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ホーン交換 難易度

ご多分に漏れず、オーリスのホーンはショボイです。シングルホーンだし。
純正オプションのプレミアムホーン@5,250も良いですが、他にも選択肢は多いです。
こだわりの一品を探すのも良いでしょう。

ちなみに、今回使用したのは先代ヴィッツの使い回し。そろそろ10年選手。


作業時間 1時間

準備するもの
 ・マットや段ボール(ある程度厚みがあって下に敷く物。バンパーの傷つき防止。)
 ・ドライバー(プラス・マイナス)
 ・内貼り剥がし
 ・ラチェットレンチセット10mm、12mm+エクステンション150mm
 ・いい音がするホーン
 ・配線各色50cm程度×2本
 ・配線コネクタ 2〜4個
 ・各種ギボシ・スリーブ

あった方がいいもの
 ・養生テープ(ホームセンターで入手可能)
 ・やる気
 ・タイラップ
 ・検電テスタ
 ・コルゲートチューブ


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 Step 1. フロントバンパー取り外し
 Step 2. 純正ホーン取り外し
 Step 3. ホーン取り付け
 Step 4. ホーン配線
 Step 5. フロントバンパー取り付け
 Column. フロントバンパーを外して見えるモノ


Step 1. フロントバンパー取り外し

今回の作業では、ホーンを交換するにあたりバンパーを外す必要があります。
そして、実はホーンよりもバンパー外しの方が面倒くさかったりします。
が、急がば回れともいいます。地道に行きましょう。


まずは、バンパー上部から。
の10mmボルトが4カ所と、のクリップが3カ所です。
外したボルトやクリップは、エンジンルーム内に落ちないような場所に保管しましょう。



の10mmボルトは回すだけなので割愛します。
のクリップはよくあるタイプですが、念のため外し方をご紹介します。



小さめのマイナスドライバーをクリップの土台と頭の間に差し込み、どちらかにひねります。
頭が浮き上がればロックが外れた状態になります。


土台の下に内貼り剥がしを差し込み取り外します。
手で引っ張るだけで外せることもあります。


外したクリップです。
取り付け時はクリップをはめて頭を押し込むだけです。
考えた人は偉大だ...



次にバンパー左右端のクリップを取り外します。
タイヤを内側に向けておくと作業しやすいです。



が右側、が左側です。

のクリップは、ねじ状になっているのが特徴です。
小さめのプラスドライバーで回せば、中心が浮いてきます。
ある程度回せばロックが外れ、クリップを取り外すことが出来ます。

この時の力加減は、押しが軽くても問題ありません。
かえって力が強いと、浮いた中心が押し込まれてしまうことになりかねません。
とはいえ、ネジ山がなめることは無いですが。

取り付けの際は、ネジ山に関係なく中心を押し込めばOK。


さて、の方ですが、比較的新しい作りのクリップなのでしょうか。
修理書によると、ピンホールドクリップと言うそうです。
写真は取り忘れて無理矢理トリミングしたピンホールドクリップです。


外し方は簡単です。
初期状態で溝が上下方向に刻まれている(黄線)のがおわかりいただけると思います。
ここに適当なマイナスドライバを差し込み、90度どちらかにひねります。
最初はぐにぐにした感触ですが、90度ひねりきるとパツンという音と共にロックが外れます。
後は手で引っ張れば簡単に外れます。

怖がってひねるのを途中で止めると、溝は元の位置に戻りますw


さて、最後はバンパー下部です。
ボルトは全て10mm。

左の丸い穴がバンパー中央部になります。
これを中心に左右3カ所ずつ6カ所のボルトを外します。
ちなみに丸い穴のボルトは、外す必要がありません。(外してしまったorz)


2ヶ所目はフォグランプの下にあります。



3ヶ所目はバンパー端部にあります。
ちょっと奥まっていますので、ラチェットにエクステンションが必要でしょう。

左下の板は、エアスパッツ(空気整流板)です。



ボルト、クリップを全て外したら、バンパー端部を外側に引き、のツメの勘合部3ヶ所を外します。
反対側も同様に作業します。


予めバンパー下部に段ボールなどを敷いておき、バンパーに傷が付かないようにしておきます。
バンパーを手前に引くと、バンパーを外すことが出来ます。



この時、フォグランプ装着車は、フォグランプの配線が強く引っ張られないように注意してください。
手抜きをしないのであれば、コネクタを外した方が賢明です。
外さなくてもギリギリ作業できますが、断線などのトラブルがあっても保証できません。


Step 2. 純正ホーン取り外し

さて、バンパー外しで力尽きた感もありますが、本題に入ります。
まずは純正ホーンを取り外しますが、ここでは正確には配線の取り外しです。
本体はそのままでもとりあえずは問題ありません。
予備として付けておく方法も有りです。



純正ホーンの取り付け状態です。
配線(緑・単色)がフロントバンパリインホースメント(いわゆるバンパーの骨)の上を通っています。
何とお手軽な!



ホーンはステーを介してM8(頭12mm)で固定されています。

ラジエータコアよりも4〜5cm前方にオフセットしているのが分かります。
後でホーンを付けるときには、スペースにはあまり気を遣わなくても良さそうです。



コネクタは1極です。
外した後は防水がてらビニールテープを巻き、適当な場所にタイラップで縛り付けました。
これは、復旧作業を楽に行うためです。


Step 3. ホーン取り付け


今回再利用したホーンはこれ。
SANVIP(サンビップ)社のブラストホーン、SVH-5H (12V仕様)です。
古すぎるらしく、全く検索にヒットしませんw
ついでに公式HPもなし...

あ、中古で使用する際は、予め端子を磨いておきましょう。



まずは進行方向に向かって左側のホーンから。
ラジエータサポートUPRに使えそうな穴が2つ開いています。しかもねじ穴付き。
ちゃんと確認しませんでしたが、おそらくM5です。


ホーンのステー固定用ボルトがそのまま入りましたので、下側の穴に直接ねじ込みます。
幸いことに金属部の本体とプラスチック部のカバーは固定されていませんので、
本体の位置が決まったらカバーを下に向けます。水対策です。

本体の端子はもう一つのホーン方向に向けました。



もう一つのホーンは、純正ホーンと共締めとしました。

最初は45度くらいで良いかと思ったのですが...



何となく左右対称の方が良さそうに思えたので、角度を調整しました。
しかしながら、実は前後位置はステーの関係でかなり違います。


ここで注意点が一つ。
ラジエータサポートUPRから伸びるステーには、純正ホーンステーが動かないように
左右にツメが付いています。
場合によっては、これが後付ホーンのステーに干渉する可能性があります。

幸い、私の場合は写真のように別の穴でかわすことが出来ました。
干渉しても多分何とかなりますが、念のためお気を付けください。


Step 4. ホーン配線

ホーンの配線はかなり簡単な部類ですが、念のためバッテリのマイナス端子を外しておきましょう。
といいつつ、今回私は外しませんでしたが。



配線をする前に回路図を把握しておきましょう。
エンジンルームR/B No.1、同J/B No.1です。(リレーブロック、ジャンクションブロックと読む)
場所はエンジンルーム内、バッテリのすぐ後ろになります。

フタを取ると、の場所に10Aのヒューズがあります。これがホーン用となります。
隠れて見えませんが、そばにHORNリレーがあり、入力側はリレーを介してステアリングのホーンスイッチへ、
出力側は前述のホーンへつながっています。
言い換えると、ホーンにつながっていた配線(緑・単色)は、ホーンスイッチを押さない限り通電しないと言うことです。



ホーン配線です。
ホーンの+極側なので配線色は赤としました。
純正配線から配線コネクタで分岐し、途中でもう1本分岐しています。

配線がそのままだと、その重さで端子付近に負担がかかると考え、ステーからタイラップで吊すことにしました。
一度ステーにタイラップをかけて、そこを足がかりに配線を固定します。
が、タイラップを締めすぎて、純正配線が持ち上がってしまったのは失敗でしたorz
#写真で、下の配線コネクタが浮いているのが分かります。

コルゲートチューブを被せているのは、見た目の問題です。
ちょうどグリル裏を通るあたりですな。



−極側の配線は、もう一つのねじ穴を使用しました。
適当なM5ボルトがあったので、それを使用。



生憎とクワ型端子を切らしていたので、圧着端子(8sq用)を流用しました。
ニッパーで開口部を作り、配線の太さを補うために剥いた配線を折り返します。


確実性を上げるために専用工具を使用します。
だいぶん前に買った、ストレート社のバッテリーターミナルクリンピングプライヤーです。
6,200円もする割に使用頻度はそれほど高くないのですが、無いと困る一品。
アーシングが流行った時にはいっぱい使いましたw

とりあえずホーンのアースごときに大げさ、という話。

配線が完了したら、ホーンスイッチを押して、正常に鳴動するか確認します。
確認できたら、撤収準備に入ります。


Step 5. フロントバンパー取り付け

外したときの逆手順です。

注意点としては、フェンダーライナーはバンパーの「内側」に来ます。
また、各種ネジ類での固定は、バンパーが正しい位置に収まっているか確認してから行うことをおすすめします。
フェンダーライナーとかアンダーカバーのはまる順序が違っていることがあります。



ホーンも黒っぽい色をしていたので、外からはほぼ見えません。
わずかにエンブレムの下にコルゲートチューブが見えます。
配線の赤は目立つと思ったので、被せて大正解でした。

何はともあれ、これで完成です!


Column. フロントバンパーを外して見えるモノ

オマケのコーナーです。


まずはフォグランプユニット。
写真は配線を外したところですが、バルブを45度ひねると外すことが出来ます。
#固定時はコネクタが真下を向いています。



外したバルブと、配線コネクタです。
オーリスのフロントフォグランプはH11バルブを使用しています。



バルブ本体。
ここからもう一段階外せるはずですが、外すのを忘れました。

余談ですが、このフォグはちっとも役に立ちませんね。暗すぎます。
光量が足りないのかもしれませんが、レンズカットの問題ではないかと思っています。
なので、思い切ってデイライト化したいのですが、ヒマとカネが...



こちらの方が面白いかもしれません。
フロントバンパリインホースメントに不思議な4極コネクタがありました。
不思議というか何も刺さっていない、遊んでいるコネクタです。
調べてみると、オプションコネクタというそうです。
トヨタ系他社種では結構定番らしく、室内とエンジンルームを結ぶ配線として流用が盛んです。

もともとの用途が不明なのですが、オプションのコーナーセンサーかも?
しかし、配線図集によると、ピンアサイン名称がTRAS,DOWN,UP,RECE。
センサーにUPDOWNはないよね...?
今度ディーラーで訊いてみよう。

ちなみにこのオプションコネクタは別の場所に2つあります。ヒントは左右ドア。
正解は、サイドターンランプ付ドアミラーでした。2極だからすぐわかるかも。

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