ファミリー開設の大冒険  ―決意編―

(マンモがファミリーを開設するよ!やったね。フェロウ回覧より抜粋です)

!Hola! マンモです。 このたび、自分のファミリーを開設しようと心に決めました。 今の想いと、ここにいたるまでを、ちょっと振り返ってみました。

入会して6年、ずーっと楽しくヒッポをやってきた。ヒッポには、いろんな切り口 があるけど、場に出れば出るほど、どんどん自分との境目がなくなっていく。ファミ リー、地域ミーティング、本部のワークショップ、海外交流、受け入れ、青少年、イ ヤーロング、そして、一番遠かったはずのトラカレと世界ヒッポも…。どこを切って もヒッポの全体があるんだよね。ところが、「フェロウ」というものだけは、いつま で たっても自分とは別枠の所にあった。 (入会2年目に開設届を書いたにもかかわら ず…) そんなわたしがフェロウをやってみたいと思うようになった。

Por que?――― ひとことで言うと「フェロウをやりたくなるような環境に い たから」。いつの間にかフェロウになる事と、自分との境目がなくなっている事に気 づいた。それは、この2年の間にみつけてきた事がたくさんあったからだと思う。

大きなきっかけは、おととし(’99)の「夏スペ」だった。人物交流で取手とつくば に 呼んでもらった。よその地域に一人で出かけるのは初めての冒険だったし、その時 「私のWhat’s HIPPO?」をたくさんの人に聞いてもらいながら自分でも ま た見つめなおす事ができた。思いっきりヘボヘボの講師だったんだけどね、とっても 暖かく受け止めてもらえて嬉しかった。

一方で、その年の4月から息子の冬馬の小学校で、ヒッポの活動をする事になっ た。クラブ活動として年間30回をやり通した。学校の様子もよくわかっているとい う事もあって、中心的に動いたけど常に中途半端な自分を感じていた。その時は何な のか分からなかったんだけど、今思うに、それは開設コースでフェロウ役をやるみた いな感じ――― 作り手としてはすごく楽しいんだけど、なんだか、すべてセッティ ングしてもらった上に乗っかっていて、何の責任も負わなくていいのよ、みたいな… でも、いずれにしても私にとっては貴重な貴重な経験だった。

上のふたつの事がきっかけで、私は多くの人と出会ってつながれた。と同時に「地域を作る」事にも知らず知らずのうちに関わっていたんだよね。

そう、「フェロウをやりたくなるような環境」って、西武線のフェロウ達、そして こ の西武線という地域そのもの。それは開設コースに出て、みつかった事なんだ。

これまでわかちゃんにくっついて出かけていく先々で、たくさんのフェロウとお知 り合いになれて、しかもどの人もきらきらと輝いている、あこがれの的だった。だけ ど、その人の背後にある地域までは見えてこなかった。開設コースにいろんな地域か ら集まって来たメンバー達と話す内に、「へえ…地域によってこんなに違うんだぁ」 と いうような事が見えてきた。 だからって、西武線がすばらしい地域だと言うんじゃない。周りの人が思っているほ どすごいわけでもないし、ヘボい部分もいっぱいあるってことは西武線にいる私達が 一番よく分かっている。ただ、今日まで私が楽しくヒッポを続けてこれたのは、間違 いなくこの環境にいたからだ。

いつの頃からか、地域ミーテイングに出るのがおもしろくなり、フェロウたちに会 えるのがとても楽しみになった。地域作りの最前線の話題は、いつもわくわくする。 地域合宿の準備やワークショップ作りをしながら、常に中心にあるのは言葉と人間の 事。そこだけを見ているのが心地よかった。ただ、私はどこまで行っても「メン バー」。人によっちゃ、お気楽な立場だから楽しいのよって思うかもしれない。でも 西武線のフェロウたちは、そんな事一言もいわず、いつも平らに受け止めてくれる。 純粋にヒッポを楽しむ事だけに向かえる。もちろんその時々で大変な事はあるんだけ ど、それもみんなのいる所で吐き出してしまう。泣いたり笑ったり怒ったり、ミー ティングもとてもドラマチック。そんな居心地のよい環境の中で、私はのびのびと育 ててもらっていたんだなあって思う。

 …で、「フェロウになろうと思ったのはいつ?」…と聞かれても、「いつの間にか 知 らないうちに」(笑)…って答えるしかない。さやの紙芝居じゃないけど、“なりたい な”、“やっぱりできない”の間を行ったり来たりしていたこの2年、徐々に“なり たいな”の方が大きくなってきてた。ある日、開設コース仲間の桜井チェリーと話し ていてふと、もし明日までの命だって分かった時、一番後悔するのはフェロウになっ ていない事かも知れないと思ってしまった。(Ahaha!) 開設コースを体験しな ければ、フェロウのハードルがこんなに低くはならなかっただろう。たくさんの嬉し い仲間ができたから!  夢が夢で終わらないのがヒッポ。――― それが、この2年で私が見つけた一番大 きなことかも知れない。

さあ、どんなファミリーを作ろうかな?わくわく…これから先、自分がどんなプロ セスをたどってファミリーを立ち上げるのか、すごく楽しみ! きっと私の周りの人 達も一緒に楽しんでくれると思う。                 

   (以下、―旅立ち編― に続く…)

        小目谷照美(マンモ)/東京 西武線地域/いのうちアチャヘF 

2001年9月