紫陽花
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サザンを花に例えるなら、あじさい(以下紫陽花)なのだろうか?
桑田佳祐自身そう言っているのだ。さて、紫陽花―
紫陽花の原産地は、ここ日本。額紫陽花から作り出された
ものだと考えられている。ルーツはユキノシタ科。
庭先のユキノシタが華麗な紫陽花のお兄さんということ。
日本の紫陽花が西洋でさまざまな品種改良がなされ、
今では、日本で約150種、西洋では400〜500種あると
言われている。 紫陽花は、四片の小さな花が毬状に咲くことから 手毬花(てまりばな)、花色がさまざまに変化するので 七変化とも呼ばれる。一般では、あじさいを紫陽花と書くのが普通。 紫陽花の花の色が変化するのは、土壌の酸性度によるものとされて いる。酸性土壌では青、アルカリ性土壌では赤に。 また、土壌中の窒素量やカリ量などでも色が変わるようだ。 元来は薬用として栽培され、花は解熱剤、葉は“おこり”の治療に使われた。 「花言葉」は『いばりや・無情・あなたは冷たい』。 色彩が変化することにより、移り気なわがままが想像され、 このような「花言葉」がついたのだろう。 サザンと所縁が深い鎌倉でも、6月になると紫陽花に 極上の蜜でも存在しているかのように観光客が増える。 有名な明月院や、極楽寺坂にある成就院(写真2参照) などは一見の価値がある。 さらに、紫陽花にはこんな隠されたストーリーがある。 1835年に、植物学者シーボルトが「日本植物記」に発表した のが紫陽花。学名を“Otaksa”という。 彼は、日本にやってきて、日本固有の植物、とりわけ紫陽花 には深い関心をもったそうだ。 そんな彼が、日本の生活の中で6年もの間愛しつづけた 女性がいた。その最愛の女性の名は「楠本 滝」。 お滝、お滝さん、おたきさん、おたくさん、おたくさ・・・。 「お滝さん」と呼ばれていたその女性の名を、 紫陽花の名に託したシーボルトはなんとロマンティックなの だろうか。
つらつらと書いてきたが、紫陽花とはなんとも奥が深い
ものである。
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