世田谷線撮影記

 学生時代、4年間も東京に住んでいたにもかかわらず、乗ったことのない鉄道が結構多かったりします。下高井戸〜三軒茶屋間を結ぶ東急世田谷線もその一つでした。

 この夏休み、東京に来たついでにどこか乗ってこようかな、などと思っていると同時期に上京していた友人のYAKUMO氏から「あした世田谷線撮りに行くんだけど一緒に行かない?」との連絡が。ちょうど良いタイミング。

そんな経緯で世田谷線訪問が叶ったのですが、当日私が大阪に戻らなければならないということもあり、それほど時間も取れなかったため電車の撮影が主体でした。その関係でいつもの「お出かけ日記」とはちょっと違った趣向になりました。

なお、画像をクリックすると全体が見られます。

空撮

 下高井戸でYAKUMO氏と待ち合わせをし、一日乗車券を買い求めました。促されるまま最初に行ったのは、三軒茶屋駅前のキャロットタワーという高層ビル。最上階の展望台へは無料で上がれます。この展望台は、東半分がレストラン、西半分がラウンジとなっているんですが、問題の世田谷線はちょうど西側にあります。まるで世田谷線を撮影するためにあるかのよう…。ここからだとまるで空中写真のような雰囲気の写真も撮れます。同様のアングルの写真が雑誌に掲載されているのを見たことがあったりして、みんな考えることは同じなのかな、とも思ったりします。でもこの日の天気は一触即発状態。雑誌に掲載の写真は快晴だったと思うので、同じ場所でも写真の印象は大きく変わりそう。光量不足のため、銀塩で撮影しているYAKUMO氏は大変そうでした。


いまどきの電車

 次は三軒茶屋駅を出てすぐの緩いカーブ際にて撮影。駅を出てくる電車を正面から狙えるようです(望遠レンズを持っていれば)。とりあえずやって来たのは新型車300系です。「生茶」の広告が車体の色とマッチしています。電車の後ろに写っているのは先ほど上から撮影したキャロットタワーです。高層ビルと近代的な電車という取り合わせを狙ってみたんですが、いかがでしょう。
 ところでこの300系電車ですが、写真の「生茶」の他に「TOP(東急グループで使えるカード?)」の広告車(水色)、「爽(アイスクリーム)」の広告車(紺)、「サザエさん」のステッカー貼付車(緑)がある模様。従来緑一色だった世田谷線も、広告電車の登場でイメージが変わっているようです。


古参がんばる

 西太子堂駅で。先ほどの撮影場所から歩いて移動しました。わずか数100メートルの距離です。駅間距離が短いため、高速鉄道には出来ないきめ細かいサービスが可能なんですね。
 写真の電車(70系)は現存する車両ではもっとも古い車両のようです。あとでこの電車に乗ったのですが、車内は木の板張りとなっていてクラシカルな雰囲気です。冷房はもちろん装備されておらず、前面も含め窓を全開にして走っていました。今では電車の窓は一部しか開かないのが普通なので、全開の窓が新鮮に感じられました。
 なお、このあと上町の車庫も外から覗いたりしたのですがついに雨が降り出しました。これでは写真を撮るのも困難なので帰ることにしました。ちなみに前述の電車もさすがに雨の中では窓は全部閉まっていました(笑)


 結局1.5往復して、三軒茶屋から新玉川線じゃなかった田園都市線にて都心に向かい、そのまま私は東京をあとにしました。
また時間が取れれば、沿線を歩き回ってみたいのですが、70系などの旧型車は近い将来すべて300系に置き換えられるそうです。今回の写真は貴重な記録になるかもしれませんね。誘ってくれたYAKUMO氏に感謝。