ドレミファインバータで行く、春の三崎の旅

東京(の電車)最後の思い出として!?京急に乗って三崎口まで行ってまいりました。
京急と言えば高速運転が有名で、また最新車両2100系の「ドレミファインバータ」も(一部で)有名です。何が「ドレミファ〜」なのかというと、この電車の加速時に床下から聞こえるモータ音が特徴的なのです。こういう音を出す電車は今のところ京急2100系とJRE501系くらいで、関西ではまだ見られ(聞け)ません。
そんなわけで今回は京急に乗って春の足音が聞こえるであろう三崎口まで行って来たというわけです。

■品川に来たものの…
 京王線・山手線と乗り継いで、品川に着いたのは11時前。お目当ての2100系は主に快速特急として走っているということで、今回はそれが来るまで待つ、ということにしました。11時06分発の快速特急があるので「これで行けるかな」と思っていたのですが…
 やってきたのは昔の快速特急用車両「2000系」。これじゃない〜
必然的に20分後の快速特急を待つことに。
 今回、一緒に行ったのは大学の友人yohi氏と先輩のsuzumu氏。写真は全てyohi氏に撮って貰いました(で、写ってるのも私とsuzumu氏)。自分以外に撮って貰うことで、雑誌の旅行記のように自分が写ってます。
 三崎口まで運賃は900円ということだったのですが、往復運賃と三浦半島内の電車・バスのフリー乗車も含めて2060円の「ぐるりっぷ」という企画乗車券があったので、それを利用しました。
 ところが結局2100系が来ることはなく、600系という汎用の車両でした。まあこの車両も運転台のすぐ後ろに座席があって迫力ある前面展望が楽しめるので、当然のようにこの座席に陣取りました。
 乗車した列車は「特急 三崎口」行きだったのですが、途中(といっても終点のちょっと手前)の久里浜で車両交換と称して乗り換えを余儀なくされることに。そこで待っていたのはお目当ての2100系ではありませんか!
 図らずも目的の車両に乗ることができた私たち。早速加速音に聞き耳を立てました。いままで録音された音をインターネット上で聞いたことはあったのですが、実物は初めて。本当に「ドレミファ〜」って感じでした(実際の音階は違うみたいですが)。suzumu氏がMDに録音してくれました。問題の音はこちら
 そもそも何故こんな音がするかという話なのですが、この電車は「VVVFインバータ制御」という方式で動いていまして、インバータでモータを駆動するときに生じる電磁的なノイズが原因になっています。他にも最近の電車で、モータ音が速度とともに段階的に上がっていくのを聞いたことがあるかもしれません。この中でも今回の2100系やJRのE501系はこの制御に「ベクトル制御」という新しい方式を導入していて、このシステムでは発生するノイズを意図的に音階に聞こえるように設定されているそうです。
この装置はドイツのジーメンス社独自のもので、車両のメーカーズプレートにも「Powered by SIEMENS」って書いてあるのです。まるでパソコンの「intel inside」みたいですね。
 久里浜より先は単線と複線が入り交じっており、途中で対向列車を待ち合わせていました。このとき撮った写真です。実は横浜付近からずっと雨が降っていて冒頭に書いた「春の三浦半島を〜」って雰囲気とは既に程遠くなっていたりしました(気温は比較的高かったんですが)。
■降りたら目的は一つ、鮪だ!
 列車は三崎口に到着し、ここからバスで三崎港へと向かいました。天気は雨、しかも平日で遊びに来ている人なんて他に誰もいませんでしたが、我々はそんなことは気にしません(嘘)。
 三崎港に着いたら周囲の看板は「鮪・マグロ・まぐろ」。実は今回の小旅行の目的はマグロの兜焼きを食べることだったりしたのですが、詳細はyohi氏による
ドレミファで行く三崎港鮪紀行をご覧下さい。
■喰うもの喰ったら、帰るだけ
 漁港ならではのマグロ料理を食べたあと、買い物くらいしかやることもなく駅に戻りました。帰りは何事もなかったように2100系に乗ることができました。今度もまた、先頭車の最前部の座席を占領…していると恨めしそうな小学生くらいのお子さんが…
yohi氏が運転席真後ろの座席を譲っていました。
 帰りに乗った電車は行きの東急車輌製と異なり、川崎重工製でした。わざわざこのためにメーカーズプレートまで撮ってくれたyohi氏に感謝。電車はこのあとも雨の中車輪を空転させながら爆走するのですが、私たちはそろって寝てしまいました。ごめんよ小学生…(ぉぃ
 悪天候の中、今回の旅は終了したのですが帰ったあとに食べた中トロとすき身はおいしかったです。2100系の音も体感して、しかも録音までできるとは。突発的だった割には密度の濃い旅だったと思います。

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