魅音「オッス、オラ魅音! いや〜オラビックリしたぞ、詩音の次はレナが殺人者になっ
ちまうなんてなあ!」

圭一「………その全然似てないモノマネは何だ?」

魅音「いやー、やっぱ『オッス、オラ○○!』で始まる一人語りは、次回予告系の基本で
しょ〜?」

梨花「ボク達の設定年齢を思うと、まだ知らないはずなのです」

沙都子「昭和58年といいますと、まだ放映が始まる前ですわね」

魅音「う…、い、いいのよ、そんな劇中設定は。今は平成17年なんだし」

圭一「平成17年の小中学生にとっても、古すぎて知らないネタな気もするがな…」






圭一「大体『オラ魅音』なんて言ってるけど、お前ほんとに魅音か?」

魅音「う……、それ言われると弱い。実は詩音…」

圭一「やっぱり。今回、魅音はホンットーに完全なるチョイ役だったもんな。葛西さんの
方がまだ存在感あった」

魅音「け、けどしょうがないでしょ。対外的には私が魅音ってことになってるんだし、
 ↑にも魅音って名前が出てるじゃない」

圭一「ゲーム的お約束を突く反論するなよ。けどまあ、本編ではずっと魅音で通してたの
に、お疲れ様会でだけ詩音って名乗るのも変か」

魅音「そうそう。お姉だって、もうすっかり現実を受け入れて「はいますけど、そう言い
切られるとちょっと面白くないですね」

魅音「うわっ、お、お姉?!」






圭一「詩音、もう来てたのか」

詩音「名前に突っ込む気はないので詩音でいいです。ところでレナさんはいないんですか?
さっきから発言がありませんが」

梨花「レナは、知恵先生に怒られているのです。かわいそかわいそ、なのです」

詩音「怒られるって、あのレナさんが? どうして?」

沙都子「教室を占拠して生徒を人質に取るなんて何事か、と大変な剣幕でしたわ」

詩音「え、え? でも、レナさんだって好きでそんなことしたわけじゃ…」

圭一「いや、俺たちにだってそれくらいわかってる。わかってるんだ、レナがそうしたの
は本当にやむにやまれぬ事情があったってことくらい! 誰にもそれを咎める権利なんか
ないってことくらい! でも、俺たちには知恵先生を止められなかった! レナに非がな
いことを知りつつ、それでもレナを救えなかった! 俺たちだけじゃない、たとえ詩音で
あっても、どうにもできなかった! レナと同じく、俺たちにだってやむにやまれぬ事情っ
てもんがあったんだよ!」

詩音「どういうことですか圭ちゃん! 劇中、あれほど仲間を信じることを説き、最後の
最後までレナさんを信じ救おうとしていた圭ちゃんが、なぜこの場でレナさんをあっさり
見捨てたというんですか! 答えてください圭ちゃん!!」

圭一「ぐっ、そ、それは……!!」






沙都子「…わたくしたち、すっかり蚊帳の外ですわね…」

梨花「これからの季節、蚊帳がないと蚊に刺されて大変なのです。かゆ………うま………」

魅音「ていうか、アジ演説するほどの話でもないのにね」






詩音「事と次第によっては、貴方でも許しませんよ圭ちゃん。さあ、答えてもらいます…
貴方がレナさんを見捨てた理由をっ!」

圭一「理由……それは……、知恵先生が怒った本当の理由が、教室占拠なんかじゃなく…!」

詩音「なんかじゃなく?」

圭一「………か……」

詩音「か?」










圭一「カレー菜園を踏み荒らしたことだったからだよ!!!111!!!!!!」










詩音「………」

圭一「………」

魅音「………」

沙都子「………」

梨花「………」






詩音「では次に、恒例の新キャラ顔見せコーナー行ってみましょう」

圭一「おい! フォローもツッコミもなしか!」

魅音「やめときなよ圭ちゃん。お姉に逆らってもイイコトないよ」

沙都子「また詩音さんが仕切るんですのね……」

梨花「『新キャラ顔見せコーナー』という名称も何気にヒドイのですよ」

葛西「詩音さんと一緒に私も着いていました、葛西です…いや意味は無いんですが、とり
あえず発言しないと存在を認知してもらえないので…」






詩音「まず、シリーズ通して一番の悪役、こいつに比べればまだ大石の方がマシだけどせ
いぜいカブトガニとカブトエビ程度の違いしかない北条鉄平さーん!」

鉄平「ヒデェ紹介だな。悪役ってのは大変なんだぜ? 無意識に嫌悪感を抱かせる演技っ
てのは…」

詩音「同じく、初登場でぶっちぎりの厭らしさを振りまいてくれた間宮リナさーん!」

リナ「リナは源氏名で本名は律子だし、それ以前にあんまりな紹介のされ方だけど、まぁ
いいわ。名前だけ何度か出てきていた間宮リナです、皆さんよろしく」

大石「リナさんは、祟殺し編冒頭でいきなり殺されてましたね。ひぐらしに登場する大人
の女性は何故か殺されやすいみたいですねえ」

入江「鉄平さんも、同じく祟殺し編で圭一くんに殺されてますね。殺すとか殺されるとか、
考えてみれば物騒な単語が頻出するノベルゲームです」

茜「ジャンル名からして、”連続殺人ノベル”なんですもの。仕方ないでしょう」

詩音「大石さんも監督も勝手に出てこないで下さいよ。母さんもまだ紹介してないのにー」

茜「あらあら、御挨拶が遅れて失礼致しました。私、園崎茜と申します。魅音・詩音共々、
よろしくお願いいたします」






富竹「やぁ、みんな。今日も盛り上がってるね」

鷹野「私たちの集まる日は、ほとんど貸し切り状態に近くなっちゃうわね。すっかり大所
帯になったし」

詩音「思えば、登場人物が増えたものです。ね、悟史くん?」

悟史「う、うん、そうだね。でも詩音、ほんとに僕もここにいていいのかな?」

詩音「あったりまえです。悟史くんもれっきとした登場人物なんですから」

悟史「でも、僕は今回、ほんのワンカットすらもでなかったんだよ?」

詩音「悟史くんがいたからこそ、ひぐらしの全ての物語は存在するんです。悟史くんこそ、
ひぐらしのキーパーソンなんですよ!」

悟史「む、むぅ……」






圭一「それはあるかもなぁ。鬼隠し編から罪滅し編まで、どのエピソードでも、悟史が一
年前に姿を消したという大前提の元でスタートしてる。言うなれば”一年前の俺”なんだ
よな、悟史は」

悟史「…でも、僕は君と違って、常にバッドエンドが確定しているわけだからね。明るい
未来を切り開いていける、君が羨ましいよ」

大石「各エピソードはパラレルワールド的・時間逆行的繋がりがあるようですからね。圭
一さんは、鬼隠し編・綿流し編・祟殺し編での惨劇を知っているからこそ、今回ここまで
のエンディングに到達することが出来た」

魅音「私やレナを殺した挙句、自分自身が電話ボックスで事切れた記憶まであるとはね。
その悲しい記憶を元に惨劇を回避しようと頑張る姿は、いかにも主人公っぽい。ちょっと
カッコ良かったよ、圭ちゃん!」

圭一「お…、おう…、ありがとよ、魅音…」






詩音「やれやれ…。綿流し編以来、じわじわとカップル化が進んでますね。記憶があると
言えば、もう一人のことも忘れちゃいけません」

沙都子「梨花のことですわね」

梨花「………みー☆」






大石「梨花ちゃんにも、圭一くんと同じく、過去の惨劇の記憶があった。さらに、TIPSや
時おり出て来る別人格のようなものをみると…」

入江「………今回のエピソードでかなりの謎が解明されたのは間違いありません。あれだ
け五里霧中だった鬼隠し編も、今回のレナちゃんと同じケースだったと考えれば大半の説
明はつきます。しかし、一つだけ、新たな謎が提起されてしまったことも事実です」

鷹野「梨花ちゃんの正体………。24人のビリー・ミシガン、とでも言うのかしら? くす
くすくす」

富竹「今までは曖昧だった分、なんとなく誤魔化せていたモノが、今回明確に描かれてし
まったことで、輪郭がハッキリしてしまった印象だね」






詩音「ねね、梨花ちゃん。ここだけのオフレコってことで、スパッと言っちゃいましょう
よ。あの意味深な言動について」

梨花「オフレコもクソもないのです。やなこったですよ」

鷹野「私も興味あるわね、梨花ちゃんの本性。看護婦としても、雛見沢研究家としても」

富竹「『本性』って言葉を使うのが、いかにも鷹野さんらしいなぁ…」

梨花「何と言われても、嫌なものは嫌なのです」

大石「まあまあ、そう言わないで。貴方の一言で、全てがハッキリするかもしれないんで
すよ」

入江「刑事口調になってますよ、大石さん」

梨花「………うるさいわね。人の嫌がることをしてはいけません、って小学校で習わなかっ
たの? この唐変木ども。こんな小さな女の子を大の大人がよってたかって尋問? 笑わ
せないでよ」

詩音「………え…?」

沙都子「………り、梨花……?」






梨花「大体にして、答えが分からないから知ってそうな人から無理矢理聞き出そうってい
う根性が気に入らないわね。もともとこのシリーズは、自分で色々推理して楽しむもので
しょう? 推理すら出来ないって言うんだったら、大人しく解答集が配られるのを待ちな
さいな。人に迷惑かけるんじゃないわよ、このダボハゼ!」

詩音「………」

大石「………」

富竹「………」

鷹野「………」






梨花「………と、怒ると思うのです。皆の言う『怖いボク』だったら」

沙都子「……梨花……」

梨花「にぱ〜☆」

入江「…そうですね。梨花ちゃんの言うとおりです。私たちが大人気なかったようです」

梨花「何も言えなくて、ごめんなさいなのです」

沙都子「梨花が謝ることなんて全く無いんですのよ。悪いのはいつも仕切りたがる詩音さ
んを始めとする皆様なんですから!」






詩音「ちょっとー、なんか嫌味っぽい言い方なんですけどー」

沙都子「いくらにーにーに頼まれたからとは言え、私の食事の仕方にまで文句をつける方
が悪いのですわ!」

詩音「人の食事の作法なんか気にしませーん。でも好き嫌いは良くないですよ、沙都子ちゃ
ん?」

沙都子「むがーーーーー! その余裕ぶった言い方、心底ムカツキますわー!!」

悟史「ま、まあまあ、詩音も沙都子もその辺で…」

魅音「さり気なく、沙都子より先に詩音を呼ぶ辺り、どう思います、カントク?」

入江「まぁ、ここは一つ、あとは若い方たちに任せるということで」

魅音「おじさんたちは退場させてもらうとしますかぁ」

圭一「…あのな、お前ら…」






梨花「………良かったのです…もし皆がボクを問い詰めるようなら、もうボクはここには
いられなかったのです………」






詩音「何となくの流れで変な話になってましたが、気を取り直して。皆グラス持ちました? 
未成年者はノンアルコールですよ?」

魅音「そう言ってるお姉がカクテル持ってるじゃない」

詩音「これはブルーハワイと言って、かき氷にかけるシロップです。お酒じゃないです」

圭一「百歩譲ってそれを信じたとして、かき氷シロップをグラスに注いでゴクゴク飲む奴
がいたなら、俺はそっちの方が嫌だぞ」

大石「なっはっは。仮にも刑事である以上、詩音さんのブルーハワイは私がいただきます。
何なら、本物のかき氷用ブルーハワイを買ってきましょうか?」

詩音「ちゃんとノンアルコール飲料も頼んでありますのでご心配なく」

悟史「いくら劇中で犬猿の仲だからって、何もここでまでツンケンすることもないんじゃ?」

詩音「私がツンデレなのは悟史くんにだけですので、お生憎様」

大石「あらら、先手を打たれちゃいましたか」






富竹「僕達も、おおっぴらにアルコールを飲めるようになったねえ」

リナ「最初の頃は、成年者がずっと少なかったらしいですね」

鷹野「そりゃあもう。私とジロウさん、それに大石さんの三人しかいなかったんですから」

鉄平「子供五人に対し大人三人か。さぞ肩身も狭かったろうな」

茜「ふと気付けば、子供七人・大人九人にまで増えてるんですね」

入江「この場には、レナちゃんと知恵先生が欠席してるけどね」

葛西「いつになったら戻られるのやら…」

大石「一応、私の後輩格の赤坂君も数に入れておいて下さいな。今後のシナリオで立ち絵
がもらえると思います。暇つぶし編で主人公やってましたし、このまま使い捨てるには惜
しい人物ですよ、彼は」






詩音「皆さん、グラスは行き渡りましたか? では………」






「「「「「「「「「「「「「「かんぱ〜〜〜〜〜い!!!」」」」」」」」」」」」」」






詩音「今回も皆さんお疲れ様でした。今までとは一風変わった展開ということで、大変だっ
た方も多いんじゃないでしょうか? ……私は呆れるほど出番が無かったので全然疲れま
せんでしたが………」

魅音「また僻み根性が出てるよ、お姉」

圭一「その癖だけは直したほうがいいと思うぞ。マジで」

詩音「完璧な女の子より、ちょっとくらい抜けてる方が可愛いじゃないですか」

圭一「チャームポイントや萌え要素って言えるもんじゃないだろ、それ…」






富竹「今回のお話は、今まで悪役イメージしか無かったキャラクター達を、実はイイ人な
んだよーって思わせるためのシナリオかな?」

鷹野「キャラクターとしては大石さん、あとは園崎本家、かしら?」

大石「んっふっふー。暇つぶし編に続き、またしても私がダンディに決めてましたね」

沙都子「確かにそうですわね。機動隊に突入指示を出すところなんか、少し格好良く見え
てしまいましたわ」

魅音「今まではずっと敵だったけど…、味方だと、そのしたたかさやふてぶてしさが頼り
になるもんだね」

大石「したたかは漢字だと『強か』と書くんですよ? なっはっはっはっは」






圭一「園崎本家もそうだよな。諸悪の根源でとんでもないド悪党ってイメージが強かった
けど、今回のシナリオで大分払拭された」

入江「特におりょうさん。園崎天皇とまで呼ばれ、とてつもない権力を持つ悪の権化とも
思っていたのですが、自らおはぎを作られるとはね。正直驚きました」
(おりょう、漢字変換できず。無念!)

詩音「ちょ、ちょっと圭ちゃん、監督! 目明し編を忘れないでよ。私、あの鬼婆に爪を
剥がされたんだよ? すっごく怖くて痛かったんだから!」

圭一「忘れてないけどさ、詩音の側にも多少なりとも非はあっただろ? 時代遅れの非人
道的しきたりを強制する辺り、勿論善人ではないが、負のイメージが誇大に膨らみすぎて
たんじゃないかってことさ」






魅音「あとは、今回はレナのための話だった、ってとこかな?」

圭一「だなあ。次は梨花ちゃん、んで第八話で特定ヒロイン無しの総纏めって感じになる
のかな?」

沙都子「鬼隠し編=無し、綿流し編=魅音さん、祟殺し編=私、目明し編=詩音さん、罪
滅し編=レナさんときてますものね。次は梨花と見るのが妥当ですわね」

梨花「………にぱ〜☆」

魅音「今日の梨花はずいぶん静かだね…」

沙都子「あんまり突っつかれたくないから、大人しくしてるだけですわ」






入江「それにしても、今回のシナリオでも未だ解明されていない謎は幾つも残ってますよ
ね」

大石「新たな謎と言える物もありますね。そもそも連続殺人があったのかどうか、とか」

圭一「劇中の俺は、そんなものは無かったと言っているが……同じ俺が言うのも何だが、
そう言い切れるのか疑問なんだよな」

大石「ほほう? それはまたどうして?」

圭一「わかりやすいのが四年目、昭和57年の事件。あれは悟史が犯人だと思われるが、別
件で自供した麻薬中毒者がいる。この点がいかにも不自然だ」

悟史「………むぅ………」

圭一「今まで思っていたような意味での連続殺人は無いのかもしれないが、それとは別に
裏で糸を引いている黒幕はやっぱりいるような気がしてならない。それが誰なのか、何が
目的なのかはわからないけどな」






魅音「いたとしても、それは園崎家じゃないと思う。御三家も、そんなことに係わる気は
無いんじゃないかな。雛見沢を発展させるためには、そんなマイナスイメージなんか百害
あって一利なしなんだから」

茜「御三家は、雛見沢を別荘地として売り出そうとしているようですからね。単純に経済
的観点から見れば、そんなことをしたって何の利益も無いのは火を見るより明らか」

大石「………となると、逆に雛見沢に悪意がある人物、雛見沢の風評を落とそうとして、
雛見沢連続殺人という概念を作り出した………?」

鷹野「あらあら? 圭一くんの言葉から、今までに無い見方がでてきたんじゃない?」

魅音「今まで全く考えなかったけど、確かにその可能性はあるね」

詩音「つまり、雛見沢を狂信的なまでに愛するが故の犯行ではなく、雛見沢に計り知れな
い恨みがある故に、雛見沢を貶めようとして、連続殺人とした、というわけですね」






大石「ふぅむ。オヤシロ様信仰やら鬼ヶ淵村の神聖性やら、宗教的プラスイメージの側面
ばかりに気を取られていましたが、素直に考えるなら、恨み故の犯行、という方がずっと
納得できますね」

圭一「もっとも、御三家とは全く関係なく、完全に水面下で動いている、オヤシロ様信仰
原理主義組織が存在する、という説も、完全に否定はできないけどな」

沙都子「結局は、現段階では結論を導き出すのは難しい、というわけですわね」

梨花「しょうがないのです。伏せられたままのカードがまだ幾つも残っているのですよ」

詩音「そのカードの一枚が何を言うのかなぁ〜!」

梨花「………み〜☆」






詩音「それじゃ、各自思うところも言い切っただろうし、この辺でお開きにして、次のシ
ナリオの準備に入りましょうか」

圭一「最後まで戻ってこなかったな、レナ」

魅音「食べ物の恨みは恐ろしいってことだね。知恵先生の場合は、カレーのみだろうけど」

詩音「じゃあ皆さん、お疲れ様でした〜! また次回も気持ちよく殺し合いましょう!」






「「「「「「「「「「「「「お疲れ様でしたー!!!」」」」」」」」」」」」」
















魅音「この次も、サービスサービスゥ!」
圭一「まだ忘れてなかったのか、次回予告ネタ…」