韓国でBassing! 1999


   3月20日(土) 韓国・密陽江「南浦里」 くもり、水温7度



  遂に来ました! 韓国でのBassing。 

    「Bassing in KOREA」の韓国語サイトにお越し頂いた、

  韓国「嶺南バス連合」(すごい名前!)の権さんと韓国でBassingをすることになった。

  本当はソウル近郊でやろうと思っていたのだが、僕のスケジュールの関係で密陽を本拠地とする

  権さんの案内を受けることになった。

  ちなみにこの密陽。ソウルからは南東に500kmくらい、釜山から北西に100kmくらいの

  田舎町である。

    

  韓国南地域のBasserの間では「洛東江」という川が有名なポイントで、

  今回の密陽江はその洛東江水系の川。なんと68cmまであがっているらしい。 

  事前に権さんは「韓国のフロリダと思ってくれ」なんて大袈裟なこと言っていたが、

  はたしてどんな所やら?

  ただ韓国は日本より緯度が高く、春の訪れも遅いのでこの時期はまだ冬のパターンであろうと

  予想されたので自宅から携帯用の(安物)スピニングロッドを持って行くことにした。



  前日、近くの都市で仕事を終えた僕は権さんとの待ち合わせ場所である国鉄・密陽駅には

  汽車で行き、そこで権さんと合流して早速「密陽江」の南浦里というポイントへ行った。

  ここは昨年もランカーバスがあがっており、十分期待できる所とのこと。

  いつもは流れもなく穏やかなところらしいが、一昨日から雨が降り、その影響で増水して

  ワンドはすべて流れの中に埋まり、水温も急激に落ちてしまったらしい。

  天気も悪く、かなりの悪条件。



  権さんは一家(本人、奥さん、中二の息子さん、中三の息子さん)でBassingをするのだが

  この悪条件で本人と、中三の息子さんだけがやることにした。

  彼らのリグはテキサスリグ。

  ロッドはFenwick,G-Loomis,Berkley、リールは主にスコーピオンを使用していた。

  韓国ではまだBassingが一般化していないので道具は高いが権さんはボートまで持っているとのこと。

  相当な重傷である(笑)

  僕は前述のように携帯用のロッドで「韓国でも常ってやるか?」と思っていたのだが、

  ここ密陽地方で常吉はどうも「邪道」に分類されているらしい。

  それというのもここら辺はバスの個体が大きいので(40UPはザラ。平均で40の後半らしい)

  ヘヴィーなタックルで攻めるのが正攻法らしく、ラインは14£以上のフロロを使用した

  テキサス・リグが多いらしい。

  
ということで「郷に入っては郷に従え」。

  権さんの好意で僕にG-Loomis & Scorpion1500を貸してくれたので、

  テキサスをリグったが反応なし。

  で、やっぱり常るがこれも反応なし。



  ここ南浦里でのポイントは川の真ん中あたりのブレイクらしいが、

  こうも流れがあっては難しいし寒い。

  仕方なく、結局中断して近くの「Bass Land」というショップに行く。

  ここは嶺南バス連合のメンバーがオーナーで、ちょうど、

    翌日が嶺南バス連合の例会日とあって、

  メンバーが集まって来ており、いろいろな話聞く事が出来た。



  このショップにはルアー関連の商品が結構あるが皆高い。

  ゲーリーのグラブやらZOOM、はては村上常吉ワームやクリンクルカッツまであったが

  大体日本の1.2倍程度。

  Megabassや Lucky Craftのルアーも無造作に並んでいが、これもめちゃ高。

  Dog-X,Deep-X,Live-Xは日本円で3000円くらい。

  サミー、ステイシーは2000円くらい。

  日本じゃ欲しくても売っていないので買おうかと思ったがあまりにも高いので諦めた。



  ロッドやリールは可哀相なくらい種類が少ない。

  特にベイトリールは韓国国産は性能が悪いらしく、日本製への信頼感が高いがなかなか

  手に入らないようだ(釣り具の「ポイント」が進出しているが田舎町にはまだない)。

  ロッドの種類も少ないのだが、まだリグによってロッドを使い分けるということが

  それほど一般的ではないらしく、パワーを重視しているようだ。

  ただ、日本向け(どこ向けか分からないが)に輸出しているブランクに国産のグリップを

  付けたロッドがあったのだが、これはそこそこ良さそうだった。



  そんなこんなで初日はこれで終わり。

  3月21日(日) 韓国・密陽江 真珠養殖池



  今日は、嶺南バス連合の99年第一回の例会。

  場所は真珠養殖池と言う密陽江のワンドのひとつで池のようになっている場所。

  かなり有名なポイントらしく、へら師やら週末バサーやらが多い。

  しかし前日までの雨のためか、道や土手はかなりぬかるんでおり、なんとパジェロが滑って

  池の中に落っこちてしまった! 車が水の中に沈みのなんて初めて見たなあ。



  さて、こういう野池のような雰囲気は得意な僕。

  早速、昨日の常吉リグのセットで攻め始める。

  ふと周りを見るとやはりほとんどがテキサスリグ。

  中にはスピナベの人もいたが、

    みなテキサスを池の真ん中に向かって投げている。

  「それじゃあ釣れないだろう?」と思うが、

    そういう自分もアタリなし(笑)

  メンバーの一人に聞くと、

  反対側のゴロタ石が入っているところが

    いいポイントで、過去にもデカいのが出ているらしい。

  権さんの長男・ウン君と一緒に攻めに行くがアタリなし...。

  ずーっと一周して丹念に攻めるがノーバイト。

  周りを見ても誰も釣れていない。



  「連敗は韓国に来ても止まらないか?」といつもの心境に陥る。



  しかし、皆が集まっているところに戻ってみるとなんと

  50.5cmがあがったらしい!

  で、見せてもらったのがこの写真。

  自分が釣ったのではないというところが何とも情けないが(笑)、

  50UPを持ったのは初めての僕。

  このバス、ストリンガーに繋がれていたのだが

  入れ替わり立ち代わり他の人が引き上げては見たり、

  僕のように持ち上げたりするので、あっという間に弱って行った。

  聞くところによると多分「食べるらしい」。

  天ぷらにして食べる人が結構いるそうだ。



  このバスは並んでテキサスを投げていた一人に

  かかったらしいが、それでもやる気が出て来た。



  が、この日が帰国の僕。ちょうど皆の活性が上がったところで帰ることに。

  メンバーの方々は「せっかく日本から来たのだから是非1本取って!」と名残惜しそうに

  してくれるが、やむなくその場を去る。



  次回はヘヴィなセットで是非、韓国産50UPをあげてみたいものだ。
  



権さん、本当にありがとう。



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