詩とイラスト[ Like A Moon ]コトバノカケラ 詩集5 僕が見たもの

僕が見たもの

僕が見た夢
草原のなかに
骸骨が書いてある看板が立っていた。
僕が見た闇
想像力というヴィジョンの中で
うめき声が聞こえる。
僕が見た明日
走りすぎて行く都会の中で
新しい狂気が生まれた。
僕が見た君
冷たいコンクリートを背にして
僕に現実を突きつけた。

その骸骨はうすら笑いを浮かべ 
強さを振りかざし
弱さを痛めつけ
暗闇の中で
マントを翻し
叫び声をあげていた。
幻覚症状が頭をよぎる頃
風がどよめき
骸骨は僕を見ていた。