水たまりの月
あなたはあまりに高すぎて
近づくことすらもできない
そこへ辿り着くことも
その時間さえも
余裕は生むのか、生まれるのか?
生まれてくるものなのか、生んでいたのか?
何のために生きてきたのかを
疑問視してしまうくらいに
このまま暮らしていくのが
少しだけ嫌に思えるよ
頭をすげかえられ
闇にたたずむかかしのように
今日もあなたの顔を見上げながら
なにかに張り付けられている
あなたにちょっとでも近づきたくて
少しでもあなたになってみたくて
今日もうつむきながら
水たまりを眺めている