書きなぐりな日記
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2001.07.21
 昨日公開された『千と千尋の神隠し』。私はまだ見ていない。
 どの映画館でも老若男女の行列ができるほど盛況だったらしい。だからといって、みんながアニメ好きとはいえない。不思議なことだ。

 で、今日、ことし51歳のオジサンから、「昨日、見てきたよ〜」といきなり話しかけられてびっくり。普段それほど親しくもしていないので、「何故ワタシに言う?(ワタシがサブカル好きだから?)」とかなり疑問。その疑問を投げかける隙も与えず、「でもね〜、思ったほどは感動できなかった。期待しすぎだったかもな」と、話はどんどん突っ走っていく。もう〜、作品に先入観をできるだけ持ちたくないから、過剰な宣伝に努めて目を通さないようにしていたのに、ご丁寧にあらすじなんか話してくださって、誠ににありがたいことですわ(怒)。
 このオジサン、私の目から見て、どう考えてもアニメ好きとは思えない。いや、どちらかというと、マンガやアニメやテレビゲームは、子供に悪影響を及ぼすと思っているであろうフシがある(ていうか、ワタシのような人種を変だと思っている)。−いつのまに転向したんだ(笑)。
 彼が言うには、「主人公の10歳の女の子を通して、映画を見た子供達に自分には秘めた力があるんだということ、それに気付いてほしいという宮崎監督からのメッセージ」はよく伝わってきたという。「だから、子供を守ること、庇護するコトは彼らを閉じこめているにすぎない。今の子供は、かわいそうだ。自分の力を試すチャンスがないから」「宮崎監督は、主人公の両親が姿を変えてしまった『豚』には特に意味はない、−単に豚が好きだから−と言っていたけれど、両親という存在は、子供にとって『豚のような存在』なんだという隠喩なんじゃないか」と思ったら、自分の今までの子育てを反省してしまったとか。ワタシから見たら典型的な仕事人間の彼が、どれほど子育てに参加したかどうかは知らないけれど、まぁ、それって、とっても普通な結論。過干渉な親に「親はなくとも子は育つ」と言ってるのと同じこと。

 つまらないので、「主人公が女の子でなければならないことに理由はあるんですか?」と聞いてみたら、「うーん、それって、男の子より女の子の方が、守られてる度合いが強いからじゃないかな。社会に出ていくことが男の子より制限されてるし、男の子よりは“期待”されてないからじゃない?」という。
 なるほど。そうなると、問題の重点は「10歳」というところではなく、「女の子」というところにシフトする。 そういえば、1年ぐらい前まで、彼は、フェミニズムとかジェンダーに異様なまでの興味を示していた(しかし、彼は無自覚なセクハラおやじだったりする)。しかし、目下かれの興味は「子供」に移ってしまって、あー、彼にとってはジェンダーだろうが子供だろうが、切実な問題では、多分ないのだな〜と思う。

 自分には秘めたすごい力があるんだ−という夢想は、子供でなくとも充分に魅力的な考え方だ。『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』が発売されたけれど、この『ハリー・ポッター』シリーズだって、自分は今まで気付かなかったけど、実は自分は伝説になるほどの魔法使いだった−というところから始まる。これだけのベストセラーになっていることを考えると、読んでいるのは子供ばかりではあるまい。
 両親がいなくて、いじめられてばかりいたハリー少年が、ある日突然、尊敬の眼差しで見られるような立場になる。しかも、それは今まで自分でも気付かなかった自分の能力のおかげで。読者は、このハリーに感情移入しながら見るに違いない。

 でも、大人も子供も揃って、これらの作品に感情移入して「自分は、実はすごいんだ!」と信じながら、でも現在は駄目な自分として生きていくというのは、どうなんだろう。大人も子供も、自分の力を信じて生きているというのは素晴らしい雰囲気もあるけど、現在の自分に不満を持ちながら(絶望しながら)生活してると思うと、嫌な感じだ…。


2001.07.12
 引き続き、文筆業が本業でない人の本。かつ、どういうワケか(笑)また復刻もの。かつショートショート『子供にしてあげたお話してあげなかったお話』(岸田今日子著・大和書房)。
 音読しても楽しそうな、短いので疲れなさそうなお話ばかり。「たった一人の娘のために『してあげたお話』」だという4篇は、その話を語るに至った導入部も含めて面白い。相手が誰であっても、たった一人のために紡がれる話は、話す方も聞く方も、これ以上の幸せはないかもしれない素敵なこと。それを、まあ、たまたま、他人が覗かせてもらう幸運に恵まれたと、そんな気がする。
 後半の「してあげなかったお話」は、確かにちょっとコワイ話かもしれないけれど、興味深い。岸田さん本人の朗読がもしもあったりしたら、不思議さ&怖さ倍増かも(笑)と想像。真ん中あたりに収録されているエッセイとも創作ともつかないような文章は、ニヤニヤしたりくすくす笑ったりしてしまう子供にまつわる話。
 『Hellsing』がアニメ化と聞いて、「ひゃっほー!」と歓声を上げつつも、ちょっといろいろ心配(?)したけど、キャストを知って俄然、秋が楽しみに…。アンデルセンとインテグラは原作者の考えていた通りになるらしいってことで、ありがたいことです(きゃー)。 ところで『大●人物語』の方は、もう続きが出ないのかなー?(さっき、本棚や押し入れを捜したんだけど、もう何処にしまってあるやら分からないけど)
2001.07.11
 イッセー尾形さんの新刊が出たというので買いに出掛けたら、品切れだった。仕方がないので、既刊本でまだ読んでなかった『イッセー尾形の人生カタログ』(イッセー尾形著・朝日文庫)を読む。
 1991年に刊行されたものの文庫化。文庫化に当たって、巻末には「付録」として、自筆のイラストが載っている(いろんな「記念」に作った限定Tシャツのデザイン画)。初めて見たんだけど、これが味わいのあるいい絵。とてもイッセーさんらしいと思う。多才な人だなー。(89年の限定Tシャツ「誰にも配らなかった」というのに、笑ってしまった)
 付録の話ばかり書いてしまった…。
 本編もまた素敵だ。1編あたり平均4ページぐらいのショートストーリーばかりが収録されている。こーゆーのが書ける人って、尊敬する。
 “一般人”なんだろうけど、強烈な(ちょっと困った)人たちが登場するのは、イッセーさんの芝居と同じ。一話目の「大きなエゴ」などは、例の芝居の様子が目に浮かびそうな気がして、横隔膜で笑ってしまう。
 ショート・ショートとかって呼ばれる作品は、普通「オチ」があって終わるけど、この『〜人生カタログ』は、それとはちょっと違う感じ。確かに、「オチのようなもの」があって、話は閉じるんだけど、そこで話が終わってしまうのではなく、それはストーリーの記述が終わっただけのことで、登場人物たちは、これからも、今まで通り(?)生きていくんだなー、みたいな後味というか余韻が残る。まるで劇の幕が下りるように、もしくは当たっていたスポットライトがパッと消えて舞台が真っ暗になるように、ただ話が「閉じる」だけ。幕が開いたら、相変わらず、さっきの人生の続きをやっていそうな、そんな雰囲気が面白い。
2001.07.10
 シリーズ人間の記録の第100巻『手塚治虫 「僕はマンガ家」』(日本図書センター)は1969年に刊行された『僕はマンガ家』(手塚治虫著)の“復刻”と言って、まぁいいんだろう。
 手塚センセイが1928年生まれだから、40歳頃に執筆され、ちょうどその20年後にお亡くなりになったことになる。そのことを思いながら読むと、
 「ぼくの人生は、まだ半分ある。この半分をどうやって使おうか、と考えるのが娯しみでもあり、また不安でもある。ぼくが老衰したころ、医学上の大発見があって、寿命がさらに倍延びるかもしれない。テレビや映画は立体化し、マンガはおそろしく変貌して、想像を絶する悪魔的なものになっているかもしれない。どうなろうと、そのうちのひとつぐらいは、開拓してみたいものである」
 と書かれているのが、ちょっと悲しい。予定(?)通り、平均寿命の80歳まで生きていらっしゃったら、今頃、まだこの世の人だったのだな〜なんて。実際は、残念ながら医学上の大発見もなく、テレビも映画も立体化するでもない。21世紀だというのに(笑)。マンガは「おそろしく変貌」したかどうかは、手塚さん本人に伺ってみたいところだけど……。
 マンガやアニメの「残酷性」などについても言及されている。こういった問題が、今に始まったことではないことを初めて知る。あたらめて、驚くのは手塚先生のマンガやアニメに対する志の高さだ。

 「だいたい、ぼくは、出身が理系であると常に他人に断り、自分自身も納得しているから、少々文章が苦手で…」原稿用紙300枚が「漫画の原稿」の1000枚ぐらいのボリュームがあると書かれているが、何のなんの。随所にみられる、まるで“手塚マンガ”が目に浮かぶような描写が楽しい。
 そんなわけで、手塚先生の半生記は、読みやすくて、あっという間に読めてしまった。
 少年時代に、危うく両腕を切断を免れ、病院の先生に
 「こりゃひどい。危機一髪のところでしたな」
 と言われたところを読んだときは、「ありがとう、医学の神さま(←?)」などと、信仰心のないワタシが感謝してしまった。
 現在公開中の映画「メトロポリス」の原作を描くきっかけなった漫画作品についても書かれているので、それを読んでみたい気持ちになったけれど、現在、それを入手することは可能なんだろうか…?
 勿論「鉄腕アトム」のエピソードもいっぱい。「アトムの舞台は二十一世紀初頭だが…(中略)…アナクロニズムを承知で現代の風物を採り入れた。学生服や、肩かけカバン、下駄、ガタガタの自転車、裏長屋などである」ということだけれど、現在、学生服も肩かけカバンも下駄も、今のところまだ健在(一応)で、奇しくも未来を予言しちゃってるわけで。
 何だか今年初めに「全然21世紀って実感湧かないよね〜」なんて話をしたのを思い出して、21世紀を生きてる自分らの方が、よほどアナクロ…と思ったり。


2001.07.05
 アミノ酸が品薄らしい…と、聞いて、私は「はぁ?」と聞き返してしまったのですが、ピンと来る人もいるかもしれません。
 前々回の「発掘!あるある大事典」のテーマだったアミノ酸。そういえば私も見ました。放送後、アミノ酸含有飲料が、売れているという話。特に「脂肪燃焼アミノ酸」と呼ばれていたリジン・アルギニン等を含んでいる方が売れてるみたい。
 その話を聞いてから、コンビニやドラッグストアの棚を注意深く眺めてみると、確かに置いてないです。ウ○ダーインゼリーとかの製品と並んでいることが多いのですが、アミノバイタルVAAMの列だけ、在庫ゼロ(もしくは1個か2個残ってる程度)。「体力アップアミノ酸」の方も、そこそこ売れているけれど、いま一歩人気がないみたい。「脂肪燃焼〜」を買えなかった人がその代用品として買っていくのでは…と推測。
 みんな、これを飲んで運動してるのかな〜。立派でございます。
 飲むだけ、だったら自分にもできるけど、飲む+運動となると途端に躊躇してしまふ。毎日暑いし…。
 弁護士って、面白そうな仕事だな〜と、ちびっこの頃思っていたのですが、ある日誰かから「でも、弁護士は原告にも被告にもつくから、2分の1の確率で“悪人”の弁護もしなくちゃならないんだよ」と言われて、そりゃそうだ、と一気に熱も冷めた…というエピソードの持ち主である自分。それでも、やっぱり面白そうだと現在でも思っています。
 そんなわけで、プレイヤーが弁護士になれるゲームができる! というのは聞き捨てならない話です。『逆転裁判』はゲームボーイアドバンス用のソフト。でも、なんか探偵ゲームみたいなんでしょうか…? 本格裁判ゲーなんて、作ってくれないかな。あ、声も出ればもっといいかも!?
 昨夜放送の「ダンガイオー」を初めて観たんですがね。あれはパロディのオンパレードというアニメなんですか? CMでは「ロボットアニメ集大成」とかのたまってますが。よもやマジメに作ってるわけはないっすよね。過去の作品のあからさまな「切り貼り」とパクリがいっぱいで、扱いに困ってしまいます。パロディならパロディで、もうちょっと工夫して「ニヤリ」とさせてほしいものです。がんばれ。(視聴率は1.8%と深夜としてはスゴイらしいけど、ちょっと理解しがたい…。ってワタシみたいのが見てるのか? 違うか)
2001.07.04
 目が、悪いんです。
 メガネ・コンタクトが無けば、何も見えないも同然。そんなわけで、私はコンタクトレンズのことを「目」と呼んでいます(笑)。例えば、朝起きて、「あ、目〜入れなきゃ!」とか、夜、「そうだ、目を外して、洗おーっと」とか。
 普段、コンタクトを使っている身としては、これまでの人生の中で、この「目」を入れたり外したり、手入れをしたりした時間を合計したら、相当な時間になるだろうな〜と考えると、膨大な時間をロスしてきたような気分になって、ちょっと鬱です。
 そんなわけで『楽しく遊んでみるみる目が良くなるマジック・アイ』(21世紀3Dアート眼力向上研究会編、栗田昌裕監修・ワニブックス)。この、どうかんがえても“あやしい”タイトルが何とも……ですが。7、8年程前も確かこんなの流行ったような気もする(「3Dステレオグラム」とかいう)。あの時は、何度挑戦しても「見えなかった」んですけど、今回、書店で立ち読みしていたら、何と簡単に見えましたのよ。ほほほほ。
 気をよくして、購入してしまいました(爆)。
 表紙によれば「目と脳を活性・強化、視力を向上させる驚異の3Dワールド!」帯の売り文句によれば「一日5分! 2週間で効果があらわれる!!」ということらしい。凄いね。早速、熱中して、もう全部見てしまいました。今さら目が良くなるとも思えぬのですが(たとえ良くなるとしても、2週間も同じものを見続けられる根性が私にはない…多分)、見終わると何となく目がスッキリ。適度にストレッチ体操か何かをした後のような心持ちv うーん、nice。

 しかし、ここでひとつ問題が!!6ページにある「マジック・アイワールドの楽しみ方」によれば「イラストの中から立体画像が浮き上がってくる」らしいのですが、私には何故か凹んで見えるのです(泣)。しかも、全ての絵が! なぜ、なにゆえに!?
 これは、とても「日本語の表現としての問題」とは考えられません。私に見えている絵と、本の制作者たちが意図している絵の間には、大きな隔たりがあるに違いないのです。
 もしかして、私の脳には、何か根本的な問題があるのでしょうかぁぁ〜。それとも、四角形に対角線を引いたものが、見ようによっては飛び出て見えたり、窪んで見えたりするのと同じことなのでしょうか?
 あと、メガネをかけて見ようとしても見えず、裸眼でないと見えないのは何故かしら?? 修行が足りないから???


2001.07.03
 だはー、よもや、「俳優・鴻上尚史」の姿をテレビで見ることができるとは! 近頃は、「SPA!」の「ドン・キホーテの〜」も読んでなかったし、近況を知らなかったよ、不覚…。今日から始まったCXのドラマ「ウソコイ」(中井貴一、フェイ・ウォンほか出演)で、オーキド(カタカナで書くな?笑)とかいう、あやしい探偵役だった(笑)。「企画協力」やってる縁で出てるのか〜。これからも出るのかな? とりあえず、3話から面白くなりそうだ、という噂・・・。