本文へ戻る  技術情報へ戻る  トップページへ戻る

○ メリット -----

・さて、装着後の第1印象はやはり「スタートが速くなった」事でしょう。
トルクに厚みが出て、エンジンを載せ替えたようだという感想を良く聞きますが、納得です。

このトルクは、発進時よりも高速道路走行時の方が効果を体験しやすいかもしれません。
というのは採用しているコンプレッサユニットにあります。
ジムゼが採用しているイートン社M45は、排気量が主に2L〜3Lのクルマ向けなのです。
つまり、ヴィッツだとちょっと重いかなという印象です。

勿論、このように取り付けキットがありますから動かない訳ではありませんが、
ロス(駆動損失)が相対的に大きくなってしまうのは否めません。
そしてそれはトルクの低くなりがちな低回転時の方が顕著な訳です。

話を戻します。
例えば高速道路を5速100kmで走っていた時に、追い越ししようとします。
以前であれば、素早い加速を求めて4速にシフトダウンしていましたが、
S/C取り付け後はそのままアクセルを踏んでも十分な加速を得る事が出来ます。

これは速い遅いの前に、「楽だ」という一言で表す事が出来ます。
アクセルワークだけで済むのは長距離走行時には大きな違いです。

・一般道路でももちろんトルクを体感できますが、まともに体感していると点数が何点あっても
足りなくなりますのでw、正直なところ実力を発揮できる機会は少ないと思います。
それでも0km/hスタートはやっぱり楽ですし、坂道やエアコン使用時も全く異なります。
スペック上ではNAの1NZと近くなりますが、その性質は全く異なると言っていいでしょう。

・お店の対応は非常に好感が持てます。トラブル時の対応も素早かったです。


× デメリット -----

・S/C取り付けで最大のデメリットはやはり燃費の悪化が挙げられます。
自分のヴィッツは、太いタイヤやLSDなど燃費に良くない事ばかりしている報いを受けて
もともと燃費は最悪のクラスですが、装着後は更に悪化しました。
街乗りだと場合によってはリッター10kmを切る事もあります。

長距離ではおよそリッター15kmは出ましたが、平均するとやはりリッター2〜3kmは
落ちる事は覚悟しておいた方が良いかもしれません。

ブースト計を見ていると、軽く踏んでも正圧側に針が振れます。
簡単に言うといつもベタ踏み、それ以上ということです。そりゃ燃料馬鹿食いだよなあ...

注) 万が一の際は、コンプレッサにかかるベルトを外す事でNAとして走行する事が出来ます。
  また、これに伴う悪影響はないということです。
  実際、一冬外していましたが、春には問題なく復活しました。なんちゃってS/C...orz

・ハイオク仕様となります。レギュラーはNGです。
燃料代が高騰しているこの時期にはちと辛いかもしれませんね。

・耐久性ですが、ジムゼによると主な消耗品はベルト(長短2本)、アイドラプーリー(\5,000程度)だそうです。
プーリーは摩耗具合とベアリングの状態を見てからになりますが、ベルトは概ね2年おきだそうです。
レースで使う人によると長い方のベルトの負担が大きいらしく、交換頻度は高くなりがちなのだそうな。
なんとなく加速が悪くなってきたなと思ったら、ベルトの摩耗・緩みを疑うべきでしょう。
コンプレッサ本体はまず問題ないようです(オイルは16万キロメンテナンスフリー)。先にエンジンかw

ランニングコストということで、消耗品の値段を挙げておきます。
価格は税込みで送料別。ジムゼのサイトからWebショッピングで購入できます。

 スーパーチャージャー専用テンショナープーリー \5,639
 スーパーチャージャー専用強化ベルト(大) \10,626
 スーパーチャージャー専用強化ベルト(小) \5,555

・フロントヘビーに拍車がかかります。これはもともとFFの特徴ですが、S/C装着後はさらに十数kg重くなります。
ただし街乗り程度では違いは分からないと思います。

・発生電圧が多少低下する場合があります。
プーリー径が変わるため、純正よりもオルタネータの回転数が若干下がるようです。
しかしジムゼでは影響の出ない範囲だとコメントしています。
ベルトの摩耗、バッテリの劣化も併せて点検する必要がありそうです。

本文へ戻る  技術情報へ戻る  トップページへ戻る