無神論者の生きる道
   
2001.4.7
 日本には「無神論者」という、平たく言えば神様を信じない人たちがいます。
 とかなんとか言いつつクリスマスを祝った一週間後に正月を神道で祝い、そんでもって亡くなった人のことを「ホトケになった」などと呼称したりするわけで、このあたり日本人の宗教への無頓着さを端的に象徴しているようにも見えますが、この話はそれだけで学術論文が一本書けるほど奥深い物ですし、何よりそんな事は本コラムの主題とは全然関係ないので省略します。
 
 
 ではこのコラムで言いたい事とは何か。
 それは、無神論者とは、巫女の存在を否定する人間である、ということです。
 巫女とはご存知の通り白衣に赤い袴を来た女の人のことで、主に神社での神事を執り行う。
 すなわち「神様に仕える」事が仕事で、「神の嫁」という言い方もされます。
 また、「巫女」は「神子」(読みは同じ「みこ」)と書くこともできて、本来は「神子」と表記されていたようです。
 日本古来の宗教である「神道」の遵法者であるわけですね。
 なお特異な例として、ギャルゲーにヒロインとして登場する頻度が高い職種でもあります。
 とゆーかここではそっちの方が重要。
「巫女さん」は、「幼馴染」「妹」「病弱」「ダウナー」「眼鏡っ子」などと並び、ギャルゲーに登場するステロタイプの一角を担う存在となっています。
 しかしギャルゲーに登場した場合であっても、「神に仕える未婚の女性」であることは変わりません。
 まず間違いなく神社にいるキャラです。
 
 
 このように、巫女は神道と切り離して考えることは出来ないのです。
 巫女とは「神が存在する」という前提があって初めて成り立つ職業であり、もし神が存在しないのであれば、巫女はポーズばかりの滑稽極まる職である、ということになってしまいます。
 まぁ神の存在を信じるかどうかは人それぞれですが、少なくとも「巫女さん属性」を名乗るのであれば、無神論者であってはいけません。
「巨大なミニ四駆」などのように形容詞が矛盾してしまいます。
 神道の信者になる必要まではありませんが、せめて神様の存在くらいは信じましょう。
 もちろん、キリスト教やイスラム教の絶対神などではなく、日本の「八百万の神々」ですよ。
 
 
 尚この話を前に某IRCチャットでした時、ディルクセンさんが
「文化と宗教とは切り離して考えるべきだ」
というようなことを仰ってましたが、巫女さんって文化なんですか? ねぇディルさん?(笑)