているんだという実感。
昼休みのささやかだけれどとても気持ちいい日向ぼっこ。
仕事後、全身に拡がる心地よい疲れ。
美味しかった手作りの「とり肉のワイン煮」
体の疲れを癒す暖かなお風呂。
心の疲れを癒すお気に入りの音楽。

文章にするとたったこれだけだけど。

人生おおむねオッケーだ。

 

4/14 むしろ変態

昨日から筋トレに懸垂を加えました。自宅には懸垂できるような鉄の棒などが無く、かといって近所の公園に行って懸垂するのもちと恥ずかしいので出来ないでいたのですが、懸垂するのにちょうどいい感じの鉄筋フレームを工場で発見したので作業の合間にトレーニングを開始したのです。

目指すは上半身逆三角形!

そんな話を同期のヤツ(野球部出身)に話したら、そいつも「懸垂したいッス。ドコでやったんですか?」と言いだし、今日の昼休みは二人で懸垂合戦してました。友人にメールでそんな事をちらっと送ったら、「いやな新入社員だ(笑)」と言われちゃいました。

せめて個性的と言ってくれ。

 

4/18 みんな!10万パワーづつだ!

ウチの工場では月に一日だけ生産される特別なブツがあるのですが。私の工場実習は一ヶ月間のみのために、今回は私が担当になりました。最初は気楽に作業していたのですが、朝から晩まで昼休み以外休み無しの立ちっぱなしでニッパーでひたすら切って切って切って切って・・・(以下エンドレス)。終わる頃には親指の付け根痛ぇわほとんど握力無ぇわと右手が真っ白な灰と化してしまいました。ライクア矢吹ジョー。

オ、オラの右手が死んじまったダ〜!!

・・・バカなこと言ってないで早く寝ようと思います。おやすみなさい。

 

4/19 その前にバカにつける薬が必要かと

のべ九時間にも及ぶ睡眠から目覚めるも右手の痛みは依然として消えず。右手と左手の親指の太さがパッと見でも違うのが分かるのです。左親指だと曲線を描いているところが、右親指だと直線になってるとか。かくなる上はボンベだ、ドクターボンベを呼べぃ!

あ、ヤツは超人専門の医者か。

 

4/20 類友

工場の物陰で懸垂してたら現場作業員に目撃されました。というかモロ目が合っちゃいました。二秒くらい。現場作業員は何事も無かったかのように立ち去っていったのですが、穴があったら入りたいとはこういう時の気持ちの事を言うのですね。取りあえずBボタンダッシュでその場からソッコー立ち去り。ぬぁあ〜恥ずかしい〜!しかも。昼休み、休憩室で目撃された人のちょうど隣に座ってしまい、何か言われたらヤダな〜とちょい緊張してたら案の定声かけられちゃいました。

「懸垂するなら向こうの鉄の棒がいいよ〜」

もしかして・・・同士?

 

4/28 出世の道が音をたてて崩れてゆく

工場長に初任給の件で質問しようとした時、「今月のファイトマネーなんですけど・・・」と言っちゃう新入社員は世界広しといえど私のみに違いあるまい。

四月の時点で私的流行語大賞決定。

 

5/1 元気やでっ

先日両親から電話があり、『何か送って欲しいものあるかい?』と聞かれたので久しぶりにいくらが食べたいと伝えたら。・・・大量のいくらとなぜかすじこが送られてきました。一人暮らしにこの量はもはや嫌がらせとしか言いようがありません。

イジメはダメ、絶対。

 

5/3 一気飲みは体によくないです

二日間食べても食べても一向に減らないので、友達を呼んでいくらを処理してもら・・・もとい、友達にいくらをご馳走しました。ちょうど前の日に作った肉じゃがが残っていたので、いくら丼、肉じゃが、近所で買ってきた揚げたて男爵コロッケ、ポテトサラダというスタメンで晩飯。やっぱり「うまいうまい」と食ってくれるとご馳走してよかったな〜と嬉しくなっちゃいますね。しかも手作り肉じゃがが好評だったので、心の中でガッツポーズを取ってしまいました。

友人のおかげで一包み目が無くなりましたが、まだ残りいくら二包み&すじこ一包みがドッシリと鎮座してます。むん・・・いくらを食べることが、そろそろ苦行と化してきた・・・ちなみに、本日のいくら消費量世界一は確実に私の友達だと思います。

最後にゃいくら『飲んで』たし。

 

5/4 タップしてんのにっ

もうそろそろ限界です。見るのもイヤになってきました。週間いくら消費量世界ナンバーワンな自信あります。羨ましい事言うなとおっしゃられる方もおられましょうが、四日間いくらばかり食べてたらそりゃ苦行にもなるっちゅ〜ねん!しかも、いくらならご飯にかけて一回である程度の量を食べることが出来ますけれどすじこは二かけでご飯一杯いけちゃうので、どう考えても賞味期限内に一人で一包みを消費出来る訳もなく。

求むレフェリーストップ。

 

5/8 肉を斬らせて骨を断つ

両親とばーちゃんが北海道から関東近辺の観光の帰りにウチに立ち寄り、一泊していきました。初任給で買ったプレゼントを渡したり、久しぶりに親やばーちゃんの顔を見れて嬉しかった事は嬉しかったのですが。

親父ぃ、勝手に段ボール開けて部屋をホコリまみれにすんなぁ!お袋ぉ、食器使ったら元の場所にしまってくれ。変な所に新設の食器置き場を勝手に作るんじゃねぇ!

ウチに嵐を巻き起こしていった両親&ばーちゃんも昼頃帰り、その後大学の旧所属研究室へ遊びに行ったり友達に美味いラーメン屋連れてってもらったりしてたら、時間も午後七時を過ぎていました。朝も早いことですし、明日に備えて心と体のコンディションを整えよっかなと部屋でまったりと本を読んでいたら工場長が突如玄関先に出現し

「酒飲むぞ!」

・・・・・・・・・・・はい。

酒飲まされる代わりに、すじこたらふく食わせました。

 

5/11 そして上司に目撃されたそうじゃ

前工場長の某常務がウチの工場に立ち寄られたのですが。何やら事務所の本棚をゴソゴソ漁りだし、一冊のふっる〜い本を持ち出してきてオレに手渡して曰く。

「この本はいい本だし分かりやすいから読むといいよ〜」

初版発行昭和55年なせいか片面印刷で素晴らしく地球に優しくなく、しかも日本語がそこはかとなくおかしいのです。さらにその本にはどうやらラリホーの呪文が封じられていたらしく、読書開始30分で気を失いそうになりました。ロードス島戦記っぽく精神を集中して魔法に耐えようと必至に頑張ったんですけど、敵はあまりにも強大でした。イメージ的には、嵐に遭い荒波に揉まれて落ち葉のようにひらひらと海面を舞う転覆間近なイカダ・・・という場面を想像するとよろしいかと。

もしかしたら人生初仕事中居眠りしてた可能性も・・・

お、俺のせいですか?

 

5/12 大学院のホントウの姿がここに

仕事終わった後大学の旧所属研究室に遊びに行ってきました。私の所属していた研究室(ロボ研)には、学部生から院に進学したヤツらが四人とサークルの友達が一人院生になっていて、さらには元ロボ研学部生二人が他研究室の院生になったので某大学工学部機械工学科院生の三分の一くらいは友達だったりします。そんなこんなで研究室に遊びにいったわけなんですが。

ジーンズ履いて、カバン背負って。回りには、一年前とほとんど変わらないメンバーが居て。まるで自分も院生になったような気がしてきちゃいました。

「後半で出てくる虚数は無理矢理消すんだって」
「研究テーマどうしようかまだ考えてないんだよね」

そんな話を聞くと、やっぱり私とは違う世界にみんな進んだんだなって少し切なくなっちゃいましたけど。

研究室では相変わらずAoEってたんですが、ふとサークルの友達の机の上のルーズリーフに目をやると「オイラの公式」という一文が(正しくはオイラーの公式)。

オイラの公式って・・・某定説と同じくらい胡散くさいぞ。

 

5/17 先を読め

前日の出張の疲労が抜ける間もなく出勤で、しかも週の半ばとあってはモチベーションが上がるはずもなく。さりとて新人故に手の抜き具合がまだまだ分からないため全力でお仕事をこなすのでますます疲労困憊に。退社時間頃には思考力が半分(当人比)になってました。そんなヘロヘロな頭を抱えながらも無事家に帰宅し、さあドアを開けてメシ作って音楽聞きながら日記書いて・・・と素敵な妄想をしながらマイホームキーを・・・(ガサゴソ)・・・

・・・ね、無ぇ?!

会社の私のロッカーの中に佇む鍵の姿がありありと想像出来ました。思考力半分は伊達じゃない!(アムロ気取り)。あまりのヘッポコさに死にたくなったのですが、ここで私の灰色の脳細胞は解決策を模索するべくフル回転を始めたのです。・・・着替えてるとき脳が回転してればこんな事にはならなかったんですけどね。アイタタタ〜。そんなこんなで思いついた解決策は。

真上に工場長住んでんだし、工場長に帰り際持ってきてもらえばいいんじゃん!昔の人はよくいったもので。

備えあれば憂い無し。

 

5/23 可愛いかもしんない

新入社員のくせに事務所にかかってくる電話をまだ一回も取っていなかった私ですが、つい先日電話の応対の仕方を教えてもらったこともあり本日初めてチャレンジしちゃいました。

「はい、○○でございます」
「○○ですね? 少々お待ち下さい」

教えてもらったとおり保留ボタンを押して内線90番を押して工場内アナウンスをすればもう終わり。『簡単な事じゃないか、オレなら大丈夫ちゃんとこなせるさ』高揚する気持ちを抑え付けつつ保留ボタンを押し、90をピッピッ。

・・・・はて、通常ならピンポンパンポ〜ン♪とか鳴るはずなのに・・・・無反応なんですけど!?

気持ちは一気にフルスロットル&レッドゾーン突入。取りあえず90番を連打、連打、ひたすら連打。しかし何も起きず。アワワワワ、緊急警報発令に伴い頭がスポンジ状態に移行。『ザクでうっかり大気圏突入しちゃったジオン兵の気持ちってこんなかも』現実逃避なのか、遥か一年戦争について思いをはせてしまう私。課長に助けを求めたときの私の両の目は。

まるで捨てられた子犬の如き瞳だったそうな。

 

5/24 認めたくはないものだな、若さゆえのあやまちというものは

今日もチャレンジ電話応対。過去の失敗は未来への教訓。『男子三日会わざれば刮目すべし』です。

「○○課長、一番にお電話が入っています」

ガチャリ。すんなりと工場内アナウンス成功。・・・フッなんと他愛ない事よ。電話応対を無事終え、ノー天気に構えていたら工場長が一言「○○課長は会議中だぞ」ウキャ〜ど、どぎゃんすればよかとですか!?再びアワワワワ。

まだ応用がきかね〜!

 

5/25 神はこざかしい若者を嫌っておる

ウチの会社は給料やら何やらの締め日が15日のため四月の給料は四月一日から十五日間、早い話が基本給の半分しか貰えませんでした。幸いにも社会保険料が無しだったのですが、それでも基本給から家賃や食費等引かれて四月は結構ギリギリライン。

しっか〜し。そんな生活も今日でお別れなのです、ビバ基本給全部な給料日!工場の隅っこで給与明細を眺めながらニヤニヤしていた私。そのときの立ち振る舞い、この上なく不気味だった事でしょう。

ところが。今日はもろもろの理由により残業するハメに。チィイ!残業終わって駅にたどり着いたのが午後七時五分。銀行ATMの終了時間はまるで謀ったかの如く午後七時ジャスト。今まさに閉まりつつあるシャッターを眺めていると・・・

切なさで視界がぼやけました。

 

5/30 さよなら天さん

無意識の彼方に追いやろうと努力してはいたのですが、どうやら無理なようです。ソレを一日に二回は思い出してしまいます。夢にまで出てきました。巨大化したソレに襲われて逃げまどう・・・というオレ主演な悪夢で。まるでソレに取り憑かれたみたいに日に日にやつれていく私。いつしか赤い円形の物体を見ると思わず目を背けてしまうほどに。かなり重傷。精神が。

そう、いくら&すじこはまだ残っているのです!冷蔵庫に近づくと、ビリビリといやでも感じ取れてしまう圧倒的なプレッシャー。ラオウのソレを完全に超えてます。

だ、誰か助け・・・・て・・・・というか代わりに食べて・・・

 

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