ピグリ通信第39号(2003.1.28発行)


「ショウショウ理論」みんな聞いた?

アデランテです。1/26の西武線ワークショップに行って最近話題の「ショウショウの話」を初めてちゃんと聞いてきました。トラカレ生ショウショウの色々な話題のうち、今回は「言語習得におけるパターン認識」と「言語構造の推定による習得の障害」とでも言うのでしょうか、そんな話でした。僕なりに要約すると、 《パターン認識》 最近の言語の研究は主に言語学者以外によっての研究が目覚しい。コンピューターに言葉を言わせる研究では、当初膨大な「単語」「意味」「文法(構造の法則)」を入力することによって試みられたが見事に失敗。その後「人の習得プロセスのモデル化」という視点で研究が進む。具体的には「どのような状況で」「どのような発言がされるか」という対のデータをあらゆる状況を想定して入力する。更に与えられた膨大な「状況と発言の組み合わせ」データから相互の「共通性」と「差異」を抽出し、そこからコンピューター自体に言語パターンを認識させるというもの。現在の能力として4才程度の言語能力を持たせることに成功している。 《推定の障害性》 この部分はショウショウの仮説。Hippoで言葉を習得するのが早い人の特徴として「何も考えてない」ことを上げられないか。通常、人は現在起こっている事柄を論理的に説明しようと試みる。言葉でいえば、交わされている音、会話から言葉の意味、構造を推定しようとする。この行為自体がパターン認識の障害になっており、従って推定を試みる習慣の希薄な人こそがパターン認識による言葉の自然習得を早期に達成させるのではないか。 いかがでしょうか。僕にはこんなふうに聞こえたのですが、参加した皆さんはどう解釈しましたか?さて、なんでショウショウの話が今必要なのでしょうか。ショウショウが話してくれた方法は目新しい手法ではなく、今までHippoが実際に取り組んできた方法ですよね。(ショウショウ自身もそのように話していましたが。)でも言葉にして話してくれたことで今までの漠然としたイメージが、明確になった気がしませんか?「私達は常日頃何をやっているのか」を再認識する良い機会になったと思いました。 「話せてしまえる」とは膨大な「音と場の対の経験」からパターン認識によって無意識に口から場に応じた自分の意志を音にすることができるということではないでしょうか。つまり背景にある「音と場の対の経験」をいかに濃厚に重ねていくかが「言葉の自然習得」にとって重要かということが言えると思います。結局は「CDをいっぱい聞く」「ファミリーにたくさん出てたくさん話す」「間違いを気にせず自分から声を出していく」という常日頃耳にするところに行き着くのでは。

私ももっとワクワクドキドキした〜い!

せっちゃんです。西武線ワークショップではいつもパワフルな井内わかちゃんの孫のことばの発見などもあったりよ!1才8ヶ月の孫のはるなちゃん。お母さんが「その座布団は濡れてるから座らないで!隣の部屋のストーブの前で乾かしといて」なんていう言葉にもちゃんと反応してその通り動いてるんだって。すごいね。でも、まおちゃんも何でも分かってるもんね。私も子供が産まれたら、どんな風に言葉が出来ていくのか間近で見られるので楽しみです。あと、今回思ったことはやっぱり音を貯める、出すってことかな。最近のファミリーはみんな少しずつ自分の話したいことを話し始めているのがすごい!話したいことがある時って音がたまっていると音が寄ってくるような気がするよね。私なんていけるかななんて話し始めたのにあっという間に終了なんてことも多々あるけど、やり始める一歩が大切かななんて思ってます。 なんだか最近個人的に思うのは私も「止められても話し続けた〜い!」って感じのワクワクドキドキするような体験したいのよね。えっ、刺激的な生活から離れてる!? 交流とか受け入れとか崖っぷちに立ったときに言葉も育つし、相手の人と分かり合えたときは最高だよね。でも、それがヒッポの醍醐味のひとつと思うんだ。ということで早速2/15〜16の清瀬JICEの受け入れを申し込もうと思っています。一緒にどう?締め切りは2/3まで。受け入れまだの人もぜひ一歩を踏み出してみて!出産後いつからできるか分からないけど、1週間とか1ヶ月とか長い受け入れにも挑戦してみたいと思っています。