日本近代建築を歩く しかし、近年その姿が急速に失われつつあります。それこそ誰も気づかないうちにです。あとには画一化された無個性なビルか、平らな駐車場しか残っていません。建築は、そこに建てられたときから、建主のものだけではなくなる、と私は思います。町の風景を構成する大切な一要素としての役割を担うのです。 町は生き物ですから、絶えず変わり続けます。しかし、変わるものと、変わらないもの、変えてはいけないものがあるはずです。我々の先人が築き上げた豊かな都市風景を後世に伝えること、その文化を伝えること、それが現代の我々の役目ではないかと思います。
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