民族紛争31/January/1998

 今日はキプロスの首都、ニコシアへ行った。キプロスは現在、その国土の北側をトルコ軍に占領されており、ニコシアは、街の真ん中で分断されている状態になっている。日本の観光ガイドを見ると、その境界を越えることはできないとされているが、Thomas Cookのガイド(英語)を読むところでは、14時までに北側に行き、17時までに戻れば、行くことができるとなっていた。その真偽を問うことが、今日の第一目標だ。
 車で9時半にはニコシアに到着。駐車場に車を入れ、歩き出した。と、目の前には撮影禁止の看板。よく見ると土嚢が積んである。そう、すぐそこが国連平和維持軍によって警備されている境界線、いわゆるグリーンラインであったのだ。見るからに物々しい感じがした。
 我々は、南北唯一の通過地点がある場所へと向かった。必然的にグリーンラインの近くを通らなくてはいけないため、その周辺は朽ち果てた建物、国連軍の警備施設、鉄線など、不気味なものがある。そして、ゲートに到着。ゲート前には、何人課の人が写真を持って立っていた。
 なぜトルコ軍が北側を占領しているのか?。キプロスは1960年に、イギリスの支配下から独立した国で、その政権はギリシャ系民族が握っていた。しかしながら、キプロスにはトルコ系民族も住んでいた。地理的にもトルコのすぐ南に位置する。1974年、トルコ軍がキプロス北部を占領した。その際、首都ニコシアも南北に分断されてしまった。現在は国連軍によってグリーンラインは守られ、とりあえず平静を保っている。北側は、トルコ系民族の政権を認めるよう訴えている。しかし、多くの国はギリシャ民族政権の、いわゆるキプロス共和国を国として認めている。
 こういうバックグラウンドの中で、南側から北に行く場合、その人は「私はトルコ系民族政権の国を国家として認める」旨の文書にサインをしなければいけない。たかか紙切れ、されど紙切れ、そのサインが重要な意味合いを持ってくる。
 ゲートの近くにいたのは、この紛争によって居住地を失った元北側のギリシャ系住民や、また紛争により家族親族を失った、また現在行方不明であるような人々である。ゲートに向かっていった我々に対し、彼らは「あなた方が北に行くということは、北の政権を認めるということになるのですよ」と訴えかけてきた。私には、このキプロスの民族紛争に対する意見も、知識も、政策も何もない。そんな人間が、ただ観光で来ているだけなのに、軽々しく他の国の動向を決めるような文書にサインできるか・・・できるわけはない。同行者の一人は、少し未練があったようだが、我々は境界を越えることを断念し、もと来た道を戻ることにした。
 こういった事態は、世界各所で起きていることだ。事実としては知っていたが、このようにわずかならずも「体感」しはのは初めてだ。事実への理解は必要だと思う。ただ、「民族紛争を起こす」ことを理解できる人間にはなりたくない。これは「知らないことがいい」と言う意味ではない。そういうことのない世の中なら、「民族紛争を起こす」などという考え方自体起こらないだろうという、あくまで「理想」での話ではあるのだが。


キプロスの運転マナー30/January/1998

 今回は車を借りて行動した。鉄道のないこの島、車が唯一の交通手段である。交通法規は、旧イギリス領であったため、日本と同じ(というか、英国式)であり、かつレンタカーが異常に安い。バスなどの公共交通機関が、不便であることを考えても、レンタカーを使わない手はない。
 日暮れまで島の東側を走り回り(ほとんど遺跡巡り)、日が暮れた頃、宿を構えているリマソールへと向かった。そこで思ったのだが、この国の運転マナーの悪さである。道路が暗い。街灯がない。それはわかる、でもなぜ対向車がいて、なおかつ前にすぐ車がいるのに、ライトを上目にして走るのか。また、対向車がいつ来るかわからない道で、なぜそこまでして追い越しをかけるのか。私には理解できない。
 実際これで、かなり危険な目にあった。ライトの上目は、対向車の視界を奪うことになり、自分が事故をもらってしまう可能性がある。それを考えても、対向車があるとき、前に車両がいるときは、ライトを下目にするようにするべきであると思う。日本なら当たり前のことが、この国では通用しない。
 そういえば、ライトに関してはイギリスも同じ感じだ。夜間は対向車のライトが目に入り、結構怖い目に遭っている。百歩譲って他の「悪態」は許すから、せめてライトの調整くらいは、「自分のため」と思ってやってほしいものだ。


Fast Train29/January/1998

 945分、Heathrow発の飛行機でキプロスに行く日、今日は早速最近サービスを始めたHeathrow Expressのサービス"First Train"を使ってみることにした。
 電車は510分から15分ごとに出ている。私は740分の電車に乗ってみることにし、朝725分、家を出た。駅には3分ほどで着き、切符を買うことにした。車内で買えることは知っていたが、ちょっと不安であったので、あらかじめ買おうとしたのだが、何せ自動販売機にFast Train用のボタンがないため、窓口で買わなければいけない。たまたま窓口の列が、前が4人程度と短めで、かつ定期を買う人がいなかったので(同じ窓口で販売するのはいい加減やめよう!)、すぐに番が回ってきた。

Heathrowまで片道で」
「往復じゃぁなくて?」
「いやっ、片道で」
「今日戻るわけじゃぁないのね」

こんな感じで話が進んだ。係員は往復切符か確認していたが、この路線、往復料金は単純に片道の倍なので、あらかじめ買って金額的なメリットは全くない。別に訊かなくても・・・と思いながら、£5払って切符を買った。
 とりあえず電車に乗り込む。程なく発車、そして車掌が回ってきた。私が乗った一番後ろの車両には、客は何と3人!少なすぎる。他の客は車掌から切符を買っていた。車内はかなり広く、荷物用のスペースもある。なおかつ、テレビがついており、宣伝放送をやっている。当然出来立てなので綺麗である。霧の中を電車が走る。本線からの分岐を抜け、徐行しながら新線区間へ入る。10分程で電車はHeathrow Junctionと名付けられた駅へ到着した。ここは、トンネル区間に入る直前から分岐して、トンネルへの下り線脇にホームを作ったところだ。ホームの横にはバスが待機していた。完全な平面移動である。配置はこんな感じである。

バス
Terminal 1行き Terminal 2行き Terminal 3行き Terminal 4行き
ホーム
Paddington   Heathrow
電車

発車時に一番後ろの車両にいた私は、目的のTerminal 1行きのバスが、たまたま目の前に停まっていて助かった。この形は決まっているようなので、使う方はこれを参考に乗る車両を決めて欲しい。
 乗り換えが終わるとバスは発車。バスの乗客はたったの4人だ。駅から一般道に出たところは、Heathrow北の、M44番ジャンクションの北にある、Holiday Inn Crowne Plazaの前だった。こりやぁ空港は目と鼻の先である。ところが・・・大渋滞なのだ。理由は簡単、M44番のRoundaboutだ。M4の西からHeathrowに入る車と、Heathrowからロンドン市内に向かう車のため、このバスのルートからRoundaboutに入るのが難しいのだ(この辺、ロンドン在住の車に乗る人にしかわからないネタですみません。でも、わかる人にはわかるのです)。この渋滞でちょっと不安だったが、件のRoundaboutを抜けると、バスは順調に進み、定刻通り、810分にHeathrow Terminal 1に到着した。なかなかなものだ。
 このサービス、結構金がかかっていると思う。それこそ、6月に予定している完全開業より、コストがかかるサービスだと思う。しかしながらこれは、

  1. 本開業前の、空港利用客への周知策
  2. 運転手の習熟

という意味合いがあるのだろう。まぁとにかく、本開業には間に合わないなぁと思っていた私にとっては朗報。何と言っても今までより快適で、かつ早い空港連絡サービスが使えるのだから。


電話で予約28/January/1998

 21日から8日まで、ロンドン北西のWembly Arena(Tina Arenaじゃぁないよ)Benson & Hedge Masters(別にJordan Mugen Hondaの宣伝ではない)という、Snookerの大会がある。ここに来てやりたいことがたくさん出てきてはいるが、このイベントはかなり優先順位が高い。実はこの情報を見つけたのが先週末。チケットが取れるか不安ではあったが、とりあえず電話してみることにした。
 結果的には難なく22()1930からの£7のチケットを取ることができた。ただ、いつも思うのだが、電話口でクレジットカードの番号を言うのは、安全なのだろうか。結構不安になる。「悪用されないだろうか」「ちゃんと請求額があっているか」気にはなるが、毎月の明細を見る限り、それは杞憂である。この国が「信用」を重視したクレジットカード社会であることがよくわかる。現金・預金自動引き落とし主流の日本とは大きな違い。「信用」さえあれば、煩わしい手続が不要であるところがいい。カードが信用を証明してくれる。
 何はともあれ、これでやっと「プロ」のSnookerを生で見ることができる。チケットが安いところなので(£6£27である)いい席ではないだろうが、まぁとにかく楽しみである。

楽しみついでに、明日からCyprusに行きます。何故って・・・安いから!。34日朝夕食付き、レンタカー代込みで£250はお買い得だと思う。ということで、次の更新は日曜の夜になります。


誰もいない店27/January/1998

 未だ洗濯機が壊れている。家主には随分言っているのだが、彼は、私がこの家を引き払った後、売り払うつもりなので、直す気がないのかも知れない。故障の原因である、伸びきったベルトは、家主が持っていってしまったので、今や自分で修理することすらできない。よって、週に1度のコインランドリー通いを余儀なくされている。今日も、夕食を家で食べた後、20時半頃に、家のすぐ横にあるコインランドリーへと行った。
 こっちのコインランドリーには、たいてい係員がいて、洗剤や漂白剤を販売したり、両替に応じたり、はたまた客の代わりに、洗濯物を乾燥させるところまでしてくれたりと、いろいろやってくれる。特に夜間など、防犯上重要な役割を果たしている。
 ところが・・・である。今日は誰もいなかった。使い方はよく知っている(よくわかるまで使いたくはなかったが・・・)ので、別に手間取ることはなかったが、他に客もおらず、私は一人洗濯機の前で本を読んでいた。それにしても不気味だ。間もなく終わりという頃に、中年の女性が入ってきた。「やっと他の客か」と思いながら、洗濯済みの服を、バッグに詰めていると、その女性が私のところにやってきた。「誰か(係員が)いないんですかねぇ?」訊かれても、私も見かけなかったので、「よくわからないけど・・・店に来てからだれも見てませんよ」と答えた。すると、その女性は、店に中にある扉を叩いたりしていたが、反応無し。本当に誰もいないようだ。私はそれを横目で見ながら、家路へついた。
 このあたり(Paddington駅周辺)は、それほど治安のいいところとは思わないが、それでもこんな感じで営業していて、何も支障が起こっていないのだ。なんだかんだ言って、やっぱりロンドンは、他のヨーロッパの都市に比べたら、平和なんだと思う。ただ、日本の感覚でいたら、痛い目に遭うことは確実ではあるが・・・。


Traffic Jam26/January/1998

 交通渋滞と言っても道路ではない。空の渋滞が深刻になっているようだ。今日のEUROPEAN紙で、特集を組んで扱っていた。
 とにかくヨーロッパ上空は、飛行機で渋滞しているようだ。着陸待ちのために、40分で済むフライトで、70分も飛んでいなければいけないという、操縦士の話が載っていた。そういえば、自分が飛行機に乗ったときも、特にHeathrowに帰ってきたときなど、よく上空で旋回する。着陸待ちのため、23回旋回することなどざらだ。ロンドンの市街地が見えていながら、またテムズの河口の方に戻っていくときなど、「早く降りてくれぇ」と祈るだけだ。それだけ空港はいつも混んでいるのだろう。
 実際飛行機に乗ってみると、これがいつもびっくりするほど席が埋まることが多い。利用率はかなり高いと思う。しかしながら、既に空港の発着枠を使い果たしているところも多く、これ以上どうしようもないのかも知れない。日本のように高速鉄道網が発達し、かつ信頼がおけるならば、それなりに乗客がシフトするのだろうが、どうもヨーロッパでは航空機利用の方が多いのかも知れない(無論、アメリカの方がその傾向が強いのは言うまでもないが)。
 ロンドンには、Heathrowの他、GatwickStanstedCityLutonなど、近辺に空港が点在している。それらの空港にシフトすればという話しもあるが、今度は乗り継ぎなどで一苦労である。個人の意見だが、近距離輸送、それも航空機で1時間程度の距離なら、鉄道輸送にシフトしていくよう、インフラを整備する必要があるのではないだろうか。それ以上に、鉄道輸送が「信頼の置ける」ものになるように、関係者が努力する必要があると思う。


コーヒーの味25/January/1998

 同僚の家におじゃまして、お茶する機会があった。そこで話したのが、「どこの航空会社のコーヒーがまずいか」という話し。まずいことが主題となるのが、この国の住人らしいと思う。
 私がこの国に来て使った航空会社は、British Airways, British Midland, Lufthansa, Swissair, Austrian Airlines, Scandiavia Airlines, United Airlines, Alitalia。 その中で、群を抜いてコーヒーが不味いのがBAである。さすがにAlitaliaは美味しかった。UnitedStarbucksのコーヒーなのでこれも美味しかった。大陸系は、たいてい安定した味だった。それなのにBAは本当に不味い。確かBritish Midlandも不味かったような気がした。
 しかし、BAは紅茶が美味しい。私は普通コーヒー党なのだが、BAなど、イギリス系の航空会社に乗る時だけは、紅茶党になるようにしている。しかしなぜ??水のせいという話しもあるのだが、各社給水は着地空港でやるはずだと思う。ひとえにイギリスは紅茶文化なので、美味しいコーヒーを飲む習慣が無く、味に疎いからなのかも知れない。来週、出張で久々にBAを使うことになりそうである。間違えてコーヒーを頼まないよう、気をつけなくては。


Recycle Box24/January/1998

 家の掃除をしていると、捨てるに捨てられず置いていた古新聞が出るわ出るわ・・・。そのまま捨てるにはしのびないので、Recycle Boxに持っていくことにした。ロンドンでは区が廃棄物の収拾をしているのだが、それ自体民間委託していることがほとんどで、区毎にリサイクルに対する施策が違う。私の住むWestminsterでは、再資源ゴミの一般の回収は行っていないのだが、区内何カ所かにRecycle Boxをおいている。
 とにかく持って行かなくてはいけない。車に運ぶこと3回、トランク一杯に古新聞を詰め込み、一路Edgware RoadSAFEWAY横にあるRecycle Boxへと向かった。ここには紙の他に瓶の回収箱もある。へとへとになりながらも、一杯の古新聞を回収Boxに投げ入れ、作業終了。
 EUでも環境問題は大きく論議されている。ドイツや北欧では、その辺の対策がかなりなされている。しかしこの国はまだまだだ。ゴミの分別回収すらできていない。これからEU規準にまで環境対策を行うためには、かなりの努力が必要になると思う。その一環としても、こういったRecycle Boxを使うことへの周知徹底を行って欲しいものだ。


Heathrow Express暫定開業23/January/1998

 昨日、そろそろ引越準備ということで部屋を片づけていたときに、British Airport Authorityからの未開封の郵便物を見つけた。BAAは空港の管理をしている公社で、BAAカードを発行している。会員になると、空港内での買い物毎にポイントがたまり、Gift Voucherがもらえるような仕組みになっているのだ。この郵便物はその会報誌である。夜寝る前に開けて読んでみた。すると、今年6月開業のHeathrow Expressが、空港内の駅開業前に、バス連絡で暫定開業することが告知されていた。「気になる・・・」。空港連絡というものに興味を持つ私は、興味津々で、夜中に買い物に行ったついでに、家から徒歩3分のところにある、Heathrow Expressのターミナルとなる駅、Paddingtonへと行った。
 行ってみると、構内にある時刻表が新しくなっていた。「もしやっ!」その通りだった。120日から、電車+バスによりHeathrow Expressが暫定開業していたのだ。それによると、電車はPaddingtonを出ると、空港近くのHeathrow Junction駅までノンストップで行き、そこからバスがターミナルまで向かうというものであった。所要時間は、Terminal 1,2,3までが30分、Terminal 4までが35分、今までより格段に速い。それ以上に、電車は専用車両となるため、地下鉄などに比べたら、数段居住性がよくなる。£5と料金は地下鉄よりは高めだが、Airbusよりは安く、なかなかいい。ちなみに全線開通すれば、所要時間は16分、それこそこれからのメインの交通機関となるだろう。
 ところで気になったのが、宣伝の少なさ。まぁテレビCMなどほとんどないし、街頭の広告も派手目じゃぁないこの国だから、あまり気付かないのかもしれないが、ちょっと宣伝が下手だと思う。ただ、これで乗客が減るであろう、London Transportの地下鉄の中では宣伝できないだろうし(結構地下鉄駅などは広告が多く、目に止まる)、手段を考えないと、集客が難しくなるかも知れない。折角暫定開業したのだから、多くの利用者に使ってもらうよう、市内でも大きく広告するべきだと思う。ただ、もしかしたら、空港では大々的にやっているのかも知れないが・・・。

おまけ 今日の収穫(買ったCD)

また、ひっかかってしまった・・・。

Meredith Brooks "see it through my eyes"
 ちょっとわかりませn。これってMeredith Brooksのアルバムですよねぇ?。ジャケット見ると、「未公開作は、1984年録音」とか書いてあり、何だかよくわかりません。確かに音も古いし。でも声質がいいから気に入りました。

Sleeper "PLEASED TO MEET YOU"
 「イギリスの売れてるバンド」と言うことで買いました。曲はいいのですが、ヴォーカルの声質が私好みではないのにがっかり。。


新車投入22/January/1998

 Central Lineを使う同僚と帰宅の途についた。エスカレーターを降り、Jubilee Lineのホームに向かうと、いつもと違った色の電車が停まっている。新車だ!。延伸工事が進むJubilee Line、そろそろリフレッシュの時期なのだろうか。今までの汚い電車とは比べものにならないほど、第一印象はいい。
 外側のデザインは、他の路線の新車と同じく、赤・青・白の3色が使われている。ただ中は、他の新車がラインカラーを内装に使うのに対し、銀色のJubilee Lineでは、そういうことはしていなかった。外見がおなじだけに、、こういう工夫は続けて欲しかった。
 さてシートだが、この車両はオールロングシート。おまけに普通は6人掛けなのだが、車内中央部は3人掛けとなっており、扉近くには座席がない。混み合う線区なので、こういったデザインになったのだろう。朝の混雑が少しは解消されただろう。また、車内には行き先の電光掲示が入った。また、テープによる車内放送が入っている。サービスが良くなってきたものだ。
 ロンドン好きの人には「そんなのロンドン地下鉄じゃぁない!」とか言う人もいるかも知れない。でもこれが時代の流れだと思う。観光客が年中訪れる観光都市ロンドン。人口700万人の大都市ロンドン。混雑対策も、親切なサービスも、時代が要求しているものなのだ。それにしても本当に要求したいのは、Northern Lineへの新車投入だと思うのだが、それはいつの日になるのであろうか・・・。


何故に請求書?21/January/1998

 家に帰ると、封筒が届いていた。いつもの奴だ。中身はCable TVの請求書・・・というか、INVOICEである。私はこの支払いはDirect Debitにしており、自動的に銀行口座から引き落とされる。なのになぜ・・・。INVOICEには、「14日以内に支払って下さい」とか、「銀行・郵便局・Building Societyで支払いを行った場合は、我々にその支払いが届くのに10営業日かかります(それってちょっと遅すぎると思うのだが・・・)と、御丁寧に印刷してある。支払い用のSlipも着いている。立派な請求書なのだ。
 しかしよく見ると、下の方に小さく「これは通知です。Direct Debitで、通知日からだいたい15日で、引き落としがあります。」と印刷してあった。それならそれでいいのだが、こういう形で郵便が来るのが私は結構嫌である。別の用紙を使えとは言わないが、印刷をする際に、一番最初にきちんと明記するとか、Slipの金額を書く欄を、線でも入れて消すとか、そういうことをしておいて欲しいと思う。確かに「自分で確認する」ことが大事なのだとは思うのだが、下の方に小さく印刷する技術があるのなら、その位のこと簡単にできると思う。「間違って二重払いする人がいないかなぁ」とでも考えているのでは?と、勘ぐりたくもなる(まぁ、そういうことはないと思うが)。
 ちなみに支払い用のSlipには、自分で支払総額を記入するようになっている。「少なく払うように書いた場合はどうなるんだろうか」と思うのは私だけだろうか(多分次回の請求で、不足分を請求されるだけだとは思うが・・・)。


混信20/January/1998

 最近、うちのテレビが混信する。我が家では、ケーブルテレビに加入しており、結構多くのチャンネルを選ぶことができる。たまたま夜中に中国語の放送を眺めた翌朝、起きてテレビをつけてみると、何か理解が早い言葉・・・何と日本語放送"JSTV"が入っていたのだ。朝の連続テレビ小説と、「割引」をテーマにしたNHKの番組を見ることができた。月額40ポンドという実に高価なチャンネルを、料金も払わずに「視聴」することができたのだ。
 それにしてもびっくりなのだが、これはサテライトシステムを使っている一般のチャンネルの割り当てと、それをケーブルテレビで放送するときのチャンネル割りが違っており、サテライト放送上は中国語放送のCNEと、JSTVが同じ周波数で、JSTVを放送していない時間帯にCNEの放送があるという形なのだが、Westminster Cableではそうではなく、チャンネルが違うのに、どうもその調整を間違ったために起きた現象なのだろう。ただ、まさか手動式で調整しているとも思えず、なぜこういうことが起きるのか、よくわからない。やはり「いいかげん」だからなのだろうか。
 まぁ、今日は朝の時間を楽しむことができた。なにしろテレビから日本語が流れてくるなんて、なかなか無いこと。明日もないかなぁ・・・と期待してしまう。ただ、請求が間違ってきてしまったら・・・そんなことあるはず・・・いやっ、この国ならあり得る。少々不安になる私であった。


流行19/January/1998

 今、手元に「日経TRENDY」の最新号がある(megさん、わざわざ日本から持ってきていただいて、本当にありがとうございました)。この雑誌自体、私は大好きだ。日本で今流行っているモノがよくわかる。別にそれを追いかける気は毛頭ないが、自分の興味対象のもの(今回ならB級グルメ)が掲載されていると、思わず目が行ってしまい。読みふける。
 ところで、この国で最近の「流行」って言うと何があるだろうか?。今日、たまたま知人の新聞記者から、「最近ロンドンで流行ってるもん何かありませんかねぇ?」と電話があった。言われてみると頭に浮かばない。日本で言えば「今、○○が大人気!」というものが結構浮かぶのだが、ここではそういう感じのものは頭に浮かばない。探せばあるのだろうが、マスコミが騒がないのか(それとも私が理解できないのか??)、あまりそのような話を聞くことは少ないような気がする。やっぱり「個」が強いお国柄、日本のような「靡く」体質がないのだろう。こういうところは、私は結構好きだ。


イギリス人は几帳面なのかもしれないが・・・18/January/1998

 昼飯を食べた後、Bruggeを後にした。電車と船の乗り継ぎもよく、レストランを出て1時間後には、船は既に港を出ていた。我々は、空いた船内で、座席をゆとりを持って使い、寝ることにした。昨日の酒がきいたのか、実に眠い。
 港を出て約1時間半、激しい揺れで目が覚めた。後ろの免税店の酒瓶がガチャガチャと音を立てている。Jet Foilは海の上を浮くような感じで高速で走る船。今日は雨風が強く、海がかなり荒れているようで、その影響を受けて、激しく揺れているようだ。とにかく尋常じゃない。じきに免税店は閉店。Take Away Food Counterもシャッターを閉めた。船酔い者が続出したようで、通路で倒れ込んでいる人もいた。「荒天の影響もあるとはいえ、荒い運転するもんだなぁ」と思った。しかしながら、予定到着時間になっても、陸地が見える気配がない。客室のテレビ画面に出る回路図にも陸地が出ない。私も結構気分が悪くなってきた。「早く着けぇぇぇ」と祈り目を閉じるだけ。遅れること50分、船は無事Ramsgateに着いた。結構遅く走っていたのだ。当然とは言え、荒天できちんと安全航行していたようだ。
 入国審査を終え、駅までの連絡バス乗り場に行くと、何か様子が違う。駅行きのバス乗り場のところで運転手にきくと、「列車に間に合わないので、臨時バスが、Victoriaまで行くから、あっちのバスに乗れ」とのこと。そういえば、列車発車時刻まで15分しかない。遅れは天候のせいとは言え船会社の責任。きちんと対処はしてくれるようだ。しかしながら、それならそうと、出口のところにでも紙にでも書いて掲示しておいて欲しかった。アナウンスもなかったので、運転手にいちいちきかないと、実態がわからないようになっていたからだ。
 まぁ、代替バスはきちんとVictoriaまで、それも列車利用と同じくらいの時間で我々を運んでくれた。イギリス人も几帳面なのかも知れないが、抜けてるところが結構あるのかなぁ。


ベルギーワッフル17/January/1998

 今日は楽しい旅行の日。7:30Victoriaに集合し、8:05の電車で一路Ramsgateへ。駅から連絡バスに乗り、港へ向かい、そこからJet FoilOostendeへと向かった。このSea and Railの方式は、Eurostarの陰に隠れて目立たなくなってしまったが、なかなかバラエティーに富んでいて、おもしろい方法であると思う。
 公式の接続列車まで1時間以上あった。すぐの列車もあり、それでBruggeに行く方法もあったが、まぁOostendeも初めての街なので、銀行探しがてら、散策することにした。港に隣接した駅前から、街の方へ向かう。なかなか情緒のあるところだ。商店街に入り、銀行発見!、と、そのそばで、ワッフルの屋台が出ていた。今、日本でも人気急上昇ときいている、ベルギーワッフルだ。
 CDでお金をおろしたら、何と1,000BFr(=¥4,000)札で出てきてしまったので、ちょっと崩そうと街を歩き、ゲーセンで(これが実に私らしいのだが)で細かくして、屋台へと向かった。一つ50BFr(=¥200)。屋台上には、既に焼き上がった物がたくさん置いてあったのだが、おねえちゃんは、我々に焼きたてのものをくれた。ちょっと嬉しかった。そして食べてみる。「やはり旨い!」。昨年3月にブリュッセルで食べたときも美味しいと思ったが、今日のは特に焼き立てで美味しい。味に感動しながら、「なぜイギリスにはこんな美味しい物がないのだ???」と、いつもながらの疑問を持った。
 Oostendeを堪能した後、電車で15分でBruggeに到着。ホテルでEurostar組と落ち合い、夕食はムール貝!。これもまた美味しい。本当に大陸に行くと、何でもかんでも美味しく感じるのは、イギリスに住む者の特権(?)かもしれない。


ドイツ人はやはり几帳面だった16/January/1998

 昨日の切符事件に対し、今日の午前、早速メールにて回答があった。

Dear Sir!

If you have German-Rail-Passes please send us a copy and the issued tickets
 back .
Then you can get a Reduction.The price per Person is 150,00DM.


Best regards
Service-Center-Neue-Medien

実に内容は簡単だが、的確な指示だ。おまけにこの割引率・・・。半額以下になるのだ。早速昼食後にCharing Cross駅に行き、German Rail Passを買おうとしたのだが、「在庫がない。Victoria駅に行け」と言われ、終業後、Victoriaまで行き、Passを購入。コピーと手紙を付けて、切符を返送した。これで速やかに処理が進めば、私は本当にドイツが好きになるだろう。
 憶測だが、イギリスだったら「買ったお前が悪い。手数料はかかるぞ」と言われて、すぐに処理してもらえないのがオチだと思う。行動が日本人に似ていると思う、ドイツ人の今後の動向に期待したい。

さて、今週末は、事務所のメンバー(総勢9)と、12日でBruggeに行くことになりました。Eurostar組とSea and Rail組に別れたのですが、私はSea and Rail組。何とお値段はホテル込みで£71.00!!!Eurostar利用の半額!!!念願のDover海峡渡船乗船です。ということで、更新は日曜夜になります。


ドイツ人は几帳面だと思っていたのだが15/January/1998

 帰国前にどうしてもドイツに行ってみたくなった。いろいろ理由はあるのだが、

  1. Berlinに行きたい!
  2. ICE(Intercity Express)に乗ってみたい!!
  3. 温泉に行きたい!!!
  4. 旨いソーセージを食いたい!!!!

などなど。German Rail Passという切符の存在も知り、「どうせなら1等で豪華に行こう!」と張り切り、DB(ドイツ国鉄)のホームページでダイヤを確認しながら計画を立てていた。
 そうしているうち、「走るホテル」と言われる、ICN(Intercity Night)に乗ろうかという話が持ち上がった。ホームページで調べると、結構時間帯もいい。ただ、ICNは特別料金のようで、ページ上に価格が出ない。1等だと、普通の寝台ならDM180.00なので、それ以上はするだろう。何せ各個室にシャワー・トイレが付いているのだから・・・。そんなこんなで、予約のホームページをいじっていたのが、月曜の深夜。結局いろいろやってみたが、値段は出なかったので、諦めた・・・しかしである。
 今日、家に帰ると、DBの封筒が届いていた。封筒の表面には、"1047.00DM"という文字が・・・。ピンときた。どうやら、この前いろいろやっているうちに、チケットを発注したことになってしまったらしい。それにしても、3枚でこの値段。1枚にしてDM349.00、ちょっと高い。それに、大体にして値段も確認させないで、発注させてしまうシステム自体おかしい。「ここで送信すると、チケットの発注を受け付けることになりますよ」という注意は、一度も出なかった。迂闊にもクレジットカードの番号を入れていた私も私だが、他のこのようなページでは、それらの情報を入力した上で、価格が提示され、それに納得したらボタンを押し、その上でもう一度確認のページが出て、そこで発信したら、初めて発注されるというシステムをとっている。間違えて発注しないようにするための手段だ。これだけ簡単にオーダーできるなら、当然取るべきことだと思う。
 「ドイツ人は几帳面だから・・・」と思い、気軽にホームページを操っていたのだが、なんとその構造は、年末に私が使ったAmtrakのホームページより脆かったとは・・・。Amtrakは、あくまで予約の番号を出し、切符は郵送の他、駅での受け取りも選択できる。その方が親切だと思う。DBもその辺りに気を付けて、ホームページのシステム改修を行って欲しいものだ。今回の件については、実に不明瞭な点が多かったので、DBに対し、質問状を送っている。きちんと回答してくれたら、「几帳面」の称号を再び捧げたいと思うのだが・・・。


車の流れの整理14/January/1998

 うちの近くのPaddington駅南西角の交差点が変わった。ここは、普通の十字路(うち一つは進入不可の一方通行)に、Paddington駅西側の道路に入る道(これも一方通行)が付いた、変則五差路である。

     │   ││ │ 
     │   ││ │駅
     │↑ ↓││↑│ 
─────┘   └┘ └─
   →      →
   ←      ←
─────┐   ┌────
     │↑↑↑│    

     │   │    

 ところが、気付いてみたら、車道の間に歩行者横断用の島ができたり、一方通行の方向が逆になったり、終いには南から入る車は、右左折禁止となり、直進しかできなくなった。信号のパターンも変わり、まだ多くの車が混乱しているようで、交差点は時たまパニックに陥る。

     │   ││ │ 
     │   ││ │駅
     │↑
↓│││ 
─────┘   └┘ └─
   →      →
   ←      ←
─────┐  
┌─────
     │↑↑
└┐    
     │   │    

今までこの交差点は、南側から駅に入るタクシー・乗用車が多く、また、私自身、南から入ると、この交差点で左折すれば家がすぐなので、よく通っていた。しかしこれからは、この交差点から駅にはいることはできなくなり、また、私も家の前に抜けることはできなくなった。
 多分この措置は、今年予定されている、Heathrow Expressの開業を控え、Paddington駅から、City Centreにタクシーが向かいやすくなるよう、車の流れを整理したものなのだろう。確かに駅からの車の流れはよくなるだろう。しかしながら、ただでさえ狭いこの南側の通りで、十分幅のある歩道の一部を広げ、交差点部では、小型乗用車が2台並ぶのがやっとの状態にしたのには、意味があるのだろうか。おまけに今、この道は路線バスの迂回ルートになっており、常に車で混み合うようになってしまった。道の規格が、大型車両用になっていない古い街なので、それを活かすなら、もう一工夫欲しかった。とにかく歩道の拡幅は解せないものがある。
 余談だが、この車の流れの変化により、静かだった私の家の居間の前の通りに、多くのタクシーが走るようになってしまった。個人的な話だが、大きな減点だ。


レンジ食品13/January/1998

 英語で電子レンジのことを、Microwaveという。日本では「そんなもんいらんやい!」と、目も向けていなかった私だったが、今の家についているため、よく使う。とはいえ、冷めたおかずを温めたり、冷凍していた御飯を解凍したりではあるが・・・。
 ところで、いわゆる「レンジ食品」、結構この国には多い。日本だと常温保存のレンジ食品なども出てきていると思うが、この国では、スーパーの冷蔵庫を賑わすレンジ食品の印象が強い。ただ、今までTESCOの商品を愛用し続けている私にとって、レンジ食品は「まずいもの」という印象しかなかった。
 今日、買い物の用事があり、QueenswayWhiteleysに行ったついでに、そこにあるMARKS & SPENCERに入った。そこで目に付いてしまったのが、アジア食のレンジ食品。中華、タイ、インドと、何種類かある。それこそ北京鴨まであり、結構びっくり。めずらしもの好きの私は、「今日は焼き肉でレタスを添えよう」と考えていたのも忘れ、おもしろそうなレンジ食品を買いあさった。
 家に帰り、まず中華を試してみる。チャーシューと野菜の炒め物と炒飯を試してみたのだが、さすがに炒飯はまずいの一言。しかし炒め物は結構いけるのである。炒飯と一緒に食べると、御飯のまずさが消え、なかなか。さすがはM&Sだけのことはある。そして、他に西洋系をと思って買ってしまった、Irish Stewも試してみた。これもなかなか。予想以上の収穫である。そこでわかった。やはりスーパーブランドの商品は、ランクの高いスーパーの方が、数段味はいいということ。普段から、"Club Card"とか"ABC Card"とかの店の味に馴染んでいるものとしては、M&Sの味は、高級品に感じたのだろう。
 料理が趣味の私としては、普段からレンジ商品を使う気はしないが、これから機会が有れば、M&SとかWAITROSEのそれを、ロンドン土産に食べてみたいと思った。


スーツ12/January/1998

 街はバーゲン一色。昨年は街中にお買い物に出かけたが、今年はそこまではしない。第一、職場を出ると、店は閉まっている。ただ、体格が日本人ではない私にとって、この国で服が容易に探せるのは、実に天国。特に仕事着であるスーツが簡単に買えるのが嬉しい限りだ。多くの日本人が、「袖が長すぎる」と嘆くのを尻目に、「お前らに、日本では袖出ししなければいけない、俺の悲しみがわかるかっ。」と、スーツを探す今日この頃だ。
 ところで、この国でスーツを購入する際、日本と大きく違うのが、スラックスの裾を、既に止めてあること。日本のように、買ってから数日待たなければ着ることができないのとは大違い、買ってすぐにでも、着て歩くことができる。裾の長さに問題のない私にとっては、何の問題もなく、実に嬉しい限りだ。
 今日は、この前の土曜日にOutletで買ってきたスーツを着たが、何の直しもしていないのに、ぴったりだ。体型さえ合ってれば、このシステムは実に便利。店によっては、上と下を別々に陳列して置いて、おのおの合う物をペアにして売っているところもあり、これは本当に便利だ。こういうシステム、日本でも導入してくれないかなぁと思う私であった。しかし、それ以前に私でも着ることのできるスーツを販売して欲しいものだ。ちなみに私が日本でスーツを買うと、肩幅に合わせると、袖を出し、胴を詰める必要があり、実に面倒な上、安いものの選択の余地がないため、常に憂き目を見ている。これは日本に帰るなと言うことか?。いや、ここで買いだめしろと言うことだろう。ということは、体型は維持しなければ・・・。


画一的11/January/1998

 イギリスの街は、どうも画一的だ・・・というと、ちょっと語弊があるが、事実、そう感じるときがある。それは、City Centreの商店街を見たときだ。BhsC&AJohn LewisDIXONSChrinton CardsBoots···、どこかで見たような店ばかりである。街の雰囲気は違うのだが、並んでいる店が同じというのも変なもんだ。
 そういえばスーパーも、大型のものは、TESCOSAFEWAYASDASAINSBURYMARKS & SPENCERWAITROSE位しかない(他にICELANDKWIKSAVEなどもあるが)。地元経営の小規模店はあるが、大型となると、全国展開しているこのような店しかないようだ。
 「日本の駅前の個性が無くなってきている」と嘆く声もある。「イギリスの中心街には個性がない」と嘆く人もいるのではないだろうか。
 ところで、イギリスでは元来地元の大型百貨店のようなものは無かったのか。Edinburghにはあったのは覚えているが、他の街では見たことがない。人口の10%以上がGreater Londonに住んでおり、人口第2位のBirminghamの人口が100万人を切っているこの国の「一極集中」の体制が、こうさせているのか。興味は尽きない。


右折10/January/1998

 イギリスも日本も車は左側通行なので、右折の際に反対車線を横切ることとなる。その時、反対車線の右折車両と交錯することになるのだが、その列の作り方が、イギリスは理にかなっていない。
 日本での場合、対向右折車の手前を曲がっていくようにする

                 
                 
         
         
                 
                 

しかし、この国では、対向右折車の先を曲がっていくのだ

 

                 
                 
     
       
                 
                 

この方式だと、もし右折車が多かった場合、車が列になり、対向右折車の邪魔となる。今日もこのような場面に遭遇してしまった。交差点に入ろうとしたら、対向右折車が、私の車と前の車の間辺りで止まったのだ。こっちは直進車はなし。もし手前から曲がる方式であれば、問題なく右折できたろうに、イギリス式であったため、待たなければいけなくなったのだ。
 私が思うに、イギリスの道路交通方式は、交通量が少ないときには、実に合理的であったり、そうでなくても問題なく済むものであるのだが、一旦交通量が多くなると、大問題を引き起こすものであると思う。渋滞時のラウンドアバウト然り、突然減る車線然り、一定でない道幅然り、路上駐車然り、とにかく現状に合わせる法規制が必要だと思う。


道路標識9/January/1998

 交差点などで、行き先を表示した道路標識がある。この国では、Moterway(高速道路)は青、幹線に値する道路は緑、それ以外は白と、道路標識の色が変わっていく。なお、Motorwayには、M1とかM40など、Mが必ず道路番号の前に着く。そのほかは、AないしBが着くのだが、Aだから必ず幹線と言うことはなく、Aでも白の標識になることもある。なお、Bはたいてい白の標識になる。
 行き先標識では、その走っている道路にその色を合わせ、分岐道路の色を、標識内で表現しているので、高速に乗りたいときなど、色覚的に区別できわかりやすい。なお、緑標識の幹線上のRoundaboutのところでは、よく手前に緑の行き先標識を出した後、その先に白の、Local Traffic用の、より狭い範囲の地名を記した標識がある場合が多い。
 さて、この標識、日本であれば、道路の上に表示されることが多いと思う。しかし、この国では道路横のあまり高くない位置に表示される場合が多い。街中では、歩道内に標識があると言うこともある。広い歩道とは言え、歩道内に2本の柱を立てて、標識を置くというのは、はっきり言って邪魔だし危ないと思う。また、駐車車両などで標識が見にくいこともある。周りの景観に配慮して、高いところに標識を置かないのかも知れないが、車を運転する身からしては、上部表示の方がわかりやすく、安全であると思う。高速などでは、上部表示も多いのだが、一般道ではまだ少ない。安全のためにも、導入してもらいたいものだ。

おまけ 今日の収穫(買ったCD)

今、Tower Recordsで安売りしてます。2枚で£19.98てーのは洒落でしょうがね。

eternal "GREATEST HITS"
 全部持ってるから別にいらないんですが、Sale£10.99になってたので、買ってしまいました。改めて聴くと、その流行った時代のことを思い出してしまいます。結構かかってたなぁ、eternal。いいとこ取りの詰め合わせCDで、聴いてて飽きが来なくていいです。

ALL SAINTS "ALL SAINTS"
 これも前から気になってた奴なのですが、£12.99になってたので、買ってしまいました。聴いてみると、耳に慣れた曲が多く、よく流れていたことがわかります。"I Know Where It's At"なんて、本当によくかかってますからね。まぁ、話題作だけに内容には満足ですかね。

backstreet boys "Backstreet's Back"
 久々に、若手男性グループのCD買っちゃいました。MTV何かで見ていて、「結構渋めだよなぁ」とは思ってましたが、やはり渋め。£10.99だから買ってしまったようなものなのですが、まぁ思いがけず、いい拾いものだったと思います(ファンの方ごめんなさい)。


8/January/1998

  イギリスでの卵の価格は高い。6個で6090pはする。サルモネラ菌が多く、生で食べられないと言う噂もあるが、日本の卵にもサルモネラ菌は入っており、その量は50100歩であるので、別に食えないと言うことはない。ただ、新鮮な物だけにすることに越したことはない。
 さて、卵を買うときの注意なのだが、「中身を確認すること!」これにつきる。なぜか?、「よく割れている」からなのだ。大体ケースは紙製なので、目で見ればわかる場合もあるのだが、やはり手に取った物は、蓋を開けた上で、割れていないか確認する癖を付けておく必要がある。
 最初のうちは、スーパーに行って呆れてしまったのだが、今となっては当たり前の行動。今日もSAFEWAYで、無意識にケースの蓋を開け、確認していた。運送方法を工夫して、割れないようにした方がいいんじゃないかと思う今日この頃である。


暖房7/January/1998

 日本だと、反射式石油ストーブから、石油ファンヒーターへと世代代わりした暖房方式、昔のロンドンの家なら、暖炉に火を入れて、暖まっていたのだろうが、煙突から煙を出してはいけないことになっているロンドンの中心部では、違う方法が用いられている。
 しかしながら、日本のように石油を買ってきて焚くようなことはしない。日本の木造建築などと比べ、密閉された空間なので、結構危ないと思う。そこで、電気やガス式の暖房用パネルが取り付けられ、それで暖をとる方式が多く用いられているようだ。また、私の家の場合、ラジエータが設置されており、建物内全体で常時高温の湯が循環している。そのため、建物内は廊下でもかなり暖かいし、暖房費は家賃に含まれる形になっている。また、当然お湯も使い放題となる。この方式、実にいいのだが、私の家の居間には、未だ暖炉用の煙突が残っており、一応ガスで火をつけることができる(当然煙は出ない)。また、暖房用ラジエータが小さい。そのため、普通の寒さなら何とかなるのだが、極寒になると、煙突から冷気が漏れてくるため、居間内が結構寒くなる。
 安全で手間要らずの、温水循環式暖房も、私の居間では冷気に勝てない。石油ファンヒーターが恋しい今日この頃である。


本屋6/January/1998

 こっちの本屋に行って思うのは、雑誌コーナーのないこと。WH SMITHなど、駅構内で営業しているような本屋だと、雑誌コーナー併設の本屋というのも存在するのだが、DILLONSなど、街中の本屋の場合、まず雑誌を置いているところはない。
 日本の本屋の場合、入口近くにある雑誌コーナーでの立ち読み客が邪魔になるのだが、ここではそういうことはない。ただ、雑誌が買えないということで、私もAUTOSPORTなど、お気に入りの雑誌を買うため、職場に一番近い図書販売所であるDILLONSではなく、その先のCharing Crossの駅まで行かなくてはならないのだ。
 しかしながら、たいていの雑誌は、News Agentに行くと売っている。うちの居間の下のNews Agentでも、たいての雑誌は手に入り、件のAUTOSPORTなど、木曜の朝に、ちょこっと寄って買っていくこともしばしば。結構便利ではある。
 こんなことを言う私だが、本屋を使うと言えば、地図や観光ガイドを買うとき位。ペーパーバックを品定めして、買うようになることはないだろう。


いつなくなるの?5/January/1998

 今日から仕事が始まった。とはいえ、まだ朝の通勤電車は空いている感じであった。仕事を終え、職場を出ると、目の前のTrafalger Squareには、未だ燦然とクリスマスツリーが飾られていた。また、バスに乗り帰る途中、ふと見上げると、Oxford Streetでは、クリスマスの電飾飾りが、まだチカチカとやっていた。まぁ、綺麗だからいいのだが、いつまで飾っておくのだろうか?
 日本ではまだ正月気分が抜けやらない感じだろうが、こっちではクリスマスが終わった時点で、新しい年が始まった感じになっている。その割に、未だクリスマス飾りとは・・・。日本の正月飾りとは違うものだが、松の内まで飾っておくのか?。そんなわけはない。まぁぼちぼち外すのだろうが、何かけじめが無くて、ちょっと変な感じでもある。
 とはいえ、今の状況は、街も華やか。まぁ、気が済むまで飾りをつけておいて欲しい。


スーパーのレジの使い方4/January/1998

 ここのところまともな買い物をしてなかったので、物資調達に出かけた。こっちのスーパーのレジは、まずレジ前のところにベルトコンベアがあり、そこに買ったものを籠から出して乗せる。前の人との間には、棒状の仕切りを置く。大型のスーパーはたいがいPOS化されているので、レジ係は商品のバーコードを通して行く。野菜など量り売りのものは、はかりの乗せていく。そうして商品はレジの向こうに流れていくのだが、そこに袋があり、客は自分で商品を袋に詰めていく。全商品がレジを通ったら精算。現金かカードを出し、お代を払うのだが、この行為と袋詰めの行為が重なり、結構面倒。でも、カードで払うときは、少し時間に余裕ができるので、次の客にはいる前に、だいたい袋詰めを終わることができる。まぁこれが一般的なのだが、都市部のTESCOなどでは、レジ係がレジを通した商品を順に袋詰めしてくれるサービスもある。とにかく日本のように籠ごとレジに置いて、他の籠に移し替えながらレジを通し、袋詰めは別の台というわけではないため、私も最初は少々戸惑ったのだが、今ではそれが当たり前になってしまった。
 ところが、これが中華スーパーに行くと感じが違う。ベルトコンベアなど、装置は基本的に同じなのだが、違うのはそのレジの体制。最低2人、または3人が1つのレジにつくのだ。一人は当然レジを打つ人、これは当たり前。では他の2人は・・・というと、1人は、レジを通した商品をどんどん袋に入れていってくれる。TESCOなどでやっている奴を、分業にした感じ。ではもう1人いる場合は・・・なんと、籠やカートに入っている商品を、ベルトコンベアに並べていってくれるのだ。だから、レジに籠やカートを持っていくと、お金を払うだけで、袋詰めの終わった商品を手にすることができるのだ。スーパーなどでコスト削減のために考えられる策としては、人員削減がまず一番だと思うのだが、こういう言い方が合っているかどうかわからないが、こういったサービスは、人件費の安い中国での考え方から来ているのかも知れない。
 今日はまずSUPER MAZ(YAOHAN)に行ったのだが、手が空いていたのか、レジで店員が私の商品を袋詰めしてくれた。YAOHAN時代にはこういうことはほとんどなかったのだが、マレーシア資本が入り、店員の動きも変わったのかも知れない。それで別に商品値上げをしていないのであれば、サービス度の高い方が嬉しいのは当然のこと。ちなみに、次に行ったWAITROSEでは、一般方式だった。イギリス資本のスーパーでも、TESCOのようなサービスが一部で始まっているようだ。スーパーで客と店員が面と向かう場所と言えば、レジ。ここでのサービスも、、普段使うスーパーを決定づけると要因の一部となると言っても過言ではないと思う。現状に満足していないわけではないが、さらなるサービスアップを期待したい。

おまけ 今日の収穫(買ったCD)

こうなると、買わずにはいられない・・・

Tina Arena "IN DEEP"
 いやぁ、久々に完全にはまってしまいました。よく調べてみると、この人、私と同い年なんですよね。おまけにソロデビューが1985年。まるで森川美穂。Brent CrossShoping Centre内にあるHMVに行って物色していると、あったあった、最新のAlbumである"IN DEEP"Australia版しか発売されていない模様で、価格はちょっと高めだったのだがしょうがない。早速帰りの車の中で聴いたのだが、最高!。大体にして好みの声質だし、曲も完全に好み。この曲のラスト、"STAY"の後半部、ピアノとヴォーカルだけのアコースティックになるところなんて、もうたまりませんでした。この調子だと、多分First Albumも近日中に探し出して買うことでしょう・・・。


Newcastle3/January/1998

 Edinburghからの帰り、Newcastleに寄ってみた。理由は「途中下車できる切符だし、行ったことのない街だから」という単純なもの。IntercityEdinburghから南下、東海岸の海を見ながら1時間半、列車はNew Castleに到着。駅の横深くを川が流れ、谷のようになっており、橋が綺麗であった。
 たいして大きな街ではないのだが、なんと地下鉄があった。短い編成ではあったが、きちんとした地下鉄。なかなかなものである。Main Lineの駅から2駅、City CentreのはじにあるHaymarketという駅で地下鉄を降り、外に出た。ところでこの地下鉄、切符は買うのだが、改札にはゲートがあるものの、切符のチェック機能がない。それに、この2駅区間の運賃40p。何という安さ。さすがに税金の高い国だけのことはあるようだ。日本で税金を上げて公共料金を値下げしたら、国民の大反発を食らうだろうに・・・。
 駅前から商店街が延びていた。我々の目的は、"Newcastle United"Goodsを探す!"というもの。地元のFootball Teamだけに、絶対にあるはずである。途中にあったShopping Centreにはいると・・・あったあった、白と黒のTeam Colourに彩られたGoods専門店があったのだ。
 別にファンというわけでもなかったのだが、我々はここでGoodsを買ってしまった。ちょうどバーゲンの時期なので、ここでも大バーゲン。安かった。そうして店を出て歩いていて周りを見ているうち、Johnny氏が気付いたことがあった。それは、視界に必ずNewcastle Unitedの服を着ている人がいるというもの。また、このTeamのユニフォームは、adidasが作っているのだが、そのためだろうか、adidasのジャージを着ている人も結構いた(これは、Spice GirlsMel Cが着ているからという説もあるが・・・)。
 名古屋でドラゴンズの帽子かぶっている人はよく見かけるが、ユニフォームやジャンバー、ましてやグランパスのユニフォームなんか着て歩いている人が、視界に必ず入るという状況はないと思う。それだけ、この街ではこのTeamに愛着があるのだし、またFootballが好きなのかも知れない。あと、試合のあるなしに関わらず、この国でFootball関係のものを来ている人を多く見かける。ただ、今日の状態は普通ではなかった。Footballに熱をこめるここの市民の意気込みがわかったような気がした。


London - Edinburgh2/January/1998

 同僚のJohnny氏と、冬のEdinburgh紀行としゃれ込み(?)12日で出かけることとなった。96年の夏に行ったことがあったのでこれで2回目。前回は飛行機で行ったので、今回は列車"Intercity"で行くことにした。
 家を朝8時に出て、8時半にKing's Cross駅に到着。切符を買う。往復で£73.50。これはSaver Returnの値段だが、土日や、平日の昼間なら、Super Saver Retuenの切符が適用され、往復で£64.00となる。飛行機なら早く買わないと安くならないが、列車だとその点楽ではある。そして9:00発の列車に乗り込むのだが、今日は結構早く番線が出たため助かった。普通だと5分くらい前にならないと番線が発表にならず、その後は座席獲得合戦が繰り広げられるというのが普通だ。今日の列車は最速列車に比べ、停車駅が多いため、所要時間は4時間40分、1340分にはEdinburgh Wavery Stationに到着した。
 ところでこれを飛行機にするとどうなるか?8時に家を出ると、Heathrowに到着するのがだいたい9時。Check In Counterは大体混み合うので、乗ることができるのは、早くても10時の便だろう。そうすると、1110分にはEdinburgh空港到着。そこからバスに乗り、市街地に到着するのは12時過ぎになる。ちなみに最速のIntercityを使えば、Edinburghまで4時間12分。飛行機での待ち時間が長ければ、列車の方が早くなる可能性もある。また、Intercity1時間に1本以上確実に走っているし、飛行機よりシートにゆとりがある。だいいち「動き回れる」のが楽だ。LondonからEdinburghに足を延ばすのであれば、列車の利用をお勧めする。ちなみに途中下車可なので(一部早割切符や企画切符を除く)、Yorkなどに寄ってくることもできる。
 ところで旅行の方だが、Edinburghは風が冷たく、夜、飯屋を探すのに苦労するほどであった。やはりスコットランドは夏に限る。


New Year's Day in London1/January/1998

 1998年になってしまった。今年は冬期オリンピックの年。しかし長野でオリンピックをやってる頃は、私はロンドン・・・。そうそう、ワールドカップもあったなぁ。でもフランスでワールドカップやってる頃は私は日本かなぁ・・・。1971年、72年と札幌のそれも真駒内に住んでいながら、丁度オリンピックの時期だけ住んでいなかったという私だけに、やはりこういうものははずしてしまう・・・。
 まぁそれはそれとして、今日は元日。一応英国でも
"New Years Day"というBank Holidayになっている。しかしながら、この国・・・まぁヨーロッパ自体そうなのだろうが、元日より、クリスマスの方が重要な行事であり、クリスマスは店が完全に閉まるのに、元日は普通のBank Holidayと同じ様な扱いをするところもある。ただ、今日は大型スーパーや、ショッピングセンターでは、閉めていたところも多かったようだ。
 昨年は街中に出たが、お店は結構開いていたし、活気もあった。今年は車で中華スーパーへ買い物へ行ったが、普通のBank Holidayと同じ扱いであったようだ。
 明日は12日。平日である。うちの職場は日本式に休みなのだが、一般の会社や商店、銀行などは平常営業に戻る。日本のような「正月気分」のない正月も、味気ないものだ。

 で、明日休みになるので、12日で、Edinburghに行ってきます。帰りは土曜夜になります。

 買ったCD1227日分を追加しました


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