本ページでは皆既日食で見られるちょっとおもしろい現象やおもしろい観測方法を紹介します。

温度を計ろう

日食で太陽が欠けていくと、あたりはどうなるでしょう。

辺りが暗くなる....はい、正解です。で、暗くなる、というのは太陽のエネルギーが地表に届かなくなる状態です。と、なると...温度が下がるのです。

1999年の真夏の日食では、私はトルコのシバスで見ました。この地域は高原地帯で比較的温度は低いのですが、それでも日食の始まる前は33度ありました。そして、皆既の直前では28度まで落ちました。

さて、温度の計測方法ですが、必ず日陰で、かつ、地表からある程度離れたところで計測しましょう。(百葉箱のことを思い出しましょう)簡易な方法では、日傘の内側に温度計をつるす、という方法も可能です。

三日月な木漏れ日

木漏れ日というとなかなか風情のあるものですが、部分食中の木漏れ日はかなり変です。というのも、木漏れ日の形が、太陽と同じように欠けているのです。

実際に木が無い場合は、麦藁帽子なども使えます。白い布に投影して楽しみましょう。また、事前に厚紙に「1999.8.11. Turkey Eclispe」などと穴をあけておいて、写真を撮るのも良い記念になるでしょう。

思ったよりも暗くなるぞ

太陽が完全に隠れてしまう皆既日食は、一般に思われているよりも暗くなります。部分食の途中で金星などの明るい星が肉眼で見えてきます。そして、皆既の最中は、例えばシャッターダイアルの文字や、液晶表示の文字が見えなくなるほど暗くなります。

特に人間の目は、明るい所から暗い所に急に移動すると目が暗闇に慣れていない(瞳孔---目の絞りが開いていないため)ため、皆既のように急激に光りがなくなる状態に追随できず、そのため余計に見えないのでしょう。

全周の朝焼け?夕焼け?

太陽が沈む時、西の空は晴れていれば夕焼けが見えます。同様に、太陽が昇る時は東の空に朝焼けが見えます。

皆既が近づくにつれ、地平線の全周が、朝焼け・夕焼けと同様に赤く染まります。これも、空に有る黒い太陽と同様に非現実的な、非常に不思議な光景です。でも、さすがにじっくり眺める余裕はありませんね。

添乗員と現地ガイド

さて、日食のツアーとなると、大手旅行代理店の場合は添乗員さんと現地のガイドさんが付く場合が多いです。この場合、添乗員さんもガイドさんも、お仕事として、「日食が見たいよ〜」と騒ぐけったいな人間を相手にするわけです。

添乗員さんの場合は、最近は特定目的に絞ったツアーも多々あり、その上で今までの写真やビデオもあるので、「あ、こーゆーツアーもあるんだ」程度の認識で来られます。それよりもツアーを無事進行するための手順確認でほとんど頭いっぱい状態です。お仕事なんだから、当然ですが。

現地ガイドさんの場合はもっとわかりやすく、良くて「まぁ、酔狂な」というところでしょうか。何でわざわざ日食を見に来るか、というのが理解できない場合が多いです。そりゃ、まぁマニアじゃないのだからしょうがないです。

で、こういった、特に天文に興味の無い人たちの反応が一番おもしろいです。特に事前の知識が無い方が、感動が大きいようですね。周りのマニアに感化されてしまう部分もあるとは思いますが。こうした人々の興奮状態を見るのも、皆既日食の楽しみでありますね。

騒ぐ動物や鳥

皆既の瞬間が近づくにつれ、動物や鳥が騒ぎ立てます。特に鳥がぎゃーぎゃー騒いだり、鶏が朝と間違えて鳴きだしたりします。時ならぬ夜の訪れにより、パニックになってしまうようです。中には鈍感なのか、平然としている動物も居ます。

もっと騒がしいのは...

もちろん、一番騒がしい動物は、人間でしょう(笑)。

なぞのシャドーバンド

皆既の直前、無数の黒い影が地表を走るのを見る場合があります。水深の浅い、きれいな水たまりにさざ波がたつと、そのさざ波を映して、水たまりの底に黒い影が見えますよね。ちょうどそれと同じような黒い影が動くのを見れる場合があります。

シャドーバンドを観測するには、白い布を地面に広げておくと良いです。もちろん、Tシャツの無地の部分などで十分です。

このシャドーバンドはまだ原因がわかっていません。皆既日食の時に見られる不思議な現象です。

戦いおわって光も戻り、これであなたも日食病!

さて、興奮の皆既は第三接触のダイアモンドリングで終わり、あとは呆然とした人達が残る....というのが皆既日食のパターンです。

しかし、なかなか「いやぁ、一回見たから、もう満足」という境地に達する人は少ないようです。何とかもう一回見れないか....ということで、早くも日本へ帰る飛行機の中では、次の日食のスケジュールと観測地の話が出てきます。

このような皆既日食中毒状態を俗に「日食病」と呼びます。

では、次回の皆既日食が晴れますように...。

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