語られぬ事件
金田一耕助の語られぬ事件
金田一耕助の作品中、他の事件としてふれられるが、作品とされていない事件のうち 確実に特定できない事件を掲載しています。
金田一耕助は刑事ではなく探偵であり、全てが殺人事件のことではないと思われます。ご了承ください。
なお金田一耕助は幾度も等々力警部の所へ相談や遊びに行っていますがそれは省いております。
事件は掲載作品の50音順に並べてあります。
追加・訂正・ご意見等がありましたらメールでご連絡ください。調査いたします。

協力:木魚庵様・ノン様・桜様
99.12.1開設

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等々力警部のもてあましている事件
掲載作品悪魔が来たりて笛を吹く
昭和十二、三年ごろのこと、それ以来、等々力警部は金田一耕助に対して彼が事件に容喙することをいやがらないばかりか、かえって歓迎するふうになった。(木魚庵様より提供 02.6.6)

等々力警部のもってきた事件
掲載作品悪魔の降誕祭
この事件はすぐに片付いたわけではないが、等々力警部の誘いを受けたその日にだいたいの目鼻がついたらしい。

あるやっかいな事件
掲載作品悪魔の百唇譜
金田一耕助はいささか疲れていた。この事件に取りくんで数日前にやっとかたづけたばかりである。心身ともに消耗をおぼえていた。このあと信州か東北方面に旅行するつもりだった。

まえにも成城署の管轄内で起こった事件にタッチしたことがある
掲載作品悪魔の百唇譜
成城署の管轄内で起こった事件はいくつかある。
『壺中美人』『支那扇の女』など

王文詳を救いだしたやっかいな事件
掲載作品悪魔の百唇譜
『悪魔の百唇譜』より10年前、昭和25年のことである。

そのころひっかかっていた事件
掲載作品犬神家の一族
『犬神家の一族』事件の依頼を受けた際に、ひっかかっていた事件。その依頼の手紙を読んだ金田一耕助は、好奇心を強くあおられ、この事件を大急ぎで片づけ、『犬神家の一族』事件へととりかかる。
(木魚庵様より提供)

増本女史に協力を仰いだいくつかの事件
掲載作品鏡の中の女(金田一耕助の冒険@)
リップ・リーディングの技術を身につけた人の協力が必要だった事件の際、金田一耕助は、増本女史の協力でみごとに事件を解決した。かれはこのひとの読唇術の能力について疑いをさしはさむものではないらしい。リップ・リーディング(読唇術)にふれた事件は『鏡が浦の殺人』があるが、増本女史は登場してはいない。

神門家の一族の冤罪事件
掲載作品貸しボート十三号
神門家の一族のある重要メンバーの一人が、殺人の容疑者として検挙された。どうしてもそれを信ずることの出来なかった神門貫太郎が、こころみに金田一耕助に再調査を依頼した。
これは『悪霊島』を書き終わったら次は等々力警部物を書き・・・(真説金田一耕助)に当たるであろう事件で、等々力警部と金田一耕助が対立してしまう趣向がこめられる予定だったらしい。
タイトルは『女の墓を洗え』(墓を洗う女)で作品化はされていない。

昭和三十年のちょっとした事件
掲載作品仮面舞踏会
昭和三十年にちょっとした事件をあつかい、そのとし銀座の百貨店で鳳千影の遺作展があったことを覚えていた
(ノン様より提供 02.6.6)

考古学的な知識が必要になり的場先生にご教示をあおいだ事件
掲載作品仮面舞踏会
考古学的な知識が必要になったことがあって、的場先生にご教示をあおいだことがある。
金田一耕助『一昨年でしたかね。お世話になったことがあります』
(桜様より提供 03.5.16)

色盲者の事件
掲載作品仮面舞踏会
まえに色盲者の事件を扱ったことがあるんで、金田一耕助は色盲について若干知識を持っていた
(桜様より提供 03.5.16)

三橋絹子を助けた事件
掲載作品吸血蛾
(吸血蛾)事件当時、いまは結婚して引退した、婦人服飾店ミモザを経営していた、三橋絹子を助けた事件。その後もつきあいがあるという。この事件は作品中は語られないが『幽霊男』事件のことです。
(木魚庵様より提供)

大阪のほうの事件
掲載作品(花園の悪魔収録)
大阪のほうに事件があって、その調査を依頼された金田一耕助が思いのほか事件がはやく片付いたので、ここ(『首』事件場所)まできた
(木魚庵様より提供 02.6.6)

武蔵野署の服部警部補といっしょに仕事したことがある
掲載作品支那扇の女
この事件があったおかげで、『支那扇の女』事件当時は服部警部補とは昵懇のなかだった
(ノン様より提供 02.6.6)

多門修が犯人に仕立てられるところを救った殺人事件
掲載作品支那扇の女
数犯の前科をもつ男、多門修が先年殺人事件にまきこまれて、あやうく犯人にしたてられるところを、金田一耕助の働きによって助かったことがある。
それ以来、金田一耕助に心酔している。

古舘博士と接触をもったあるむつかしい事件
掲載作品死神の矢
金田一耕助は、この事件以来、この碩学の知遇を得て、古舘家のもっとも親しい客のひとりとして遇されている。
この古舘博士は考古学者で、しかも弓の収集家として有名であるらしい。"古舘"が付く人物は、『犬神家の一族』の古舘弁護士と『迷路荘の惨劇』の古舘伯爵一族、前者は明らかに弁護士で、後者も違うと思われる。

二つ三つたてつづけに、厄介な事件をかたづけた
掲載作品女王蜂
この後、久しぶりに温泉でもいって、ゆっくり静養するつもりだったが『女王蜂』事件が始まる。

東京と岡山にまたがる大事件
掲載作品真説・金田一耕助
『悪霊島』を書き終わったらつぎは等々力警部物を書き(未作品化『女の墓を洗え』)、そのあと等々力・磯川警部物を書きたいと思っている。即ち東京と岡山にまたがる大事件を両警部が、金田一耕助を扶(たす)けて解決するという趣向である。にあたるであろう事件。
タイトルは『千社札殺人事件』で作品化されていない。

岡山で待ちかまえていた、厄介千万な殺人事件
掲載作品人面瘡(不死蝶収録)
この事件の担当者は磯川警部。事件の捜査が暗礁に乗りあげて、四苦八苦、苦慮呻吟しているところへ、ひょっこり金田一耕助がやってきた。金田一耕助が磯川警部にたいする友情としてひと肌ぬいだおかげで、三週間で事件の解決はついた。犯人は自殺。
この事件のお礼ごころに磯川警部が薬師の湯に案内することになる。

関西の方で相当やっかいな事件
掲載作品スペードの女王
この事件を片づけて、関西から帰ってきた金田一耕助はあんまりひとに会いたくなかった。当分は・・・いや、少なくともきょう一日くらいは、ゆっくり休養したかったのである。

刺青のことが関係してきたある重大事件
掲載作品スペードの女王
その節のくろうとの鑑定を請う必要が生じたので、その道の第一人者といわれる彫亀の出馬をあおいだ。

三芳欣造の友人にあたる芸術家を救った事件
掲載作品毒の矢
『毒の矢』事件より前、三芳欣造の友人にあたる芸術家を、ある事件の渦中より救ったことがある
(ノン様より提供)

バーの女給ハルヨを助けた事件
掲載作品扉の影の女
もと銀座裏のバーで女給をしていたハルヨのためにひとはだ脱いだ事件。

多門修が犯人に仕立てられるところを救った殺人事件
掲載作品扉の影の女
まだ若いのに前科数犯という肩書きをもつ男、多門修が先年殺人事件にまきこまれて、あやうく犯人にしたてられるところを、金田一耕助に救われたことがあり、それ以来、金田一耕助に傾倒している。
普段は赤坂のナイト・クラブ"K・K・K"の用心棒みたいなことをしている

東京の方で立てつづけに、ふたつほどやっかいな事件を片付けた
掲載作品廃園の鬼(壺中美人収録)
これらの事件からいくらか過労ぎみだった金田一耕助は、肉体も精神もうちつづく緊張から、しばしの解放をきぼうしていることを切実に意識した。そしてにわかに思いたって、ふらりと信州の那須へむかう。

ちょうどそのころかれ(金田一耕助)忙殺されていた他の事件
掲載作品日時計の中の女(七つの仮面収録)
他の理由もあるが、この事件のために『日時計の中の女』事件に、すぐに行動を起こすことを怠った。

多門修が犯人に仕立てられるところを救った殺人事件
掲載作品病院坂の首縊りの家
まだ若いのに前科数犯という肩書きをもつ男、多門修が先年殺人事件にまきこまれて、あやうく犯人にしたてられるところを、金田一耕助に救われたことがあり、それ以来、金田一耕助に傾倒している。
普段は赤坂のナイト・クラブK・K・Kの用心棒みたいなことをしている

先生がスランプの間に活動していた二、三の事件
掲載作品病院坂の首縊りの家
金田一耕助が先生に残した最後の言葉
先生が長いことスランプで筆を執ることを休止していた間に金田一耕助が活躍した二、三の事件。
いずれも等々力警部なり磯川警部が関係している
恐らくは『悪霊島』や、作品化されていない『女の墓を洗え』『千社札殺人事件』のことではないか 02.6.6

むずかしい事件
掲載作品不死蝶
この事件を片づけて、ほっとひと息ついたところへ舞い込んだのが、信州の射水という町に住む、矢部杢衛というぜんぜん未知の人物からの手紙だった。

サンフランシスコの日本人間で奇妙な殺人事件
掲載作品本陣殺人事件
サンフランシスコの在留日本人に、麻薬常習犯から一種の英雄に祭り上げられた事件。この後、久保銀造に会うことになる。金田一耕助が初めて解決した事件

大阪の方でむつかしい事件
掲載作品本陣殺人事件
この事件が思いのほか早く片づいたので、一柳の事件(本陣殺人事件)の祭、金田一は骨休めかたがた、銀造の家に遊びに来ていた

別の一件
掲載作品迷路の花嫁
この事件に没頭していたので、『迷路の花嫁』事件は、ある人に頼んで、一応調査をつづけていた。

多門六平太が犯人に仕立てられるところを救った殺人事件
掲載作品雌蛭(七つの仮面収録)
前科数犯の男、多門六平太が先年殺人事件にまきこまれて、あやうく犯人に仕立てられるところを、金田一耕助に救われた。
彼は一種のアベンチュラーで、スリルを好む性癖がついに法律から逸脱させていたらしいことや、ふだんはあるキャバレーの用心棒をしていることもあわせて、多門修に似ている部分が多い。

当時(昭和11年)成功させた二、三の事件
掲載作品幽霊座
アメリカからかえって、探偵業をはじめて間もなくのことらしい。この事件の成功で金田一耕助は若くて、生意気ざかりで天狗になっていた。

高輪署の加納警部補や辰野刑事と捜査をともにした事件
掲載作品夜の黒豹
金田一耕助は、高輪署の加納警部補や辰野刑事とは、まえに捜査をともにしたことがある。
(木魚庵様より提供)

相馬良作を救った事件
掲載作品夜の黒豹
『夜の黒豹』事件より8年前、相馬良作は金田一耕助によって救われている。いまでも年賀状をよこす男らしい。
(木魚庵様より提供)

畔柳博士に二、三度法医学上の意見をもとめた
掲載作品蝋美人(花園の悪魔収録)
金田一耕助の見解によるとこの畔柳博士はけっしてヤマ師ではなく、むしろ天才はだな学者と思われたが、天才であるがために論理にどこか飛躍したところがあり、そこが他から誤解を招くもととなっており、その飛躍ぶりに多分の危険性があることも否定できなかった。

掲載作品とは角川文庫(黒背表紙)を参照しています。
現在、角川文庫は金田一耕助ファイル(灰色背表紙)となり、中には年譜にある事件が掲載作品に含まれていない場合もあります


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