「わすれじのレイド・バック」論
1980年5月「いなせなロコモーション」
この曲は1980年、今から23年も前のこと。
「わすれじのレイド・バック」 「レイド・バック」の歌詞は、具体的なストーリーを述べているわけではないので、 意味としてはどれも当てはまりうる。 なので、ここではもっとも一般的な意味としての打消しの推量だとみなして考えて いくことにしたい。 そして次に、“レイド・バック”。レイド・バック(laid-back)。これは「くつろいだ、のんびりとした、ゆったりした」という意味である。
タイトルだけ直訳すると、 ・・・なのかなぁ。いきなり自信なし。 忘れないのは“日々”なのか、“あなた(恋人?)”なのか、“曲”なのか微妙なところだ。 曲の最後に《I believe in you just forever〜あなたをずっと信じてる》と言っている、 この“あなた”も、上記のどの意味にもとれそうだし。 ただ、「くつろいだ、のんびりとした、ゆったりした」というレイドバックの意味を考えるとそのあとに続く隠語は、“日々”という言葉が一番しっくりきそうだ。いかがなものか? レイドバックの意味をもう少しつっこんで調べてみると、『リラックスしたムードを意味し、サザン・ロックなどアメリカ南部音楽独特のルーズな雰囲気に対して使われる。70年代初頭、アメリカへ渡ったエリック・クラプトンが、これらの音楽に強く影響されサウンドを激変させてから、レイド・バック・サウンドとして特に脚光を浴びるようになった。』という情報が得られた。 ここで、“サザン・ロック”という言葉が出てきた。 つながった! レイドバックを語るとき、サザンロックという言葉なしでは説明が不十分になるようだ。桑田さんも、この“サザン・ロック”と“レイドバック”という言葉の関係性を意識してタイトルをつけたものと考えられる。 さらにさらに、このレイドバックという言葉は、音楽の用語として使われるらしいが、 「まったりとした」という意味も含んでいるようだ。「まったりとする」は、日常会話でもマイナスの意味で使うことがあるように、あまり良い意味で使われないのが本当の ところらしい。 例えば、エリック・クラプトンが一時期、激しい音楽からのんびりした音楽に 変わって、そののんびりした音楽をやってた時期の事を『レイドバック期』 と言って中傷したりもしたそうだ。 そこで、もう一度タイトルの意味を考えなおすと 『わすれないだろう あのまったりとした日々を・・・』 よし、これでいこう! 「わすれじのレイド・バック」は、サザンのナンバーの中でもミディアムテンポの名曲として位置づけられる。あのメロディアスな曲を、桑田さんのハスキーボイスで歌いあげられるとそれはもう・・・なみだ〜、になる。 しかし・・・歌詞を読んでみると、これがかなりエッチなのだ。 |