5/8 SFセミナー その5 
 オープニングは見逃してしまいまして、そのままヒトコマメ『SF十段』の部屋へ。
 終わった後は、囲碁みたいに検討会がなされました。

 簡単に。
 日下先生、日本SFで優勝(10段獲得)。
 山岸先生、人柄で準優勝。
 大森先生、反則負けで敗退。

 でした。10畳くらいの部屋に50人からの観客が押しかけてきて狭かった。
 ので、入り口のふすまを外したのは私です。元に戻すの忘れてました。スタッフの人、ごめんなさい。

 ちょっと、時間が余ったので『テルミンと戯れよう』のお部屋へ。谷口さんがチヨ父に演奏させようと、いろいろご無理をなさっておられましたが、周りの人も「人の足がアースになるから」「針金が入っているなら」「離れて置き換えてみれば」と理系ッぷりを発揮して、助言をしておられました。
 業、ですね。
 私も挑戦。
 実は今まで秘密にしてましたが、昔、とらんぺったーだったのです。
 『聖者の行進』『第九』に挑戦。「ちゃんと曲になってるじゃないですか」とお褒めの言葉をいただきましたのことですよ。
 しばらく見てると、その後、ものすごいうまい女性陣やら(初心者なのに)、奥泉先生風にもうしますならば、ちょっとターヘな(きゃっ!)のむのむさんなどがいらして、遊んで行かれました。

 続いてフタコマメ『海外SFの部屋』。
 は次回に。
 まだまだ続きますよ。


--------------------------------------------------------------------------------

5/7 SFセミナー その4 博士による、美少女調教教室
 あるいは SFたずねて3千光年
 けれどおおう、まああるこう、お前ぅはあああ、きたんだああああ♪
 アンデスにいいいつうううづっくうう こーのおうみぃちいをおおおっ♪
 ズんじゃかじゃんじゃか ずんじゃかじゃんジャンジャンジャン♪

 富野監督新作アニメはWOWOWでやる『キングゲイナー』。『ビッグ・オー2』もWOWOWでやるのだとしたら、いよいよもってWOWOWへ再入会しなければ。そう、『フレンズ』のためにも!




 ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
 作家の名前をまままま、まちがえてしまいましたっ。ごめんなさい! その3,色々直してます。


 さて。
 ますますうろ覚えになってくので、終盤のお話を先に。
 ほぼ全ての企画が終了した訳ですから、多分、朝の3時くらいのことだったと思います。わたくし大広間へ移動致しました。ここでは、古本の販売などをしていたんですね。
 財布を他の場所に置いてきてしまったので冷やかしに行ったようなものだったんです。と、横でセミナースタッフののだ先生たちが騒いでおります。
 なんでもSF初心者(19才、女子大生)の人がいるので、みんなで本を買い与えているのだそう。

「みんなあ、聞いてくれえ! イタリアのジェノバから来たマルコくんだ!」
「こいつはなあ、おっかさんに会うために、ひとりでここまで来たんだ」
「んだが、お金が底をついちまったそうなんだ。可哀想な話じゃあないか」
「いよっし! わしは500だそう」
「おれは1000だ」「おれも」「俺も出すぜ」
 帽子には次々とお金が投げ込まれ・・・・。

 という『母を訪ねて三千里』の1シーンを思い出してしまいました。
 みなさんが、そのSF初心者の方に買い与えた本というのは既に50センチを越える高さになっていました。ラインナップは? と、見てみますとこれが『ハイペリオン』やアシモフ、ニーヴン、ディレイニーは当然として、『最後のユニコーン』やら『星界の王死すとき』なんてのまで入っているという実に渋いラインナップ。
「あなたもどう?」
 とのだ博士に誘われたんですが、大ネタはもう出尽くしていた上、財布を置いてきたので、むうと考え込んしまいました。やはり、財布をとってこようか、と立ち上がろうとしたとき、いきなり横から、じゃあこれも読んでね!と、手が伸びてきました。振り返ると、そこには意外とお若い男性の方が。出された本というのが・・・・
「おお、『パササイト・イヴ』ですね」
「ええ、それは駄目でしょう」
「いやあ、結構面白いですよ」
「そうっすね。生理的嫌悪感を覚える描写や、細かい科学者があれこれするとことかはいいし」
「でも、SFじゃないよう」
「いやいや、SF史的には重要な作品といえますよ」
「そうそう。なんでミトコンドリアが緑色と思われてるか分かるし」
「んーと、この本は、0円ですね」
「じゃ、入れちゃいましょう」
「・・・・はい。あたし、読んでみます」


 書きながらホントにこんなこと言ってたのか不安でございます。
 うろ覚えなのであります。
 ですがですが、前後を思い返してみるに、やはり言ってたはずだと思うのです。

「SFじゃない」
と。


 あれからちょうど一年。

 ああ、それにしても今思い返せば、まだ純真無垢なSF少女を俺色に染め上げる千載一遇のチャンスだったのです。こんな貴重なチャンスを逃してしまうとは、私はなんと愚かだったのでしょう!! 時よ! 時よ! もう一度。

 その場にはありませんでしたが、私ならば、19才SF初心者美少女(はにかんだ笑顔が可愛い♪)にすすめるのなら『グリフォンズ・ガーデン』、と行きたいところであります。


--------------------------------------------------------------------------------

5/6 SFセミナー その3 ぐったいみ
 ガイバーおたくで、高貴なる人外むすめ萌えの中道さんのセミナーレポ、かなりの力作であります。オススメ。


 1ヶ、750円と高価でしたが2回購入しただけで、ちゃんとTai制服版が手に入りましたぞ! ふふふふ。

 去年のSFセミナーのお話でございます。
  池上永一 先生と鈴木力さんが壇上で小説『レキオス』のサマンサというキャラクターのことで盛り上がっていたときのことです。会場でなにやらザワザワ、ザワザワ。
 池上先生はいよいよノッテ来て、下半身丸出しの凶悪な科学者サマンサの魅力をとうとうと語っておりますが、わたくし、気になって会場の方も見ておりますと、どうもヒラマドさん達が、壇上の先生達のトコに飲み物がないのが気になってそのことを話し合ってたらしいのです。確かにあの調子でしゃべってたらのどが渇くに違いありません。と、代表してグループの中の一人が立ち上がり、スタッフのひとりにその旨伝えに行きました。
 まもなく。
 スタッフの方が先生達のテーブルへ水を置きに現れました。
 水がそっと置かれます。
 とんとん、と。
 しかし、池上先生は水を手にしません。とどまることなく、サマンサがサマンサがとお話になっておられます。
 のどが渇いていたのは鈴木さんの方だったのです。緊張して、少し声にビブラ−トがかかってたくらいです。水が届いたのを目にするとすかさず、手に取りがぶがぶっと飲み干します。
 池上先生は調子に乗ってサマンサに踏まれてみたいみたいとおっしゃられ・・・・
 水を飲み干した鈴木さんは、コップをテーブルに置くと同時にひとこと。
「マゾですか」

 一瞬、会場が静まったように思えもしましたが、いや、まことにもって絶妙のタイミングでございました。雑誌のレポートでは、このようなことは省かれてしまうでしょうし、ましてやわたくしのレポートなぞでは、偶然と必然が巻き起こしたあの一瞬のすばらしさを語り尽くせるはずもございません。
 ですから。
 SFセミナーにいきましょう、みなさん!
 生で見るのです!


 昼の部、終了の後はKさん、中道さん、Hさんと食事をとりました。Kさんはそのままお帰りになりましたが、残った我々は歩いて深夜の別会場を目指しました。遠かった・・・・。地図も縮尺が、だいぶ無茶なのでして・・・・。始めての人はタクシー使った方がいいかも知れません。30分近く、歩きました。会場に向かう途中、まだまだSF初心者なんですと告白する、中道さん。一計を案じたえんじは『愛しのヘレン』をとても恐ろしいサイコサスペンスであると吹き込むのでした。
 発端は『たんぽぽ娘』でしたが、あれも冷静に考えてみると、もんのすごーく怖い話ではありませんか。・・・・ねえ。


 会場の古めかしさにはちょっと、驚きました。
 映画に出てきそうかも。東京の真ん中にこんなところがねえ。

 と、本編に入ることなく、次回「博士による、美少女調教教室」に続くのでありました。すまぬ。


--------------------------------------------------------------------------------

5/5 SFセミナー その2 暴走小説家!
 今回のレポートはメモも何も取らず記憶に頼って書いています。
 うそ、間違い、大げさすぎ等の苦情は掲示板もしくはメールで、ご連絡下さい。

 と、前置きしましたのは、微妙なニュアンスの違い等がいろいろ問題を起こしそうだからでございます。


 さて、いよいよ昼の部、後半戦。
 と、その前に休憩時間でございます。
 買い出しに出かけてエネルギーを補充。
 戻ってきて、今度は会場で本を売っているガイナックス・武田先生のとこへ行きました。早速、『のーてんき通信』を買って、サインを入れてもらいましたが、その際、おそるおそるお尋ね申したのであります。
「・・・・ところでSF大会のオープニング・アニメはその後どうなったんでしょうか」
「んー。まだ出来とらんねえ。赤井(孝美)くんに言わせると、SF大会は、次のSF大会までがSF大会なんやて」
「今年は7月開催ですから、もう来月が〆切ですね」
「そうやねえ。間にあうんかねえ」
 わっはっは! ・・・・みたいなことでございましたよ。
 会話そのものはうろ覚えですが趣旨としてはこんな感じでした。



15:45サンコマメ
【立ち上がれSF新レーベル! 編集者パネル】出演/角川春樹事務所 中津宗一郎、徳間書店 大野修一、祥伝社 保坂智宏、早川書房 塩澤快浩  司会/東京創元社 小浜徹也

 随所で語られていますが、小浜先生の「ところで社長はお元気ですか」の問いとその受け答えには笑ってしまいました。みごとなツカミでした。

 あの『サムライ・レンズマン』はもともと角川書店での企画だったという話にはびっくり。

 徳間書店、大野先生の「『ふたりエッチ』『ベルセルク』が同じ雑誌に載りながらどちらもベストセラーになっているのだから、小説も、と意識してレーベルの壁というのを薄くした」という発想はなるほど、漫画の担当であった方、独特の見方で、面白うございました。『SF』と冠されなかったのはそういう訳だったのです。
 「なんで、あんなに分厚いのか、とかいろいろ言われてます・・・・」などともコメントされてましたが、結局、分厚さの理由については明かされませんでした。


 ところで!

 他の方の解答にもなんどもなんどもうなずきがら、話を聞いておられたハルキの中津さんはとてもキュートでした。SFもの婦女子の心をギュッとわしづかみな感じ。



17:00ヨンコマメ
【小説の可能性を求めて】出演/奥泉光 司会/鈴木力
 昼の部ではこれが一番楽しかった!
 しかし、ううむ。
 前年に引き続いて、またも暴走する語り手を引き当ててしまった鈴木力さん。がんばれー! がんばるのだー!!

 『グランド・ミステリー』をぱらぱらとめくってこういう人だろうなと奥泉先生に対してある程度のイメージをもってましたが、そんな想像とは全然違う人物でした。パワフルにしゃべりまくる上、会話の端々にウィットも芸もある作家で、驚きました。昨年の池永先生と戦わせたらいい勝負をすると思います。

 『グランド・ミステリー』は2段組ハードカバーで600ページ近く。しかも漢字がほとんど開かれず、どの2頁もほとんど改行無しという見るからに手強い小説。内容も海軍大佐達が出てきて、真珠湾攻撃が云々というがちがちのしろもの。
 作者も『鳥類学者〜』を見てから、こっちを読んだらびっくりするでしょうね、とおっしゃっておられましたがさもありなん。
 『鳥類学者〜』は、私に言わせると、竹本泉キャラがそのまま成長して30代になったかのような女性ジャズピアニストが、大戦中のドイツへタイムスリップして『バック・トゥ・ザ・フューチャー』して『アヌビスの門』するというすちゃらか冒険ロマンもので、文章も語尾に「♪」が出たり「下手」を「ターヘ」と言い換えてみたりと全くの別モノ(一人称を多用してますが、ものすごくうまくまとまっているし、板に付いてます。)。

 と、2作品でこれだけ違うのですが、これはもう毎日文体のことばかり考え、小説も筋立て等2割、文体8割で考えているという作者ならではの技ですな。
 『鳥類学者〜』に独特の文体を作り出したその影には、サイン会に男しか来なかったという悲しい過去もあるそうですが、奥泉先生は博学! 美形! ウイットに富んだ会話! と、ちょっと許しがたいほどの好人物なので、女性陣はお近づきになるためにも、もっともっと奥泉作品を読むべし。SFもたくさん読んでらっしゃるようで、SFよりの人は話もしやすいかも、ですよ。

 セミナーの中では「小説の特徴(特権)は、自在に時空を行き来できることにあり!」という話が再三に渡って出て参りました。これも非常に納得のいくもので、『鳥類学者〜』を読んでるときに、始めは一体いつの間にタイプスリップしたのであろうかと、自分の頭の悪さを呪いながら読んでたのですが、これはアクロバティックな文章で、目眩のような効果を起こそうという作者のテクニックにからめ取られていたのですなあ。うううむ。見事でゴザル。
 特に後半は1人称と3人称が、めまぐるしく入れ替わるのに、大変読みやすく、文体こそ! と豪語する作者の離れ業が存分に、しかも、お気軽お手軽な気分で楽しめてしまうという。
 もう、ここまで来ると何と言っていいやら分かりません。すごいですのう。

 インタビュー中は奥泉先生がダーッとしゃべりまくって、はっと気が付いたように「まだしゃべって大丈夫? じゃ、続けるね」というシーンが何度も見られました。こういうのはやはり、生で見ないと駄目ですね。
 ホントに充実した貴重な時間でございました。

 先生の次回作は『群像』に載るとのこと。読むぜ!!


 最後にひとつ。
 インタビューを見ていて、いつも思うのですが、のむのむさんや鈴木力さんはほんとに入念に事前準備を行っていますね。細かなインタビュー記事や作品のほぼ全てにちゃんと目を通しておられる。あれにはいつも頭が下がります。
 結局、『鳥類学者のファンタジア』は半分しか読めなかった私は大反省(高橋さんから、「去年もそんなこと言ってたでしょ」とのツッコミが。)でゴザル。



 次回は、去年のセミナーのことも交えながらいよいよ、深夜のSFセミナーについて紹介するのだ。


--------------------------------------------------------------------------------

5/4 SFセミナー その1 間違いではない! 間違いであっても! 編
 まず告知。アダム・ウォーレンの画集発売は延期になったとのこと。それだけのために即売会に行こうと思ってた人は要注意なのだ!



 SFセミナー当日は、もう、ものすごい余裕を持って家を出たんです。
 で、コンビニでお金をおろそうとしたら、おろせない! じゃあ、って他の銀行へ行ってみたら、やっぱり閉まってます! 郵便局? これもしまってる! 駅にはキャッシュコーナーがありますが、私のカードでは使えない! んがーーんっ!!
 手持ちの現金でも会場まで行くだけは行けそうなので、一瞬、TさんとかCさんにお金を借りることや、身売りしてスタッフの手伝いをすることとかぐるぐる考えてしまいました。

 結局のとこ、郵便局の本局が開いてたので、お金をおろせましたが、聞くとこによると、私と同じようなひとがいて、ホントに身売りをしたらしい。しなくて良かった・・・・。

 ちなみについでにその近くの古本屋に行ったら、たまたま(!)『魔法使いTai!』が全巻あったので買ってしまいました。

 電車の中では、懸命に読書。『鳥類学者のファンタジア』、中盤まで。
 バタバタして、結局、ぎりぎり13時ピッタリに到着しましたー。


13:00ヒトコマメ
【SF入門というジャンル】出演/巽孝之、川又千秋、牧眞司、小谷真理 司会/野田令子

 早川から出た『SF入門』をネタによもやまばなし。
 その後は、これまで日本で出版されたSF入門書をスライド紹介するという企画でした。
 ネット上では『SF入門』に対して、あの表紙はないでしょう! とか、どこが入門書や! といろいろ不評でありましたが、あれはアメリカ流の、書き手側に立った入門書だからああいう形になったとのこと(表紙はあれでも、少年少女向けということらしいんですが、それはどうでしょうか。)。
 初心者向けには、既に姉妹編の『SFハンドブック』があるからこういうのを出したということなのです。

 セミナーで強調されたのは、作家側の意志に乗っ取って自在に書かれたということが如何に大切であるかということでした。確かに、森奈津子が書く『アンドロ羊』の解説文なんてのは聞いただけでも楽しそうですもんね。

 こんな話がある、といって巽先生が紹介されたのはあの筒井康隆先生が昔、雑誌に書いたSF紹介文のこと。名文だったんですが、そこでは「ベスターの『宇宙船ビーグル号』」と書かれてたのだそう。正しくは、ヴォークトです。しかし、文中ではベスター、ベスターと繰り返される。これは筒井流のジョークか? それとも何か含みがあるのかと思ったら、どうも本気で間違えてたらしい。
 で、その文が単行本に落ちたとき。
 直ってるかと思ってチェックしてみたら、直ってなかったそうなのです。何故と問うに筒井先生曰く、儂の間違いは文学史的にも重要な意味を持つもんじゃ。一度この形で出した以上、間違ったからというて、直す訳にゃイカン! これはこのままじゃ、とおっしゃったということで。
 確かに、あの筒井先生がベスターとヴォークトを間違えていたというのは興味深い事実ではあります。

 で、結局、巽先生が何を言いたかったのかと申しますと、『SF入門』の紹介文には、実はあらすじに間違いなんかもあるんだけど、それはそここそが重要なんで(作家の芸を見せる場としての『SF入門』なので)これでいいのだということなのでした。
 そーだったのか!
 ところで、どこが間違ってたのでしょう。

 他には原稿回収に苦しんだ小谷先生の話などが楽しゅうございました。
 友成先生に〆切ですよー、大丈夫ですかーといってるのにいつまで経っても原稿が届かない。明日にはフィリピンだかマニラだかマレーシアだかとにかく外国に行くというので(今、見たら、インドのボンベイでした。)、電話、FAX等々あらゆる手段をとっているのにやっぱり駄目。もう、出してくんなきゃ、この原稿落ちちゃいますよ! とFAXを送って、あきらめて自分で書き始めたところ、夜中になってぴがーぴがーとFAXが送られてきたのだそうで。
 む? と見てみると、これがとてつもなく汚い字で書かれている友成先生の原稿。とほほ、と思いながら塩沢編集長にこれを渡し、渡された塩沢編集長は、夜中に泣きながらパソコンに打ち込んでいったのだそうであります。

 これに限らず、ほんとに原稿集めが大変だったそうです。

 そして最後に紹介されたのは『ミラーシェード』にとりつかれた男の話。
 その男性は、編集者かなんかだったと思うんですが、『ミラーシェード』には自分の考えていたビジョンと同じものが入ってるので、大興奮してアンソロジーに参加された作家にサインを求めて回ったそうです。
 後一人でコンプリートだぜい! と男はにやりと笑って小谷先生に実物を見せたってことです。ここまでの説明もだいぶ長かったんですが、オチは「『SF入門』には余白が多いといわれますけど、実はサインを貰う為のものなのです。53人は書かれていますので、みなさんがんばって集めて下さいね♪ 会場内でも神林先生、大原先生のサイン入りで販売してますよ」
 とのこと。

 高橋さんはこれを本気にして「うーむ。大原先生は最近、SF大会とか来ないし、この会場販売分を買うだけでずいぶん楽になるよなあ」と悩んでおられましたが・・・・悩みすぎで、最後の一冊は他の方に奪われてしまったのでした。


14:15フタコマメ
【かめ、くらげ、たぬき、北野勇作】 出演/北野勇作 聞き手/尾山ノルマ
 ううむ。
 ネット・レポートは既に有名な安田ママさんや谷口さんのトコに詳しいのが出てますので、省略。
 ただ、ひとつ。
 年収200万円です、との話には本当に驚きました。ちょっと前に野尻抱介先生も現在の年収が300万円とあかしておられましたが、あれにも大変ショックを受けました。
 印税や収入の計算については、翻訳家の古沢先生が同掲示板、4月26日のとこに書いておられますね。
 お金の話はとても大切なこと。気になります。
 とはいえ、この3人が3人とも、もちょっと年収が増えて欲しいけど今の生活は楽しい! という趣旨のことをおっしゃっておられます。
 ちなみに、ジャンルが変わりますが、造形家の東海村原八さんは、ざっと年収500万くらいだととのこと。多分、これはかなり多い方に入るのではないかと。海洋堂のパワードスーツを造られた方です。