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オプティマバッテリ交換 難易度

オーディオ関係では定番のOPTIMA BATTERIESへの交換です。

個人的には、音云々よりも始動性の向上が魅力的です。
なにせ極寒時のディーゼルエンジンなんかでもかけてしまうタフさ。
ヴィッツにはそこまで必要ないのかもしれませんが、どうせ交換するなら
これにしようと心に決めていました。値段も大して変わらないですしね〜。
ただし、ちょっと重くなるのでその点は注意が必要です。


(03.09.05) revise!
2003年6月にB24タイプのイエロートップが発売になりました。(正規輸入元G.W.インターナショナル)
ヴィッツは小ポールでRですから、適応品番はYT-B24R1となります。
標準小売価格は24,800円。実売も同じ様です。
ちなみにユアサでも同じ品番のバッテリーがあったりします(笑)

ポン付けは可能というより楽勝です。Tomo@白びさんのにあっさり付いたんで間違いないです。
というわけで写真もTomo@白びさんのご提供。ありがとうございますm(_ _)m


YT-B24Rのご紹介 (15kB)

YT-B24R取り付け (18kB)



--------------

というわけで、ここから下の苦労は何だったのかと小一時間...
まあ、青春の一ページとして見てやってください(笑)


●準備するもの
オプティマバッテリ レッドトップ RT925S (24,000円(定価・税別))
・ハイトアダプター (M) (1,200円(定価・税別))
・バッテリターミナル (+&−)
・バッテリステー (D23対応アルテッツァ純正品、74404-30280、1450円(値段は推測))
・アース線8sqx1m
・アース線保護用コルゲートチューブ(10φx1m)

< 工具 >
・六角レンチ
・10/12/14mm工具

●あった方がいいもの
圧着ペンチ (9kB)

●作業時間  1時間


< 目次 -Contents- > クリックするとジャンプできます。

 Step 1. 部品情報
 Step 2. バッテリ取り外し
 
Step 3. 取り付け前下準備
 Step 4. オプティマバッテリ取り付け
 Column. 感想


Step 1. 部品情報

1. オプティマバッテリ

オプティマってどんなバッテリなんでしょうか。
・長寿命
  普通に使えば通常のバッテリよりずっと長持ちします。
  具体的にはエンジンスタートでは12000回(200A/3秒間)まで使用可能。
  ただし使用条件により異なります。
  また完全放電に対して50サイクルの寿命を持ちます。ライト消し忘れても安心?!

・大電流放電特性
  スタータを回すときなど大電力を消費する際に大きな効果を発揮します。
  また充電特性も持ち合わせており、素早い充電が可能です。

・ゼロメンテナンス
  バッテリ液の補充などが不要です。完全密閉なので横にしても大丈夫です。

技術的な事は省きますが、要はすごいバッテリということです(^^:)
特に私は仕事で大変恩恵を受けていますので、個人的な信頼度は高いです。
自動車エンジンの始動用には、レッドトップやオレンジトップが一般的ですが
中にはイエロートップ(より高価、より高性能)を用いる方もいらっしゃるようです。

ちなみにレッドとイエローは"R"タイプ、オレンジは"L"タイプです。
#バッテリーの短い方の辺から+ターミナルを手前に見たとき、右にあればR、左にあればL。

オプティマバッテリ三面図 (60kB)

大きさと重さの比較 (23kB)


2. バッテリターミナル

バッテリターミナルは、バッテリの大きさによって種類が異なります。
ちょうど良い資料が見つからないのですが...
・軽自動車などの小さいタイプ用のネジ留めタイプ
・小さめのバッテリのテーパー(先細り状)で径の小さいタイプ <ヴィッツ純正はこのタイプ
・大きめのバッテリのテーパーで径の大きいタイプ       <オプティマはこのタイプ
があります。
#ちなみに+と−で径が違いますので、これも注意です。

ヴィッツは寒冷地仕様も、そうでないものも細テーパーですが(B24R/B19R)、
オプティマは太テーパーなので、この辺の違いが悩みどころです。

エーモンから出ている汎用ターミナル(品番 B657)でもいいんですが、
せっかくなのでいいものを付けることにしました。
モノはオーディオテクニカのプラズマシリーズ、サブターミナルTBT-SP/SNです。

今回チョイスしたバッテリターミナル (51kB)


2-1. +配線

実は、このターミナルだと+側に若干の不具合が出ることが判明しました。
端子形状の関係で、面接触にならないのです。

+ターミナル側不具合 (26kB)

対策としては、ターミナルとメインヒューズ端子の間にアダプタ(銅板)を挟むか、
純正部品を使用するかが考えられます。
銅板も買っては来ましたが、接触抵抗を考えると、やはり好ましくありません。
そこで純正部品を漁って見つけたのがこれです。

・アルテッツァジータ用+ターミナル 品番90982-05037、価格調査中(1000円未満と推測)

ターミナルを比較する (25kB)

ターミナル取り付け様子 (23kB)

2-2. −配線 (純正品にこだわるアナタへ)

・ランクル70用アース線 品番82123-60061、2,900円

今回は入手に時間がかかるため断念しましたが、ヴィッツのアース線と
ポスト径以外ほぼ同等だと思います(未確認)。
バックオーダーで2週間ほどかかる言われてしまいました。
電装品屋さんで特注(金額は不明)した方が早いかもしれません。

もしくは、アルテッツァジータ用の−ターミナルが+と同じく配線ボルト固定式なので
圧着端子を使用して配線するのも一つの手でしょう。(品番等不明)

3. バッテリステー

今までのバッテリとオプティマとでは幅が全然違います。
当然、バッテリを固定するステーも今までのものでは合いませんので交換する必要があります。
中古品でもいいんですが、部品の状況から考えて腐っている場合が多いと判断し、
新品を使用することにしました。
#ネッツ札幌篠路店の皆様にはお世話になりっぱなしで、感謝しております。

アルテッツァ用バッテリステー (42kB)


Step 2. バッテリ取り外し

では、早速作業に取りかかりましょう。

1. マイナスターミナル取り外し
2. プラスターミナル側メインヒューズBOX取り外し
(17kB)
3. プラスターミナル取り外し
4. バッテリステー取り外し


ナット2個(10mm)を取り外します。ディープソケットがあると便利でしょう。
棒は再利用しますので、保管しておいてください。

5. バッテリ取り外し

重いので気を付けてください。
あと、バッテリの下にある「皿」(白い樹脂製のトレー)も使いませんので取り外します。

6. 純正アース線取り外し

フェンダー側ボルトは10mm、ミッション側は14mmです。

ミッション側アースポイント (17kB)


Step 3. 取り付け前下準備

今回、アース線は純正品を用いず、完全自作で行くことになってしまいましたので
トラブルを起こさないためにもしっかり作ることにします。
まずは純正アース線の研究から。

純正アース線徹底解剖 (15kB)

これを元にアース線を製作します。

アース線製作 (44kB)

完成したら、ミッション側とフェンダ側のアースポイントへ取り付けます。


Step 4. オプティマバッテリ取り付け

ポイントは、ステー・+ターミナル・−ターミナルです。
この3つのバランスが取れるように、特に配線に無理がかからないように
向きなどを決める必要があります。

1. オプティマ仮設置

まず、オプティマをハイトアダプタをつけた状態で置きます。
今回用意したアルテッツァのバッテリステーと、ヴィッツ純正のステー棒を組み付け
外れない程度に締め付けます。
#きつく締め付けなくても良いです。

2. +ターミナル位置調整

調整といっても、ななめにならないように取り付けるだけなんですが...
まずはターミナルポストをワイヤーブラシなどで軽く磨きます。
先にバッテリターミナルを取り付けます。
奥までしっかりと差し込み、きつく固定します。

その状態でメインヒューズボックスを取り付けます。
この方が作業がしやすいんです。
ワイヤーブラシなどで端子を軽く磨いておくとなお良いでしょう。
締め付けがゆるいと接触不良の原因になりますので注意が必要です。

3. −ターミナル位置調整

次は−側です。
やはりターミナルポストをワイヤーブラシなどで軽く磨いておきます。
一度、ターミナルと配線を固定しているネジをゆるめ、その状態で取り付けます。
ねじれがもっとも少ない位置を確認してから、ネジを締め付けます。

−ターミナル位置確定 (19kB)

4. オプティマ固定

全体の位置が決まったら、オプティマを固定します。
ステー棒の固定ナットを締めていくだけなんですが、
前述のステーのツメが外れないように気を付けます。

また、ある程度締まってきたら、オプティマを揺すって動き具合を見ながら
さらに締めていきます。
ここで注意しなければならないことは、「締めすぎ」です。
オプティマに限ったことではありませんが、バッテリが変形するほど
締めるのは良くありません。

ステーが締まりきらないときは (17kB)

5. 完成!

各所のゆるみ、接続状態を再確認したら、始動してみましょう。
勢い良くかかるようでしたら、問題ありません。
念のため、ターミナル-ターミナルポスト間の電圧差を測定するとなお確実です。
#およそ0.1V以下なら正常。厳密には負荷をかけて測定します。

完成! (39kB)

6. おまけ

余ったパーツたち (20kB)

お疲れさまでした!


Column. 感想

クランキングが速くなりました。
また、電装品をつけたときの電圧降下もかなり抑制されているようです。
#インパネ照明が一瞬暗くなる症状が新車時から出ていたのです。

走行には大きな影響は(良くも悪くも)ないようです。

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