■自然交配ではなく、人間が手助けをして交配させようと思ったら、その適期を知る必要がある。メスがオスを許容する期間は約10日間。メスが排卵する発情期の2〜4日目頃が交配の適期だ。排卵後の卵子の受精能力は4〜8日間であると言われている。またオスの精子はメスの体内では5〜6日間生きる。したがって、メスがオスを受け入れると同時に交配を行うと、受胎率が高い。一般的にはメスが出血した日から数えて10〜14日目に交配する事が多い(この時の注意は出血した日を見落とさないこと)。この適期を獣医さんで調べてもらうこともできる(スメアー検査)。

■交配の実際をまとめると、以下のようになる。

  1. オスとメスが互いに匂いを嗅ぎあったり、なめたりする。
  2. 興奮したオスはメスに跨ろう(マウント)とする。
  3. メスの受け入れ態勢が出来ていれば、尾を片側に寄せ、陰部をオスに突き出す
  4. オスは背後から前肢でメスの脇腹を抱える。
  5. オスはペニスを陰部に挿入し、腰を振り、射精する。
  6. 射精後、オスのペニスはすぐに抜けない。これはペニスの根本の亀頭球が膨張するため。
  7. オスは前肢をおろし、メスと尻合わせになる。
  8. およそ5〜20分でペニスと亀頭球が収縮し、結合が解かれる(これは犬特有の交尾行動=ロッキング)。