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年間ベスト FritzLanger!(フリッツ・ラングfan) 日本映画 その他雑文

BEST10:

「マルコビッチの穴」

 "Being John Malkovich"
というイカすタイトルの後、何が始まるのかとワクワクして見ていると、始まるのはバルトークのコンチェルトに併せた人形劇。
ちょいと「ふたりのベロニカ」を思い出してしまうこの入りに、ウーン、やっぱりアート・フィルムなのかな?と思うとガンガン話は浅薄な私の予想を逸脱し、奇々怪々な方向へ突っ走っていくのだった。
 盛大な悪ふざけか?哲学的実存的ストーリーか?
 どう結論づけるかは観客の勝手だが、とにかく破格、縦横無尽の面白さ。
困るのは、次の日学校で友達に「ビーイング・ジョン・マルコヴィッチ見たよ!」と嬉々として言っても「へー、どんな話なの?」と聞かれると「ウッ、それは」と二の句が継げなくなるということだろうが、考えてみれば、二分で話が要約できる映画が大手をふるこのご時世、そんな映画を見に行けるということだけでも幸いと思え!とにかく行け、この野郎!と叫びながら友達の首を絞めるべし!
 まあ、たとえストーリーを説明するのに成功したとしても、まさかそんなストーリーだと友達は信じてくれないだろう。「頭大丈夫?」って聞かれるかも。とにかく、そんな具合にブットビのストーリーなのだった。
 ちなみに、ジョン・マルコヴィッチ大ファンのオレとしては、マルコヴィッチ・ネタ(笑)の方でも大いに笑わさせていただきました。本人の演技も堪能。こんな風に自分をネタにした映画に嬉々として出るあたり、まったくイキな男よ、マルコヴィッチ。


1999年アメリカ映画:ユニヴァーサル提供
監督:スパイク・ジョーンズ
脚本:チャーリー・カウフマン
音楽:カーター・バーウェル
出演:ジョン・キューザック、キャメロン・ディアス、キャスリーン・キーナー、ジョン・マルコヴィッチ