...with us ?
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それは、ある晴れた休日のこと。
フレッド=ウィーズリーと、ジョージ=ウィーズリーの双子の兄弟は、今日も今日とてやりたい放題
悪戯をして一応心を満たしたのか、グリフィンドール寮の自室へ戻る所だった・・・。
「今日も充実した日だった」
「今夜も充実するだろうね」
「「はははははははは」」
何が楽しいのか。
取り合えず声をそろえて笑っておく二人。
というか、声も顔も同じなのでどっちがどっちなんだか。
まだ陽は高い。
二人は自室のドアを開けた。
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
二人は完全に硬直した。
双子と、その友人リー=ジョーダンの三人部屋のはずの室内に。
何故かリーのベットで眠り姫、白雪姫ならぬ黒髪の女生徒が気持ちよさそうに眠っていたからだ。
「・・・これは一体」
「一体、なんだろうねぇ」
とりあえずしげしげと観察してみる。
長い黒髪はとりあえず程度に腰の当たりで纏めてあり。
長い睫毛が陰をつくり。
目鼻の整った顔立ちで。
それはしあわせそうに眠っている。
「いや、うん何にしろ」
「そうそう、これが何にしろ」
「「すげぇ可愛いことに間違いはないよな」」
二人の声がハモった途端。
「ぅ・・・ぅうん・・・・・・・」
少女が唸った。
「おやおや、起きてしまうよ」
「もう少し眠り姫の花の顔をご拝見させて頂いときたかったが」
少女はゆっくり顔を上げた。
「はれ・・・?」
「おはようございます、お姫様」
「お目覚めはいかがでございましょうか」
おどけた仕種をして見せるフレッドとジョージ。
少女の焦点はいまだ合わず。
「何処・・・?ここ」
「グリフィンドール寮はこの不肖、フレッドとジョージめの部屋でございます姫君」
さり気なくリーを省くフレッド。
「ぐりふぃんどーるぅ!?」
少女が素っ頓狂な声を上げる。
見れば彼女の胸には、青い意匠のエンブレム。
『レイヴンクロー』の寮生の証がしっかり示されてあった。
「えっ、えっ、えええええええ!?なんでぇ!?」
「恐れながらお姫様、それはどちらかというと私たちがお伺い致したいことなのですが、いかがで
ございましょう?」
「いやいかがでございましょうって言われても!」
「お名前は?」
「うっ、えっ・・・っと、=」
「「???」」
聞きなれない名前にしばし首を傾げる二人。
未だワケ分かんない状態の。
「・・・・・・・・・・・おお!!=といえば我々と同学年の、ジャパンからの留学生ではないか、
フレッドよ!」
「その通りだジョージ!今思い出したよ!」
「しかしフレッド・・・僕はレイヴンクローとの合同授業の際の『=』は、牛乳ビンの底みたい
なブ厚い眼鏡にひん曲がったようなお下げ髪で、無口な感じの女生徒だったと記憶しているのだが!」
「そう、そうだとも!」
異様なテンションでを完全無視して進む、二人の会話。
「悪かったわね!・・・・・コンタクト割っちゃったから眼鏡で代用してたのよ。それに自慢じゃないけど、
わたし自分の髪を結うの苦手なの物凄く」
「「確かに自慢にならないね」」
「・・・ソコ突っ込まないで。お願い」
二重奏を奏でた台詞に、哀愁を漂わせ懇願する。
「しかし嬢。あなたはどうしてこんな所に?」
「知らない。図書館で本読んでたら眠くなっちゃって。部屋に戻って寝ようかなぁとか思ったそのあとの
記憶飛んじゃっててあはははは」
「「・・・寮の合言葉は?」」
「だから。記憶全く真っ白さらさらなんだってば・・・」
肩を竦めて答える。
「「・・・・・・・」」
太った婦人もあれでなかなか仕事熱心。
合い言葉も言わない生徒を通すはずはないのだが・・・。
とりあえず二人は、そういう疑問は部屋の窓から投棄した。
「それでは嬢」
「はい?」
「一眠りしてすっきりなさったことでしょう」
「「私たちと一緒に、午後の散歩でも楽しむと致しましょうか」」
フレッドとジョージはそれぞれ、の左右の手を取って微笑んだ。
は暫くぽかんとすることしか出来なかった。
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後書き
いぇい!!初☆ハリポタドリームは双子〜っvvv
実写版『賢者の石』のフレッド&ジョージの数少ない登場シーンを、綺麗に全て
見逃し大後悔中の管理人がお送りしました(をい)!
後編は楽しいデェト(違)〜vしかし、この双子はこういう異様にハイテンションな
台詞しかかけないってどういう事でしょ。
やっぱり秘密の部屋のラスト、クリアウォーター嬢とパーシーの関係を知った二
人のいかにも何か企んでそうな台詞のせいでしょうか。
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