スズキさんの休息と遍歴
(矢作俊彦/新潮社)


これほど主人公に腹が立つ作品も珍しいと思う。なんでもかんでも「合理的な理由を聞かせなさい」と言うスズキさん。キングオブ屁理屈野郎とでもいいますか。読んでいる途中で何度もブチ切れそうになった。こんな人が知り合いにいたら、グーで殴っていると思う。
でも笑える部分も多くて、特に文中に出てくるイラストはかなり面白い。う〜ん、なんともいえない本だった。ひとつ疑問なのは、スズキさんはいったいどうやって東京に帰ってきたのか、ということ。
★★☆