1998/03/08 伴田茂さんからのメイル

Subject: 血液型についてのお話

私は今から20数年前発掘のアルバイトをしてた事があります。その時何かのきっかけで名簿を見たところ全部で28人いたうち13人がAB型だったのです。これはなにかあるなと思い、血液型について調べ今日に至りました。本職は他にありますが、時々血液型の講師もしている者です。そんな立場から一言述べさせていただきます。
何かを生み出す時の過程は、input,process,outputそしてfeedbackの4つです。これはなにかを考える上においても、物を生産する上においても同じです。例えばある製品(output)を作るのに必要なのは、材料(input)、加工処理(process)、そして欠点を見つけ元に戻すfeedbackです。今「名刀正宗」と同じような刀を作りたいと思う時に、材料として木材やプラスチックを選らんのでは全く意味がありませんね。それと同じ過ちを多くの方々がされているのです。
血液型と性格に何かの因果関係があるのか」というoutputを得ようとする時、松井様がいわれた24の項目では「材料」になり得ないのです。なぜかと言うとその言葉から来るイメージが人によって違うからです。例えば、「4 物事にこだわらない」と聞かれても「お金に対して」、「健康に関して」、「人の言った言葉に対して」等人によって違いますでしょ、これではinputとしては意味がないのです。でも「 10 友達は多い」は誰がみても同じように写りますからこれは結構いいinputです。しかし上記の outputを得るための材料としてはたいして使えません。いまいちです。 「血液型と性格」というたぐいの本を読んでいると、作者も何とか分かってもらいたいと思うのでしょう、ある行動を安易な言葉で表してしまいます。「あきらめがいい」とか「怒りやすい」とか「おおらか」とか。これは誤解を生むのも確かです。でも言い訳させていただきますと、それを正確に表すのに適切な言葉がないのです。心理学者の方々には、特殊な言葉があるのかもしれませんが、少なくても我々一般人は使っていません。 私が経験した例を1つ2つ書いてみます。ある集まりであるプロの人の講義を聞く機会がありました。30人くらいの人が集まったのですが、そのうちの一人Aさんの、膝と膝の間隔が始め30cm位だったのが、1時間後には、20cm位になっていました。その人のもっている全体の雰囲気からしてO型かなと思いました。結果O型でした。だからといって全てのO型がこうなるわけではないのです。その時のシチュエイションが大事なのです。ある時新聞の勧誘員が来ました。女房がでて次に私も出ました。結局断りましたが、帰ってから「あの目配はA型ね」と女房が言いました。なるほどと思い後を追って聞きました。結果A型でした。これらの事性格と言う言葉を使って表現できますか?「人の話を聞いていると、膝と膝の間隔が狭くなってくる性格」とでもいいますか? こういう例はたくさんあります。お気付きになったと思いますが、inputに相当するところは、誰にでも共通に与えられている事です。それは24項目にあるあやふやなinputではない、ということです。血液型でわかる事は、人の本能にあたるところなのです。ですから意識をしない行動のほうが大事なのです。ここまでお話してご理解いただけなければ、それはそれで構いません。「血液型は絶対だから信じろ」なんてバカな事はいいません。ただ私ごとですが、血液型を理解していて随分役に立ったことは確かです。
夏の暑い日セミが「ミンミン」鳴いています。それを聞いて「うるさいなぁ」とか「ああ夏はあついな」とか感じ方は人それぞれ違います。でもある人は「静さや 岩にしみいる 蝉の声」と読みました。おなじinputでもprocessが違うとoutputもこんなに変わってくるのです。血液型の持っているprocessをご存知なければ、せっかくいいinputを与えてもそれは「猫に小判」にしか過ぎないのです。
血液型を論じる前に、以上のような考え方をしていただければ幸いです。


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