それは舞い散る桜のように/Windows
 
2002.08.11

 体験版でも書いた通り、個人的に大好きなエロゲメーカー・BasiLの第三作目。

 発売のずーっと前から期待してたんですが、予想外の売れ行きのためモノの見事に買い

損ねてしまいました。

 その後色々あってどうにか入手できましたが、まさかこんなに売れるとわ。

 今後のBasiLのゲームは、入手難度特Aレベルと見たほうが良いのかもしれません。

 

 

 

 

 ではゲーム本編の話に移ります……と言いたいところですが。

 実はあんまり書くことありません。

 体験版の方で「大いに期待できる」と書きましたが、その期待通りの出来映えだったか

ら、今更付け加えることなんてナイのです。

 強いて言えば、どのヒロインのシナリオでも大筋が同じだから展開が単調なこと、シナ

リオのナゾがきちんと解明されてないってことがありますが、いちいち目くじら立てるほ

どじゃない。

 十分に良い出来です。

 これは素で買いの一本でしょうね。

 BasiLには素質を感じていましたが、ここまで化けるとは思ってませんでした。

 蝶の卵を見つけたからイモムシの成長を見守っていたら、蛹からラーミアが出てきた
分。

 このペースでBasiLには成長を続けていただきたい。

 

 

 

 さて。
 
 本作はゲームとしても面白いですが、何より萌え度がハンパではありません。
 
 BLESSもかなり萌えましたが、それ散るはその上を行ってますね。
 
 萌えを最重要視するバカオタとして、それぞれのキャラについて萌え的観点から語って
 
みようと思います。
 
 シナリオについても多少は語ってるんで、ネタバレガードつけときますね。
 
星崎希望:
 名前見ただけでラストのオチが読めるヒロイン。
 ”ヤキモチ三連”が素晴らしい。
 シャルルマーニュでのコクリ合戦なんか、「青春だねぇ〜」と目を細めて日向ぼっこで
もしたくなります。
 相思相愛になった後のバカップルっぷりを見てると、全身がむず痒くなりますな。
 フツーのエロゲなら十分ナンバーワン萌えキャラとなれるのだが、そうは問屋が卸さな
いのがそれ散るのスゴいところ。
 ちなみにこのシナリオ中、舞人は希望の尻に敷かれまくっているが……まあ本人達はそ
れで幸せみたいだからいいやね。
 
森青葉:
 ヒロイン中唯一の妹キャラ。
 後半のラヴラヴベタベタ同棲生活は、新婚さんいらっしゃあ〜い☆ という桂三枝氏の
声が聞こえてきそうなほど。
 でも妹キャラとしては、瑞音という最高クラスのキャラがいるからねえ。
 かぐらたんというこれまた萌えるサブキャラもいるし。
 青葉ちゃんは希望に匹敵する萌えキャラだけど、バッティングするキャラがいたのがま
ずかった。
 魔のEグループとか、そんな感じ。
 
雪村小町:
 シナリオ面で希望と張り合える唯一のヒロイン。
 このシナリオの舞人はいつにもましてヒデェ野郎だけど、その分こまっちゃんの健気さ
が引き立ちます。
 麦兵衛の怒りは極めて正当なものだったのですね。
 雪村シナリオは、シナリオとしての出来は良いのですが、そのかわり舞人と小町がイチャ
ついてるシーンが少ない。
 おかげで、MOE-LEVELを上げる要素はいくつもあるのに、それが完全には発揮されていな
いのです。
 なんかこの辺でも不遇な扱いを受けてるな。
 小町ってば二重の意味で悲劇のヒロインだよ。
 
 
八重樫つばさ:
 スンマセン、正直に言います。
 つばさじゃなく郁奈に萌えました。
 袖がクイクイと引かれると、「おっ、郁奈登場か!」と喜んじゃいました。
 郁奈は小学生キャラの中で唯一和人組に入ってないし、つばさより郁奈を追いかけたかっ
たデス。
 イヤつばさはつばさで萌えるけどさ。
 
 
里見こだま:
 一番印象に残らなかったヒロイン。
 こだま先輩の場合、ひかり姐さんというあまりにもキャラが立ちすぎてるサブキャラが
いたから、それに押されちゃったんだよね。
 面白くて萌えるヒロインだけど、これまた相手が悪かった。
 つーかひかり姐さんがヒロインでないのが惜しまれる。
 
 
小学生カルテット:
 瑛・瑞音・椿・桜香・郁奈の五人。
 この五人をヒロイン、和人を主人公とすることで、リッパにエロゲーが一本作れちゃい
ます。
 ゲームコンプ後の和人視点の一幕を見る限り、BasiLの方でも結構作る気あるのかもし
れません。
 BasiL第四作目の主人公は和人だったりして。
 
 以上でそれ散るの話は終わりですが、せっかくBasiLのゲームの話をしているのだから、
もう少し書き足したい。

 そこで、思いっきり余談を書きまくろうと思います。

 以下の余談はそれ散るのレビューとは全く関係ありませんが、悪しからず。

 

 

 

 

 余談壱。

 背景CGの中に、皐ちゃんのポスターが張られていた。

 BLESSネタやねぇ。

 この手のコラージュネタ、大好きです。

 ほかにも『まさとくん』はちゃんといるし、シャルルマーニュの背景CGには佐倉雪乃・

矢野原まきえの二人と思しき人影があるし、雪村は黒伸総合病院の看護婦服着てるし。

 コラージュは大好きなので、四作目以降でも続けて欲しい。

 

 

 余談弐。
 本作にはおまけシナリオがありませんでしたな。
 21で超面白かったおまけシナリオ、それ散るでも絶対あると思ってたのに。
 かぐらたんとひかり姐さんをヒロインにしたおまけシナリオがあれば完璧だったのに。
 この部分だけは21からグレードダウンしてしまってますね。
 21は翠ちゃんがおまけシナリオのヒロインだったから。

 

 

 余談酸。

 このゲームの主人公・桜井舞人は、友達がいないというエロゲとしては珍しい設定。

 友達がいない主人公と言えば、ぼくはWA2のアシュレー=ウィンチェスターを思い出

します。

 それで気付いたんですが、ボケ・ツッコミな主人公って多いですよね。

 以下ザッと例を挙げてみると、
アシュレー=ウィンチェスター:ツッコミ
(トカ&ゲーとの会話時のツッコミは天性の才があるとしか思えない)

桜井舞人:ボケ
(こいつはボケない方が珍しい。ツッコミもできるがあまり使わないので除外)

折原耕平:ボケ
(元祖ボケ主人公。こいつの一挙一動に笑わせられたオタクは数多い)

相沢祐一:ボケ・ツッコミ
(どちらもこなす器用な両きき人間。頻度としてはボケを多用)
高屋敷司:ツッコミ
(家族計画において唯一のツッコミ役。その分恐ろしいまでの冴えを誇る)

新沢靖臣:ボケ
(絶大なボケ力(←ぼけちからと読む)を持つが、相方になれるキャラが少ないのが惜し
まれる)

魔神勇二:ボケ
(本人が大真面目でも結果としてボケている、の好例。しょっちゅうタイガージョーにツッ
コまれるが、タイガージョーも結構ボケている)

 

 

 余談紫。

 かぐらちゃんいいねえ。

 それ散るの最大の失策は、かぐらちゃんがヒロインではないことだと思う。

 ファンディスクで是非是非(つーか絶対。何があっても。どんなときでも。夢であるよ

うに)シナリオを補完して、ヒロインに昇格させてあげて欲しい。

 ひかり姐さんも割と好きなんだが、こっちはつい先日遊んだエロゲ・knotにそっくりな

ヒロインがいた。

 

 

 余談碁。

 プレイ中、まほらば三巻『ハル』が思い出されて仕方ありませんでした。

 ハルは本気で良い話だった。

 『出会わなければ、こんなに寂しくて辛い思いをすることもなかった──』系の話のバ

イブルと言っても良いくらい。

 ハッピーエンドへの過程での論理の逆転は見事の一語。

 今後は迂闊にこの系統の話作れませんなー。

 ハルという凄すぎる前例が出来てしまったから。

 

 

 余談麓。

 体験版プレイ時にCVが緑川光氏なんじゃないかと疑った相楽山彦役の声優さんの名前

は、スタッフロールで青川輝となっていました。

 なんつーか、あまりにも分かりやす過ぎると思うんだが。

 最初っから隠す気ないとしか思えん。

 しかし緑川氏までがエロゲのCVをやるようになったとはねえ…エロゲ業界もデカくなっ

たもんだ。

 

 

 余談質。
 この感想レビューを書いている最中に、makkeiさんとICQでそれ散る談義をしまし
た。
 
 makkeiさんの『キャラなりきりゼリフ』コンボは物凄くて、ボクはついて行くのがやっ
 
とでした。
 
 BasiLネタで遅れをとるのはボクのプライドが許さないので、いつかリベンジしてやろー

と思いました。まる。