永遠の仔(上・下)(天童荒太/幻冬舎)

上下巻の大長編なんだけれど、あっという間に読みきった。特に下巻に入ってからは、途中でやめられず寝る間も惜しんだほど。過去と現在が行ったり来たりしながら進んでいくストーリーだから、たとえば過去の続きが読みたいと思ったら、現在を読まなければ過去の続きが読めない仕組みになっている。「やっぱり天童荒太はスゴイ!」って感じの作品なんだけれど、後味の悪い終わり方がどうにも悲しい……。それにちょっと殺人が多すぎるところが気になるのよね。と、難癖をつけてみたけれど、やはりこの物語は素晴らしい。天童荒太、最高デス。
※日本推理作家協会賞受賞作
★★★★☆