詩とイラスト[ Like A Moon ]コトバノカケラ 詩集4 無題

無題

放浪は、想像力を解放する
放浪は、社会の規範を解き放つ
ビートは”裸”を晒し出す
ビートは叩きのめされ、反抗する
ビートはジャズのビートで、思考する
ビートは至福を追求する
放浪は、至福への道
そして、ビートは放浪する

ボクは見た。
狂気によって破壊された
ボクの世代の最良の精神達を
飢え、苛立ち、裸で、夜明けの黒人街を
腹立たしい一服の薬<ヤク>を求めて
のろのろと歩いていくのを
夜の機械の星々のダイナモとの
古代からの神聖な関係を憧れて
しきりに求めている天使の頭をした
ヒップスターたち 
あるものは金も無く ぼろぼろのシャツを着て
うつろな目でタバコをふかし
寝もせずに湯も出ない冷水アパートの超自然的な暗闇で
都会の上を漂い ジャズを瞑想していた

ボクはハッキリと見た
ボクはハッキリと骸骨を見た
個性をひけらかす上っ面の下に
人はその誇りの下に
いったい何があるというのか

ただ普遍なる精神に目覚めよ
全てを受け入れよ
全てを見よ

それはからっぽ
そう、受け入れよ
真実を..