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テールランプ4灯化 難易度 ★★★

思っているほど難しくはありません。
配線の仕方など、ある程度のスキルがあればすぐにできるはずです。
初心者の方の練習台としても良いかもしれません。

当初 GUMP より発売されている「Shine Tail Kit」を使用していましたが( 部品情報 を参照のこと)
5Wのウェッジ球を用いるスモール灯だけでは心もとないため、
解体車の部品を流用したストップ・スモール両灯の増設に踏み切りました。

これはヴィッツのテールランプの中で、中央の赤色反射材部分が無灯なため
ストップ・スモール灯の点灯面積を増設しようというものです。
電球は12V21/5Wウェッジ球を使用します。

用意するもの  10mm工具、デザインナイフ (ドリル、リーマがあれば楽)、配線・割込キット(片側3個の計6個)
あとは肝心要の、テールランプハーネス2個とウェッジ球 12V21/5W が2個。

方針としては、テールランプAssyを取り外し穴開け加工した後、
ストップ灯・スモール灯それぞれから分岐配線したテールランプハーネスを取り付けます。

< 目次 -Contents- > クリックするとジャンプできます。

・< 材料紹介 >
・< 取り付けの様子とコツ >
 Step 0. バッテリーマイナスターミナル取り外し
 Step 1. テールランプAssy取り外し
 Step 2. 下穴をあける
 Step 3. 穴を広げる
 Step 4. 穴を整える
 Step 5. 配線のとりつけ
 Step 6. 増設ソケット取り付け
 Step 7. テールランプAssy取り付け
 Step 8. 光り方
・< 余談・ヒューズ容量が心配なアナタへ>
・< 経過レポート > 01.03.11/01.05.22



< 材料紹介 >

今回、解体屋さんでGetしてきたハーネスはこれ。

テールランプハーネス(片側) (17kB)

もともとはトヨタ・オーパのものです。事故車があったんですよ、それも2台も。もったいないですね。
まあ、おかげで525円(税込)で買うことができたので良し(失礼)としましょう。

その中から、必要なカプラ (ストップ・スモール用) を抜き出します。
実はこの車、このカプラが片側に2個ずつあるので、両側もらってくる必要なかったんですね(笑)

カプラのアップ (21kB)



< 取り付けの様子とコツ >

Step 0. バッテリーマイナスターミナル取り外し

今回も電気配線を触ることがあるので、念のためバッテリターミナルのマイナス端子を外します。


Step 1. テールランプAssy取り外し

助手席側で説明します。
リヤゲートを開けると、助手席側テールランプの裏側にフタがあります。
フタの上の方にツメがありますので、押し下げながら手前に引くと外れます。
中を覗くと、中央に長いボルトが突き出しています。それにくっついている10mmのナットを外します。
外したナットは無くさないように安全な場所に保管しましょう。

そこまで外したら、テールランプAssyは引っかかっているだけなので、外側から引っ張ることで外れてきます。
ただ、やや堅めにくっついていることがあるので、裏から先程のボルトを軽く叩いてあげると外れ易いことがあります。
ボルトを叩きすぎて損傷させたり、叩いた拍子にAssyごと下に落ちて壊した等ということの無いように気をつけてね(^^;)

運転席側も同様に作業します。


Step 2. 下穴をあける

作業前に、Assyを置く場所には下に布などを敷いて表面に傷が付かないようにしましょう。
また、穴の位置は念入りに検討します。失敗するとかなりショックでしょうから(^^;)

基本的な場所は、Assy裏側中央部、ボルトがつきだしている部分の斜め下になります。
平らな部分があるので分かると思います。

下穴をあけた状態 (22kB)

大きくても小さくても、この穴を元に掘り進んでいくことになります。


Step 3. 穴を広げる

まずカプラのソケット部(四角い部分)が入る分だけ穴をあけます。 (三角の部分は次のステップです)
この時点での位置決めが肝心なので、確実にやりましょう。

やってみればすぐ分かりますが、カプラを実際に当てると中央にあるボルトステー部がかなり邪魔です。
これに接触したとしてもカプラをひねることができるだけの隙間を開ける必要があります。
先に完成写真をお見せします。場所の感じを分かって下さい。

取付位置の参考に (27kB)

場所の目安が立ったら、実際にカプラを当ててみて、まずはソケット部の大きさだけ切り取ります。

細いマジックペンや先のとがったもので切り取り予定線を書いておくと失敗が減ります。
ある程度まで掘り進めたら、実際にソケット部が入るかどうかを試しつつ仕上げていきます。

ソケット部がスポッと入るようであれば、このステップは終了です。


Step 4. 穴を整える

次にカプラの三角部分が入る穴をあけます。

前のステップで開けた穴にソケット部を差し込むと、Assyと三角部分が接触します。
その外枠をマジックペンなどで書きます。これに沿って切り取っていきます。
途中経過を示しておきます。

切り取り途中 (21kB)

ある程度切り取ったら、実際にカプラが入るかどうか試しながら作業を進めていきます。
仕上げは、ゆるくなるまでしない方がいいと思います。
入るけどもちょっときつい、というくらいが外れにくくてちょうど良いかと。
ある程度は後のステップで調節が利くので、敗者復活は可能です(^^;)

穴あけ完成 (17kB)


Step 5. 配線のとりつけ

穴も開いたことだし、早速電球を取り付けてしまおうと考えるのは人の性ですが、
ここはぐっとこらえて先に配線を済ませてしまいましょう。

配線の方針としては、
車両側カプラ - 割り込みキット - (取り外し用カプラ) - 増設ソケット
となります。

取り外しようカプラというのは、テールランプAssyを取り外すときに配線がついたままだと
作業しづらいだけでなく、断線の原因にもなるので取付をおすすめするものです。
私は小さいカプラを用意して取り付けましたが、ギボシの締め付けは自動車用の電工ペンチでは大きすぎ、
小型電工ペンチが必要となります。
ですから、自動車用のカプラを利用するのも良いでしょう。
最低でも3極のものが必要です。

配線は、テールランプAssyに接続している車両側カプラから確保します。
初期の状態だとビニールチューブに覆われていますので、必要な分だけ (5cmくらい)
カッターで裂いて配線を取り出します。

図解!配線内訳 (16kB)

増設ソケット側の配線内訳は、事前に光らせてみるなどして確認しておきましょう。
配線が完了したら、一旦バッテリーを繋いで実際にスモールをつけたりブレーキを踏んで動作を確認しましょう。
ちなみに、スモールとストップって同時点灯だったんですね。って当たり前か(^^ゞ


Step 6. 増設ソケット取り付け

はい、お待たせしました。いよいよ電球の取付です。
ソケットを穴に合わせて差し込み、ひねります。(このソケットの場合、30度)
がたつきはありませんか?
無ければ問題ありません。次のステップへお進み下さい。

がたつきがある方へ。
それは流用の宿命でして、ベースとなるテールランプAssy土台の肉厚が足りないために起こります。
そこで、きつくするために増設ソケット側にちょっと手を加えます、といっても方法は簡単です。

まず、防水用パッキンを外して下さい。リング状になっていますのですぐ外れると思います。
次に輪ゴムを数本用意して下さい。
これを1〜2本(で十分だと思いますが)、ソケットの土台部分に巻きます。
高さ調整はこの輪ゴムの本数で調整できますので、いろいろ試してみて下さい。
その上に先ほど外した防水用パッキンを取り付けて完了です。

高さ調整の様子 (24kB)

テールランプAssyに取り付けた状態です。
取り付けた状態 (26kB)


Step 7. テールランプAssy取り付け

さあて、ようやく終盤まで来ました!あと少しです。
増設ソケットの配線は、車体のウインカーソケット部分の穴から出すことにします。

ここでひとつ注意点があります。
それは車体の鉄板です。
指で断面を触ってみて下さい。結構尖っていませんか?
ここにそのまま配線を通すと、振動による断線や、配線がすりむけた事によるショート、果ては車両火災...
という恐ろしいことが起こる可能性があります。
真面目な話です。脅かしではありません。

では対策はというと、断面の鋭利さを緩和させてあげればいいわけです。
具体的には、ビニールテープなどを断面に厚く貼る、配線にゴムチューブなどをかぶせるといった方法が挙げられます。
今回はビニールテープを貼りましたが、他の方法でもOKですよ(^^)

配線保護 (16kB)

保護作業が終わったら、配線の外れがないか点検してテールランプAssy取付です。
といっても、ツメを合わせて差し込んだ後、10mmのナットで締め付けるだけです。
あとはフタを閉めて終わりです。
Step 1.の逆手順です。

取り付け完了の様子 (20kB)

お疲れさまでした...って反対側があるか(爆死)


Step 8. 光り方

点灯状態をアップするのを忘れてました。肝心な部分を忘れるとは...(^^;;;;;

光り方 (13kB)



< 余談・ヒューズ容量が心配なアナタへ>


今回、12V21/5Wというバルブを2個増設したわけですが、こんなに電球増やして大丈夫なの?!という心配があると思います。
結論から言うと、(多分)大丈夫です。

まず、バルブの ストップ21W と スモール5W は別回路になっています。ヒューズが別ということです。
12V21Wということは電流は1.75A、2個で3.5Aの増加です。(4灯計7A)
ストップランプヒューズ容量は10Aですが、ストップランプの他にE/Gコントロール、ECT、ABS、シフトロック(A/T車のみ)が共有しています。
他に電気バカ食いするものはなさそうだから大丈夫かな...という感じではあります。
ちなみにスモールの方は2つで0.83A増加。こっちは余裕でしょう。

実際、装着後ヒューズが切れたことはないです。
ただ、ヒューズって奴は10Aになったからすぐ切れるわけではなく、多少の余裕を持っているのでそのおかげかもしれません。
しばらく様子を見るつもりでいますが、できればハイマウントストップランプをL..E..D.タイプのものに交換して
消費電流を減らしたいなとは考えています。

それよりも心配なのが、増設したバルブとプラスチックレンズのクリアランス(隙間)です。
結構近いんですよね。
熱は他の部屋(ウインカーやバックアップなど)へ逃げるから大丈夫だとは思うんですが...
溶けないことを祈っています(笑)



< 経過レポート >

(01.03.11) 取り付けから半年ほど経ちましたが、ヒューズ・レンズともに異常有りません。

(01.05.22) ハイマウントストップランプをL.E.D.の物に交換しました。

L.E.D.ハイマウントストップランプ取り付け様子 (20kB)

今回使用したストップランプは、前に乗っていたコルサのルーフスポイラーに付いていたものです。
部品には4Wと明記されています。純正ハイマウントは12V16Wバルブですので、差し引き 12W=1A 節約できた計算になります。
ヒューズ負荷が減ってうれしい限りです(^^;)

取り付けは、アルミ板を曲げてステーを作り両面テープで貼り付けました。
最初は取り外し用にマジックテープを使う予定だったのですが、ついつい全部両面テープを使ってしまいました。
なので外せません。どうしよう...(^^;)

窓映りを防ぐためにランプ下側・裏側にアルミ板を接着してあります。
そのままだと見栄えが悪いので、黒のカッティングシートを貼付してあります。
微妙な角度はステーを折り曲げて調整します。<<ここら辺がすごくテキトー

不安な人は作業してはいけません。あくまで自己責任に於いて作業して下さい。

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