はじめての「はこね」

8月の終わりに1泊2日で箱根に行って来ました。首都圏の人にとってはポピュラーな観光地ですが、関西出身の私には初めて見るものばかりでした。

■とりあえず、出発進行!…新宿〜箱根湯本〜彫刻の森
 平日だというのに、小田急新宿駅はかなりの混雑でした。ホームの電光表示も「スーパーはこね13号・満席となっていて人気のほどに感心しました。
 タイトルにもあるように「箱根」も初めてですが、小田急ロマンスカー「はこね」も初めてだったのです。今回、長年の(?)念願が叶ったというわけです。
 私が乗った列車「スーパーはこね13号」は、最新型の特急車30000系(EXE)でした。本で知っていた「ロマンスカー」と違って展望席はないのですが、側面の窓も大きく乗り心地も上々。
 新宿付近はラッシュの影響かノロノロ運転でしたが、複々線区間に入ったあたりからは本来の速度を出し始めました。小田原までノンストップだったので「もうこんなところに来たのか」と思ってしまうほど。
 小田原からは箱根登山鉄道に乗り入れ。再び低速での運転となります。線路際の草木が車体に触れるほど、緑深い路線でした。
(写真は箱根湯本付近)
 箱根湯本でEXEを降り、箱根登山鉄道に乗り換えです。一応小田原から「箱根登山線」なのですが、東京から来ると箱根湯本が始発のように思ってしまいます。
 ちょうど待っていた電車は箱根湯本始発ということで急いで乗り込みました。車両は1000系、2両編成です。既に座席は埋まっていたので扉付近に立っていました。本当なら、運転台の真後ろに立ちたかったんですが…
 塔ノ沢駅のホームに、「弁財天」なるものがありました。
 箱根登山鉄道で一番高い鉄橋です。名前は…忘れてしまいました。写真はタイミングを間違えて、トラスが写ってしまったのが悔しいです。
 箱根登山鉄道には3箇所のスイッチバックがあり、これも特徴の一つです。写真に写っているのは大平台駅のスイッチバックです。他のスイッチバックは乗降出来ない信号場となっています。
 途中の駅で、山を下ってくる電車とすれ違いました。行き違い設備がある駅では大体すれ違いがあったことから見て、結構列車頻度が高いんだな、と思いました。
■電車を降りて、観光開始!…彫刻の森〜大涌谷〜桃源台
 有名な「箱根彫刻の森美術館」です。美術の教科書などで見たことがあるような作品が、いくつもありました。
 ここに来るまでは雨が降ったり止んだりだったのですが、急に晴れてきました。
 強羅で登山電車を降り、ケーブルカーに乗り換えます。最近製造されたという車両はスイス製。途中に4箇所の停留所があるのが珍しいです。上の駅(早雲山)から下を見ると、怖いです。
 層雲山からはロープウェイです。スキー場などのゴンドラとはがちょっと違い、複雑な構造になっているのが興味深かったです。本来なら海が見えるらしいのですが、この日は霞んで見えなかったのがちょっと残念。
 山を登り切ると、大涌谷です。硫黄で地面が黄色くなっているのが見えました。
この谷をすぎたところで、大涌谷駅があります。ここで降りて、名物の「黒たまご」を買い求めました。以前行った北海道の「硫黄山」とやはりよく似ていました。
 このあと、さらにロープウェイに乗り桃源台へ。
■本日のお宿…箱根仙石原プリンスホテル
 桃源台でロープウェイを降りそこからバスに乗って宿泊場所に向かいます。
およそ10分ほどで「箱根仙石原プリンスホテル」に到着。緑の中の静かなところにあるホテルです。
 チェックイン後ごろごろしていると、夕食の時間に。この日の夕食は「洋風懐石」なるもので、フランス料理を箸でいただくということでした。品数も多かったのですが、一番嬉しかったのが「ご飯のお代わりが出来る」ことでした(笑)。普通のフランス料理は堅苦しくなりがちですが、このように気楽に食べることが出来たのが良かったです。
 大浴場(いちおう温泉)は24時間利用可能だったので、夜遅くなってから行ってみると、お客さんは私1人!湯船の中で泳いだりしてました(←子供)。さすがにしばらくすると他のお客が来たのでやめましたが…。実に快適なお風呂でした。
 チェックアウトが11時ということで、9時頃になってから朝食を食べに行ったのですがさすがにバイキングの料理が少なくなっている!?と思ったらすぐに補充されていました。普段は考えられないくらいのんびりした朝食でした。
 窓の外はテニスコートが見え、「今度はテニスでも…」などと考えながら宿をあとにしました。(テニスなんてやったこと無いのに)
■二日目!どこまで回れるかな?…桃源台〜箱根町
 再び桃源台までバスでやってきて、ここから観光船に乗りました。写真でも分かるように、かなりの人が乗船を待っています。
 昔から本で見たことのあった海賊船タイプの観光船でした。船内に座席もあったのですが、天気も良かったのでデッキに立つことにしました。
 観光船で箱根町まで渡り、少し歩いて「箱根関所跡」に行きました。ここは復元された関所と資料館からなり、どちらの展示も充実していました。
 写真は、江戸から出る女性の所持品を検査している「人見女」の再現です。
■そして、帰路へ…箱根町〜箱根湯本〜新宿
 関所跡を出ると、疲れも出て(同行者が、ね)バスで湯本に降りることになりました。帰りの電車までは時間があったので、駅前でぼうっとしていたのですが…
 駅前ということで、私は電車の写真を撮りまくっていたわけです(笑)。しかし、なかなかうまく撮れません。その時に「80‰」の勾配標を見つけたので、撮っておきました。
「こんなにすごい勾配を登れるのか」と改めて感心していました。以前書いた神戸電鉄よりも明らかにすごいです。しかし「カレー共和国」っていう看板が邪魔だった…
 ようやく、帰りの電車が到着。今度は「はこね36号」、10000系(HiSE)です。電車の最後部ではお子さまが写真に写っていました(どこでも同じですね)。
 この電車はちょうど10年くらい前に製造された系列です。行きに乗ったEXEよりは多少古い感じもします。まあそれでも3番目に新しいタイプなのですが。
 さすがに帰りの車内では、眠っていました。目が覚めると町田を既に過ぎていて、ラッシュの真っ最中。現実世界に引き戻されるような感覚でした。

 長々と読んでいただいて有り難うございました。今回のような鉄道主体の旅行は実は初めてだったので、とても楽しかったです(同行者は車の方が良いと言っていましたが…)。東京からだとちょうど良い距離にあるので、次回はドライブがてらに来るかも知れません。

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