
そもそも、皆既日食って何?。そして、何でわざわざ海外までそんなもんを見に行くの?。と言った話を紹介します。
日食を聞くと、想像する事は人それぞれでしょう。私の場合は古い映画にありがちなパターンを想像してしまいます。
「南の島。人外魔境を進む探検隊は、原住民に捕まり、神へのいけにえにされてしまう。あわや、危機一髪という時、皆既日食が起こる。右往左往する原住民をしり目に、脱出する探検隊....」
あまりに使い古されたパターンですね。しかし、実際の皆既日食を見たら、原住民が慌てふためいてしまうのも理解できます。
日食は単に太陽が見えなくなるだけではなく、日頃我々が見ることができないコロナやプロミネンスといった、太陽周辺の光景を見ることができます。困ったことにこれらはビデオや写真ではその美しさを完全に再現しきれていません。実際に肉眼で見ること...日食の美しさを知るためには、自分の目で見ることがが最も大事です。
また、数年に一度しか起こらず、起こっても最大6分程度、場所も地球上で極めて限られている....という希少性の要素も人を惹き付けますよね。美しさ・珍しさ、そして太陽がだんだん欠けていき時間経過とともに日常では見ることができないものが見れる、というスペクタクル性、それが皆既日食の醍醐味と言えましょう。
日食は、月が太陽を隠す現象です。
と、書くと簡単なのですが、実は色々な要因が積み重なっている現象です。
まず、太陽の天球上のみかけ上の通り道、これは惑星の通り道である黄道です。黄道は星占いで有名な黄道12星座でご存じですよね。この黄道に沿って月も動いてくれれば、話は簡単です。もし月が黄道に沿って動いてくれれば、ほぼ月に一回、新月の時に日食が見れることになります。
しかし実際は、月のみかけ上の通り道は黄道ではありません。これは白道と呼ばれ、黄道に対し約5度の傾きがあります。この白道と黄道の交わるところに「たまたま」月と太陽が居合わせると、日食が起きます。
また、皆既日食は、月が太陽を完全に隠す現象ですが、これは地球から見た月の大きさと、地球から見た太陽の大きさが「たまたま」同じくらいなので起きる現象です。皆既日食は地球上でも珍しい現象ですが、銀河系においても珍しい現象であると言えましょう。(もし銀河系内の地球以外の惑星に在住の方で、「うちの星でも日食が見れるぞ」という方はぜひ筆者にまでご一報ください)
月が太陽を隠す現象が日食ですが、いくつか種類があります。月が太陽の一部分を隠すのが部分日食で、これは皆既日食に比べて広い地域で見ることができます。(図では説明のため、黒い月を出していますが、実際には写真の通り月の影は見えません)
また、月が太陽を完全に隠す位置関係にありながら、月の見かけ上の大きさが小さすぎて、月の影の周囲から太陽の光が漏れ出す日食を金環食と呼びます。

そして、月が太陽を完全に隠す日食を皆既日食(Total Eclipse)と呼びます。
部分日食も金環食もどちらも珍しい現象です。しかし、天文現象としての美しさは皆既日食がずば抜けています。