ディズニーランドの経済学
ディズニーランドの経済学
高成田亨・粟田房穂著
朝日文庫
昔、菅沼さんの前にニューステーションに出ていた高成田さんと、同じく朝日の経済記者の粟田さんの2人が書いた、ディズニーランドを経済学的・社会学的に分析した本。他のヨイショ本とか暴露本・批判本に比べるとかなり冷静な内容であるが、それでもところどころディズニーサイドに上手いことのせられているような気がする部分もある。日本がバブル経済に突入する直前の時期に書かれただけに、遊びの意味とか土地のからくりとか、バブルの匂いがしてくるのはやむ終えないが、それでも土地の無謀な値上がりに対しての警鐘が混ざっていた辺りはさすがではないだろうか。
まぁ、ディズニーランドは楽しければそれでいいじゃない、という人にはお勧めできないが、東京ディズニーランドの仕組みとか生い立ちについて興味を持った場合にはオススメな一冊。87年出版(文庫版)とかなり旧いため、今現在のものとは若干異なっているが、ディズニーランドの仕組みとか方針自体はおそらく変化していないであろうから、今でも通用するはずである。その意味でも良くできた本ではないだろうか。
(1999年1月31日作成)
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