詩とイラスト[ Like A Moon ]コトバノカケラ 詩集7 おでかけ

おでかけ

昔よく着ていた洋服を
たんすのなかで見つけた

取り上げるように引っ張りだして
陽気な午後に出かけた

ふと昔のことなんか思い出したりした

懐かしく思う気持ちと
そこには戻れない悲しさにまみれる

戻りたいとは思っていない
もう一度やり直したいとも

しかし、本当にこれでよかったのか…

過去は過去であると認識している
なくしたもの失ったものはいくらでもある
思い返しては投げ出したものも

過去があり未来がある
昔こうしてなびく風に体を任せ
走ってきたから今があり未来があるのだ

そんな裏腹な矛盾をまとって
ボクは明日へとむかっている