朝、起きてみると外は雨が降ったり止んだり。台風が本州に接近してきたということで帰りの飛行機が気になってきます。朝食を済ませてすぐ宿を出ました。
宿は阿寒湖の目の前にあったのですが、結局湖を見ることもなかったのが残念。あと名物の「まりも」を見ることもありませんでした。何しに行ったんだ〜と言われそう。
折角なので、釧路とは反対方向になりますが美しい湖と言われるオンネトーに行きました。観光バスも同じ方向に向かっていたので、恐らくほとんどのコースに含まれている景勝地なのでしょう。
ところが、着いた頃には雨が降り出し、とても景色は望めません。それでも雨に濡れながら無理矢理記念撮影をして引き上げました。
その後は釧路に向かいひた走ります。途中で釧路湿原にでも寄ることが出来ればと思っていたのですが、途中で思うように速度の出せない箇所もあって列車の時間に間に合うかどうかが心配になってきました。これでは観光どころではありません。結局列車時刻の30分ほど前にようやく駅に着きました。
ホームには既にスーパーおおぞらが入線していたので、写真撮影をしていたのですが、ホームの端に面白いものを見つけました。スーパーおおぞらをデザインした「山車」です。冒頭に紹介した「スーパーおおぞら号チョロQ」のモデルは実はこれだったりして?
道東キャンペーンのPR用と見られますが、窓には人が乗っているように見せた写真まで貼ってあるなど、凝った造りになっていました。根室本線高速化に対する地元の意気込みが感じられました。
さんざん撮影して車内に入ると、結構な混雑ぶり。指定席は大体埋まっている様子でした。そんな様子を眺めているうちに発車です。
去年乗った「スーパー北斗」の車両を更に改良したという「スーパーおおぞら」用キハ283系は、発車直後から力強い加速で一気にトップスピードへ到達、と思ったら列車行き違いのためすぐ停車。また加速…という走りでした。小刻みなカーブが続いても、持ち前の振り子装置があるため速度もさほど落としません。まるで峠を攻めるバイクのように右へ左へと車体を傾けてコーナーをすり抜けていきます。線路状態のためか、時折「ガツン」といった衝撃があったりもしましたが、前日の「オホーツク」と比較するのも可哀想なくらいに「気合いで走っている」ように感じました。
途中の池田では再び、ちほく高原鉄道の車両を見ました。この旅で起点も終点も見ることになるとは思いませんでした。今度はこちらの路線も乗ってみたいですね。そして帯広では、ビジネスマンと思われる人たちが大勢乗り降りしていました。我々のような旅行者はむしろ少数派と思われます。
今回のお弁当は釧路駅で購入した「いわしのほっかぶり寿司」と「かき弁」です。「いわしの〜」は鰯を酢でしめたものに薄い大根を被せた寿司で、「かき弁」は牡蠣を醤油で煮込んだものが乗った炊き込みご飯。どちらも美味しかったです。牡蠣は釧路の名物だそうで、後で聞いた話だと牡蠣ソバなどが美味しいとのこと。釧路にもまた来ないといけません。
車内で休んでいるうちに石勝線に入り、トマムに停車後、占冠と「1日1往復しか列車が停まらない駅」として有名な楓の脇をすり抜けて列車は新夕張へ。ここで夕張支線と合流しています(この列車は通過)。あっと言う間のように書いてますが、石勝線の新得〜新夕張の90kmほどの間、たった2つしか駅がないというのが北海道らしいですね。ほとんど山間の森林で人家が見られないので当然なのでしょうが。駅がない代わりに、上下線の行き違いを行う信号場がいくつもあり、そこでの停車は何度かあります。新夕張より先は人家も増えてきます。
南千歳から千歳線に入り、「快速エアポート」等で慣れた道を辿ると、すぐ札幌。札幌駅ではKazY氏の出迎えが。慌ただしく3日目の行程は終了となりました。
札幌駅でお土産購入、および「よつ葉パーラー」でお茶したのち、KazY氏・suzumu氏による盛大な見送りとともに新千歳空港に向かいました。空港に着いてみると、本州に台風が接近しているということで航空ダイヤはメチャクチャ。離発着には問題がなかったものの、機材の到着遅れで私の乗る伊丹便は2時間近くの遅れです。他地域の便は、天候に応じて着陸空港が変わる「条件便」であるとアナウンスされていました。特に酷かったのが羽田便の「天候次第では大阪伊丹、または福岡空港に着陸します」というアナウンス。これはもはや条件便ではない、行き先誤りみたいなものですよねぇ…
2時間遅れで離陸した私の便は、台風の上を飛んでいたこともあり、とんでもない揺れでした。それは、客室乗務員が床を転げるくらい。「飛行の安全には影響ありません」とは言われても、機内の安全には相当影響してるなぁと思いました。今後飛行機に乗っても、少々の揺れでは驚かない自信がつきましたね(^^;
かくして終了した北海道・道東ツアーですが、今回もまた天候に苛まれる結果となりました。9月という時期がどうも良くないようです。とは言え色々な列車に乗れたり、行きたい店に行けて良かったです。旅行中および計画中にお世話になったsuzumu氏・Dama氏・KazY氏に感謝感謝です。次回はぜひ、別な季節に行きましょうね。