詩とイラスト[ Like A Moon ]コトバノカケラ 詩集6 水たまりの月

水たまりの月

あなたはあまりに高すぎて
近づくことすらもできない

そこへ辿り着くことも
その時間さえも

余裕は生むのか、生まれるのか?
生まれてくるものなのか、生んでいたのか?

何のために生きてきたのかを
疑問視してしまうくらいに
このまま暮らしていくのが
少しだけ嫌に思えるよ

頭をすげかえられ
闇にたたずむかかしのように
今日もあなたの顔を見上げながら
なにかに張り付けられている

あなたにちょっとでも近づきたくて
少しでもあなたになってみたくて

今日もうつむきながら
水たまりを眺めている