詩とイラスト[ Like A Moon ]コトバノカケラ 詩集7 失くしたもの

失くしたもの

失くしたものと今ここにあるもの
慣れしたんだ失くしたもの
今ここにある虚像のようなもの

何がどうなのかの判断もつかない

失くしたものを思い返しては
今ここにあるものに愛着を抱き
今ここにあるものに慣れてしまうと
失くしたものをなぜか愛おしく思う

失くしたものがよい訳じゃない
失くしたものにも良かったことがあり
今ここにあるものに嫌気を感じている訳でもない

ただ 何がどうなのかの判断がつかない

失くしたものを再び手にすることは
不可能に近く 現実的ではない

ただ 失くしてしまったものだけに
なぜかに本当はどうだったのか…

それがものに対する情なのか…