詩とイラスト[ Like A Moon ]コトバノカケラ 詩集7 暗唱句

暗唱句

死とはなんぞやと深きに問うてみても
どこにも誰にも答えるものはなし
寝ても覚めてもそれに関わる欠片すら見つからず

ひねれば深く暗きところに沈み往き
迷へば長く恍惚とした悲しみに経ち逝く

ただただ捕らえ処のない時が不要に消え失せる

幾度にも切実に目の当たりに重ねど
いつの度も悲しみの声と粒が溢れおつる

また、いつの日か、それは近き日かもしれない
我にも別離の時が訪れよう

其の時までに何を築き何を残す
其の瞬間までに何を重ね何を愛し育てるか

さてさて穂先はいづこへ向けようか…