形を無くしてしまった僕たち
形を無くしてしまった僕たちは
雨雲の向こうに微かに見えた
長い記憶の抜け殻を探していた
夕暮れが落ち瞬く宝石のようなあの頃の情熱は
無限に広がる地平線の上にかかった霞に揺れている
今にもこぼれ落ちそうな僕の涙は
光り輝く「時」と言うカケラの中で
悲しげな香りを残している
いつまでも同じことを繰り返す
回転木馬の木馬車に乗って
自分のしたことに気がつかず
ただただ甘やかす様に
理由を誇らしげに掲げていた
そんなんじゃ走り行くものたちが可哀想だ
犯した過ちは自分達で摘むんでいるのに…
守るばかりか罪を背負わされている
形を無くしてしまった僕たちは
秤にかけられ 過ちの端っこで
犠牲の名の下に記憶から消え失せる