解説
航空戦力に秀でたデストロン軍団。その航空部隊を束ねる航空参謀がスタースクリームである。自らを含めた同型機の一大部隊、ジェットロン軍団の長でもある。F−14に似たスタイルのジェット戦闘機にトランスフォームし、飛行速度は同型機最速を誇る。主装備である両肩のナル=ビーム砲は、TF本編中に名称が出てきた数少ない火器の一つとして有名(ほかには融合カノン砲、SFガンくらいしかない)。
非常な野心家で、常にリーダーであるメガトロンの座(破壊大帝)を狙っている。そのためメガトロンの命令に度々背いたりする。露骨にメガトロンに対して挑戦するケースもしばしばで、自ら製作したコンバットロンをセイバートロン星に差し向けたりしたが、いずれも失敗に終わっている。
2005年のユニクロン戦争では、コンボイとの対決に傷ついたメガトロンを、セイバートロンへの敗走中に追放することに成功している。直後の指揮権争いに勝利したスタースクリームはセイバートロン星で新大帝を名乗るが、その戴冠式の最中、復活したメガトロン(=ガルバトロン)が乱入、これを殺害している。この戴冠式では、マントを羽織り、豪奢な王冠をかぶるというなかなかの出で立ちで、念願のリーダーの座を手中にしこれから……というところでその人生を終えた。
彼の死後、デストロンの航空参謀は新生のサイクロナスに、航空主戦力は同じくスウィープスに取って代わられる。2010年の戦いでは幽霊として一時姿を現し、ユニクロン復活を画策したが、これも果たせずに姿を消した。
脆さと意外な実力
コンバットロンを開発したところからも分かるように、実はもと科学者らしく、ただの戦闘員ではなかったようだ。しかしいざというところでは気の弱さも見せ、コンボイには「相変わらず口だけは達者」と言われている(OVA「スクランブルシティー発動編」)。結果としてメガトロンに一生頭が上がらなかったが、ユニクロン戦争での指揮権争いを見ても、メガトロン以外のデストロン兵に対しては、これを抑えるだけの実力も持っていたというべきなのだろう(指揮権争いに参戦した中にはデバスターやサウンドウェーブもいた。彼らに勝ったということになる)。