詩とイラスト[ Like A Moon ]コトバノカケラ 詩集6 ヌケガラ

ヌケガラ

知らない誰かも同じなのに
同じように感じているはずなのに

再び繰り返す毎日に身を委ね
僕らはいったいどこへ向かうのか

決まった線路があるわけじゃないのに
楽しく過ごすためには
嫌なものも口へ運ばなければいけない

白いものは黒に塗り替えられ
裸足のまんま希望は苦しみに
飴とムチをつかいわけられながら
常識の名の下に調教されてしまうんだ

人間らしいなんてどんなもんだ?
五感を満足させることなんてできやしない
感覚は削ぎ落とされ個性も言葉もエゴさえも
奪われてしまったよ

知らない誰かも同じなのに
同じように感じているはずなのに…