詩とイラスト[ Like A Moon ]コトバノカケラ 詩集4 風に乗って

風に乗って

朝 勢いよく家を飛び出した
ボクの愛しい自転車に乗って

どこへいくかなんてわからずに
兄貴の次に家を飛び出した

のんびりとゆっくりと家族に
見送られながら、どこまでも道を行く

交差点をいくつか超え 友達と出会い
隣合って進んでいく

自分のこと 勉強のこと 友達のこと
クラブのこと 明日のこと 止めどなく
続く会話

やがて、それぞれ別の道へと別れ
再会を夢見て 手を振って ひたすら道を行く

信号で止る

一斉に並んだ自転車
今か今かとスタートの合図を待っている
ボクは飛出した 力強くはりきって
ペダルを踏みつけた

風を切って 誰よりも早く道をいく
鼻歌交じりにリズムにのって人生を行く